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文部科学省
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理研と京大、新粒子候補テトラクォークZc(3900)の正体を解明
新粒子候補テトラクォークZc(3900)の正体 ―大規模数値シミュレーションで解明― <要旨> 理化学研究所(理研)仁科加速器研究センター初田量子ハドロン物理学研究室の池田陽一客員研究員、土井琢身専任研究員、初田哲男主任研究員、京都大学基礎物理学研究所の青木慎也教授らの共同研究グループ(※)「HAL QCD Collaboration[1]」は、スーパーコンピュータを用いた大規模数値シミュレーションにより、「クォーク[2]」4個から成る新粒子と考えられていた「Zc(3900)[3]」が、クォークの組み替えにより引き起こされる現象、すなわち「しきい値効果[4]」であり、新粒子とは呼べないことを明らかにしまし...
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東北大学 原子炉廃止措置基盤研究センターの設置について 平成23年に発生した東京電力株式会社福島第一原子力発電所の事故から約5年半が経過した現在、今後30年以上の長期に亘ることが予想されている同発電所1〜4号機の廃止措置は、国家の威信を賭けた大事業として政府を筆頭とするオールジャパン体制で懸命な努力がなされています。この世界にも前例の無い大きな課題(技術的挑戦)を解決し、廃止措置を安全かつ着実に進めていくには、我が国の関連組織の総力を挙げた取組みが必要となっています。 このような中、東北大学は、「東日本大震災からの復興・新生の先導」を全学ビジョンに掲げ、その実現のために「...
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SARSウイルスの巧みな戦略 −プロテアーゼの特殊な基質認識− ■要旨 理化学研究所(理研)構造生物学研究室の村松知成研究員と横山茂之上席研究員らの研究チーム(※)は、「重症急性呼吸器症候群(SARS)コロナウイルス[1]」の主要なペプチド結合加水分解酵素「3CLプロテアーゼ[2]」が基質(酵素が作用する物質)を認識する際に示す新たなアミノ酸配列特異性を発見しました。 SARSコロナウイルスはヒトの細胞に感染すると、自己複製のために必要なさまざまなタンパク質を合成します。その中には2種類の巨大なポリタンパク質があり、それぞれ1本のポリペプチド鎖(アミノ酸がペプチド結合でつながったもの)の中に...
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人工知能×アダプティブ・ラーニング!クラウド型学習システム「すらら」 すららネットとチエルが学校向けデジタル教材の共同開発に合意 〜小中学校向けe−Learningドリル教材を2017年4月より提供開始予定〜 株式会社すららネット(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:湯野川孝彦、以下すららネット)は、チエル株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:川居 睦、以下チエル)と、学校向けデジタル教材の分野において協業し、チエルへの技術提供を行い、小中学校向けのe−Learningドリル教材を共同開発します。 ■業務提携の背景と目的 文部科学省が本年7月に公表した「2020年代に向けた教育の情報化に関...
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フロンティアチャレンジ、発達障がいのある学生対象の就職支援専門チームを発足し就職活動をワンストップで支援
「発達障害者支援法」改正による就労・教育支援強化へ対応 発達障がいのある学生対象の就職支援専門チームを発足 〜自己理解から職場定着の支援まで、ワンストップで全面サポート〜 総合人材サービスのパーソルグループで障がい者雇用支援事業を手掛ける株式会社フロンティアチャレンジ(本社:東京都港区、代表取締役社長:原野司郎、以下:フロンティアチャレンジ)は、2016年11月より発達障がいの可能性がある学生を対象とした就職支援の専門チームを発足し、自己理解から職場定着まで就職活動をワンストップで支援します。支援の入り口として、コミュニケーションに課題を感じている大学生向けに自己理解や適性認...
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材料強度の源の直接観察に成功! 〜転位と粒界の相互作用のリアルタイム観察〜 1.発表者 幾原雄一(東京大学大学院工学系研究科総合研究機構 教授) 柴田直哉(東京大学大学院工学系研究科総合研究機構 准教授) 近藤隼(京都大学構造材料元素戦略研究拠点 特定研究員) 2.発表のポイント ◆透過電子顕微鏡(TEM)を用いた応力印加その場観察法(注1)により、変形を担う転位(注2)と結晶粒界(注3)が相互作用する様子をリアルタイム観察することに成功し、その動的過程やメカニズムが粒界の種類によって大きく変化することを突き止めた。 ◆粒界における結晶粒方位の変化に起因して、転位伝播する粒界と...
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アサガオの全ゲノム解読 ―アサガオの学術研究100年目のイノベーション― 基礎生物学研究所の星野敦助教、慶應義塾大学理工学部の榊原康文教授、九州大学大学院理学研究院の仁田坂英二講師らは、日本独自の研究資源であるアサガオの全ゲノム配列をほぼ完全に解読することに成功しました。アサガオが約43,000個の遺伝子をもっていることや、その多彩な品種を生み出すもとになった動く遺伝子(トランスポゾン)のゲノム上の分布状況、「渦」と呼ばれる変異の原因遺伝子なども新たに判明しました。アサガオは日本伝統の園芸植物であり、花色や形態形成などの分子遺伝学的な解析材料としての重要性から、活発に研究さ...
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生きた細胞内のグルタチオンを可視化し、定量する −がん治療研究や創薬研究への応用に期待− 1.発表者: 浦野 泰照(東京大学大学院薬学系研究科 薬品代謝化学教室 教授/大学院医学系研究科 生体物理医学専攻 生体情報学分野 教授(兼担)) 神谷 真子(東京大学大学院医学系研究科 生体物理医学専攻 生体情報学分野 講師) 梅澤 啓太郎(研究当時:東京大学大学院医学系研究科 生体物理医学専攻 生体情報学分野 特任研究員、現所属:大学院薬学系研究科 薬品代謝化学教室 特任研究員) 吉田 昌史(研究当時:東京大学大学院医学系研究科 博士課程4年生 現所属:医学部附属病院 耳鼻咽喉科・...
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東北大、脳内炎症の抑制が恐怖記憶に伴う行動異常を改善することを発見
脳内炎症の抑制が恐怖記憶に伴う行動異常を改善する 〜心的外傷後ストレス障害の治療法開発の可能性〜 東北大学東北メディカル・メガバンク機構(ToMMo)の富田博秋教授(メンタルヘルスケア推進室長、本務:災害科学国際研究所)と災害科学国際研究所の兪志前助教らのグループは、心的外傷後ストレス障害(PTSD)のモデルマウスで認められる恐怖体験の記憶が持続することに伴う行動異常に伴って、脳内ミクログリア細胞(*1)において炎症に関わるサイトカインというタンパク質の1つであるTNFα(*2)の産生が増加し、行動異常の改善とともに産生が減少することを発見しました。さらに、ミノサイクリン(*3)の投与によ...
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茨城県立こども病院の細胞加工業務を受託 株式会社メディネット(以下「当社」)は、茨城県立こども病院と細胞加工受託に係る契約を締結いたしましたので、お知らせいたします。 茨城県立こども病院 小児血液腫瘍科は、現在、文部科学省の特別電源所在県科学技術振興事業補助金制度の下、「小児がんの分子メカニズム解明及び治癒率向上に関する研究事業」により、NKリンパ球輸注細胞免疫療法の開発を目指しております。 茨城県立こども病院では、本治療をさらに発展させるため、NK細胞の増幅を検討しており、当社は、その加工業務を受託することになります。 当社は、1999年から開始しております免疫細胞療法総...
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生理学研究所、脳の神経細胞に髄鞘が形成されるメカニズムの一端を解明
脳の神経細胞に髄鞘が形成されるメカニズムの一端を解明 −特定の神経細胞に優先的に働きかけるグリア細胞を発見− 脳内には、情報の伝達にかかわる神経細胞の他に、さまざまな働きを持つ「グリア細胞(用語説明1)」という細胞が存在します。中でも「オリゴデンドロサイト(用語説明2)」というグリア細胞の一種が、神経細胞の軸索の周りに、髄鞘(用語説明3)という構造物を形成することがわかっていました。髄鞘は神経線維の周りを取り巻くことで、神経の伝導速度を速くすることができます。しかし、これまでオリゴデンドロサイトがどのような種類の神経細胞に対して髄鞘を形成するのか、その詳細は明らかになってい...
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東大、制限酵素が目的配列を探索する際の新規なメカニズムを解明
制限酵素が目的配列を探索する際の新規なメカニズム 1.発表者: 王 徳龍(東京大学大学院農学生命科学研究科 応用生命化学専攻 博士課程2年) 宮園 健一(東京大学大学院農学生命科学研究科 応用生命化学専攻 特任助教) 田之倉 優(東京大学大学院農学生命科学研究科 応用生命化学専攻 教授) 2.発表のポイント: ◆DNAグリコシラーゼ活性によって作用する制限酵素R.PabIが、認識配列でない二本鎖DNAと結合した状態の立体構造を決定しました。 ◆R.PabIが二本鎖DNA上で形成するリング状の構造は、効率的なDNA分解に必要であることを明らかにしました。 ◆生命現象の根幹となる、DNA結合タンパク質による...
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NEC、「スポーツ・文化・ワールド・フォーラム」に「ウォークスルー顔認証システム」を提供
NEC、「スポーツ・文化・ワールド・フォーラム」に「ウォークスルー顔認証システム」を提供 〜安全・安心かつ効率的な運営を支援〜 NECは、文部科学省等が10月19日から22日に開催する「スポーツ・文化・ワールド・フォーラム」に、カメラの前で立ち止まることなく歩きながら顔認証を可能とする「ウォークスルー顔認証システム」を提供します。 「ウォークスルー顔認証システム」は、東京会場の一つであるグランドハイアット東京に設置され、来場者の入場管理に利用されます(注1)。確実な本人確認に加えてスムーズな入場を実現することで、「スポーツ・文化・ワールド・フォーラム」の安全・安心かつ効率的な運営...
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リソー教育、学校法人向けオンライン英会話事業を開始しセブ島に子会社設立
連結子会社スクールTOMASによる新規事業開始および セブ島(フィリピン)における新会社(孫会社)設立に関するお知らせ 当社は平成28年9月16日開催の取締役会において、当社の100%出資子会社である株式会社スクールTOMASが、新規事業として学校法人向けのオンライン英会話事業を開始することおよび、セブ島(フィリピン)に同事業に関連する子会社(当社の孫会社)を設立することを決議いたしましたので、下記のとおりお知らせいたします。 記 1.新会社(孫会社)設立の趣旨 株式会社スクールTOMASは、学校内に個別指導ブースを設置して「TOMAS(トーマス)」のノウハウを活かした学校内個別指導塾「スクールTOMAS...
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東北大など、肝細胞増殖因子(HGF)の特異的抗体の開発に成功
肝細胞増殖因子(HGF)の特異的抗体の開発に成功 −HGFシグナリングの分子メカニズム解明に向けて− 【研究概要】 東北大学大学院医学系研究科の加藤 幸成(かとう ゆきなり)教授、金子 美華(かねこ みか)准教授、小笠原 諭(おがさわら さとし)助教(地域イノベーション分野)の研究グループは、大阪大学蛋白質研究所の高木 淳一(たかぎじゅんいち)教授、海津 正賢(うみつ まさたか)特任助教および金沢大学がん進展制御研究所の松本 邦夫(まつもと くにお)教授、酒井 克也(さかい かつや)助教の研究グループと共同で、ALS(筋萎縮性側索硬化症)の治療やがんの進行とも深く関わりのある肝細胞増殖因...
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ポリマー末端基の新測定法 −PETに含まれる微量な構造をNMRで測定可能に− ■要旨 理化学研究所(理研)ライフサイエンス技術基盤研究センター NMR施設の前田秀明施設長、NMR利用支援特別ユニットの林文晶ユニットリーダー、大内宗城技師と、株式会社三井化学分析センター 構造解析研究部の脇浩部長、田中紀美子主席研究員の共同研究グループは、合成高分子(ポリマー)の末端基[1]や部分構造[1]を核磁気共鳴(NMR)装置[2]を用いて効率よく測定をする方法を開発しました。 プラスチックなどのポリマーは、さまざまな工業製品の素材として広く用いられています。ポリマーの主構造は、小さな単位分子(モノマー)が...
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硫化水素の新たな結晶構造「マグネリ相」を発見: マイナス70℃超伝導相形成のしくみ解明への重要な手がかり 1.発表者: 明石遼介(東京大学大学院理学系研究科物理学専攻 助教) 有田亮太郎(理化学研究所創発物性科学研究センター計算物質科学研究チーム チームリーダー/ERATO 磯部縮退π集積プロジェクト グループリーダー) 常行真司(東京大学大学院理学系研究科物理学専攻 教授/東京大学物性研究所 教授) 2.発表のポイント: ◆150万気圧の超高圧下で硫化水素が作る結晶構造を理論とシミュレーションにより無数に発見した。 ◆発見された構造により、これまで不明だった、硫化水素が高温超伝...
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JST、高効率太陽電池用シリコンインゴット単結晶作製に新規成長法を用いたキャスト成長炉で成功
メガソーラ向けの高効率太陽電池用シリコンインゴット単結晶の作製に 新規成長法を用いて生産性の高いキャスト成長炉で成功 〜高効率太陽電池の高歩留まり製造に道を拓く〜 ■ポイント ○メガソーラ向け太陽電池に使われるシリコンは、多結晶を使ったものが主流である。多結晶は単結晶より変換効率が劣るものの、キャスト法を使うため高い生産性が得られ低コストである。生産性の高いキャスト成長炉で現行の単結晶なみの歩留まりと特性が実現できれば、単結晶が市場で主流になると見込まれる。 ○NOC法という新しいキャスト成長炉を用いて単結晶を作製し、現行の単結晶の太陽電池特性や歩留まりと同等の特性を世界で初めて...
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東大など、複数のさい帯血ユニットを利用した新規移植法の開発へと結びつく成果を報告
複数のさい帯血ユニットを利用する新規移植法の開発へ 1.発表者: 大津 真(東京大学医科学研究所 幹細胞プロセシング分野/ステムセルバンク 准教授) 2.発表のポイント: ◆ひとつのユニットだけでは造血細胞数が不足する「さい帯血移植」の問題点を、複数ユニットの組み合わせ移植で克服し得る事を実験的に証明し、新たな移植法開発の可能性を示した。 ◆遺伝背景の異なる造血幹/前駆細胞であっても、組み合わせの移植により協調して早期の造血回復に寄与することから、移植の補助製剤としての使用が可能となることを初めて実証した。 ◆本成果を元に新規移植法が開発され、移植後早期の合併症リスクの軽...
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名大など、機械的強度や安定性などに優れた有機ナノチューブの簡便な合成に成功
全く新しい有機ナノチューブの簡便な合成に成功 〜延ばして、巻いて、固めて、チューブの出来上がり〜 ■ポイント ○近年、さまざまな機能を付与できる有機分子で構成された筒状の有機ナノチューブに注目が集まっている。 ○今までの有機ナノチューブは構造的な脆弱性や合成の難しさなどの問題があった。 ○機械的強度や安定性などに優れた強固な共有結合でつながる有機ナノチューブの簡便な合成手法の開発に成功した。 JST戦略的創造研究推進事業において、ERATO伊丹分子ナノカーボンプロジェクト、名古屋大学 大学院理学研究科、名古屋大学 トランスフォーマティブ生命分子研究所(WPI−ITbM)の伊丹 健一郎 教授、...
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東大、高圧力により鉄系超伝導物質の転移温度が4倍以上に上昇する謎を解明
高圧力により鉄系超伝導物質の転移温度が4倍以上に上昇する謎を解明 1.発表者: 松浦 康平(東京大学大学院 新領域創成科学研究科 物質系専攻 修士課程2年) 芝内 孝禎(東京大学大学院 新領域創成科学研究科 物質系専攻 教授) 上床 美也(東京大学物性研究所 極限環境物性研究部門 教授) 2.発表のポイント: ◆鉄系超伝導体セレン化鉄において圧力で超伝導転移温度が9ケルビンから38ケルビンに4倍以上にも上昇する現象が、超伝導を阻害していた磁性が圧力によって消失することで起こることを突き止めた。 ◆今回の成果は、純良な試料を用いた高圧下精密物性測定により得られたものであり、...
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極微細蛍光内視鏡イメージングシステムを商品化 ‐低侵襲で脳深部神経活動を可視化する‐ 【概要】 東北大学大学院医学系研究科小山内 実(おさないまこと) 准教授を中心とした研究グループと株式会社ルシールが共同で研究・開発した「極微細蛍光内視鏡イメージングシステム(Ultra−thin Fluorescence Endoscope Imaging System:U−FEIS)」(特許出願中:特願2016−071769)がこのほど商品化され、株式会社ルシールより販売されます。 U−FEISは低侵襲で実験動物の脳の神経活動を簡便に可視化できるシステムであり、従来の顕微鏡では見ることができなかった脳深部のイメージングを低コストで行うことができるシステムで...
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理研、加齢に伴うグリコーゲンの脳内分布変化を可視化することに成功
加齢に伴うグリコーゲンの脳内分布変化を可視化 −脳グリコーゲンを正確に可視化する新しい手法を開発− ■要旨 理化学研究所(理研)脳科学総合研究センター神経グリア回路チームの平瀬肇チームリーダー、大江祐樹研究員らの共同研究グループ(※)は、マウス脳内のグリコーゲン[1]を正確に可視化する新しい手法を開発し、加齢に伴う脳グリコーゲンの分布変化の可視化に成功しました。 グリコーゲンは、肝臓や筋肉で合成され蓄えられているエネルギーのもととなる多糖[2]で、脳にも貯蔵されていることが知られています。最近では、グリコーゲンは通常時における脳活動のエネルギー源としてだけでなく、記憶の定着...
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JTB、2016年夏休み(7月15日〜8月31日)の旅行動向調査結果を発表
2016年夏休み(7月15日〜8月31日)の旅行動向) 旅行意欲は継続するも、支出は慎重に 総旅行人数は7,745万人(前年比▲0.7%)と微減 円高、燃油サーチャージ0円を背景に 海外旅行人数は260万人(前年比+7.4%)と増加 JTBは、「夏休み(7月15日〜8月31日)に、1泊以上の旅行に出かける人」の旅行動向の見通しをまとめました。 この調査は、1,200人から回答を得た旅行動向アンケート、JTBグループの販売状況、航空会社の予約状況、業界動向、経済動向から推計したもので、1969年に調査を開始して以来、今年で48回目となります。 調査結果は以下のとおりです。 ※表1は添付...
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阪大と清水建設など、地球深部探査船「ちきゅう」の断層掘削試料を用いて海溝付近の断層のすべり量を解析
「ちきゅう」の断層掘削試料の分析と動力学解析による 南海トラフ地震での断層すべり量の定量的評価 〜世界初! 海溝付近の断層すべり量を評価する新たなメソッド〜 【研究成果のポイント】 ■地球深部探査船「ちきゅう」(図1)により採取された日本海溝と南海トラフのプレート境界断層試料を分析、モデル計算の結果、2011年東北地方太平洋沖地震での海溝付近の巨大すべり約80mを再現、さらに南海トラフ地震にて海溝付近の断層が、約30−50m程度すべる可能性を示した ■日本海溝の泥質な断層では透水率が低いため、南海トラフの砂質な断層では摩擦係数が高く温度上昇しやすいため、サーマルプレッシャライゼ...
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内田洋行、小学校英語「短時間学習」対応のコンテンツを提供開始
内田洋行、小学校英語の「短時間学習」に対応したコンテンツ 「小学校英語 SWITCH ON!」を提供開始 〜教育のICT化に対応して教育用コンテンツ配信サービス「EduMall」で提供〜 株式会社内田洋行(本社:東京都中央区、代表取締役社長:大久保昇、以下内田洋行)は、大阪府教育庁と株式会社mpi 松香フォニックス(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:竹村千栄子、以下、mpi 松香フォニックス)が共同で開発した小学校英語学習プログラムをベースに、内田洋行の教育用コンテンツ配信サービス「EduMall(エデュモール)」でも配信可能な「小学校英語 SWITCH ON!」デジタル版を開発いたしました。2016年6月17日より、全国の...
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徳島大など、櫛の歯状のテラヘルツ波で煙混在ガス濃度をリアルタイム分析に成功
櫛(くし)の歯状のテラヘルツ波(テラヘルツコム)で 煙混在ガスの濃度をリアルタイムに分析 ■ポイント ・工業燃焼過程の効率化による大気環境負荷の軽減や、火災現場における二次災害予防のためには、煙が充満した閉鎖空間のガスを迅速に分析することが重要 ・極めて正確で精緻な櫛の歯状テラヘルツ波(テラヘルツコム)をガス分析に利用 ・テラヘルツコムを正確かつ高速に読み取ることにより、高い分光性能(高確度、高分解能、広帯域)とリアルタイム性を両立したテラヘルツ分光法を実現 ・テラヘルツ領域に密集する多数の回転吸収スペクトル群を考慮した解析モデルにより、高精度な定量分析を達成 ・従来法で...
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シルクの材料特性とアミノ酸配列の相関を解明 −シルクの機械的強度、熱的安定性、結晶構造の制御に貢献− ■要旨 理化学研究所(理研)環境資源科学研究センター酵素研究チームの沼田圭司チームリーダーと高輝度光科学研究センター増永啓康研究員らの国際共同研究グループ(※)は、系統の異なるシルクのアミノ酸配列が機械的強度、熱的安定性、結晶構造に与える影響を明らかにしました。 シルクは軽くて丈夫であり、生体適合性と生分解性を持つ優れた材料特性から広く注目を集めています。シルクはその系統由来によって材料特性が変わりますが、その違いをもたらす因子は今のところ同定されていません。 国際共同研...
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ZnOコーティングによる高性能ベアリングの開発に成功 〜摩擦を約3分の2に低減し、災害時用小型ジェットエンジン発電機を実現〜 ■概要 1.国立研究開発法人 物質・材料研究機構、エネルギー・環境材料研究拠点の後藤 真宏 主席研究員、情報統合型物質・材料研究拠点の佐々木 道子NIMSポスドク研究員、構造材料研究拠点の土佐 正弘グループリーダー、ならびに、東北大学 多元物質科学研究所の栗原 和枝 教授、粕谷 素洋 助教らは、NIMSが独自に開発した 1)環境に優しい低摩擦材料である酸化亜鉛(ZnO)について、その低摩擦特性を保持したままベアリングボールにコーティングする技術を開発し、ベアリングの摩擦...
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東北大、磁性半導体(Ga,Mn)Asが強磁性をしめすメカニズムを解明
磁性半導体(Ga,Mn)Asが強磁性をしめす メカニズムを解明 −20年来続く論争に終止符 【概要】 東北大学原子分子材料科学高等研究機構(WPI−AIMR、機構長 小谷元子)の相馬清吾准教授、高橋隆教授(兼務 理学研究科)、松倉文礼(◇)教授、Tomasz Dietl教授、大野英男教授(兼務 電気通信研究所、省エネルギー・スピントロニクス集積化システムセンター)、同理学研究科の佐藤宇史准教授らの研究グループは、磁性半導体(Ga,Mn)Asの強磁性発現機構の解明に成功しました。(Ga,Mn)Asは、よく知られた半導体であるGaAsに高濃度でMnを注入することで得られる物質です。 半導体と磁性体の特質を併せもち、電気による磁性の制御...
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脳と行動の雌雄を分かつ遺伝子のスイッチを発見 ―ショウジョウバエでの研究成果― 人間の所作には男女差があり、少なくともその一部は脳の働きの性による違いに起因すると推察されますが、その仕組みは不明です。脳と行動の性差は動物界に普遍的にみられる現象であることから、ヒトでは不可能な実験を動物で行うことで、“心の性”の生まれる仕組みが解明されるものと期待されていました。 このたび東北大学大学院生命科学研究科の山元大輔教授・伊藤弘樹研究員らは、ショウジョウバエを実験に用いて、脳と行動の雌雄による劇的な違いが、たった一つの遺伝子(“ロボ”と言う名前の遺伝子)のスイッチを入れるか、切るか...
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パナソニック、学習効果の高い「リピーティング」などの練習が可能なCD語学学習機を発売
学習効果の高い「リピーティング」「シャドーイング」の練習が可能 CD語学学習機 SL−ES1を発売 話す力・聴く力を高める効率のよい語学学習をサポート *製品画像は添付の関連資料を参照 品名:CD語学学習機 品番:SL−ES1 希望小売価格:オープン価格 発売日:6月17日 色:−W(ホワイト) 月産台数:2,000台 パナソニック株式会社は、CDを使った語学学習に対応したCD語学学習機 SL−ES1を6月17日に発売します。 2020年の東京オリンピック開催決定や小学校における今後の語学必修化(※1)などを背景に、英語を中心とした語学学習に取り組む人が増えており、今後もますます関心が高まること...
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肺高血圧症の新規治療標的を同定 ‐既存の糖尿病治療薬に意外な作用‐ 【研究概要】 東北大学大学院医学系研究科循環器内科学分野の下川宏明(しもかわ ひろあき)教授の研究グループは、国の指定難病で依然として致死的疾患である肺高血圧症において、血管内皮細胞の酵素の一つであるAMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)(注1)がその発症を抑制していることを世界で初めて明らかにしました。これまで、肺高血圧症患者の血中には各種の炎症性サイトカイン(注2)が高濃度に存在し、長期的な生命予後と相関することが知られていましたが、肺動脈への直接的な作用や肺高血圧症悪化との因果関係は明らかではありませんでし...
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九大と東大など、安静時脳活動の詳細な時空間構造を神経発火と脳血流の両面から解明
脳の神経活動の空間パターンは脳血流のパターンに写し取られる 〜安静時脳活動の詳細な時空間構造を神経発火と脳血流の両面から解明〜 九州大学大学院医学研究院・東京大学大学院医学系研究科の大木研一教授、東京大学大学院医学系研究科の松井鉄平助教、九州大学大学院医学研究院の村上知成博士課程3年生らの研究グループは、安静時における脳活動の詳細な時空間構造、更にそれが脳血流に変換される様子を観察することに成功しました。行動していない状態の動物で自発的に起きる安静時脳活動は、機能的磁気共鳴画像法(fMRI)により脳血流信号でも観察できるため近年活発に研究され、脳疾患診断などへの応用が期待されてい...
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北大と慶大、がんになりにくい長寿ハダカデバネズミから初めてiPS細胞作製に成功
がんになりにくい長寿ハダカデバネズミから初めてiPS細胞作製に成功 〜二重の防御で腫瘍を作らないことを発見〜 ■研究成果のポイント ・長寿命で,がんになりにくい体質のハダカデバネズミからiPS細胞を作製することに初めて成功した。 ・マウスやヒトのiPS細胞は,未分化な細胞が混入すると腫瘍(奇形腫)を形成する問題があるが,ハダカデバネズミのiPS細胞は未分化な状態で移植しても腫瘍を形成しなかった。 ・ハダカデバネズミだけが持つ,初期化やがん化を二重に防ぐメカニズムを明らかにした。将来は,人間の健康長寿やがんの予防に役立つと期待される。 ■研究成果の概要 北海道大学遺伝子病制御研究所の三浦恭子...
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大阪市立大と理研、将来の疲労の程度を予測する脳のメカニズムを発見
将来の疲労の程度を予測する脳のメカニズムを発見 <概要> 大阪市立大学大学院医学研究科の石井聡(いしい あきら)病院講師、田中雅彰(たなか まさあき)講師、渡辺恭良(わたなべ やすよし)名誉教授(理化学研究所ライフサイエンス技術基盤研究センター長)らのグループは、理研ライフサイエンス技術基盤研究センターと共同で、将来の疲労の程度を予測する脳のメカニズムを発見し、このメカニズムが疲労の病態に深く関わっている可能性を明らかにしました。 研究グループは、健康な男性16名を対象に、1時間後の疲労の程度を予測する課題と現時点での疲労の程度を自己評価する課題を実施し、疲労の程度の予測お...
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AOKI、化粧汚れが落ちやすいレディースブラウス「コスメリリース」を発売
社会で活躍する女性のニーズにお応えして誕生!! 落ちにくい“化粧汚れ”も洗濯機でスッキリ・キレイ レディースブラウス「コスメリリース」を新発売 〜シリーズ累計年間3万着の販売を目指す〜 株式会社AOKI(代表取締役社長:清水彰)は、化粧汚れが落ちやすいレディースのブラウス「コスメリリース」を2016年4月16日(土)より、AOKI全店舗およびオンラインショップ( https://www.aoki-style.com/ )にて発売します。(2016年4月14日現在 AOKI店舗数568店舗)。 ■女性の社会進出に伴う、ビジネスや就職活動でのブラウスの着用増加に合わせて利便性を追求! 2016年4月より「女性活躍推進法」が施行される...
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富山大など、薬甘草の成分が内臓脂肪の炎症・線維化を抑制する機序を解明
薬甘草の成分が内臓脂肪の炎症・線維化を抑制する機序を解明 <ポイント> ○甘草(かんぞう)成分イソリクイリチゲニン(ILG)の新たな薬理作用を見いだした。 ○ILGは脂肪細胞に働き、抗炎症作用を示す。 ○ILGは内臓脂肪の線維化を抑制する。 ○本成果により、新たなメタボリックシンドローム治療薬の開発につながる可能性がある。 富山大学 大学院医学薬学研究部(医学)免疫バイオ・創薬探索研究講座(富山県寄附講座)の渡邉 康春 客員助教、長井 良憲 客員准教授、高津 聖志 客員教授らの研究グループは、漢方薬に含まれる生薬甘草の成分イソリクイリチゲニンが、脂肪細胞やマクロファージ注1)に作用...
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神経細胞が特定のタイプにのみ分化するメカニズムを解明 脳には多くのタイプの神経細胞が存在し、それぞれが異なる役割を分担して、機能しています。しかし、その分化(注1)のメカニズムの詳細はわかっていませんでした。慶應義塾大学医学部解剖学教室の大石康二講師(非常勤)、仲嶋一範教授らの研究チームは、大脳皮質の神経細胞が、特定のタイプの神経細胞のみに分化するメカニズムを明らかにしました。 神経系における情報処理の司令塔である大脳皮質(注2)では、情報の入力、処理、出力が行われます。これらは、大脳皮質に存在するさまざまなタイプの神経細胞にその役割が担われています。今回の研究では、大脳...
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九大、有機EL素子の高耐久化の実現と劣化メカニズムの解明に成功
有機EL素子の高耐久化の実現と劣化メカニズムの解明に成功 <概要> 九州大学最先端有機光エレクトロニクス研究センター(OPERA)の安達千波矢センター長、Daniel Ping−Kuen Tsang研究員の研究グループは、熱活性化遅延蛍光(TADF)材料(※1)を発光層に含有する有機EL素子において、デバイス構造の最適化により初期劣化を十分に抑制し、連続素子寿命を大幅に向上させることに成功しました。本研究では、有機分子である8−hydroxyquinolinato lithium(Liq)を有機層界面に数ナノメーターの膜厚で挿入することにより、素子の初期発光強度が5%減少するまでの時間(LT95)を最大16倍程度伸ばすことが可能になりました。このような素...
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慶大、脳の神経細胞は置かれた場所の環境により別の種類の神経細胞に変わることを発見
脳の神経細胞は、置かれた場所の環境によって 別の種類の神経細胞に変わってしまうことを発見 慶應義塾大学医学部解剖学教室の大石康二講師(非常勤)、仲嶋一範教授らの研究チームは、マウスの子宮内胎児の大脳皮質の神経細胞を、人為的に本来と異なる場所に配置させると、神経細胞としての最終運命が変化し、本来の形や性質が異なる別の種類の神経細胞に変化することを見出しました。 複雑な機械製品が多数の部品から作られるように、脳の高次機能を担う大脳皮質(注1)は、異なった形や性質を持つ様々な種類の神経細胞から構成されています。これまで、これらの神経細胞の最終的な形や性質は、胎生期にそれらの細胞が...
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反強磁性体の新しい物理と応用を開拓 〜スピン・軌道相互作用を用いた磁化の制御に成功〜 ◆ポイント ・反強磁性体に電流を流すとスピン(磁気)の流れが生じることを発見 ・反強磁性/強磁性積層膜において無磁場下で電流による磁化反転を実証 ・超低消費電力集積回路の実現に加え、脳型情報処理応用にも光 内閣府 総合科学技術・イノベーション会議が主導する革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)の佐橋政司プログラム・マネージャーの研究開発プログラム、及び文部科学省「未来社会実現のためのICT基盤技術の研究開発」の一環として、東北大学電気通信研究所の大野英男教授(同大学省エネルギー・スピントロニク...
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東大、Cas9(FnCas9)の結晶構造を決定しその働きを原子レベルで解明
ゲノム編集のための新たな「はさみ」 −立体構造にもとづくCRISPR−Cas9の改変− 1. 発表者: 平野 央人(東京大学理学系研究科生物科学専攻 修士課程) 西増 弘志(東京大学理学系研究科生物科学専攻 助教) 石谷 隆一郎(東京大学理学系研究科生物科学専攻 准教授) Feng Zhang(Massachusetts Institute of Technology Assistant professor/Broad Institute of MIT and Harvard Core Member) 濡木 理(東京大学理学系研究科生物科学専攻 教授) 2. 発表のポイント: ・ゲノム編集(注1)に利用されるCRISPR−Cas9(注2)の結晶構造を解明した。 ・Cas9の分子構造を改変し、新規のゲノム編集ツールを開発した。 ・C...
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東大と九州工業大、海中ロボットでコバルトリッチクラストの全自動計測に成功
「海中ロボットでコバルトリッチクラストの全自動計測に成功!」 ●発表ポイント: ◆南鳥島沖合の拓洋第五海山の南東肩部において、ホバリング型自律型海中ロボット「BOSS−A」(注1、2、3)が、コバルトリッチクラスト(以下、CRCと略す。注4)賦存地帯の長距離全自動計測に世界ではじめて成功した。 ◆搭載する音響センサ(注5)と3次元画像マッピング装置(注6)により、CRCの厚みと3次元画像を人が操作することなく全自動で計測することに成功した。 ◆CRCの分布と賦存量を評価するのに有益なデータを取得した。 ◆CRCの資源開発の適性度を効率的に評価する全自動観測手法を世界に先駈けて確立した。 ●発表...
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東大、非小細胞肺がんに対するがんワクチン療法の多施設共同医師主導治験を開始
非小細胞肺がんに対するがんワクチン療法の多施設共同医師主導治験を開始 〜手術後の肺がんの再発予防に向けた臨床開発を推進〜 1.発表のポイント ◆大学発の新規がん治療用ワクチンの第2相医師主導治験を多施設共同で開始しました。 ◆肺がんに対する新たな治療法の開発を進めます。 2.概要 東京大学医科学研究所附属病院(抗体・ワクチンセンター)、神奈川県立がんセンター(呼吸器外科)、国立がん研究センター東病院(呼吸器外科)の研究グループは、手術においてがんの完全切除がなされ、その後、術後補助化学療法が実施された非小細胞肺がん患者を対象に、大学発のがん治療用ワクチン(注1)の第2相医師...
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東北大と京大、超強力X線パルスによるプラズマ生成初期過程での体積収縮を発見
X線自由電子レーザーに照射された微粒子が縮んだ! 超強力X線パルスによるプラズマ生成初期過程での体積収縮を発見 【概要】 東北大学多元物質科学研究所上田潔教授・福澤宏宣助教のグループ、京都大学大学院理学研究科永谷清信助教、米国SLAC国立加速器研究所のクリストフ ボステト研究員のグループ等による国際共同研究チームは、米国のX線自由電子レーザー(XFEL)(*1)施設LCLS(*2)から供給される非常に強力なX線をキセノン原子が集まってできた微小な粒子に照射すると、極めて短い時間では体積が収縮することを発見しました。従来、XFELに照射された微粒子は、大量の電子を放出してプラズマ(*3)化し即座に爆発す...
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アステラス製薬とクリノ、網膜色素変性症を適応疾患とした開発・商業化でライセンス契約を締結
網膜色素変性症における遺伝子治療薬 に関する提携のお知らせ アステラス製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長:畑中 好彦、以下「アステラス製薬」)と、クリノ株式会社(本社:宮城、代表取締役社長:佐竹 典明、以下「クリノ」)は、遺伝子治療(*1)薬 AAV−mVChR1(Adeno−associated Virus−modified Volvoxchannelrhodopsin−1、アデノ随伴ウイルス−改変型ボルボックスチャネルロドプシン1)(*2)について、網膜色素変性症を適応疾患とした全世界における開発・商業化のライセンス契約を締結しましたのでお知らせします。 網膜色素変性症は、進行性の夜盲、視野狭窄、視力低下を主徴とし、やがて色覚の喪失、失明...
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理研と東大と琉球大、2型糖尿病に関わる新たな遺伝子領域を発見
2型糖尿病に関わる新たな遺伝子領域を発見 −新たな治療薬開発の一助に− ■要旨 理化学研究所(理研)統合生命医科学研究センター腎・代謝・内分泌疾患研究チームの前田士郎チームリーダー(琉球大学医学研究科 教授)、今村美菜子客員研究員(琉球大学医学研究科 准教授)と東京大学大学院医学系研究科/東京大学医学部附属病院の門脇孝教授らの共同研究チームは、日本人4万人以上を対象としたゲノムワイド関連解析(GWAS)[1]を行い、日本人の2型糖尿病[2]の発症に関わる7つの疾患感受性遺伝子領域を新たに同定しました。また、疾患感受性遺伝子領域内の遺伝子と、2型糖尿病治療薬のターゲット遺伝子とのつ...
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シナノケンシ、特別支援教育向けiPad用DAISY再生アプリ「いーリーダー」を開発
読むことに困難のある子供を支援する 特別支援教育向けiPad用DAISY再生アプリを開発 『いーリーダー』 *ロゴは添付の関連資料を参照 ■シナノケンシ株式会社では、この度新たに、紙の教科書・教材を読むことが困難な子供を支援する学校・教育機関向けに、マルチメディアDAISY(デイジー)で製作された教材を再生するiPad用アプリ『いーリーダー』を開発し、App Storeを通じて本日販売を開始いたしました。 『いーリーダー』は、文部科学省の平成26年度「学習上の支援機器等教材研究開発支援事業」により開発した製品で、マルチメディアDAISY製作ソフト「PLEXTALKProducer(プレクストークプロデューサー)」に続く、「読むこと」に困...
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パイオニアVC、長野県下伊那郡喬木村に遠隔合同授業を実現する仕組みを提供
文部科学省の実証事業で「xSync」が採用。 長野県喬木村の小学校で遠隔合同授業を実現 〜教育ICT活用を推進し、小規模校にも充実した教育環境を実現〜 株式会社ブイキューブ(本社:東京都目黒区、代表取締役社長:間下直晃)グループのパイオニアVC株式会社(本社:東京都目黒区、代表取締役社長:原清、以下パイオニアVC)は、文部科学省が推進する「人口減少社会におけるICTの活用による教育の質の維持向上にかかる実証事業」(※1)の参画自治体である長野県下伊那郡喬木村に、学校統合が困難な中山間地域にある小学校2校で遠隔合同授業を実現する仕組みとしてビジュアルコラボレーションサービス「xSync(バイ シンク) P...
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胆管がんの原因遺伝子の特定と治療法の開発 【概要】 九州大学生体防御医学研究所の西尾美希助教、鈴木聡教授らの研究グループは、九州大学病院別府病院や産業技術総合研究所(茨城県つくば市)と共同で、肝内胆管がんや混合型肝がんの原因としてMOB1(※1)シグナル経路が重要であることを見出しました。また、このシグナル経路を標的とする天然物の探索を行った結果、本年ノーベル賞を受賞した抗寄生虫薬イベルメクチン(※2)が肝内胆管がんの治療薬となりうることも発見しました。今後、肝がんの中でも依然極めて予後が不良であった肝内胆管がんや混合型肝がんの予後を改善できることが期待されます。 本研究は、文...
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東大、成層圏オゾンホールの影響を地表に伝える南大洋の水温分布を解明
成層圏オゾンホールの影響を地表に伝える南大洋の水温分布 ―20世紀後期に観測された南半球の気候変化、 および気候の将来予測に対する示唆― 1 発表者: 中村 尚(東京大学先端科学技術研究センター 教授) 西井 和晃(東京大学先端科学技術研究センター 助教) 2 発表のポイント: ◆南極成層圏の「オゾンホール(注1)」の影響として20世紀後期に南半球で観測された対流圏の偏西風強化が、南大洋の強い海面水温勾配無しには起き得なかったことを明らかにしました。 ◆成層圏オゾンホールが対流圏偏西風の変化を通じて地表の気候変化に影響を及ぼすために必要不可欠な要因として、南大洋の水温分布に...
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NCNPと理研など、新世界ザルのコモン・マーモセットで「ミラーニューロン」を発見
新世界ザルのコモン・マーモセットで 「ミラーニューロン」を世界で初めて発見 国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター(NCNP、東京都小平市、理事長:樋口輝彦)神経研究所(所長:武田伸一)微細構造研究部の一戸紀孝部長、鈴木航室長らの研究グループおよび国立研究開発法人 理化学研究所(RIKEN、埼玉県和光市、理事長:松本紘)脳科学総合研究センター(センター長:利根川進)高次脳機能分子解析チームの共同研究により、同じ動作を自分がしても他人がしても活動する「ミラーニューロン」を、新世界ザルのコモン・マーモセット(Callithrix jacchus)の前頭葉下部から世界で初めて見出しました。「ミラーニュー...
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群馬大、なぜ哺乳類が高度な脳機能を持つのかという分子メカニズムを発見
なぜ哺乳類が高度な脳機能を持つのかという分子メカニズムを発見 ―脳内温度を有効利用した神経活動・記憶の増強― 我々の脳内温度は37℃付近で常に一定であるが、その重要性・意義は全く明らかとなっていません。逆にいうと、これまで脳内温度が37℃というのは当たり前の環境と考えられてきたために、その意義を調べるという発想に至らず研究が発展しなかったのかもしれません。しかしながら、貴重なエネルギーを費やしてまで均一な脳内温度を保つということは、この一定の温度環境が神経活動に影響を与えていると考えても矛盾しないと思われます。例えば、雪山で遭難し、体温が30℃以下になった低体温状況下でも、...
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熊本大など、生体の糸球体で重要な機能を持つ遺伝子群が実際に発現していることを証明
ヒトiPS細胞から誘導した腎臓糸球体が血管とつながる 〜尿産生に向けた大きな前進〜 [ポイント] ◆糸球体のろ過機能を司る細胞(ポドサイト)に分化すると緑色に光るヒトiPS細胞を作成し、試験管内で糸球体ができる過程を初めて可視化した。 ◆緑の蛍光を指標にヒト糸球体のポドサイトを純化し、生体の糸球体で重要な機能を持つ遺伝子群が実際に発現していることを証明した。 ◆iPS細胞由来の腎臓組織をマウスに移植することによって、ヒトの糸球体にマウスの血管が取り込まれた。 ◆血管に隣接するヒト糸球体のポドサイトには特徴的なろ過膜が形成され、糸球体内にろ過を示唆する物質が観察された。 [要旨] 熊本...
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生理学研究所、二者同時記録fMRIを用いた注意共有の神経基盤の研究結果を発表
みつめあった「記憶」は、二者間の脳活動の同期として痕跡を残す ―二者同時記録fMRIを用いた注意共有の神経基盤の研究― ■内容 お互いがみつめあい、お互いへ注意を向け合う状態は、ヒトが他者と複雑なコミュニケーションをおこなう前に必須な準備段階と言えます。この状態は、子供から成人へ成長する中で自然と獲得されます。このことから、互いに注意を向け合うことは、ヒトが他者とコミュニケーションをとる上での礎であると考えられます。しかしこれまでの研究では、ヒトが他者とみつめあっている際、我々自身にどのような現象が起こっているのか、さらには我々の脳内で一体何が起こっているのか、詳細は明らかにされ...
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東大など、電気的に制御したグラフェンでバレー流の生成・検出に初めて成功
電気的に制御したグラフェンでバレー流の生成、検出に初めて成功 〜結晶中の電子のバレー自由度を利用した低消費電力エレクトロニクスの実現へ〜 <ポイント> ○電気的に制御できる二層グラフェンにおいて、電流からバレー流へ変換、伝送し、再度電流へ変換して、それに伴う電圧を初めて検出しました。 ○電流からバレー流への変換効率を広範囲に渡って電気的に制御できることを示した成果であり、変換効率のさらなる向上が期待できます。 ○バレー流は電荷の流れを伴わないため、エネルギー消費を伴わない情報媒体になると期待されており、本成果はそのような低消費電力エレクトロニクスの開発に貢献します。 電子...
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九大と京大、大脳視覚野の神経細胞が機能を獲得するメカニズムを解明
大脳視覚野の神経細胞が機能を獲得するメカニズムを解明 最初は神経活動によらず機能を獲得し、その後神経活動に依存して環境に最適化することを発見 ●概要 九州大学大学院医学研究院の大木研一教授、同大学院生の萩原賢太、京都大学大学院理学研究科の田川義晃講師らの研究グループは、視覚情報を処理する大脳の神経細胞が、最初は神経活動によらずに機能を獲得し、その後、神経活動に依存して機能を環境に最適化させることを発見しました。これは、「脳の発達を左右するのは氏か育ちか」の議論に貢献する結果です。大脳機能の発達メカニズムの解明へ向けて大きく前進するものであるとともに、発達期における神経活動の異...
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慶大と東大、生きた動物の体内で発生する微量の活性酸素を検出することに成功
生きた動物の体内で発生する 微量の活性酸素を検出することに世界で初めて成功 東京大学大学院薬学系研究科、同医学系研究科の浦野泰照教授と、慶應義塾大学医学部の小林英司特任教授との共同研究グループは、ホタルの発光酵素であるルシフェラーゼを利用した独自の検出システムによって、生きた動物の体内で発生する微量の活性酸素を検出することに世界で初めて成功しました。 活性酸素は癌や生活習慣病、老化等、さまざまな病気の原因であると言われていますが、無色透明で発生してもすぐに消えてしまうので簡単に見ることができないため、生きた動物の体内で観察することが困難でした。本研究により、生きた動物体内で...
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東大など、神経伝達物質やインスリン分泌の新しい可視化法を開発し分泌速度の謎を解明
神経伝達物質やインスリン分泌の新しい可視化法開発:分泌速度の謎を解明 1.発表者: 河西 春郎(東京大学大学院医学系研究科 附属疾患生命工学センター 構造生理学部門教授) 高橋 倫子(東京大学大学院医学系研究科 附属疾患生命工学センター 構造生理学部門講師) 2.発表のポイント: ◆神経伝達物質の放出はミリ秒の時間経過で起こるのに対し、インスリン分泌は遅い。この速度を何が決めているのか不明だった。 ◆今回、開口放出を起こす複数の蛋白質(注1)の複合化を蛍光寿命測定法(注2)で調べたところ、神経終末ではそれらが既に複合した状態で刺激を待っているのに対して、インスリン分泌細胞...
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東北大、酸化ストレス防御因子が鎌状赤血球症の炎症と組織障害の改善を解明
鎌状赤血球症の創薬標的を同定 ‐酸化ストレス防御因子が鎌状赤血球症の炎症および組織障害を改善する‐ 【研究概要】 東北大学大学院医学系研究科の鈴木 未来子(すずきみきこ)講師(ラジオアイソトープセンター)、Nadine Keleku−Lukwete(ナディーン ケレク ルクウェテ)大学院博士課程学生、山本 雅之(やまもとまさゆき)教授(兼東北メディカル・メガバンク機構機構長)らのグループは、酸化ストレス防御因子Nrf2を活性化することによって、鎌状赤血球症の炎症と組織障害が改善することを解明しました。鎌状赤血球症は、世界で最も患者数の多い遺伝性疾患のひとつですが、認可されている治療薬は1種類しかなく、ま...
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東大、オキシトシン経鼻剤連日投与による自閉スペクトラム症中核症状の改善を実証
オキシトシン経鼻剤連日投与による 自閉スペクトラム症中核症状の改善を世界で初めて実証 〜新しい治療法の確立をめざして〜 1.発表者: 山末 英典(東京大学医学部附属病院精神神経科/東京大学大学院医学系研究科脳神経医学専攻 准教授) 2.発表のポイント: ◆オキシトシン(注1)経鼻剤の連続投与によって、対人場面に現れる自閉スペクトラム症(注2)の中核症状が改善すること、さらにはこの症状改善は脳の機能改善を伴うことを発見しました。 ◆オキシトシン経鼻剤が自閉スペクトラム症中核症状そのものに対して改善効果があること、この中核症状の改善が脳機能の改善と相関することを世界で初めて実証し...
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東大など、培養細胞での増殖能を大きく上昇させたインフルエンザウイルスの作出に成功
培養細胞での増殖能を大きく上昇させたインフルエンザウイルスの作出に成功 〜季節性ワクチン及びパンデミックワクチンの有効性上昇と迅速製造の道筋をつけた〜 1.発表者:河岡義裕 東京大学医科学研究所感染・免疫部門ウイルス感染分野 教授 2.発表のポイント: ◆培養細胞で高増殖性を有するインフルエンザウイルスを作出した。 ◆培養細胞での増殖性の悪さが培養細胞ワクチン製造の大きな壁になっていたが、その壁を乗り越え、高い生産効率の培養細胞ワクチン作製に向け大きく前進した。 ◆従来の受精卵ワクチンに見られたようなワクチン製造過程で起きる抗原変異による有効性低下の懸念がないワクチンの生産...
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1,000兆分の1秒の時間遅延を観測 −水素分子イオン振動開始のための準備時間を制御できる可能性− <要旨> 理化学研究所(理研)光量子工学研究領域アト秒科学研究チームの鍋川康夫専任研究員、古川裕介客員研究員、緑川克美チームリーダーらの研究チーム(※)は、3,000兆分の1秒という短い時間幅のパルスが並んだ「アト秒パルス列[1]」という特殊な光で水素分子をイオン化すると、分子振動波束[2]の生成過程(水素分子イオンが振動を始めるための準備時間)が、従来考えられていた時間よりはるかに長いことを発見しました。これにより、使用するパルスによって準備時間を制御可能なことを示しました。...
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ウェブリオ、人工知能技術を用いた英会話「AI英会話」を提供開始
人工知能を用いた今までにない英会話スタイルを提供 「AI英会話」 2015年8月25日(火)リリース *参考画像は添付の関連資料を参照 ウェブリオ株式会社(東京都新宿区 代表取締役:辻村直也、以下ウェブリオ)は、人工知能技術を用いた英会話「AI英会話」(URL: https://chat-robot.weblio.jp )を2015年8月25日(火)に提供開始いたします。 2020年の東京オリンピック開催を見据え、文部科学省により小・中・高等学校を通じた英語教育全体の抜本的充実を図る「英語教育改革実施計画」。英語を社内公用語化する企業の増加など、国際化が進む日本において英語の能力を重要視する傾向は高まってきています。 こ...
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鳥取大、カイロウドウケツのシリカ形成に関わる新規タンパク質を発見
カイロウドウケツのシリカ形成に関わる新規タンパク質の発見 〜生物が環境に優しい条件でシリカガラスをつくる仕組みを解明へ〜 ■概要 鳥取大学(学長:豐島 良太)の産学・地域連携推進機構・清水克彦准教授らは、Harvard University Wyss Institute for Biologically Inspired EngineeringのJames C. Weaver博士とともに、カイロウドウケツ骨格中に新規タンパク質グラシンを発見し、このタンパク質が室温中性の条件下でシリカの形成を促進することを明らかにしました。本研究成果は、米国科学アカデミー紀要「Proceedings of the National Academy of Science of the United States of America」電子版Early Editionに公開されました。 ■研究背景 ...
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伊豆諸島青ヶ島の東に海底熱水鉱床を発見 〜短期間に海底熱水鉱床を発見可能な手法を開発〜 1.発表者: 浅田 昭(東京大学生産技術研究所 教授) 飯笹幸吉(東京大学生産技術研究所 特任教授) 2.発表のポイント: ◆海底堆積物サンプリングと世界最先端の合成開口インターフェロメトリソーナー(注1)による複合観測手法により、東青ヶ島カルデラ内において、中央火口丘(水深750m)に熱水鉱床域、カルデラ東部と北部に熱水活動域を発見した。 ◆本研究により開発された手法により、短期間に海底熱水鉱床を発見することが可能となる。 ◆今後、広大な海域の中から効率的に海底熱水鉱床を探査する実用的...
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九大と東京ガス、燃料電池の効率を飛躍的に高める革新技術の理論設計に成功
80%を超える“超高効率発電”に向けて −燃料電池の効率を飛躍的に高める革新技術の理論設計に成功!− ■概要 九州大学次世代燃料電池産学連携研究センター(NEXT−FC)/大学院工学研究院の佐々木一成主幹教授、松崎良雄客員教授、立川雄也特任助教らの研究グループは、東京ガス株式会社基盤技術部との共同研究で、高効率発電を特長とする固体酸化物形燃料電池(SOFC)(※1)の発電効率をさらに飛躍的に向上させる革新技術の理論設計に成功しました。 SOFCの2つ以上のセルスタック(※2)を燃料の上流から下流へ燃料の流れに沿って多段に配置した構成において、固体電解質内部の電荷担体(イオン)を従来の酸化物イオ...
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強誘電体の極薄単結晶膜を世界で初めて作製 ―超高密度新規メモリーで長時間使えるスマホ実現に道― 東京工業大学元素戦略研究センター(センター長 細野秀雄教授)の清水荘雄特任助教と同センター兼総合理工学研究科の舟窪浩教授、東北大学金属材料研究所の今野豊彦教授と木口賢紀准教授らの研究グループは、極薄膜でも特性が劣化しない強誘電体エピタキシャル膜(結晶方位が揃った単結晶膜)の作製に世界で初めて成功した。強誘電体膜の組成を検討して選択するとともに、薄膜を成長させる基材の結晶構造とその単位格子の長さを工夫することにより達成した。 これによって従来、安定した特性の強誘電体膜が得られないた...
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炎症性腸疾患の発症に関わる38カ所のゲノム領域を発見 ―発症に関わる遺伝子の多くが欧米人と東アジア人で共通― ■要旨 理化学研究所(理研)統合生命医科学研究センター統計解析研究チームの高橋篤 元チームリーダー(現 統計解析研究チーム 客員研究員)と久保充明副センター長、基盤技術開発研究チームの山崎慶子(◇)研究員、冬野雄太研修生らの研究グループ(※)が参加する「国際IBDジェネティクス・コンソーシアム(IIBDGC)」[1]は、炎症性腸疾患(IBD)[2]の発症に関わるゲノム領域を新たに38カ所発見しました。 ◇研究員名の正式表記は添付の関連資料を参照 炎症性腸疾患は消化管に炎症や潰瘍を...
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混ざり合わないポリマーを完全に混ぜる手法を開発 −プラスチックの持つ機能を飛躍的に向上− 京都大学(総長:山極壽一)の研究グループは、九州大学(総長:久保千春)および東北大学(総長:里見進)の研究グループと協力し、多孔性物質(※1)を鋳型とすることで、絶対に混ざり合わないと言われていたポリマー(※2)が分子レベルで完全に混ぜ合わせる手法を開発しました。 植村卓史 京都大学大学院工学研究科 准教授、北川進 同大学 物質−細胞統合システム拠点(iCeMS=アイセムス)拠点長・教授らの研究グループは、無数のナノ空間を有する多孔性金属錯体(PCP)の細孔内で異なる種類のポリマーを順次合成し、...
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「世界最小量子ドットレーザの室温動作に成功」 〜高効率ナノレーザの実用化に弾み〜 ●発表のポイント ◆ナノワイヤ量子ドット(注1)レーザの室温動作に初めて成功 ◆結晶成長の高度な制御により、径290nmのナノワイヤ中に高品質量子ドットを積層化 ◆ナノレーザが高効率・温度高安定の量子ドット時代を迎え、シリコンフォトニクス(注2)など、光回路集積用光源の実用化に弾み ●発表概要: 東京大学ナノ量子情報エレクトロニクス研究機構の荒川泰彦教授、舘林潤特任助教らの研究グループは、このほど、ナノワイヤ量子ドットレーザの室温発振に世界で初めて成功しました。今回の成功は、世界最小体積の量子ド...
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小さなRNAの暗号解読に成功 〜右利き・左利きの謎を解明: プレシジョンメディシン時代の核酸医薬へ新たなる一歩〜 1.発表者: 鈴木 洋(研究当時:東京大学大学院医学系研究科分子病理学 特任助教、現所属:マサチューセッツ工科大学コーク癌総合研究所 客員研究員) 宮園 浩平(東京大学大学院医学系研究科分子病理学 教授) 2.発表のポイント: ◆長く不明であった生体内の遺伝子の制御において重要な役割を持つ小さなRNA(マイクロRNA、注1)の産生、特にRNAの右利き左利き、に関する中心的な原理を発見しました。 ◆マイクロRNA産生・RNA干渉の起点となる2本鎖RNAから、どちらの1本鎖RNAがマイクロRNAとして...
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太陽光を活用した高効率水蒸気発生材料の開発 〜多孔質グラフェンを用いた太陽熱エネルギーの高効率利用へ〜 【ポイント】 ・太陽光を利用し1m2当たり1.50kg/hの水蒸気を発生させた。 ・窒素を導入した3次元ナノ多孔質グラフェンを吸収剤として使用することで、効率よく吸収し、水を局所的に加熱することに成功。 ・太陽光エネルギーの熱利用の拡大を期待。 東北大学(総長:里見 進)原子分子材料科学高等研究機構(機構長:小谷 元子)の伊藤 良一 助教、陳 明偉 教授らは、3次元構造を持つグラフェン(注1)を用いた高性能な水蒸気発生材料を開発しました。 太陽光は無尽蔵に生み出されるクリーン...
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慶大など、遺伝性パーキンソン病患者由来のiPS細胞を樹立し脳内での病態を解明
遺伝性パーキンソン病患者由来のiPS細胞を樹立し 脳内における新たな病態の解明および再現に成功 −パーキンソン病発症メカニズムの解明、新薬開発に期待− 慶應義塾大学医学部生理学教室(岡野栄之教授)、北里大学医療衛生学部再生医療・細胞デザイン研究施設細胞デザイン研究開発センター(太田悦朗講師(慶應義塾大学医学部共同研究員)、小幡文弥教授)の共同研究グループ(注1)は、遺伝性パーキンソン病(注2)患者由来のiPS細胞を初めて樹立し、分化誘導した神経細胞を用いてパーキンソン患者の脳内における病態を再現し、ドーパミン放出(注3)異常やリン酸化タウ(注4)の増加などのパーキンソン病の発症メカニ...
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細胞の核と小胞体を分解する新しい仕組みを発見 −オートファジーの目印を特定、感覚神経障害との関連も示唆− 【要点】 ○細胞の核と小胞体がオートファジーで分解されることを発見 ○それぞれの分解の目印となるタンパク質を特定し、メカニズムを解明 ○小胞体分解の目印タンパク質は感覚神経障害の原因遺伝子と関連 【概要】 東京工業大学大学院生命理工学研究科の中戸川仁准教授と持田啓佑大学院生らの研究グループは、モデル生物「出芽酵母[用語1]」を用いて、細胞内の大規模分解システム「オートファジー(自食作用)」が核や小胞体をも分解の対象とすることを発見した。さらに核と小胞体に結合して「目印」...
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博報堂、中高生向け「ソーシャルデザイン実践講座」を大妻中野中学校・高等学校で開講
博報堂、中高生向け「ソーシャルデザイン実践講座」 第一弾を大妻中野中学校・高等学校にて開講 株式会社博報堂(東京都港区、代表取締役社長:戸田裕一)のソーシャルデザイン専門組織hakuhodo i+dは中高生向けに開発した、デザインやアートの力で地域課題を解決するための「ソーシャルデザイン実践講座」の第一弾を、大妻中野中学校・高等学校にて開講いたします。 「ソーシャルデザイン実践講座」は、「デザイン思考」「地域課題解決」「共創」「フィールドワーク」にフォーカスした実践的ワークショップです。hakuhodo i+dがこれまで生活者の諸課題の解決に取り組んできた経験や地域の活性化支援のノウハウの蓄積をもと...
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アークレイ、京大内の国際科学イノベーション棟にサテライトラボを開設し再生医療支援機器の研究開発を推進
再生医療支援機器の研究開発を推進 〜京都大学内国際科学イノベーション棟にサテライトラボを開設〜 アークレイ株式会社は、京都大学本部構内に建設されたCOI(センター・オブ・イノベーション)プログラム(※1)の新しい活動拠点「国際科学イノベーション棟」に新たにサテライトラボを設置します。再生医療研究の中心的研究機関である京都大学内に研究室を構えることで、再生医療支援機器のさらなる研究開発を推進します。 アークレイ株式会社(以下、アークレイ)は、COIの新しい活動拠点「国際科学イノベーション棟」にサテライトラボを新設します。「国際科学イノベーション棟」は、COI参画企業がアンダーワンルーフ...
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日本製粉グループ、東京医科歯科大などと簡便かつ高効率な遺伝子改変技術を共同開発
(株)ファスマックが世界最高水準の遺伝子改変技術を共同開発 ―ゲノム編集技術を大きく改良― 【ポイント】 ゲノム編集技術(1)の一つCRISPR/Casシステム(2)を改良し、ノックインマウス(3)を約50%の効率で作製することに成功しました。これにより、遺伝子改変を利用した基礎から応用までの広範囲な研究開発が加速されると期待されます。 日本製粉グループの株式会社ファスマック(社長 布藤 聡)は、東京医科歯科大学・難治疾患研究所・分子神経科学分野の田中光一教授と相田知海助教の研究グループ、広島大学、慶應義塾大学との共同研究で、簡便かつ高効率な遺伝子改変技術を開発しました。 この研究は...
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ヤマハ、国内音楽教室事業を7月にヤマハ音楽振興会に一部業務移管
国内音楽教室運営業務に関する変更について 当社は、当社の国内楽器・音響機器販売子会社である株式会社ヤマハミュージックジャパン(以下、ヤマハミュージックジャパン)が、一般財団法人ヤマハ音楽振興会(以下、ヤマハ音楽振興会)と、それぞれの役割のもとで展開している国内の音楽教室事業について、2015年7月1日よりヤマハ音楽振興会に一部の業務を移管することといたしましたので、下記の通りお知らせいたします。 記 1.決定事項 ヤマハ音楽振興会とヤマハミュージックジャパンの間で締結している国内音楽教室事業の運営に関する契約を2015年6月末日で終了します。これにより、従来ヤマ...
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乳がんの治療抵抗性の仕組みを解明 −難治性・再発性乳がんの新しい診断・治療法に向けて− 熊本大学発生医学研究所(中尾光善所長)は、高速シーケンサーの解析を用いて、ヒトの乳がん細胞のホルモン療法耐性化の機序を初めて解明しました。乳がんの再発過程において、エストロゲン受容体をつくるESR1遺伝子が高発現することに、新規の非コードRNA「エレノア」が関わっていることを発見しました。また、ポリフェノールの一種であるレスベラトロールは、エレノアとESR1遺伝子の高発現を阻害して、乳がん細胞の増殖を抑制することが分かりました。 本研究成果は、科学技術振興機構(JST)戦略的創造研究推進事業(CREST;平成...
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プリンストン、省電力の23インチワイド液晶ディスプレー「PTFBCF−23W」を発売
白色LEDバックライト搭載 23インチワイド液晶ディスプレイ「PTFBCF−23W」新発売 ※製品画像は添付の関連資料を参照 このたび、株式会社プリンストン(本社:東京都千代田区、代表取締役:中出敏弥)は、白色LEDバックライト搭載の23インチワイド液晶ディスプレイ「PTFBCF−23W」を発売いたします。 「PTFBCF−23W」は、バックライトに白色LEDを搭載することで省電力化を実現した液晶ディスプレイです。 本製品に搭載されたダイナミックコントラスト機能により、最大10万:1の高コントラストを実現し、画像の明・暗部の細やかな階調までを鮮明に再現します。フルHD(1920×1080)に対応し、5/1000秒...
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理研と東大、糖・脂質代謝に重要なアディポネクチン受容体の立体構造を解明
糖・脂質代謝に重要なアディポネクチン受容体の立体構造を解明 −メタボリックシンドローム・糖尿病の治療薬の開発へ前進− 【要旨】 理化学研究所(理研)横山構造生物学研究室の横山茂之上席研究員と、東京大学大学院医学系研究科の門脇孝教授、山内敏正准教授らの共同研究グループ(※)は、メタボリックシンドローム(内臓性脂肪症候群)の「鍵」分子であるアディポネクチン受容体[1]の立体構造の解明に成功しました。 細胞膜に存在する膜タンパク質は、細胞外からのシグナル(情報)を細胞内へと伝達する重要な役割を担い、創薬の標的として注目されています。アディポネクチン受容体(AdipoR1、AdipoR2)は、メタ...
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生理学研究所、カプサイシンが引き起こす痛みの増強メカニズムを解明
カプサイシンが引き起こす痛みの増強メカニズム −TRPV1活性化はアノクタミン1の活性化を引き起こす− <内容> 唐辛子に含まれるカプサイシンが辛さ(痛み)を生じさせるメカニズムに、感覚神経にあるTRPV1(トリップ・ブイワン)というイオンチャネルの活性化が関与することは、10年以上前から広く知られています。またTRPV1と同じ感覚神経に発現しているアノクタミン1というイオンチャネルが、TRPV1とは独立して痛みを発生させることも知られています。今回、自然科学研究機構 生理学研究所(岡崎統合バイオサイエンスセンター)の高山靖規特任助教、富永真琴教授、古江秀昌准教授は、富山大学の歌大介助教との共同...
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イネの分蘖(ぶんげつ)形成を促進する遺伝子を発見 1.発表者:平野博之(東京大学大学院理学系研究科 生物科学専攻 教授) 田中若奈(東京大学大学院新領域創成科学研究科 先端生命科学専攻日本学術振興会特別研究員) 2.発表のポイント ◆単子葉類のモデル植物イネにおいて、腋芽(注1)の形成の初期過程を制御する重要な遺伝子TAB1の機能を明らかにしました。 ◆腋芽形成の過程で、TAB1遺伝子とWOX4遺伝子の発現が入れ替わりながら、メリステム(注2)の幹細胞の維持を制御していることを明らかにしました。 ◆イネの腋芽形成は分蘖(ぶんげつ)(注3)と呼ばれ、個体増殖に相当しますので...
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量子テレポーテーション心臓部の光チップ化に成功 −量子計算機など実用化へ前進− 1.発表者:古澤 明(東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻 教授、同ナノ量子情報エレクトロニクス研究機構 教授兼務) 2.発表のポイント: ◆量子テレポーテーション装置の心臓部である量子もつれ生成・検出装置を光チップ化(図1,2)することに成功。 ◆光チップの大きさは26ミリ×4ミリ(0.0001平方メートル)と、従来の1万分の1に縮小。 ◆究極的な大容量通信や超高速コンピューターの実用化へ突破口を開く画期的成果。 3.発表概要: 量子力学の原理を応用することで、現代技術の限界を超える究極的な...
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JTBグループ、「専門性」を学ぶなど中学生・高校生向け海外現地留学プログラムを発売
〜JTBは“トビタテ!留学JAPAN”を支援しています〜 地球倶楽部事業部 西日本留学センター 「関西空港から飛び出そう! 中学生・高校生に この夏体験してほしい英語+αプログラム」 3月27日(金)12時 発売 JTBグループでSIT(Special Interest Tour/目的型旅行)に特化したJTBガイアレック(東京都豊島区、代表取締役社長:堀江伸也)は、海外留学を専門に取扱う、地球倶楽部事業部 西日本留学センター(大阪府大阪市)の新商品として、「関西空港から飛び出そう! 中学生・高校生にこの夏体験してほしい英語+αプログラム」を、3月27日(金)に発売します。 文部科学省は、グローバル人材の育成政策の一環として、...
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東北大と阪大、筋細胞に光照射で細胞の成長を促進し収縮能を獲得させる技術を開発
光で筋肉を再生! 〜ALSなどの難病治療に対する新たな技術として期待〜 ■本研究成果のポイント ●筋細胞に光を照射することで、細胞の成長を促進し、収縮能を獲得させる技術を開発。 ●作製された筋細胞は、光に応答して収縮運動することを発見。 ●筋萎縮性側索硬化症(ALS)など、極度の筋力低下を伴う重篤な難病患者への新たな治療技術として期待。 ■概要 東北大学大学院生命科学研究科の八尾寛教授、石塚徹講師、大阪大学大学院工学研究科の浅野豪文助教(現 東京医科歯科大学・助教/大阪大学大学院工学研究科・招へい教員)、森島圭祐教授(大阪大学臨床医工学融合研究教育センター 創成医工情報学研究部門・...
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RNAポリメラーゼの働きを切り替えるメカニズムを解明 −転写制御の基本原理解明へ重要な一歩− <要旨> 理化学研究所(理研)横山構造生物学研究室の横山茂之上席研究員、ライフサイエンス技術基盤研究センター超分子構造解析研究チームの関根俊一チームリーダー、村山祐子特別研究員らの研究チーム(※)は、遺伝子の転写を担う酵素「RNAポリメラーゼ[1]」が、転写の状況に応じて機能を変化させる時の、具体的な構造変化やそれを制御するメカニズムを解明しました。 RNAポリメラーゼは、巨大なタンパク質複合体で、DNA上を移動しながらその塩基配列をコピーしてRNAを合成する、転写の役割を担っています。DNAからRNAへの転...
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基礎生物学研究所、植物とアーバスキュラー菌根菌の感染過程が「ジベレリン」により調節されることを解明
宿主植物は植物ホルモン「ジベレリン」により 共生菌「アーバスキュラー菌根菌」の感染を負にも正にも調節する 独立して存在しているように見える個々の生物も、様々な生物同士の関わり合いの上に成り立っています。陸上植物の多くは、アーバスキュラー菌根菌と呼ばれる菌類と根において共生関係を構築することで、土壌中から植物の栄養となるリン酸などを効果的に集め、生育促進効果を得ていることが知られています。基礎生物学研究所の武田直也助教および川口正代司教授らは、理化学研究所環境資源科学研究センターの榊原均グループディレクターらとの共同研究により、植物とアーバスキュラー菌根菌の共生の開始点となる...
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サクラクレパス、児童が安心して使えるスライド式安全カバー付き彫刻刀を発売
店頭向け商品初! 児童が安心して使える スライド式安全カバー付き彫刻刀を発売 株式会社サクラクレパス(本社:大阪市中央区森ノ宮中央1−6−20 社長:西村彦四郎)は、小学生が安心して使用できるよう、スライド式安全カバーが付いた「グリップ彫刻刀SA」を店頭向けに発売いたしますので、ご案内させていただきます。本体価格は2,500円、発売日は2015年2月9日を予定しております。 *イメージ画像は添付の関連資料を参照 1.商品概要 ■小学生がより安全に使えるよう、刃先にスライド式安全カバーが付いた彫刻刀の5本セットです。 本体軸のスイッチをスライドさせると、安全カバーを出し入れ...
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イーオン、NPO法人TOKYO FREE GUIDEと提携 今春にもボランティア通訳養成のための講座を開設へ 英会話教室を運営する株式会社イーオン(本社:東京都新宿区、代表取締役:三宅義和、以下「イーオン」)は、通訳ボランティアガイドを行う特定非営利活動法人TOKYO FREE GUIDE(東京都中央区、理事長:川本佐奈恵、以下「TFG」)と、ボランティア通訳の養成に向けた取り組みについて、提携契約を締結しましたので、お知らせいたします。 記 (1)提携の目的 近年、グローバル化や円安の影響により、訪日外国人旅行者が増加傾向にあります。さらに、政府が推進する訪日外国人旅行者の増加を目的とした「ビジット・ジャパ...
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SAS、デスクトップPC用「SAS Analytics Pro」を低コストで利用できるライセンスを提供
SAS Institute Japan、大学等の教育機関に低コストで 「SAS(R)Analytics Pro」を提供 〜代表的な統計解析ソフトウェア「Base SAS(R)」、「SAS/STAT(R)」、「SAS/GRAPH(R)」を同梱〜 ビジネス・アナリティクス・ソフトウェアとサービスのリーディング・カンパニーであるSAS Institute Japan株式会社(本社:東京都港区、代表取締役会長:ミカエル・ハグストロム(Mikael Hagstrom)、以下 SAS)は、次世代に活躍するアナリティクス人材の育成を目的に推進しているイニシアチブ「SAS(R)Analytics U」の一環として、大学等の教育機関における教育・研究の用途で、フル機能をもつデスクトップPC用「SAS(R)Analytics Pro」を低コストで利用できるライセンス「SAS(R)...
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東大、鉄系高温超伝導が生じるしくみをスーパーコンピューター「京」を用いて解明
鉄系高温超伝導が生じるしくみを スーパーコンピュータ「京」を用いて解明 −電子密度のゆらぎと超伝導の出現が連動− 1.発表者:三澤 貴宏(東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻 助教) 今田 正俊(東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻 教授) 2.発表のポイント: ◆鉄系高温超伝導体の超伝導が、「電子密度のゆらぎ」の増大によって引き起こされるという証拠を理論計算によって発見しました。 ◆スーパーコンピュータ「京」を駆使することで、初めて計算機の中で鉄系高温超伝導体の超伝導を再現することに成功し、続いて超伝導が起きる仕組みも明らかにしました。 ◆この新しい超伝導...
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東大など、鉄系高温超伝導の発現機構を解く鍵となる電子状態を解明
鉄系高温超伝導の発現機構を解く鍵となる電子状態を解明 1.発表者: 水上 雄太(東京大学大学院 新領域創成科学研究科 物質系専攻 助教) 芝内 孝禎(東京大学大学院 新領域創成科学研究科 物質系専攻 教授) 橋本 顕一郎(東北大学金属材料研究所 助教) 2.発表のポイント: ◆2008年に発見された鉄系高温超伝導体において、いくつかの超伝導発現機構が提案されているが、その鍵となる超伝導電子の電子状態が未解明であった。 ◆電子線を照射したときに超伝導電子の数が特殊な変化を示すことを観測し、その変化からもとの電子状態を明らかにした。 ◆この電子状態は、磁気揺らぎ(※1)を超伝...
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岡山大と理研、光化学系II複合体の正確な三次元原子構造を解明
光化学系II複合体の正確な三次元原子構造を解明−人工光合成開発への糸口に− 岡山大学大学院自然科学研究科の沈建仁教授(同 大光合成研究センター長)、菅倫寛助教、秋田総理助教、理化学研究所放射光科学総合研究センター利用システム開発研究部門ビームライン基盤研究部の山本雅貴部長、同生命系放射光利用システム開発ユニットの吾郷日出夫専任研究員らの研究グループは、X線自由電子レーザー(XFEL)施設SACLA[1]を用いて、光合成による水分解反応を触媒する光化学系II複合体の構造を1.95A(◇)分解能で正確に突き止めました。本研究成果は、平成26年11月26日、英国の科学雑誌「Nature」(英国時間:午後6...
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プラス、タブレットと連動など教育シーン向けに機能強化したシート型電子黒板を発売
タブレット端末との連動など 教育シーン向けに機能を強化! PLUS シート型電子黒板「UPIC(ユーピック) 2(ツー)」新発売 〜持ち運び、貼って、映して、書き込める〜 *参考画像は添付の関連資料を参照 プラス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:今泉公二)は、2009年の発売以来、教育・ビジネスシーンで高い評価をいただいているプロジェクタ投影タイプのシート型電子黒板「UPIC」の 専用ソフトを大幅にリニューアルし、タブレット端末との連動や録画機能、大型・ワイド画面投影など、教育シーンの多様なニーズに応えて新機能を搭載した「UPIC2(ユーピック ツー)」を2015年1月上旬に発売します...
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東大など、粘菌の「集まれ!」の合図への応答にはダイオードのような整流作用が働いていることを解明
粘菌の「集まれ!」の合図への応答には ダイオードのような整流作用が働いている。 1.発表者: 澤井 哲(東京大学 大学院総合文化研究科広域科学専攻 准教授) 中島昭彦(東京大学 大学院総合文化研究科広域科学専攻 複雑系生命システム研究センター 特任助教) 2.発表のポイント: ◆細胞性粘菌が細胞間を波のように伝播する誘引物質を合図に集まる性質により、理論上、去りゆく波にも反応して元居た場所へ戻っていってしまう「走化性パラドクス」が生じる。 ◆2つの新技術の開発(微小流路内の高精度な層流制御技術、細胞内反応の定量的測定技術の開発)と理論モデルの検証によって、「走化性パラドクス...
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新しいプレートは大地震を起こしやすい −プレート浮力が地震サイズ分布を決める− <発表者> 西川友章(東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻 修士課程2年) 井出 哲(東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻 教授) <発表のポイント> ◆全世界の沈み込み帯(注1)における地震サイズ分布(地震の大きさ・頻度の分布)の違いを調査し、沈み込むプレートの年代(注2)が新しい地域(チリ海溝など)ほど大地震が発生しやすいことを示した。 ◆沈み込むプレートの重さの違いに起因する、プレート境界にかかる圧縮の力の大きさの違いが、その原因であることを解明した。 ◆地震サイズ分布を決定...
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青森県と弘前大とイオン、「産学官による青森県の健康寿命延伸」に向けた協力体制を発足
青森県、弘前大学とイオンが「産学官による青森県の健康寿命延伸」に向けた協力体制を発足 このたび、青森県、弘前大学、イオンの3者は、産学官による青森県の健康寿命延伸に向けて、新たに協力体制を発足します。 今回の取り組みは、平均寿命が全国最下位の青森県の「短命県返上」を目標としています。三者が持つ強みを生かし、野菜の摂取量が少ない、運動習慣が少ない、脳卒中など加齢性疾患の死亡率が高いなど、青森県が抱える医療課題の解決に向けて協力して取り組みます。 ◎弘前大学のCOIプログラムを三者一体となって推進 弘前大学は、これまで県内岩木地区で健康増進プロジェクトを実施し、ビッグデータを得ま...
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世界唯一の技術でつくる繊維。 岐阜大学が地域企業・公設試(5社・1県)と連携して “ビタミンCを閉じ込めた肌にやさしい繊維”等を開発。 メッセナゴヤ2014にて試作品の発表を行います。 国立大学法人岐阜大学(所在地:岐阜県岐阜市柳戸1−1学長:森脇久隆)は世界唯一、クレージング法(※1)を用いたナノ多孔ファイバーの開発に成功したことをご報告致します。また、同技術を用いた繊維を利用した製品を岐阜県下の繊維企業と連携して開発をすすめ、その試作品を2014年11月5日(水)から8日(土)より行われるメッセナゴヤ2014に出展致します。 ■当技術を用いた繊維で可能になること 当技術を繊...
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日立、茨城大の教育研究・校務用システムに屋外設置式のコンテナ型データセンターを提供
茨城大学が日立のコンテナ型データセンターを導入し、BCPを強化 教育研究・校務用のプライベートクラウド基盤として活用 国立大学法人 茨城大学(学長:三村 信男/以下、茨城大学)は、このたび、株式会社日立製作所(執行役社長兼COO:東原 敏昭/以下、日立)が提供する屋外設置式のコンテナ型データセンター「フレキシブルデザインコンテナ」を導入しました。全学生・教職員約9,000名が利用する教育研究・校務用システム「電子計算機及びネットワークシステム」のサーバをはじめとする機器群を、校舎内のサーバ室からコンテナ内に移設し、10月からプライベートクラウド基盤として本格的に利用を開始しています...
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都市の水辺の「カビ臭」原因物質を初めて特定 東京・多摩地域の現地調査から明らかに 東京工科大学(東京都八王子市片倉町)応用生物学部の浦瀬太郎教授らの研究チームは、都市の水辺に発生する「カビ臭」の原因物質が、食品のカビ臭の原因となる「2,4,6−トリクロロアニソール」であることを初めて特定しました。本研究成果の詳細は、2014年12月に開催される土木学会環境フォーラムで発表する予定です。 【背景と目的】 都市の水辺に沿った緑道や河川敷内の運動施設を利用する際に、水の臭いを感じることがあります。汚染がひどい場所では硫化水素などを原因とする下水臭がしますが、水がきれいな場所でもカ...
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東北大、被災した糖尿病患者の空腹時血中C−ペプチドを測定し検査値の見出に成功
空腹時血中C−ペプチドの値から災害による 糖尿病悪化のリスクを予測 〜東日本大震災被災患者に関する調査研究〜 【研究概要】 東北大学大学院医学系研究科糖尿病代謝内科学分野 片桐秀樹教授、東北大学病院糖尿病代謝科 今井淳太講師、田中満実子医師らのグループは、東日本大震災に被災した糖尿病患者に関する調査研究を行い、被災後血糖コントロールの悪化する患者の予測マーカーとして、空腹時血中C−ペプチド(注1)検査値を見出しました。これまで糖尿病災害弱者を予測する臨床的な指標の報告はなく、世界的にみても初めての成果です。 この研究成果は9月23日国際専門誌Diabetes Care誌(電子版)に掲載されます...
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脳が光沢を評価する指標を解明 【内容】 これまで光沢を評価する脳の仕組みは明らかではありませんでした。今回、自然科学研究機構 生理学研究所の小松英彦教授および西尾亜希子研究員らは、株式会社国際電気通信基礎技術研究所(ATR)の下川丈明研究員と共同で、画像のどのような情報を元に脳が光沢を評価しているかを明らかにしました。本研究は、Journal of Neuroscience誌(2014年8月13日号)に掲載されました。 私たちの研究グループは、光沢が2つの指標(ハイライトのコントラストと鋭さ)によって知覚されているという心理実験の結果に注目。これらの指標を変化させた画像を作成し、その画像を見ているサルの...
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生理学研究所、目が見えなくても相手の手の動作を認識するための脳のネットワークは形成
生まれつき目が見えなくても、相手の手の動作を認識するための脳のネットワークは形成される 【内容】 日常において私たちは目を使って、相手が行う動作を素早く理解したり学んだりしています。これは、脳の中に他者の動作を認識するためのネットワークが存在するからです。生まれつき目が見えない場合でも、世界的に活躍しているアーティストやアスリートが示すように、相手の動作を理解したり学んだりすることは可能です。では目が見えない場合には、このネットワークはどのように振る舞うのでしょうか?今回、生理学研究所の北田亮助教らの研究グループは、機能的磁気共鳴画像法(fMRI)を用いて、他者の手に触れてその...
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生理学研究所など、コンピュータを介した脊髄の迂回路で自分の意思で下肢の歩行運動パターンを制御することに成功
歩行中枢と腕の筋肉とをコンピュータを介して繋いで 下肢の歩行運動パターンを随意的に制御することに成功 脳からの信号を四肢に伝える経路である脊髄を損傷すると、損傷領域以外の脳や下肢に問題が無くても歩行障害が生じます。この歩行障害の改善には損傷した脊髄を繋ぎなおす必要がありますが、これまで実現できませんでした。今回、自然科学研究機構 生理学研究所の西村 幸男 准教授を中心とした、笹田 周作 研究員(現所属:相模女子大学)、福島県立医科大学の宇川 義一 教授、および千葉大学の小宮山 伴与志 教授らの研究グループは脳から上肢の筋肉へ伝えられる信号をコンピュータで読み取り、その信号に...
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生理学研究所、他者の真似に気づくための脳部位活動はASD者で減少など解明
自分の動作が真似をされたことを気づくために重要な脳部位の活動は、自閉症スペクトラム障害者で減少していることを解明 【内容】 自閉症スペクトラム障害(ASD)者は、自分の動作が真似をされたことに気づくのが苦手と言われています。しかし脳のどのような働きが原因で、真似をされたことに気づくのが苦手であるのかはよく分かっていません。今回、生理学研究所の定藤規弘教授、福井大学小坂浩隆特命准教授、金沢大学棟居俊夫特任教授らの研究グループは、機能的磁気共鳴画像法(fMRI)を用いて、自分の動作が相手に真似をされたときの脳活動を測定しました。その結果、他者の真似に気づくことに関わる脳部位の活動が、健常...
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DeNA子会社、一般消費者向け遺伝子検査サービスを来月から提供開始
DeNAライフサイエンスが一般消費者向け遺伝子検査サービス 「MYCODE(マイコード)」8月中旬から提供を開始 ※製品画像などは添付の関連資料を参照 株式会社ディー・エヌ・エー(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長兼CEO:守安 功、以下DeNA)の子会社でヘルスケア事業を展開する「株式会社DeNAライフサイエンス」(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:深澤優壽、以下DeNAライフサイエンス)は、一般消費者向け遺伝子検査サービス「MYCODE(マイコード)」の提供を、8月中旬から開始します。 <東京大学医科学研究所との共同研究> DeNAは、かねてから新規の事業領域として「健康長寿社会の創出」に寄与する分野を検討して...
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東北大とNEC、次世代スーパーコンピューター技術の共同研究部門を開設
東北大学とNEC、次世代スーパーコンピュータ技術の共同研究部門を開設 東北大学サイバーサイエンスセンターとNECは、東北大学サイバーサイエンスセンター内に「高性能計算技術開発(NEC)共同研究部門」を設置し、将来の社会基盤として期待される次世代スーパーコンピュータの技術研究を、7月1日より開始します。 本共同研究部門では、主にスーパーコンピュータのアーキテクチャやシミュレーション技術の高度化と、その応用に関する研究を行います。また、計算機科学と計算科学の発展を担う人材の育成を目的としています。 東北大学とNECは、本共同研究部門を産学連携研究拠点と位置付け、将来の日本のスーパーコンピュー...
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電力損失の大幅削減可能なナノ結晶軟磁性材料の開発に成功 <概要> 東北大学「東北発素材技術先導プロジェクト」の超低損失磁心材料技術領域では、既存材料を凌駕する高飽和磁束密度や低鉄損等の優れた磁気特性を有するナノ結晶合金を新たに開発し、その製造技術に目処をつけました。詳細な材料組成検討により開発された軟磁性ナノ結晶合金は、厚さ約40μm、幅は最大120mmの薄帯形状に直接連続鋳造されます。このナノ結晶合金薄帯で作製される磁心(トランスやモータ等に用いられる鉄心)は超低損失特性を示し、電力伝送の大幅なロス削減や家電製品の消費電力低減に大きく貢献するものと期待されます。本軟磁性ナノ結...
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インドメダカの性決定遺伝子を発見 〜性染色体の多様化機構の一端を解明〜 多くの生物にはオスとメスが存在し、どちらの性になるかは、多くの場合、性染色体の組み合わせによって決まります。しかし、性染色体は生き物の種類によって様々であり、さらにその性染色体上に存在する性決定遺伝子の実体は多くの動物において不明なままです。今回、基礎生物学研究所の竹花佑介助教と成瀬清准教授は、新潟大学、遺伝学研究所、宇都宮大学、東北メディカル・メガバンク機構との共同研究により、インドやタイなどに生息するメダカ近縁種「インドメダカ」の性決定遺伝子を発見し、性染色体の多様化をもたらした分子機構の一端を明ら...
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DeNA、新会社「DeNAライフサイエンス」を設立しヘルスケア分野に参入
ヘルスケア分野への参入を決定 新会社「株式会社DeNAライフサイエンス」を通じて 遺伝子検査「MYCODE(マイコード)」のサービスを7月下旬から開始 ※ロゴは添付の関連資料を参照 株式会社ディー・エヌ・エー(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長兼CEO:守安 功、以下DeNA)は、「株式会社DeNAライフサイエンス」(2014年4月1日(火)設立、本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:深澤優壽)を設立し、ヘルスケア分野に参入します。同社のサービス第一弾として、一般消費者向け遺伝子検査サービス「MYCODE(マイコード)」の提供を、7月下旬から開始する予定です。 <東京大学医科学研究所との共同研究> DeNAは、新規...
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「つるつる・くるくる」カーボンナノチューブ分子内部の秘密 化学が解き明かすカーボンナノチューブの筒内平滑構造 ※表紙図は添付の関連資料を参照 表紙図.分子ピーポッドの結晶内構造。内部のフラーレンは固体中でくるくると回転する。 フラーレンは、さまざまな配置をとるものの、特異点となる炭素(球で示した原子)が存在する可能性までもが示唆された。 1 発表タイトル 「つるつる・くるくる」 カーボンナノチューブ分子内部の秘密 化学が解き明かすカーボンナノチューブの筒内平滑構造 2 発表者 東北大学/科学技術振興機構(JST) 原子分子材料...
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基礎生物学研究所、DNA量増加が根粒発生の開始を制御する新たな遺伝子を発見
DNA量増加が根粒発生の開始を制御する 〜核内倍加の新たな役割を発見〜 基礎生物学研究所 共生システム研究部門の寿崎拓哉助教と川口正代司教授らの研究グループは、マメ科植物のミヤコグサを用いて、植物と根粒菌の共生の場である「根粒」が根から分化する過程を制御する新たな遺伝子を発見しました。この研究により、植物の根では根粒菌の感染に応答して、核内倍加と呼ばれる現象により一部の細胞の核内DNA量が増加すること、このDNA量の増加が根粒発生を開始する上で重要な役割を担う可能性があることが示されました。この研究成果は、発生生物学専門誌Developmentの電子速報版5月21日号に掲載されました。 「研究の背景...
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シナプス刈り込みを制御する分子を明らかに 逆行性シグナルの実体を解明 1.発表者: 狩野 方伸(東京大学大学院医学系研究科 機能生物学専攻 神経生理学分野 教授) 2.発表のポイント: ◆生後発達期の脳において、必要な神経結合(シナプス)の強化と不要な神経結合の除去(シナプス刈り込み)に2つの異なるセマフォリン分子が重要な役割を果たすことを明らかにしました。 ◆シナプス刈り込みが逆行性シグナルにより制御され、その担い手が2つの異なるセマフォリン分子であることを明らかにしました。 ◆統合失調症や自閉症の根底には、神経回路の発達異常があり、本研究は統合失調症や自閉症の診断マーカ...
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東京医科歯科大と東大、難治性スキルス胃がんの治療標的候補となる活性化遺伝子変異を同定
難治性スキルス胃がんの治療標的候補となる活性化遺伝子変異を同定 ―がんのゲノムシーケンシングの成果― 【ポイント】 ◆日本人のスキルス胃がん(びまん性胃がん)のゲノムシーケンシングによりRHOA(ローエー)遺伝子の変異を同定しました。 ◆RHOA遺伝子は細胞運動・増殖制御に関わる遺伝子で、今回見つかった変異は解析の結果、がん化を促進する活性化変異であることが分かりました。 ◆スキルス胃がんは難治がんの代表であり現在有効な分子標的治療薬が存在しません。今回発見したRHOA遺伝子の活性化変異はスキルス胃がんに対する新規の治療標的となる可能性があります。 東京医科歯科大学・難治疾患研究所・ゲノ...
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産総研、気体試料を吹き付けるだけで分子の機能を左右する利き手を可視化
液晶を用いた気体分子のキラリティの簡便な検出法 −気体試料を吹き付けるだけで分子の機能を左右する利き手を可視化− <ポイント> ・液晶構造の変化を観察して、吹き付けた気体試料のキラリティを検知可能 ・微量の気体試料中の光学異性体の高感度な同定を常温常圧の環境下で実現 ・香料などの揮発性化学品分析や環境モニタリングへの応用に期待 <概要> 独立行政法人 産業技術総合研究所【理事長 中鉢 良治】(以下「産総研」という)ナノシステム研究部門【研究部門長 山口 智彦】ソフトメカニクスグループ 大園 拓哉 研究グループ長、スマートマテリアルグループ 山本 貴広 主任研究員、ソフトマタ...
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理研、植物ホルモン「サイトカイニン」の輸送を担う遺伝子を同定
植物ホルモン「サイトカイニン」の輸送を担う遺伝子を同定 −根から葉へのサイトカイニン長距離輸送の鍵遺伝子− <ポイント> ・サイトカイニンの根から地上部への輸送を支える遺伝子は「ABCG14」 ・ABCG14を介して輸送されたサイトカイニンは地上部の成長を促進する ・農産物やバイオマスの増産のための技術開発に期待 <要旨> 理化学研究所(理研、野依良治理事長)は、植物ホルモン「サイトカイニン[1]」の長距離輸送の鍵となる遺伝子「ABCG14」を同定しました。これは、理研環境資源科学研究センター(篠崎一雄センター長)生産機能研究グループの木羽隆敏研究員と榊原均グループディレクター、浦項工科大...
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東北大と日立など、継続的に情報提供ができる災害に強いストレージシステム技術を開発
広域災害時でも情報を失わず、継続的なサービス提供を実現する 災害に強いストレージシステム技術を開発 国立大学法人東北大学電気通信研究所(所長:大野 英男/以下、東北大)、株式会社日立製作所(執行役社長兼COO:東原 敏昭/以下、日立)、株式会社日立ソリューションズ東日本(取締役社長:八田 直久/以下、日立ソリューションズ東日本)は、このたび、インターネットなどの広域網が途絶し被災地からクラウドストレージが利用できないような大災害時においても、被災地内でデータを保護し、継続した情報サービスの提供を実現できるストレージシステム技術を開発しました。 本研究は、文部科学省の委託研究であ...
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理化学研究所 放射光科学総合研究センター様にて 新スーパーコンピュータシステムが稼働 X線自由電子レーザー施設SACLAの解析を加速する「PRIMEHPC FX10」 当社はこのほど、独立行政法人 理化学研究所 放射光科学総合研究センター(所在地:兵庫県佐用郡佐用町、センター長:石川 哲也、以下、理研)様より受注した新スーパーコンピュータシステムの構築を完了しました。 新システムの中核には、当社のスーパーコンピュータ「FUJITSU Supercomputer PRIMEHPC FX10(フジツウ スーパーコンピュータ プライムエイチピーシー エフエックステン」(以下、PRIMEHPC FX10)が採用され、理論演算性能90.8テラフロップス(以...
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慶大、抗がん剤が効かなくなるがん細胞の新たなメカニズムを発見
抗がん剤が効かなくなるがん細胞の新たなメカニズムを発見 治療効果の改善に期待 <ポイント> ・がん細胞は、抗がん剤などのストレスに対する耐性を持つことが知られている。 ・ストレス環境下では、エネルギーを得るための代謝経路(解糖系)だけでなく、抗がん剤の効果を下げる作用(解毒作用)や増殖などに必要な物質を増加させる、う回経路も利用することを発見。 ・代謝経路を切り替えるスイッチ分子も発見。がんの質的診断への応用や、治療抵抗性を低下させて治療効果を向上させることに期待。 JST 課題達成型基礎研究の一環として、慶應義塾大学 医学部の末松 誠 教授と山本 雄広 助教らは、がん細胞が...
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理研など、SACLAの「目」である高性能X線イメージング検出器を開発
SACLAの「目」である高性能X線イメージング検出器を開発 −高い放射線耐性・電場が崩れない電荷収集・高速動作・大面積の高仕様を実現− <ポイント> ・SACLAで照らし出した世界を捉える「目」の役割を果たす ・SACLAの基幹技術となるX線イメージング検出器の開発に成功 ・CCDセンサーの先端技術を駆使、総合性能と安定性で世界最高性能 <要旨> 理化学研究所(理研、野依良治理事長)と高輝度光科学研究センター(土肥義治理事長)は、X線自由電子レーザー(XFEL)施設「SACLA」[1]で使用するX線イメージング検出器「マルチポートCCD検出器」の開発に成功しました。これは、理研放射光科学研究センター(石川哲也センター...
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帝国データバンク、2014年度の「雇用動向に関する企業の意識」調査結果を発表
特別企画:2014年度の雇用動向に関する企業の意識調査 正社員採用、4年連続で改善 〜ただし、小規模企業ほど今後の雇用環境改善に厳しい見方〜 <はじめに> 地方圏が主導する形で景気の上昇基調が続き雇用・所得環境に明るさが垣間見えてきたなか、2014年1月の有効求人倍率は1.04倍と3カ月連続で1倍以上となっている(厚生労働省)。また、新規学卒者の就職内定率は2013年12月1日時点で76.6%(大卒)と3年連続で上昇し、景気回復による雇用環境の改善を示している(厚生労働省、文部科学省)。しかし一方で、地域間や業界間、社員・非正社員間などの雇用動向には依然として格差がみられる。 ...
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慶大など、アクチン細胞骨格の動態が脂肪分化を誘導するメカニズムを解明
アクチン細胞骨格の動態が脂肪分化を誘導するメカニズムを解明 ―癌幹細胞の分化制御を標的とした治療法確立・治療薬開発に期待― 慶應義塾大学医学部先端医科学研究所(遺伝子制御研究部門)の信末博行(のぶすえ ひろゆき)特任助教、佐谷秀行教授らの研究チームは、日本大学生物資源科学部応用生物科学科の加野浩一郎教授らとの共同研究により、アクチン細胞骨格の動態(注1)変化が脂肪細胞への分化を誘導するという現象の分子機構について解明しました。 本研究では、『細胞は、はじめに特異的な転写因子の発現によって機能的および形態的に分化する』というこれまでの細胞生物学の常識を覆し、細胞の形態変化によ...
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ゼットエムピー、ドイツTelemotive社車載データロガーの小型・廉価版を発売開始
ドイツTelemotive社 車載データロガーの小型・廉価版発売開始 エントリーモデル最新機種blue PiraT Mini −CAN 8ch・ギガビットイーサ4chなど豊富なインタフェース− −6軸モーションセンサとセットでPCなしで車両の挙動などを計測− 株式会社ゼットエムピー(東京都文京区、代表取締役社長:谷口恒)は本日、ドイツTelemotive社高性能データロガーのエントリーモデル最新機種bluePiraT Miniと6軸モーションセンサとをセットとした「blue PiraT Mini モーションセンサパッケージ」の販売を開始いたしました。 blue PiraT Miniは、103×33×85mmの小型筐体に、8chのCAN、2chのLIN、4つのギガビットイーサネットなど、豊富なインタ...
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NECソフトと群大、人工核酸技術を利用した簡易検出センサーの開発開始
人工核酸技術を利用した簡易検出センサの開発開始 NECソフト株式会社(本社:東京都江東区、代表取締役 執行役員社長:古道 義成、以下NECソフト)と国立大学法人群馬大学理工学研究院分子科学部門(所在地:群馬県桐生市、研究院長:篠塚和夫、以下群馬大学)は、独立行政法人 科学技術振興機構(以下JST)の研究成果展開事業「研究成果最適展開支援プログラム(A−STEP)」の採択を受け、次世代人工核酸による簡易検出センサの技術開発に着手いたしました。 うつ病や慢性疲労症候群など、精神的ストレスによって引き起こされる疾患の増加は、大きな社会課題となっています。そのため、問診などを補助する目的で、疲労や...
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ゼットエムピー、ミニチュアカーと外部カメラによる自動運転開発パッケージを販売開始
ミニチュアカーと外部カメラによる自動運転開発パッケージ販売開始 −外部カメラを用いた自動駐車システムなど 省スペースで研究開発が可能− 株式会社ゼットエムピー(東京都文京区、代表取締役社長:谷口恒)は本日、実車1/10スケールミニチュアカーと外部カメラによる位置計測システムとから構成される「RoboCar(R)1/10 ローカリゼーションパッケージ」の販売を開始いたしました。 実車1/10 スケールのミニチュアカー「RoboCar(R) 1/10」は、自動運転車開発の入門機として自動車・部品メーカ、研究教育機関においてご好評を頂いております。本パッケージでは、このRoboCar(R) 1/10とカメラシステムから...
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博報堂、地域課題を解決する事業づくりを支援するコンサルテイングサービスを開始
博報堂、地域課題を解決する事業づくりのコンサルティングサービスを開始 〜文部科学省の提唱する「地(知)の拠点」を目指す大学・大学院向け〜 株式会社博報堂(東京都港区、代表取締役社長:戸田裕一)は、NPO法人ミラツク、issue+designと共に、文部科学省の提唱する「地(知)の拠点」として地域課題を解決するための事業づくりを行う大学・大学院をサポートするコンサルテイングサービス「+ COC(プラスシーオーシー)」を開始します。 2012年に文部科学省が発表した「大学改革実行プラン」の方向性の1つが「地域再生の核となる大学づくり、地(知)の拠点であるCOC(Center of Community)構想」の推進です。各地域...
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理化学研究所、新しい抗うつ薬として期待されるケタミンはセロトニン神経系に作用
新しい抗うつ薬として期待されるケタミンはセロトニン神経系に作用 −即効性と持続性を持つ抗うつ薬のメカニズムの一端を解明− <ポイント> ・即効性で持続的な抗うつ作用があるケタミンはセロトニン1B受容体に作用 ・ケタミンが「やる気」に関わる2つの脳領域でセロトニン1B受容体を活性化 ・新しい抗うつ薬の開発、うつ病の画像診断の実現に期待 <要旨> 理化学研究所(理研、野依良治理事長)は、新しいタイプの抗うつ薬として注目されている「ケタミン」が、セロトニン1B受容体[1]の活性を“やる気”に関わる2つの脳領域で上昇させることを、サルを対象とした陽電子放射断層画像法(PET)[2]によって...
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東大、水・農業・生態系・健康分野における世界の気候変動影響評価の最新の知見を発表
水、農業、生態系、健康分野における世界の気候変動影響評価の最新の知見 ―世界13ヶ国による国際共同研究プロジェクトの成果― 1.発表者: 金 炯俊(キム ヒョンジュン、東京大学生産技術研究所 助教) 佐藤 雄亮(東京大学大学院工学系研究科 社会基盤学専攻 博士後期課程3年) 2.ポイント: ・世界13カ国合計40の研究機関が参加した国際プロジェクトによる世界初のグローバルな多分野横断型の温暖化影響評価。 ・水、農業、生態系、健康の4分野を共通の枠組みで横断的に扱った影響評価として気候変動研究分野で先駆的な試みであり、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)にも貢献。 ・地球全体...
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顔料が高性能な電子材料に ‐高い電子移動度を示すアナターゼ型酸窒化タンタルを合成‐ <発表者> 長谷川哲也(東京大学大学院理学系研究科化学専攻 教授) 廣瀬靖(東京大学大学院理学系研究科化学専攻 助教) 鈴木温(東京大学大学院理学系研究科化学専攻 博士課程1年) <発表のポイント> >顔料や光触媒として応用が研究されている酸窒化タンタル(TaON)が高性能な半導体材料であることを発見しました。 >アナターゼ型の結晶構造を持つTaONの高品質な単結晶薄膜を世界で初めて合成しました。 >アナターゼ型TaONは太陽電池や発光ダイオードなどの光デバイスの電極や水素発生用の光触媒への応用が、酸窒化...
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東大、ムスクの香りを感知する受容体と脳領域をマウスとヒトで発見
ムスクの香りを感知する受容体と脳領域の決定 産業的に有用な新規ムスク系香料開発にヒント 1.発表者: 白須未香(東京大学大学院農学生命科学研究科 応用生命化学専攻 特任助教/JST ERATO東原化学感覚シグナルプロジェクト・グループリーダー) 吉川敬一(東京大学大学院農学生命科学研究科 応用生命化学専攻 特任研究員(当時)) 高井佳基(東京大学大学院農学生命科学研究科 応用生命化学専攻 学術支援職員) 中嶋藍(福井大学医学部医学科高次脳機能領域 学術研究員) 竹内春樹(福井大学医学部医学科高次脳機能領域 客員准教授) 坂野仁(福井大学医学部医学科高次脳機能領域 特命教授) 東原和...
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精子は発生開始のコーディネーター 大規模転写データベースによって明らかとなった精子の果たす役割 1.発表者: 朴 聖俊(パク ソンジュン)(東京大学医科学研究所附属ヒトゲノム解析センター 特任研究員) 白髭 克彦(東京大学分子細胞生物学研究所附属エピゲノム疾患研究センター 教授) 2.発表のポイント: ◆世界的に類のない規模で受精直後の転写産物解析を行い、誰でも参照、検索可能なデータベースを構築した。 ◆卵子と精子それぞれが発生を開始するための転写プログラムに果たす役割を示し、精子がこのプログラムを開始するためのコーディネーターとして働くことを明らかにした。 ◆データベー...
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基礎生物学研究所など、メダカにオスの二次性徴が発現するメカニズムを解明
メダカにオスの二次性徴が発現するメカニズムを解明 男性ホルモン(アンドロゲン)は、生殖器官およびその附属器官にオス特有の形質発現(二次性徴)を誘導します。これらの形質は、オスが交配相手を得るために必要な形質です。しかし、アンドロゲンにより、どのような遺伝子が二次性徴発現に関わっているのか、そのメカニズムの詳細はよくわかっていませんでした。今回、岡崎統合バイオサイエンスセンター・基礎生物学研究所・分子環境生物学研究部門/総合研究大学院大学の荻野由紀子助教と井口泰泉教授の研究グループは、東京工業大学、和歌山県立医科大学、フロリダ大学、国立環境研究所との共同研究により、メダカの...
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東北大、アルバックと直径11nmまでのサイズの磁気トンネル接合素子作製に成功
高不揮発性・低消費電力CoFeB−MgO磁気トンネル接合の実現 ―高集積スピントロニクス素子の実用化に前進― 【研究概要】 国立大学法人東北大学(総長:里見進/以下、東北大学)省エネルギー・スピントロニクス集積化システムセンターの大野英男センター長(同大学電気通信研究所・教授、原子分子材料科学高等研究機構・主任研究者、国際集積エレクトロニクス研究開発センター・教授兼任)のグループは、株式会社アルバック(代表取締役執行役員社長:小日向久治)との産学連携研究により、直径11nmまでのサイズの磁気トンネル接合素子を作製することに成功しました。また、同東北大学のグループが開発した材料を用いた磁気...
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京大、増殖能の盛んな赤血球前駆細胞による赤血球を大量生産するための方法を確立
増殖能の盛んな赤血球前駆細胞による赤血球を大量生産するための方法確立 江藤浩之 iPS細胞研究所(CiRA)教授、高山直也 オンタリオ癌研究所研究員(元CiRA助教)らの研究グループは、iPS細胞やES細胞に2種類の遺伝子(c−MYC、BCL−XL)を導入することで、試験管内でほぼ無限に増殖することの可能な赤血 球前駆細胞を作製し、さらに成熟した赤血球へと分化させることに成功しました。この赤血球は胎児タイプのヘモグロビンを主体にしているものの、酸素運搬能やマウスへ輸血後に血液中に循環能を持っていることが確認できました。この技術は、ドナーの献血量に依存することなく安定的に赤血球を生み出せるため、将来、輸血の...
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理化学研究所、植物ホルモン「サイトカイニン」の「質」の重要性を解明
植物ホルモン「サイトカイニン」の「質」の重要性を解明 −サイトカイニン分子のかたちが変わると作用が一変− <ポイント> ・サイトカイニンの側鎖修飾を担う酵素の遺伝子「CYP735A」を同定 ・側鎖修飾されたサイトカイニンは、茎や葉など地上部の成長だけを促進 ・CYP735A遺伝子は増産を目指す農産物改良の有力なターゲットに <要旨> 理化学研究所(理研、野依良治理事長)は、植物ホルモン「サイトカイニン」の作用が、「量」の変化ではなく、サイトカイニン分子の側鎖[1]の修飾による「質」的な変化によって制御されることを明らかにしました。これは、理研環境資源科学研究センター(篠崎一雄センター...
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京大、ヒトiPS細胞とES細胞の大規模解析で品質の悪い多能性幹細胞の見分け方を開発
大規模解析により品質の悪い多能性幹細胞の見分け方を開発 山中伸弥 iPS細胞研究所(CiRA)教授、高橋和利 同講師、大貫茉里 同研究員、青井三千代 神戸大学医学研究科助教(元CiRA所属)らの研究グループは、ヒトiPS細胞とES細胞を大規模に解析し、神経細胞へと誘導した際に未分化な細胞が残り、マウスの脳に移植すると奇形腫を形成する(品質が悪い)iPS細胞株があることを見い出しました。また、それらの株には、ある特徴的な遺伝子が働いていることを明らかにしました。 本研究成果は米国科学誌「Proceedings of the National Academy of Sciences」のオンライン版に近く掲載されます。 【ポイント】 ・合計59株のヒトiPS...
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東北大学、3Dプリンターで原子配列の方向が揃えられることを医療用コバルト合金で発見
3Dプリンターで原子配列の方向の操作が可能に、医療用コバルト合金で発見 −国産オーダーメイド人工関節の実現を加速、ジェットエンジン開発も− (概要説明) ・東北大学金属材料研究所の千葉晶彦教授らの研究グループは、金属用3Dプリンターで原子の配列を一方向に揃えられることを、人工股関節等に用いられている医療用コバルト−クロム合金を用いた実験で発見しました。これにより国産のオーダーメイド人工関節の実現が加速します。 ・この発見は、ジェットエンジン用タービンブレード等、3Dプリンターを用いた金属製品の開発に重要な影響を与えます。 (説明) ・最新の金属用3Dプリンターである電子ビーム積...
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東大、マウスでメタボリックシンドロームにおける新たな免疫細胞の役割を解明
マウスにおいてメタボリックシンドロームにおける新たな免疫細胞の役割を解明 ―脂肪組織の慢性炎症を標的とする新しい治療の可能性を示唆― 近年、食生活の変化や運動不足に伴い肥満が増加しており、心筋梗塞や脳卒中の危険因子としてメタボリックシンドローム(用語解説参照)が注目されています。メタボリックシンドロームでは、脂肪組織に慢性炎症がおき、全身に悪影響を与えると考えられていますが、そのメカニズムはまだよくわかっていません。東京大学医学部附属病院 循環器内科 システム疾患生命科学による先端医療技術開発 特任准教授 西村智(研究当時。現 自治医科大学分子病態治療研究センター 教授)、...
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肺の機能維持に寄与する転写因子の同定 ―遺伝子発現システムの破綻による肺胞蛋白症の発症― 【概要】 東北大学大学院医学系研究科 細胞生物学講座生物化学分野の五十嵐和彦教授と内科病態学講座呼吸器病態学分野の貫和敏博名誉教授の共同グループは、肺の恒常性維持に必須の遺伝子発現システムを発見し、その異常が肺胞蛋白症の発症に関わることを見いだしました。 人を含む多くの生物において、肺から空気中の酸素を取り込む機能を支えているのが、肺に存在する肺胞サーファクタントという物質です。しかし、この肺胞サーファクタントが過剰に溜まると、呼吸困難などを症状とする肺胞蛋白症という病気になります。研...
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理化学研究所など、X線自由電子レーザーパルスの特性を生かした高効率X線吸収分光法を開発
X線自由電子レーザーパルスの特性を生かした高効率X線吸収分光法の開発 −超高速の化学反応を追跡するフェムト秒時間分解でのX線吸収分光が可能― <ポイント> ・理研のXFEL施設「SACLA」を使い新X線吸収分光法の実証実験に成功 ・分割した2本のX線ビームを使って広域のX線吸収スペクトルを一括計測 ・化学反応の原子や分子の動きなど超高速現象をとらえる技術確立へ <要旨> 理化学研究所(理研、野依良治理事長)、高輝度光科学研究センター(土肥義治理事長)、京都大学(松本紘総長)と東京農工大学(松永是学長)は、X線自由電子レーザー(XFEL:X−ray Free Electron Laser)[1]を利用した新しいX線吸収分光法[2]...
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放医研など、認知症で神経細胞死を引き起こす異常タンパク質の生体での可視化に成功
認知症で神経細胞死を引き起こす異常タンパク質の 生体での可視化に世界で初めて成功 ―タウ(※1)タンパク質病変を画像化するPET(※2)薬剤を開発― 【本研究成果のポイント】 ●認知症の神経細胞死に直結するタウタンパク質(以下、タウ)の蓄積を生体で可視化するポジトロン断層撮影(以下、PET)用薬剤PBB3(※3)を開発し、アルツハイマー病及びアルツハイマー病以外の認知症におけるタウ病変の生体画像化を世界で初めて実現した。 ●このPET薬剤で描出されたタウ病変の広がりは、神経細胞死の範囲と認知症の重症度を反映することが示され、認知症の診断と治療薬開発の促進が期待される。 放射線医学総合研究所...
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京大、分子「PD−1」が自然免疫反応の調節によって免疫難病の発症を抑制することを解明
免疫のブレーキPD−1が、自然免疫反応の調節によって免疫難病の発症を抑制することを解明 本庶佑(ほんじょ たすく) 医学研究科客員教授、竹馬俊介(ちくま しゅんすけ) 同助教、RUI YUXIANG(■羽翔(*)) 同大学院生の研究グループは、免疫のブレーキとして働く分子、PD−1を欠損したマウスを用いて、同分子が自己免疫疾患を抑制する新たな機構を明らかにしました。 この研究成果は、米国科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America)の電子版(米国東海岸標準時9月16日)に掲載されました。 *■印の文字の正式表記は、添付の関連資料を参照 <背景と...
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東大、脳内の生化学物質の濃度を統合失調症の3つの異なる段階で比較して同定
統合失調症の進行を反映する脳内マーカーの開発につながる成果 ―脳内の生化学物質の濃度を統合失調症の3つの異なる段階で比較して同定― 統合失調症は、一般人口の100人に1人に近い頻度で認められ、思春期や青年期早期に出現して慢性的に進行し、日常生活や社会生活を深刻に制限します。この病気の進行を防ぐことができれば、世界中の当事者や家族、さらには社会全体に多大な利益をもたらします。その第一歩として、この病気が進行するしくみの解明やこの病気の生化学的な脳内マーカーを開発することが重要です。 東京大学大学院医学系研究科精神医学分野 准教授 山末英典、同研究科 博士課程 夏堀龍暢、同研究...
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京大など、巨大な構造転移を伴ったモット絶縁体の金属化に乾電池1個に満たない電圧で成功
巨大な構造転移を伴ったモット絶縁体の金属化に乾電池1個に満たない電圧で成功 〜さまざまな低電力動作のデバイス実現に期待〜 前野悦輝 理学研究科教授らと、中村文彦 広島大学先端物質科学研究科助教らの研究グループは、電子同士の強い反発力によって絶縁体化したルテニウム酸化物に、室温で乾電池1個に満たないわずかな電圧を加えるだけで、巨大な構造転移が引き起こされて顕微鏡で確認できるほど大きく結晶が縮み、金属化することを発見しました。さらに、わずかな電流を流し続けることによって、電場で金属化した状態(スイッチオンの状態)を低温まで維持することにも成功しました。 これまでに報告されてい...
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阪大など、有害な壊れたリソソームを除去・修復する仕組みを発見
有害な壊れたリソソームを除去・修復する仕組みを発見! 〜腎症や生活習慣病の新規治療法の開発に期待〜 大阪大学 大学院生命機能研究科/医学系研究科の吉森 保 教授と前島 郁子 CREST研究員らの研究グループは、同医学系研究科の猪阪 善隆 准教授らとともにオートファジー(注1)により、損傷を受けたリソソーム(注2)が除去・修復されることを明らかにしました。細胞の胃腸に当たる細胞内小器官リソソームは、様々な要因で穴が開くことがあります。穴が開くと内部の消化酵素や活性酸素が流出し、細胞にとって有害な存在となります。本研究グループは、この損傷リソソームを、細胞内の老廃物などを清掃するシス...
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コムスクエア、「パトロールクラリス アカデミック・ガバメント向けパッケージ」を限定発売
仮想化統合・プライベートクラウドの導入検討をされる文教・公共機関のお客様に最適。監視・自動音声電話通知・OSS統合のセルフマネジメントを支援する統合ソリューションを組み合わせたパッケージプラン「パトロールクラリス(R)アカデミック・ガバメント向けパッケージ」の期間限定販売を開始。 株式会社コムスクエア(東京都中央区、代表取締役社長:上嶌 靖 以下コムスクエア)は、文教・公共機関のシステム管理者の方、ならびにインテグレータ様向けに統合ソリューションの監視ソフトウェアライセンス、自動音声通知、OSSの障害統合の3つを1つのパッケージとした「パトロールクラリス(R)アカデミック・ガバメント向け...
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理化学研究所、細胞1個の遺伝子発現を網羅的に定量化する「Quartz−Seq法」を開発
細胞1個の遺伝子発現を網羅的に定量化する「Quartz−Seq法」を開発 −細胞集団に潜む細胞のゆらぎの解明へ− <ポイント> ・高感度で再現性に優れ、かつ簡便な1細胞RNAシーケンス法を開発 ・分化段階や細胞周期の違いを遺伝子発現の違いとして再現性よく検出 ・同一培養条件かつ細胞周期も同じ細胞間で遺伝子発現のゆらぎを発見 <要旨> 理化学研究所(理研、野依良治理事長)は、細胞1個が発現する遺伝子を網羅的に定量化する方法「Quartz−Seq(クオーツセック)法」を開発し、同じ種類の細胞で、かつ同じ細胞周期[1]にある細胞同士でも、細胞ごとに遺伝子発現のパターンに差があることを明らかにしました。これは...
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理化学研究所、マウス生殖細胞から特徴的なエピゲノム領域を発見
マウス生殖細胞から特徴的なエピゲノム領域を発見 −従来不可能だった100個程度の細胞からのゲノム修飾解析技術を開発− <ポイント> ・超微量解析技術により生殖細胞に特有な低メチル化DNA領域を発見 ・生殖細胞に特有な遺伝子発現とエピゲノム関連の解析に有用なリソースを特定 ・細胞分化や発がんに関するエピゲノム研究を促進 <要旨> 理化学研究所(理研、野依良治理事長)は、従来では不可能だった100個程度の細胞からのDNAメチル化[1]解析を可能とする技術を開発しました。この技術を用いてマウス胎児などから得られる少数の細胞を解析したところ、生殖細胞特有な遺伝子の発現に関わる低メチル化DNA...
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京大、ペルオキシソーム病の肢根型点状軟骨異形成症RCDP−1の分子機構を解明
ペルオキシソーム病RCDP−1の分子機構の解明 加藤博章 薬学研究科教授(理化学研究所客員研究員兼務)、中津亨 同准教授、潘東青 同研究員(当時は同研究科大学院生)らの研究グループは、文部科学省の「ターゲットタンパク研究プログラム」の支援のもと、重篤なペルオキシソーム病である肢根型点状軟骨異形成症RCDP−1の分子機構を解明しました。ペルオキシソームはエネルギー産生のための長鎖脂肪酸の分解など、重要な働きを持つ細胞小器官であり、その形成異常は重篤なペルオキシソーム病を引き起します。RCDP−1型はペルオキシソームの構成蛋白質を認識するPex7という輸送蛋白質の機能異常が原因です。本研究ではX線...
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IDC Japan、2017年までの国内産業分野別法人タブレット市場予測を発表
国内産業分野別法人タブレット市場予測を発表 ・2013年に出荷台数が最も多く期待できる産業分野は、サービス:24万7,500台、次いで流通/小売:19万6,500台、しかし2017年には教育が流通/小売りを抜き2位になると予測 ・タブレットは、複数のユーザーが共有して使うB2Bが68.8%、社員一人ひとりに支給するB2Eが、27.4%、顧客に配るB2B2Cが3.7%。PCと異なる利用形態が7割を占める ・タブレットのOSで、Windows 8が重要との回答は19.7%、次いでiOS:16.3%、アンドロイド:13.8%、Windows 7:12.0% IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田...
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腎臓癌における遺伝子異常の全体図を解明 −腎臓癌に関する最大規模のゲノム解析を実施− <概要> 淡明細胞型腎細胞癌は腎臓に発生する癌のうちおよそ80%を占める代表的な腎臓癌です。現在のところ、手術による切除以外には完全な治癒を期待できる治療法がありません。癌が進行し転移を生じた場合には免疫療法や分子標的薬による治療が行われますが、その効果は限定的であり、より有効かつ身体への負担が少ない、新たな治療法の開発が求められています。そのためには、遺伝子変異をはじめとして、癌細胞で後天的に生じているゲノム(注1)異常・分子病態を詳細に理解する必要があります 京都大学大学院医学研究科 ...
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慶大、大腸癌に対する分子標的治療薬セキシマブの新しい効果予測法を開発
分子標的治療薬セキシマブの大腸癌に対する新しい効果予測法を開発 ―進行・再発大腸癌患者一人ひとりに最適な治療法の実現に期待― 慶應義塾大学医学部外科学(一般・消化器外科)教室の北川雄光(きたがわ ゆうこう)教授らの研究グループは、切除が不可能な進行・再発大腸癌治療に頻用される分子標的治療薬(がん細胞が増殖するために必要なタンパク質を標的とした抗がん剤)(注1)の一つであるセツキシマブの治療効果の予測に関連する新たな手法を開発しました。 セツキシマブは、大腸癌細胞の表面に位置する上皮成長因子受容体(Epidermal Growth Factor Receptor、以下、EGFR)に結合し、EGFRからの細胞増殖・転移に関与...
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東大など、うつ症状などの鑑別診断を補助する検査の有用性を確認
「うつ症状を呈する精神疾患の鑑別診断を補助する検査の有用性を確認」 ―簡便な神経画像計測、光トポグラフィー検査を用いた多施設共同研究― 精神医療において精神疾患は、問診により得られる情報に基づいて診断や治療されることが主流であり、客観的な「バイオマーカー(生物学的指標)」(用語解説1)に基づいて進められていないことが問題とされてきました。精神疾患の鑑別診断や治療評価の際に患者や医師の助けとなるバイオマーカーを確立することは、精神疾患の診断や治療を評価できる検査の開発につながり、ひいては個別治療の質の向上をもたらすだろうと考えられています。 群馬大学大学院 医学系研究科 神経...
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理化学研究所、アトピー性皮膚炎の発症に関わる4つのゲノム領域を発見
アトピー性皮膚炎の発症に関わる4つのゲノム領域を新たに発見 −3つの領域で日本人のアトピー性皮膚炎の発症との関連を確認− <ポイント> ・免疫関連疾患を解析するイムノチップ解析でアトピー性皮膚炎の遺伝要因を解明 ・2カ所のゲノム領域は日本・中国と欧州で遺伝要因が共通 ・アトピー性皮膚炎における臨床研究の仮説立案や治療標的分子の絞り込みが進展 <要旨> 理化学研究所(理研、野依良治理事長)は、アトピー性皮膚炎の発症に関連する4つのゲノム領域を新たに発見しました。これは、理研統合生命医科学研究センター(小安重夫センター長代行)の久保充明副センター長、呼吸器・アレルギー疾患研究チ...
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東北大、マウス視神経挫滅モデルにおけるNrf2活性剤の神経保護作用を確認
緑内障の神経保護治療への新しいアプローチ マウス視神経挫滅モデルにおけるNrf2活性剤の神経保護作用 【概要】 東北大学大学院医学系研究科の中澤徹教授、丸山和一講師、檜森紀子助教らは、酸化ストレス防御機構において中心的な役割を担う転写因子であるNrf2(NF−E2 related factor2)の網膜神経節細胞死に対する関与、Nrf2活性剤の神経保護作用を明らかにしました。今後、Nrf2は緑内障における新規治療ターゲット分子となる可能性が期待できます。 本研究結果は、Journal of Neurochemistry(電子版)に5月30日に掲載されました。 【研究内容】 緑内障(注1)は40歳以上の約5%が罹患し、日本人における失明原因の...
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ドレス現象(*)によるNK細胞の細胞死機構の発見 ナチュラルキラー(NK)細胞は、腫瘍免疫、感染免疫などにおいて中心的な役割を担うキラー細胞であることが知られている。感染や腫瘍局所では、NK細胞が、増殖し活性化して標的細胞を排除する。しかしその一方で、増殖した活性化NK細胞はどのようにして減少し、正常状態に戻るのかについては知られていなかった。 今回、東北大学加齢医学研究所の中村恭平研究員、小笠原康悦教授(生体防御学分野)の研究グループは、医学系研究科の張替秀郎教授、石井智徳准教授(血液・免疫病学分野)らと共同で、ドレス現象によるNK細胞の細胞死機構を発見した。NK細胞は活性化して腫瘍組...
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基礎生物学研究所、化学物質がミジンコの性をかく乱する仕組みを解明
化学物質がミジンコの性をかく乱する仕組みを解明 ミジンコの仲間は自然界では水温などの周囲の環境条件によって子どもがオスになるかメスになるかが決まります。しかし、殺虫剤などに含まれている人工的な化学物質がミジンコに作用すると、環境と無関係にオスしか産まれてこなくなってしまいます。この化学物質がミジンコの性をかく乱するメカニズムは今までわかっていませんでした。 今回、岡崎統合バイオサイエンスセンター・基礎生物学研究所分子環境生物学研究部門の宮川一志研究員、井口泰泉教授の研究グループは、国立環境研究所、北海道大学、バーミンガム大学との共同研究により、ミジンコの仲間においてこれら...
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埼玉りそな銀行、教育資金贈与信託『りそなの「きょういく信託」』の取り扱いを開始
教育資金贈与信託(愛称:りそなの「きょういく信託」)の取扱開始について りそなグループの埼玉りそな銀行(社長上條正仁)は、2013年5月27日(月)より、りそな銀行の信託契約代理店として教育資金贈与信託(愛称:りそなの「きょういく信託」)の取扱いを開始いたします。 この教育資金贈与信託は、平成25年度税制改正において創設された「教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置」に対応する商品で、りそなグループが持つ信託機能を活用してご提供するものです。 この非課税措置は2015年12月までと期間が限定されており、お孫さま等の将来の夢のあとおしとして、教育資金を一括で贈与したいと...
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基礎生物学研究所、新世界ザルのマーモセットの大脳皮質での眼優位性カラムの存在を確認
「新世界ザルのマーモセットの大脳皮質での眼優位性カラムの存在を確認」 私達ヒトは右眼と左眼の二つの眼を使って、立体視などの高度な視覚を実現しています。右眼と左眼から入力された情報は、大脳の1次視覚野に送られますが、右眼からの情報と左眼からの情報はそれぞれ隣接する領域に入力されることが知られており、この一次視覚野における構造は「眼優位性カラム」と呼ばれています。この眼優位性カラムは、ヒトの他、類人猿やマカクザル、ネコなどの脳に存在することがわかっています。今回、基礎生物学研究所 脳生物学研究部門の仲神友貴と山森哲雄教授らの研究グループは、新たなモデル生物として注目されている...
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慶大など、小中学校の学級規模の縮小は必ずしも学力の格差解消にはつながらないなど研究成果を発表
小中学校の学級規模の縮小は、必ずしも学力の格差解消にはつながらない 〜学力テストの得点分析による研究成果〜 慶應義塾大学経済学部赤林英夫教授(教育経済学)と日本学術振興会特別研究員(PD)の中村亮介(2013年3月まで慶應義塾大学大学院経済学研究科博士課程)は、情報開示請求により提供を受けた全国学力・学習状況調査(全国学テ)と横浜市学習状況調査の学校別平均点データを利用して、学級規模の縮小が学力の伸びに与える影響を分析し、国際的専門誌で公表しました。 分析の結果、小学6年生・中学3年生の国語と算数(数学)の中では、小学校の国語を除き、学級規模縮小の効果を確認することはできませ...
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京大、ヒトiPS細胞から短期間で効率よく再現性高く筋肉細胞を作製することに成功
効率よく、再現性高くヒトiPS細胞から筋肉細胞を作製 −筋肉疾患の創薬プラットフォームの開発に向けて− 櫻井英俊 iPS細胞研究所(CiRA)講師、田中章仁 名古屋大学医学系研究科大学院生(CiRAにて学外研究)らの研究グループは、ヒトiPS細胞から、これまでの手法より短期間で効率よく、さらに再現性高く筋肉細胞を作製することに成功しました。 <要旨> これまで、ヒトiPS細胞やES(胚性幹)細胞から筋肉細胞を作製する試みはありましたが、効率が高くない上に再現性が低く、同じ手法を用いても、細胞株が変わると筋肉細胞の出来具合が変わってしまうという問題を抱えていました。 本研究では、細胞の運命を骨格筋細胞...
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理化学研究所と東大、21番目のアミノ酸「セレノシステイン」の合成メカニズムを解明
21番目のアミノ酸「セレノシステイン(Sec)」の合成メカニズムを解明 −星形の超巨大複合体がSec合成を一度に成し遂げる− <ポイント> ・Secの合成に必要な酵素「SelA」の立体構造を決定 ・星形の巨大タンパク質「SelA」の4つのサブユニットが異なる作業を担いSecを合成 ・セレン(Se)の自在な導入によるスーパー酵素の創生などへ期待 <要旨> 理化学研究所(野依良治理事長)と東京大学(濱田純一総長)は、バクテリアにおける「21番目のアミノ酸[1]」と呼ばれるセレノシステイン(Sec)の合成メカニズムを解明しました。これは、理研生命分子システム基盤研究領域の横山茂之領域長(横山茂之領域長、現:横山構造生...
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生理学研究所、周囲の温度で「冷たさセンサー」の冷たさの感じ方が変わる仕組みを解明
周囲の温度で“冷たさセンサー”の冷たさの感じ方が変わる仕組みを解明 <内容> 皮膚近くにまで広がっている末梢の感覚神経には、TRPM8(トリップエムエイト)と呼ばれるタンパク質でできた冷受容体があり、“冷たさセンサー”として冷たさを感じています。ある温度以下になるとこの“冷たさセンサー”は冷たさを感じ、それを脳に伝えて脳が「冷たい」と感じるのです。その一方で、こうした冷たさの感じ方は、周囲の温度によって変わることが以前より知られています。たとえば、温かいお湯に手をつけておいてから室温の水につけると室温よりも冷たく感じられますが、低い温度の水に手をつけておいてから室温の水につけると...
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東京電力、原発事故の個人に対する家財賠償に係る請求手続きを開始
個人さまに対する家財の賠償に係るご請求手続きの開始について 当社福島第一原子力発電所および福島第二原子力発電所の事故(以下、「当社事故」)により、発電所周辺地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに大変なご迷惑とご心配をおかけしておりますことを、改めて心よりお詫び申し上げます。 個人さま、個人事業主さま(農林漁業者さまも含みます。以下、同じ)、および中小法人さまが所有する財物に係る賠償につきましては、当社より平成24年7月24日に「避難指示区域の見直しに伴う賠償の実施について(避難指示区域内)」にてお知らせしておりますが、このたび、個人さまが所有する家財の賠償について準備...
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京大、患者由来のiPS細胞を利用しアルツハイマー病の病態を解明
患者さん由来iPS細胞でアルツハイマー病の病態を解明−iPS細胞技術を用いた先制医療開発へ道筋− 近藤孝之 医学研究科大学院生(iPS細胞研究所(CiRA)リサーチアシスタント/科学技術振興機構(JST) CREST)、井上治久 CiRA准教授、岩田修永 長崎大学教授の研究グループは、山中伸弥 CiRA教授らの研究グループと協力し、複数のアルツハイマー病(AD)の患者さんごとに存在する病態を明らかにして、iPS細胞を用いた先制医療への道筋を示しました。 本研究成果は、2013年2月21日(米国東部時間)に米国科学誌「Cell Stem Cell」のオンライン版で公開されました。 <要旨> 本研究グループは、若年性(家族性)ADの原因...
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住友商事、東京インターナショナルスクールと幼児・児童向け「グローバル教育事業」を共同運営
3歳〜10歳の幼児・児童向け「グローバル教育事業」の共同運営に合意 住友商事株式会社(本社:東京都中央区、取締役社長:中村邦晴、以下「住友商事」)と株式会社東京インターナショナルスクール(本社:東京都港区、取締役社長:坪谷ニュウエル郁子、パトリック・ニュウエル、以下「東京インターナショナルスクール」)は、英語で学ぶ学童保育・幼児園の運営および独自のグローバル教育カリキュラム提供事業を共同で行うことに合意しました。 昨今ビジネスフィールドのグローバル化が著しく進む中、世界に通用する人材へのニーズが高まっています。幼少期からの英語教育にも注目が集まっている一方で、英語はあくま...
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グリコハム、子供向け栄養食品「それいけ!アンパンマン こどもウインナー」を発売
人気ナンバー1!グリコハムの「それいけ!アンパンマン」シリーズ第2弾 『それいけ!アンパンマン こどもウインナー』を新発売 <概要> グリコハム株式会社は、小さなお子さま向けの栄養食品として、『それいけ!アンパンマン こどもウインナー』を2013年2月19日(火)より全国で新発売します。この商品は、2011年2月から発売している『それいけ!アンパンマン おやつソーセージ』に続くシリーズ第2弾となります。 『それいけ!アンパンマン おやつソーセージ』は、子どもたちに大人気のキャラクターであるアンパンマンをシンボルキャラクターとして起用しており、キャラクターを使ったソーセージの...
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京大など、ヒトiPS細胞を分化誘導させて腎臓の一部構造再現に成功
ヒトiPS細胞を用いて腎臓の一部構造を再現 前伸一 氏(iPS細胞研究所(CiRA)・日本学術振興会特別研究員)、長船健二 CiRA准教授(科学技術振興機構(JST)さきがけ、JST山中iPS細胞特別プロジェクト)らの研究グループは、ヒトiPS細胞を分化誘導させ、腎臓や生殖腺などの元となる中間中胚葉へと高効率に分化させることに成功しました。腎臓再生に向けた大きな一歩を踏み出したといえます。 腎臓の細胞のほとんどは中間中胚葉から分化するため、腎臓再生に向けて、まずヒトiPS/ES細胞から中間中胚葉へと高効率に分化させる技術の開発が必要です。研究グループはヒトのiPS/ES細胞で効率良く遺伝子の相同組み換えを起こさせる技術...
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生理学研究所、新世界ザルの目の中にモーション・ディテクターと考えられる視神経細胞を発見
新世界ザルの目の中にモーション・ディテクターと考えられる視神経細胞を発見 ―霊長類網膜短期培養保存法の確立および遺伝子導入で− <内容> 自然科学研究機構生理学研究所の小泉 周(コイズミ・アマネ)准教授ならびに森藤 暁(モリトウ・サトル)博士(現・東北大学医学部)と小松 勇介(コマツ・ユウスケ)特任助教(基礎生物学研究所・モデル生物研究センター・マーモセット研究施設・研究員)の共同研究グループは、新世界ザル(マーモセット)と呼ばれるサルの目の中の神経組織である網膜には、様々な形の視神経細胞(網膜神経節細胞)があり、中でも、形態学的にモーション・ディテクターの特徴を全てもつ視...
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千葉大や京大など、V型ATPaseの回転分子モーター部分の詳細構造を解明
骨粗鬆症やがん転移に関与する分子モーターの回転の仕組みを解明 ― 明らかになった構造と動作原理に基づいた治療薬の開発が可能に ― 千葉大学大学院理学研究科の村田武士特任准教授(JSTさきがけ研究者、理化学研究所客員研究員)らは、たんぱく質ナノモーター(注1)であるV型ATPaseの回転分子モーター部分の詳細構造を世界で初めて解明しました。これにより、ATPのエネルギーが回転運動に変換される仕組みの大枠が原子レベルで明らかになりました。骨粗鬆症やがんなどの疾病に関与するV型ATPaseを阻害する方法の予測が可能となり、立体構造に基づいた治療薬の創製に繋がるものと期待されます。 本研究は文部科学省ターゲ...
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マックス、手動でスライド可能な排紙トレーを搭載した汎用紙折り機を発売
業界初、手動でスライド可能な排紙トレーを搭載 500枚の連続作業ができる汎用紙折り機 「EPF−300」新発売 マックス株式会社(証券コード:6454)では、業界初となる手動でスライド可能な排紙トレーを搭載した汎用紙折り機「EPF−300」を2013年1月7日から発売します。価格はオープンです。 本製品は、排紙トレーを排紙部内側に収納した状態で作動すると、仕上がった書類がトレー内に溜まることなく、500枚までの紙折り作業が連続で可能です。また、B6からA3までの幅広い用紙サイズと、二つ折りなどの基本的な折り方に加え、窓付き封筒に合わせた変形折りなど8種類の様々な折り方に対応しています。...
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基礎生物学研究所、根粒と茎頂分裂組織を共通して制御する新たな遺伝子を発見
「根粒と茎頂分裂組織を共通して制御する新たな遺伝子の発見」 基礎生物学研究所 共生システム研究部門の寿崎拓哉助教と川口正代司教授らの研究グループは、マメ科植物と根粒菌の共生の場である「根粒」が、根から分化する過程を制御する新たな遺伝子を発見しました。研究グループがTRICOT(トリコ)と名付けたこの遺伝子は、根粒形成において重要な役割を担うだけでなく、葉や茎など地上部の器官の発生を司る「茎頂分裂組織」の活性維持にも関与することがわかり、根粒と他組織の形づくりの共通性や根粒共生の進化基盤の一端が明らかになりました。この研究成果は、生物学専門誌Developmentの電子速報版に12月18日に掲載さ...
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京大、二酸化炭素の資源化につながる太陽エネルギーを活用した有機合成手法を開発
太陽エネルギーを駆動力として二酸化炭素を取り込む新手法を開発−二酸化炭素の資源化に期待− 村上正浩 工学研究科教授、石田直樹 同助教、島本康宏氏(同博士後期課程)らのグループの共同研究で、太陽光のエネルギーを駆動力として利用して、二酸化炭素を基本的な有機化合物であるアミノケトンに導入する新しい有機合成手法が開発されました。 本成果は、2012年11月6日付の独国化学会誌「Angewandte Chemie」に掲載されました。 <概要> 本研究チームは、太陽エネルギーを駆動力としてアミノケトンに二酸化炭素を取り込み、環状炭酸エステルを合成する新手法を開発しました。本成果は...
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ネットワンシステムズ、会津大と震災復興支援の連携協力基本協定を締結
会津大学とネットワンシステムズ、東日本大震災からの復興支援のため、連携協力基本協定を締結 〜クラウドによる情報処理基盤の構築および高度情報セキュリティ技術人材の育成を実施〜 公立大学法人会津大学(福島県会津若松市、学長:角山茂章、以下 会津大学)とネットワンシステムズ株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役 社長執行役員:吉野 孝行、以下 ネットワンシステムズ)は、東日本大震災からの復興を支援し、地域経済社会の再構築と福島県域を起点とした日本の産業活性化に貢献するため、学術及び産業振興並びに人材育成の分野で連携・協力することを目的として、本日、連携協力基本協定を締結しました...
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東大、マイクロRNAが細胞核に輸送される分子メカニズムを発見
マイクロRNAが細胞核に輸送される分子メカニズムを発見 ― 核内でもマイクロRNAによる遺伝子発現調節が起こる可能性 ― 【発表者】 西 賢二 (東京大学大学院理学系研究科生物化学専攻 特任助教) 程 久美子(東京大学大学院理学系研究科生物化学専攻 准教授) <発表のポイント> ・どのような成果を出したのか RNAサイレンシングに関わるタンパク質TNRC6Aが核と細胞質の間を行き来する輸送タンパク質であり、マイクロRNA(miRNA)と相互作用するAgoタンパク質と結合することで、miRNAを核内に輸送することを明らかにした。 ・新規性 従来、miRNAによるRNAサ...
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理化学研究所とNEC、量子ビットを高精度に読出すための手法を実証し動作を実証
量子ビットを高精度に読出すための新回路を作製し、その動作を実証 −量子ビット読出し手法の有力候補である「分散読出し」で新手法− ◇ポイント◇ ・高エネルギー準位を用いた検出信号の増大理論を初めて実証 ・読み出し信号を5倍以上に高め、精度90%での量子ビット読出しを達成 ・計算エラー訂正に必要とされる1回の試行での高精度読出しに応用可能 理化学研究所(野依良治理事長)と日本電気株式会社(NEC、遠藤信博社長)は、量子ビット(※1)のエネルギー緩和率(※2)を増大することなく量子ビットの読出し信号を増大させる手法を実証し、量子ビットの読出し精度90%を達成しました。これは理研...
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京大など、プレート沈み込み帯のマグマ発生メカニズムに関して新たな仮説を発表
海洋プレートから超臨界流体が上昇して火山を作る このたび、川本竜彦 理学研究科附属地球熱学研究施設助教、神崎正美 岡山大学教授、三部賢治 東京大学助教、松影香子 愛媛大学G−COE准教授、小野重明 独立行政法人海洋研究開発機構主任研究員らの研究グループは、プレートの沈み込み帯のマグマ発生メカニズムに関して、新しい仮説を提案しました。 本研究成果は、10月29日(米国東部時間)の米国科学アカデミー紀要の電子版で公開されました。 <概要> 日本列島の下には、太平洋プレートとフィリピン海プレートが沈み込んでいます。プレートには水が含まれていて、沈み込みながら温度圧力が上がり、...
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三菱レイヨングループ、密閉性の高いキャップなど搭載の携帯型浄水器を発売
スポーツシーンの給水・水分補給を想定した携帯型浄水器 《クリンスイ タンブラーTM804》11月上旬より発売開始 「外出先に持ち出す」という発想で販売好調のカテゴリーを拡充 三菱レイヨン株式会社(本社:東京都千代田区、社長:越智仁)のグループ会社である、浄水器、医療用水処理装置の販売を行う三菱レイヨン・クリンスイ株式会社(本社:東京都中央区、社長:島田勝彦 以下、当社)では、水分補給が欠かせないスポーツシーンでの使用を見込み、ワンタッチ開閉機能と密閉性の高いキャップを搭載した携帯型浄水器の新製品《クリンスイ(※1) タンブラーTM804》を、11月上旬より新発売します。 ...
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基礎生物学研究所、根粒の発生におけるオーキシンの作用機構を解明
「根粒の形づくりにおけるオーキシンの作用機構を解明」 基礎生物学研究所 共生システム研究部門の寿崎拓哉助教と川口正代司教授らの研究グループは、マメ科植物と土壌バクテリアの根粒菌が生物間相互作用(共生)を行う器官である根粒の発生において、植物ホルモンのオーキシンが作用する機構を明らかにしました。この研究成果は、生物学専門誌Developmentに掲載されます(10月9日に電子速報版が公開されます)。 「研究の背景」 動物と異なり動くことのできない植物は、進化の過程で様々な生存戦略をとることによって、栄養が少ない土地にも適応し繁栄してきました。その中でも、ダイズやエンドウなど...
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東北大など、小型衛星「RAIKO」が国際宇宙ステーションから宇宙空間に放出
小型衛星放出実証ミッションに採択された衛星「RAIKO」が 国際宇宙ステーションから宇宙空間に放出されました 国際宇宙ステーション(ISS)からの小型衛星放出実証ミッションに採択された超小型衛星「RAIKO」が、ISSに滞在中の星出彰彦宇宙飛行士が操作するロボットアームによって、2012年10月4日23時37分(日本時間)に宇宙空間に放出されました。 このミッションは、従来はロケットで軌道上に運ばれている人工衛星を、ISSの「きぼう」日本実験棟から船外に直接放出して軌道に乗せるという、世界初の試みです。 「RAIKO」は、和歌山大学が代表機関となった文部科学省超小型衛星研...
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東大、骨疾患や糖尿病発症に関わる「Enpp1」タンパク質の構造と機能を解明
骨疾患や糖尿病発症に関わるタンパク質の構造と機能を解明 <発表者> 加藤 一希(東京大学理学系研究科生物化学専攻 博士課程1年) 西増 弘志(東京大学理学系研究科生物化学専攻 特任助教) 石谷 隆一郎(東京大学理学系研究科生物化学専攻 准教授) 高木 淳一(大阪大学蛋白質研究所 教授) 青木 淳賢(東北大学大学院薬学研究科 教授) 濡木 理(東京大学理学系研究科生物化学専攻 教授) <発表のポイント> >どのような成果を出したのか 骨形成やインスリンシグナルにかかわるEnpp1タンパク質のX線結晶構造を解明した >新規性(何が新しいのか) Enpp1がATPを加水...
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アドバンスト・メディア、音声認識技術を活用した日本語学習者向けiPhoneアプリを発売
音声認識技術を活用した日本語学習者のためのiPhoneアプリケーション 「Japanese in Everyday Dialogue」新発売! 〜会話文をローマ字表記!日本語発音をより簡単に学べる!〜 株式会社凡人社(本社:東京都千代田区、代表取締役:田中久光 以下、凡人社)は、2012年9月29日(土)より、株式会社アドバンスト・メディア(本社:東京都豊島区、代表取締役会長兼社長:鈴木清幸 以下、アドバンスト・メディア)の音声認識技術AmiVoice(R)を活用した日本語学習者のための日本語会話学習のためのアプリケーション「Japanese in Everyday Dia...
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理化学研究所とRIST、スーパーコンピュータ「京」の共用を開始
スーパーコンピュータ「京」9月28日から共用開始 理化学研究所(野依良治理事長)と高度情報科学技術研究機構(RIST:関昌弘理事長)は、2006年度から国家基幹技術として整備を進めてきたスーパーコンピュータ「京(けい)」(※1)を広く学術・産業分野向けに提供するため、9月28日から共用を開始します。 今後 理研とRISTは、さまざまな計算科学分野のユーザと協力しながら、「京」の持つシミュレーション精度や計算速度の飛躍的な高さを活かした世界最高水準の成果が創出されるよう取り組んでまいります。 1.経緯 「京」は、文部科学省が推進する革新的ハイパフォーマンス・コンピューティ...
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世界で初めてチンパンジー胎児の脳成長が明らかに:ヒトの脳の巨大化はすでに胎児期からスタート 人類の脳の大きさは、ホモ(Homo)属の登場以降、急速に拡大しました。とくに大脳は、ほかの霊長類にくらべて、かけ離れて大きく発達してきました。酒井朋子 霊長類研究所研究員、平田聡 同特定准教授、竹下秀子 滋賀県立大学教授らの研究グループは、株式会社林原 類人猿研究センター(岡山県玉野市)との共同で、世界で初めてチンパンジー胎児の脳容積の成長パターンを明らかにしました。その結果、ヒトの脳の成長が妊娠後期まで加速し続けるのに対して、チンパンジーの場合は妊娠中期に成長の加速が鈍ることが分...
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植物細胞の"形を決める"遺伝子を発見〜350年来の謎を解明 発表者 福田裕穂(東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻 教授) 小田祥久(東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻 助教・ 科学技術振興機構(JST)さきがけ研究者兼任) <発表のポイント> 植物細胞の"形を決める"4つの遺伝子を新しく同定しました。 この4つの"形を決める"遺伝子を導入することで、植物細胞の形を人為的に改変することに世界で初めて成功し、植物細胞の形を決める分子的仕組みを解明しました。 "形を決める"遺伝子を応用することで、植物細胞の形や機能を自由に制御することが可能とな...
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ヤンマー、岩手県内で「貝類人工種苗生産に関する技術開発研究」の実証試験を開始
東北マリンサイエンス拠点形成事業からの「貝類人工種苗生産に関する技術開発研究」の受託および実証試験の開始について ヤンマー株式会社(以下当社)は、東北マリンサイエンス拠点形成事業「海洋生態系の調査研究」(以下TEAMS)が行う調査研究のうち、環境が激変した増養殖漁場環境に適応した効率的な貝類種苗生産に関わる技術開発研究を受託し、このたび岩手県内での実証試験を開始いたします。 昨年発生した、東日本大震災の津波・地震により、東北の太平洋岸では大量のがれきの堆積や藻場・干潟の喪失、岩礁への砂泥の堆積等により、沿岸域の漁場を含め海洋生態系が大きく変化しました。このため、海洋生態...
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キリン、「麒麟淡麗<生>」と「淡麗グリーンラベル」の冬季デザイン缶を限定発売
「麒麟淡麗<生>」「淡麗グリーンラベル」の「冬季デザイン缶」を季節限定発売 〜仲間や家族の集まる年末シーズンに、乾杯シーンを盛り上げる冬のデザイン缶〜 *商品画像は添付の関連資料を参照 キリンビール株式会社(社長 磯崎功典)は、「麒麟淡麗<生>」「淡麗グリーンラベル」から、冬の季節感を感じていただける「冬季デザイン缶」を、季節限定で発売します。 品種はそれぞれ、350ml缶、500ml缶の2品種です。 今回発売する「麒麟淡麗<生>」「淡麗グリーンラベル」の「冬季デザイン缶」は、冬のイメージを連想させる雪の結晶をモチーフとしたデザインです。「麒麟淡麗<生>」では、年初から...
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島津製作所、脳機能研究を支援する新型近赤外光イメージング装置を発売
40組80本の光ファイバで脳の働きをくまなく可視化 最先端の脳機能研究を支援する新型近赤外光イメージング装置を発売 −リハビリテーションの効果評価や新薬開発に貢献− ※参考画像は、添付の関連資料を参照 島津製作所は、言語・視覚・聴覚・運動などに伴う脳活動を、非侵襲かつリアルタイムで観測できる近赤外光イメージング装置の新製品「SMARTNIRS(スマートニルス)」(医療用)/「LABNIRS(ラボニルス)」(研究用)を、8月23日に発売しました。 *近赤外光イメージング装置は、生体透過性の高い近赤外光を頭部に照射し、生体内で散乱・吸収されながら反射される光の一部を検出すること...
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東北大、糖尿病網膜症の網膜神経節細胞死を薬剤で抑制することに成功
糖尿病網膜症における網膜神経節細胞死を 薬剤で抑制することに成功 東北大学大学院医学系研究科(眼科学分野、附属創生応用医学研究センター酸素医学コアセンター)の中澤徹教授らの研究グループは、糖尿病網膜症の初期に生じる網膜神経節細胞死に酸化ストレスとカルパイン分子の活性化が関わることを、マウスモデルを用いて解明し、網膜神経節細胞死の進行を薬剤で遅延させることに成功しました。これらの成果は国際学術誌Neurobiology of Diseaseに間もなく掲載されます。 【研究内容】 東北大学大学院医学系研究科(眼科学分野、附属創生応用医学研究センター酸素医学コアセンター)の中澤...
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"光沢"を見分ける脳の神経細胞を発見 <内容> 人は、物をみただけで、その“質感”を判別しています。なかでも、「キラキラ」や「ピカピカ」「テカテカ」といった物の“光沢”は、見ただけで脳の中で瞬時に判断していますが、その脳内での仕組みは分かっていませんでした。今回、自然科学研究機構生理学研究所の西尾亜希子研究員、小松英彦教授らの研究グループは、霊長類動物の脳の中に、“光沢”を見分ける特別な神経細胞群があることを世界で初めて発見しました。この脳神経細胞は、物の形や照明によらず光沢を見分けられることができます。本研究成果は、米国神経科学会誌(ザ・ジャーナル・オブ・ニューロサ...
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理化学研究所と東大など、電子スピンの渦「スキルミオン」を微小電流で駆動することに成功
電子スピンの渦「スキルミオン」を微小電流で駆動 ―従来の10万分の1の低電流密度での磁気情報操作技術の実現に大きく前進― ◇ポイント◇ ・らせん磁性体FeGeで、室温付近でも安定な「スキルミオン結晶」をマイクロ素子中に生成 ・直径70nmのスキルミオンを、わずか5A/cm2の低電流密度で駆動 ・スキルミオンを情報担体として利用する次世代磁気メモリ素子の実現に道筋 理化学研究所(野依良治理事長)と東京大学(濱田純一総長)、物質・材料研究機構(潮田 資勝理事長)は、らせん磁性体(※1)であるFeGeを用いたマイクロ素子中に、電子スピンが渦巻状に並ぶスキルミオン結晶(※2)を生...
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東北大、環境ストレスに対応するセンサータンパク質の分解制御機構を解明
酸化ストレス・センサータンパク質の分解機構を解明 (タンパク質分解による恒常性の維持) 東北大学大学院医学系研究科医化学分野の山本雅之教授らは、公益財団法人東京都医学総合研究所の小松雅明副参事研究員の研究グループとともに、活性酸素種や毒物などのセンサーであるKeap1がオートファジー(*1)機構により分解されていることを発見しました。今回の研究成果は、生体のストレス応答を担うKeap1−Nrf2制御システム(*2)の主要因子であるKeap1とNrf2が、それぞれプロテアソーム系(*3)とオートファジー系という異なるメカニズムによる分解を受けていることを示すものであり、ストレ...
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産総研など、0.1nmより短波長のX線自由電子レーザー光強度を初めて測定
0.1nmより短波長のX線自由電子レーザー光強度を初めて測定 −国際的な計測基準での測定で標準供給と校正が可能に− <ポイント> ・エネルギー密度が極めて高い世界最短波長のX線自由電子レーザー用に極低温放射計を新規開発して測定 ・校正されたオンラインビームモニターで、実験中の光強度をリアルタイムで提供 ・ライフサイエンスやナノテクノロジー分野での研究の基盤技術としての活用を期待 <概要> 独立行政法人 産業技術総合研究所【理事長 野間口 有】(以下「産総研」という)計測標準研究部門【研究部門長 千葉 光一】量子放射科 加藤 昌弘 研究員、田中 隆弘 研究員、齋藤 則生 研...
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京大など、圧電体内で電気分極の方向が回転する様子の観察に成功
圧電体内での分極回転の観察に成功 −巨大圧電メカニズムの解明、非鉛材料の開発に道− 本学は、東京工業大学、大阪府立大学と共同で、圧電体の中で、電気分極の方向が回転する様子を観察することに成功しました。分極の回転は、実用材料であるジルコン酸チタン酸鉛(PZT)の巨大圧電特性の起源と言われながら、これまで実際に観察されたことはありませんでした。 本研究グループは、PZTを模して新しく開発したコバルト酸鉄酸ビスマス圧電体の結晶構造を詳しく調べ、分極方向が温度と組成に応じて回転することを見いだしました。圧電材料はセンサーやアクチュエーターとして、様々な電子デバイスで使われています...
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京大、鉄原子を含む高温超伝導体の仕組みを解くカギ「電子のネマティック液晶状態」を発見
鉄原子を含む高温超伝導体の仕組みを解くカギ「電子のネマティック液晶状態」を発見 笠原成 理学研究科研究員(低温物質科学研究センター特定研究員)、芝内孝禎 同准教授、松田祐司 同教授は、杉本邦久 高輝度光科学研究センター(JASRI)研究員、福田竜生 日本原子力研究開発機構(JAEA)研究員と共同で、高温超伝導の舞台となる電子状態の異常性の一端を明らかにしました。 今回の成果は、高温超伝導体中の電子の集団が、超伝導転移を起こすよりも高温で、自発的に結晶格子の持つ回転対称性を破った状態に相転移を起こすことを示したものです。この対称性を破った状態は、液晶ディスプレーなどで用い...
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マウスコンピューター、iiyama Ecoパネル搭載の19型スクエア液晶ディスプレイを発表
iiyama Ecoパネル搭載 19型スクエア液晶ディスプレイ 「ProLite E1906S−2/ProLiteE1906S−B2」を発表 ※製品画像は添付の関連資料を参照 株式会社マウスコンピューター(代表取締役社長:小松 永門、本社東京都)は、19型スクエア液晶「ProLite E1906S−2/ProLite E1906S−B2」を発売します。 「ECOパネル」を採用し、通常パネルに比べて消費電力を約35.9%低減いたしました。さらに省エネ機能として3パターンのEcoモードを搭載しており、通常モードより消費電力を最大35%削減し、年間CO2排出量においては最大7...
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マンパワーグループ、常用雇用型エンジニアによるITソリューション事業を開始
マンパワーグループ、 常用雇用型エンジニア大量採用により、ITソリューション事業を強化 〜エクスペリス事業本部にて、5年間で700名のITエンジニアを採用および育成〜 総合人材サービスのマンパワーグループ株式会社(本社・神奈川県横浜市、取締役会長代表執行役社長:ダリル E.グリーン、資本金:40億円)は、2012年7月1日から、常用雇用型エンジニアによるITソリューション事業「グローバル・テクノロジー・ソリューション」を開始します。これにより、より専門性の高いITエンジニアを育成し、顧客ニーズに沿ったサービスを迅速に且つ、安定的に提供することが可能となります。ITを中心に、...
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植物の新たなウイルス迎撃機構を解明 −ウイルス病全般に抵抗性を持つ作物を育種するための重要な手がかりに− <研究成果のポイント> ・多くのウイルスが共通に持つ病原タンパクに対する迎撃機構を,タバコを実験材料として発見。 ・タンパク分解系オートファジーとRNA分解系RNAiが連携してウイルスに対抗する仕組みを解明。 ・今回発見された,植物が本来持っているウイルス迎撃機構を利用して,もともと農薬が直接効かないウイルスによる農作物の病害をなくす普遍的な方法の開発に期待。 <研究成果の概要> 植物ではRNAサイレンシング(RNAi(*1)と呼ばれるRNA分解機構がウイルスから身を守...
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富士通、和歌山市教委とタブレット端末・クラウドを使った学習の実証研究を開始
和歌山市立城東中学校で タブレット端末「ARROWS Tab Wi−Fi」とクラウドを活用した学習の実証研究を開始 いつでもどこでもつながる新しい学習スタイルの提案とICT環境整備 和歌山県和歌山市教育委員会(以下、同教育委員会)様と当社は、総務省「フューチャースクール推進事業」(以下、本事業)の一環として、5月11日より、タブレット端末「ARROWS Tab Wi−Fi(アローズ タブ ワイファイ)」とクラウドを活用した学習に関する実証研究を開始しました。 本実証研究では、和歌山市立城東中学校で、生徒がひとり1台の「ARROWS Tab Wi−Fi」を携行し、グループ学習...
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NTT西日本とNTTスマートコネクト、大学向けクラウド型教育支援サービスを提供開始
大学におけるインタラクティブな教育・学習支援を実現する クラウド型教育支援サービスの提供開始について 西日本電信電話株式会社(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長:大竹伸一、以下、NTT西日本)とエヌ・ティ・ティ・スマートコネクト株式会社(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長:岡本充由、以下、NTTスマートコネクト)は、「Bizひかりクラウド コミュニティ」のサービスラインアップ拡充の一環として、大学を対象にクラウドサービスで学習支援や教職員と学生間等のインタラクティブなコミュニケーションの活性化を実現するクラウド型教育支援サービス「manaba folio(マナバ フォリオ)...
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日立ソリューションズ、リメディアル教育向け学習支援システム「学習ワンダーランド」を販売
リメディアル教育向け学習支援システムを販売開始 ゲーム感覚のインターフェースにより学生の学習意欲を向上 株式会社日立ソリューションズ(本社:東京都品川区、取締役社長:林 雅博/以下、日立ソリューションズ)は、リメディアル教育(大学教育に必要とされる基礎学力を補うための教育)向け学習支援システム「学習ワンダーランド」の販売を4月18日から開始します。本システムは、学生が親しみやすいゲーム感覚のインターフェースによる学習環境の提供と、教職員のきめ細かい支援の基となる学習過程を記したポートフォリオの作成により、効果的なリメディアル教育を実現します。 近年、文系、理系を問わず基礎...
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東北大、異常なmRNAの分解を促進する新しい品質管理機構を発見
異常なmRNAの分解を促進する新しい品質管理機構を発見 東北大学大学院薬学研究科の稲田利文教授らのグループは、遺伝病の原因となる異常タンパク質の合成を抑制する機構として、 異常なmRNAの分解を促進する新しい品質管理機構を発見しました。細胞の持つ新たな品質管理の仕組みが分子レベルで明らかになるだけでなく、遺伝病の原因となる様々な異常タンパク質の合成を効率的に抑制する治療薬の開発にも貢献する事が期待されます。 【研究内容】 ヒトの体を構成する約60兆個の細胞は、多種多様な機能を持っています。ヒトの遺伝子の数は2万数千個にすぎませんが、最終的なタンパク質の種類が数十倍程度まで増えることで、多...
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理化学研究所、小型霊長類の脳発生に重要な26個の遺伝子の発現様式を解明
脳内遺伝子の発現様式解明に小型のサル「コモンマーモセット」が活躍 −霊長類が高次機能を獲得したメカニズムの解明へ− <本研究成果のポイント> ○小型霊長類の脳発生に重要な遺伝子(26個)の詳細な発現様式の同定に1年半で成功 ○同じ脳内の遺伝子でもげっ歯類と霊長類とではの発現場所が違うことを発見 ○高次脳機能障害の治療法や精神疾患の発症メカニズム解明、治療法開発の足がかり 理化学研究所(野依良治理事長)は、小型の霊長類「コモンマーモセット(※1)」を用いて、新生児の広範な脳領域において26個の遺伝子の発現様式を明らかにしました。 これは理研脳科学総合研究センター(利根川進...
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富士通マーケティング、小中学校向けに事務作業をサポートするクラウド校務支援サービスを提供
小中学校の教職員の事務作業をサポートするクラウドサービスの提供開始 〜カシオ計算機の『校務支援システム』をクラウド化し、導入から運用までトータルでサポート〜 株式会社富士通マーケティング(本社:東京都文京区、代表取締役社長:古川 章、以下:FJM)は、このたびカシオ計算機株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:樫尾 和雄、以下:カシオ計算機)と連携し、同社の小中学校向けWeb型パッケージシステム『校務支援システム』をベースとしたFJMのクラウド校務支援サービスを5月より提供開始します。 FJMは、従来より学校教育分野において「教育現場で真に役立つICTの利活用」をコ...
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近畿大、富士通のスーパーコンピューター「PRIMEHPC FX10」を導入
近畿大学、富士通のスーパーコンピュータ「PRIMEHPC FX10」を導入 私立大学で初めて、「京(けい)」とソフトウェア互換性のあるスパコンを採用 生物理工学部を中心に最先端研究に活用 近畿大学(本部:大阪府東大阪市、学長:畑博行)は、このほど、富士通株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:山本正已、以下:富士通)のスーパーコンピュータ「PRIMEHPC FX10」の導入を決定しました。「PRIMEHPC FX10」は、スーパーコンピュータ「京」(注1)とソフトウェア互換性があり、私立大学では、初めての採用となります。 文部科学省は、「京」を用いて戦略的・重点的に研究...
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理化学研究所とJST、ヘビー級ケトン「ゲルマノン」の合成・単離に成功
ヘビー級ケトン「ゲルマノン」の合成・単離に初めて成功 −電荷が分かれた構造は分子の結合論・反応論の総合的理解に貢献− 本研究成果のポイント ○ケトンの炭素をゲルマニウムに置換したヘビー級ケトン「ゲルマノン」を初めて合成 ○ケトンとは反応しない二酸化炭素が、ゲルマノンとは反応して環状化合物を生成 ○新しい化学反応・触媒反応の開拓と新たな機能性物質デザインの可能性を開く 独立行政法人理化学研究所(野依良治理事長)は、安定な有機化合物であるケトン(※1)の炭素原子をゲルマニウム(Ge)に置換したヘビー級ケトン「ゲルマノン」の合成・単離に初めて成功し、ケトンにはない反応性を見いだしまし...
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「集積可能な電子の2経路干渉計を世界で初めて実現 ―量子情報の長距離伝送や高速制御へ―」 1.発表者: 樽茶 清悟(東京大学大学院工学系研究科 物理工学専攻 教授) 山本 倫久(東京大学大学院工学系研究科 物理工学専攻 助教) 高田 真太郎(東京大学大学院工学系研究科 物理工学専攻 博士課程1年) 2.発表概要: 半導体基板上で電気的に制御できる集積可能な2経路干渉計注1)を世界で初めて実現しました。 また、空間的に移動している電子がどちらの経路に存在するかを量子ビット注2)として扱い、その“飛行量子ビット”の状態を電気的に制御しました。この飛行量子ビットを用いた新しいア...
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胎生期脳の幹細胞から神経細胞が生まれる仕組みの解明 ―サイクリンD2が片方の娘細胞に受け継がれ、未分化性を維持する― 複雑な神経回路を構成する哺乳類の大脳発生過程において、細胞増殖や分化により、多数の神経細胞が秩序だって産生されることは非常に重要です。東北大学大学院医学系研究科の大隅典子教授、恒川雄二研究員(当時、現所属;Scripps研究所)らは、発生期の哺乳類神経幹細胞において、細胞周期調節因子Cyclin D2(サイクリンD2)が脳原基の外側である基底膜面の先端(基底膜面突起、図1参照)に局在することを発見しました。また、Cyclin D2は神経幹細胞が2つの娘細胞に...
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葉が平たい形に成長するメカニズムを解明 葉は光を受けてCO2を吸収し、栄養分を作り出す光合成をおこなう場所です。葉は通常、平たい形で、表側と裏側に違いがありますが、これらは多くの光を集めて効率の良い光合成をおこなうために大事な特徴です。葉は、表裏方向へはあまり伸びず横方向への伸長がよく起こることで、平たい形に成長します。近年のシロイヌナズナなどのモデル植物を用いた分子遺伝学的な研究から、表側と裏側それぞれの性質を決める一連の遺伝子群が、表裏の違いを生み出すだけでなく、横方向への成長にも関わることがわかってきました。しかしながら、横方向への成長を引き起こす詳しいしくみはわか...
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プリンストンテクノロジー、白色LEDバックライト搭載の21.5インチワイド液晶ディスプレーを発売
省電力と高コントラスト画質を両立した白色LEDバックライト搭載21.5インチモデル「PTFBYF−22W」新発売 プリンストンテクノロジー株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役:中出敏弥)は、白色LEDバックライト搭載の21.5インチワイド液晶ディスプレイ「PTFBYF−22W」を発売いたします。 「PTFBYF−22W」は、バックライトに白色LEDを搭載することで、従来のCCFLバックライトモデルに比べて大幅な省電力化を実現した液晶ディスプレイです。 本製品に搭載されたダイナミックコントラスト機能により、最大10万:1の高コントラストを実現し、画像の明・暗部の細や...
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東大、植物細胞内に感染するリケッチア科のバクテリア「MIDORIKO」を発見
はじめて分子同定された植物細胞内感染性リケッチア ―宿主共存性リケッチア科バクテリア"MIDORIKO"― 発表概要生物の細胞内に別の生物が共存すること(細胞内共生)によりミトコンドリアが生まれ、動植物の真核細胞が誕生したが、その詳細は謎に包まれている。今回私たちは、1970年以来未解明であった緑藻類ボルボックス目の細胞内に共生するバクテリアの分子同定に成功し、世界で初めて植物細胞内に感染するリケッチア科のバクテリア"MIDORIKO"を発見した。リケッチア科のバクテリアは通常昆虫やダニ等の細胞内に存在しており、ヒトに感染すると危険な病原菌を含む。しかし、"MID...
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住友林業など、仁和寺の「名勝 御室桜」で組織培養法により増殖に成功し試験植栽を開始
〜総本山仁和寺(にんなじ)御室桜(おむろざくら)研究プロジェクト〜 “名勝 御室桜”組織培養苗の試験植栽開始 総本山仁和寺(門跡:南 揚道、京都市右京区 以下、仁和寺)の“名勝 御室桜“は、美しい京都の春の最後を彩る遅咲きの桜としてその名が知られ、UNESCO(国際連合教育科学文化機関)の世界文化遺産に「古都京都の文化財」として登録されております。このたび、仁和寺と住友林業株式会社(社長:市川 晃 本社:東京都千代田区 以下、住友林業)をはじめとする「御室桜研究プロジェクト」は、2010年1月に住友林業筑波研究所(所長:梅咲 直照 所在地:茨城県つくば市 以下、筑波研究所)...
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生理学研究所、目から入ってくる沢山の視覚情報を取捨選択して脳に伝える仕組みの一端を解明
目から入ってくる溢れるような視覚情報を "くっきり"させて脳に伝える仕組みの一端を解明 【内容】 目から入ってくる溢れるような視覚情報を “くっきり”させて脳に伝える仕組みの一端を解明 ヒトや動物は、目に入ってくる光の信号をもとに、どこに何があるのか、刻々と変化する周りの環境の多くを把握しています。そうした溢れるような視覚情報の渦から必要な情報を取捨選択して、脳は整合性のあるイメージを作り出しています。今回、自然科学研究機構・生理学研究所の松井広(まつい・こう)助教らの研究グループは、どのような信号を脳へ伝えるべきか、その取捨選択を、目から脳への神経のつなぎ目にあたる...
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戦略的国際科学技術協力推進事業 「日本−中国研究交流」における平成23年度新規課題の決定について JST(理事長 中村 道治)は、中国科学技術部(MOST)注1)と共同で「地震防災」に関する2件の研究交流課題および「気候変動」に関する4件の研究交流課題を支援することを決定しました。この支援は、戦略的国際科学技術協力推進事業注2)「日本−中国研究交流」注3)の一環として行われるものです。 「地震防災」に関して支援を決定した課題は次の通りです。 (1)「巨大地震災害時における効果的災害対応を実現するための日中比較研究交流」 (研究代表者:京都大学 防災研究所 巨大災害研究セン...
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京大など、パーキンソン病の細胞移植治療を検討するためのサルモデル評価系を確立
パーキンソン病の細胞移植治療を検討するためのサルモデル評価系を確立 菊地哲広 iPS細胞研究所研究員と高橋淳 再生医科学研究所/iPS細胞研究所/医学研究科准教授らの研究グループは、理化学研究所との共同研究により、ヒトのiPS細胞からフィーダー細胞を使わず浮遊培養のみでドーパミン神経前駆細胞を誘導することに成功しました。さらに、この細胞をパーキンソン病モデルのカニクイザルの脳内に移植し、6ヶ月に渡ってドーパミン神経細胞が生き残ることを確認しました。また、移植細胞の増殖や機能の解析を、MRI(核磁気共鳴画像法)、PET(ポジトロン断層法)、免疫組織学的手法、行動試験などで複合的に行い、霊長類におけ...
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ホップの苦味成分を作る遺伝子を発見 矢崎一史 生存圏研究所教授らの研究グループは、ビール醸造に欠かせない「ホップ」の苦味成分を作る遺伝子を世界に先駆けて見出すことに成功し、英国の生化学専門誌にその成果を発表しました。 研究の概要 ホップはビールを醸造するためには必須の材料である。ビールにおけるホップの役割は、以下の通りである。 ・ビール特有の苦味を与える ・ビールに香りを与える ・殺菌作用(醸造中に雑菌が入りにくい) ・泡持ちをよくする このうち、苦味はビールに特有のもので、世界中で消費されるビールに入れるため、大々的に商業栽培されている。ちなみに、アルコール・フリーのビール...
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ミサワホーム、スマートハウスへの対応を盛り込んだ企画住宅「HYBRID 自由空間Edu」を提供
子どもの成長に合わせて“学び空間”をステップアップする「ホームコモンズ設計」を新提案 「HYBRID 自由空間Edu(エデュー)」 ○子供の成長をサポートする「4つの学習空間」や「ホームコモンズ設計」を提案 ○PVやSNS機能付きHEMS、微気候設計など、充実のエネルギー設備を標準採用 ○制震装置MGEO−H、幅広緩勾配階段などの安全配慮をすべてのプランで採用 ミサワホーム株式会社(代表取締役社長執行役員 竹中宣雄)は、鉄骨系ハイブリッドの小屋裏3階建て住宅「HYBRID 自由空間」に、子供の成長に合わせた学習空間の新たな提案と、将来のスマートハウスへの対応を盛り込んだ企画...
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東北大、Varp分子の新機能「樹状突起形成の促進作用」を発見
Varp分子の新たな機能「樹状突起形成の促進作用」を発見 ― メラニン色素のケラチノサイトへの転移に関与 ― 【ポイント】 ・メラニン色素の肌への沈着にはメラノサイトの「樹状突起」からケラチノサイトへのメラニン色素の受け渡しが重要 ・メラニン合成酵素の輸送に必須の因子「Varp」が樹状突起の形成促進にも関与 ・Varpを欠損すると細胞内メラニン色素量が減少し、樹状突起の形成が阻害 【概要】 国立大学法人東北大学は、メラニン合成酵素の輸送に必須の因子として知られるVarp分子に「メラノサイトの樹状突起形成を促進」する新たな作用があることを明らかにしました。これは、東北大学大学...
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内田洋行、学校向けに「ウチダ教育クラウドサービス」を開発 〜内田洋行本社ビルに「フューチャークラスルーム(東京)」を開設〜 株式会社内田洋行(本社:東京都中央区、代表取締役社長:柏原 孝)は、授業支援サービスや校務支援サービスをクラウドコンピューティングで一元化して提供する「ウチダ教育クラウドサービス」を開発し、教育委員会や小中学校、家庭、地域を結ぶサービスとして平成24年1月末より提供開始致します。 内田洋行では、小学校から大学までの教育機関に対して、教育支援システムや教職員の学校業務支援システム(校務支援システム)など、ICTを活用した多くのサービスやサポートメニュー...
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セラミックスの極微量不純物の可視化に成功 −不純物が形成する界面超構造の発見− 東北大・東大・ファインセラミックスセンターの共同研究 【研究概要】 東京大学大学院工学系研究科附属総合研究機構の幾原雄一教授(東北大学原子分子材料科学高等研究機構教授、財団法人ファインセラミックスセンターナノ構造研究所主管研究員 兼任)と東北大学原子分子材料科学高等研究機構の王中長(ワン チョンチャン)助教らの研究グループは、「超高分解能走査透過電子顕微鏡注1)とスーパーコンピューター計算注2)を駆使して、セラミックス(酸化マグネシウム) 注3)の結晶界面において、ごく微量の不純物が集まって原子...
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東北大学、軸索障害による視神経細胞死におけるカルパイン阻害剤の神経保護効果を確認
軸索障害による視神経細胞死におけるカルパイン阻害剤の神経保護効果 * 緑内障動物モデルに、カルパイン阻害薬が治療効果を * 東北大学大学院医学系研究科眼科学分野 中澤 徹 教授らのグループは、緑内障の病態モデル動物(*1)に対して、カルパイン阻害薬(*2)を投与してその神経保護効果を確認しました。 緑内障は40歳以上の約5%が罹患し、現在失明原因第一位の疾患です。働き盛りの成人が失明することによる社会的損失は大きく、失明予防の観点から緑内障治療の研究・開発は大変重要です。70歳以上では約10人に一人が緑内障を持つため、少子高齢化に伴い失明患者は更に増加することが予想されま...
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日本イーライリリー、AD/HD当事者対象のインターネット調査結果を発表
成人期のAD/HD(18歳以上)当事者が最も望む支援は「医療(医療機関・治療選択肢など)の充実」 〜社会生活で困難を抱え、自尊心が低い可能性〜 日本イーライリリー株式会社(本社:神戸市、社長:アルフォンゾ・G・ズルエッタ)は、日常・社会生活において、18歳以上の注意欠陥/多動性障害(以下、AD/HD)1)当事者の現状や社会生活上の困難を明らかにすることを目的に、全国で18歳以上男女100名のAD/HD当事者を対象としたインターネット調査を実施致しました。同時に、AD/HD当事者やご家族の相談・支援を行っている6都道府県11施設の発達障害者支援センターへのアンケートも実施、...
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生理学研究所、脳の電気信号異常である“発振”現象がパーキンソン病の運動障害の原因となることを解明
パーキンソン病の運動障害の原因となる脳の電気信号異常に新発見 <内 容> 自然科学研究機構・生理学研究所の南部篤(ナンブ・アツシ)教授の研究グループは、京都大学霊長類研究所の高田昌彦(タカダ・マサヒコ)教授らと共同で、パーキンソン病に関連する大脳基底核とよばれる脳の部位で見られる神経の電気信号の“発振”現象が、正常な神経の信号を邪魔することで、手足が動かしづらいなどの運動障害の原因となっていることを明らかにしました。さらに、研究グループは、パーキンソン病モデル動物(モデルザル)の大脳基底核の中の特定の細胞集団(視床下核)に薬物を注入し、この発振を一時的に止めることで、運動障...
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浜松医科大と新潟大など、人間の毛髪の3種類の分子が年をとるのに従って増減することを発見
新型顕微鏡で加齢に伴う毛髪中の変化を明らかに <概要> 脇紀彦・浜松医科大学学生(医学科3年)、瀬藤光利・同教授らは、新潟大学との共同研究により、人間の毛髪の「皮質」と呼ばれる部分にある3種類の分子が、年をとるのに従って増減することを発見しました。この成果は、世界の著名な科学研究を幅広く掲載している「PLoSONE」に、日本時間10月25日午前6時に公表されます。 なお本成果は、JST研究成果展開事業(先端計測分析技術・機器開発プログラム)の一環として開発された「質量顕微鏡」を使用して得られたものです。 <研究の背景> 私たち人間にとって毛髪は、頭部の保護のみならず美容の...
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理化学研究所、遺伝子に付けられた「使用禁止マーク」を外すタンパク質「UTX」の立体構造を解明
遺伝子の「使用禁止マーク」を外す仕組みが明らかに −マークを区別して遺伝子をオンにするタンパク質「UTX」の立体構造を解明― ◇ポイント◇ ・UTXは、ヒストンを詳細に調べて「使用禁止マーク」を区別 ・「使用禁止マーク」と他のマークの区別には、UTXの特殊な構造が活躍 ・細胞分化プロセスの制御につながるUTX阻害剤開発へ重要な一歩 独立行政法人理化学研究所(野依良治理事長)は、遺伝子に付けられた「使用禁止マーク」を外すタンパク質「UTX」の立体構造を初めて解明し、UTXが他の機能を意味するマークと厳密に区別して、「使用禁止マーク」だけを外す仕組みを明らかにしました。これは...
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NTT西日本とNTTスマートコネクト、小中学校向けクラウド型校務支援サービスを提供
小中学校向けクラウド型校務支援サービスの提供開始について 西日本電信電話株式会社(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長:大竹伸一、以下、NTT西日本)とエヌ・ティ・ティ・スマートコネクト株式会社(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長:岡本充由、以下、NTTスマートコネクト)は、現在提供中の「Bizひかりクラウド」のサービスラインアップの拡充を図り、教育委員会及び小中学校の教職員向けに、サーバー等のIT資産を所有することなく、ネットワークを経由して校務業務をおこなうことができるクラウド型校務支援サービスを提供開始します。 NTTスマートコネクトは、ハウジング・ホスティング・ス...
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YKK AP、扉開放時の重さを解消する集合住宅用「開力軽減 スチール玄関ドア」を発売
室内外の気圧差から生じる扉開放時の「重さ」を解消 従来の約半分の力で玄関ドアを開扉 集合住宅用「開力軽減 スチール玄関ドア」を発売 YKK AP株式会社(社長:堀秀充、本社:東京都千代田区、資本金:100 億円)は、室内外の気圧差により生じる扉開放時の「重さ」を軽減できるドアハンドル「開力軽減プッシュプル錠プレートタイプ」を装着した集合住宅用スチール玄関ドアを10月11日より発売します。 集合住宅の高気密化や24時間換気システムの義務化により、レンジフード(換気扇)使用時に玄関ドア周辺の空気が室内側に吸い込まれたり、外部から風があたることで室内外に気圧差が発生し玄関ドアが...
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東北大学、血管内皮増殖因子受容体のわずかな発現量の差が持続的な血管新生を誘導するメカニズムを発見
血管内皮増殖因子受容体のわずかな発現量の差が持続的な血管新生を誘導するメカニズムの発見 〜動脈硬化性疾患の新たな治療法開発への期待〜 <概 要> 東北大学病院がんセンター・大内憲明 センター長(教授)、同病院・濱田庸医員、同医学系研究科・権田幸祐 講師らの研究グループは、血管新生の仕組みを世界最高精度で解析できる光学装置を開発し、独自の虚血モデルマウスを使って、分子レベルで超高精度な生体観察を行いました。その結果、血管内皮増殖因子受容体のわずかな発現量の差が持続的な血管新生を誘導するメカニズムの発見に成功しました。これは従来の概念とは異なる血管新生の仕組みの発見であり、動脈硬...
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大阪大学と名古屋大学など、元素の識別が可能な大視野・高分解能X線顕微鏡を開発
元素の識別が可能な大視野・高分解能X線顕微鏡を開発 本研究成果のポイント ・電子顕微鏡では観察の困難な厚い試料内部の電子密度分布および特定元素の分布を可視化 ・10ナノメートルから10マイクロメートルまでの空間スケールをシームレスに観察 大阪大学大学院工学研究科の高橋幸生准教授、名古屋大学大学院工学研究科の是津信行准教授、理化学研究所播磨研究所放射光科学総合研究センター(石川哲也センター長)の石川哲也主任研究員らのグループは、物質中の電子密度分布および特定元素の分布を大視野かつ高空間分解能で観察することのできるX線顕微鏡を開発しました。 ナノテクノロジーやナノサイエンス...
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ゼットエムピー、PCを使わずに計測が可能な「e−nuvo IMU−Zデータロガーパッケージ」を販売
IMU−Zデータロガーパッケージ販売開始 〜PCを使わずに9軸モーションセンサの計測が可能に〜 株式会社ゼットエムピー(本社:東京都文京区、代表取締役社長:谷口恒)は、9軸ワイヤレスモーションセンサ e−nuvo IMU−Zに、ベクター・ジャパン株式会社のデータロガーを組み合わせた「e−nuvo IMU−Zデータロガーパッケージ」を販売を開始いたしました。 e−nuvo IMU−Zは、加速度・ジャイロ・地磁気センサ一体型の9軸ワイヤレスモーションセンサで、自動車および部品メーカー、大学など研究機関に導入実績を有し、用途としては、身体動作の検出や、自動車・ロボットなど移動体...
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東大とJST、単一電子を周囲の電子から孤立させて移送・検出する技術を開発
世界で初めて単一電子を周囲の電子から孤立させて移送・検出する技術を開発 ―固体物理学者の長年の夢である単一電子単位での干渉・散乱実験の実現と量子情報の長距離伝送へ― 東京大学大学院工学系研究科の樽茶清悟教授と山本倫久助教らの研究グループは、文部科学省科学研究費補助金(新学術領域研究)「量子サイバネティクス」(領域代表者:独立行政法人理化学研究所基幹研究所 巨視的量子コヒーレンス研究チーム 蔡兆申 チームリーダー)、JST国際科学技術共同研究推進事業(戦略的国際共同研究プログラム)「トポロジカルエレクトロニクス」などの研究の一環として、単一電子を周囲の電子から隔離したまま長距...
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ジャストシステム、「魅せる」授業づくりを支援する教職員向け授業デザインソフト「ジャストマイスター」を発売
毎日の「魅せる」授業づくりを支援する教職員向け授業デザインソフト 「ジャストマイスター」を、11月15日(金)より新発売 〜外国語活動の授業をスムーズに行えるツールを搭載〜 株式会社ジャストシステムは、授業の組み立てから授業の実践まで子どもたちをひきつける「魅せる」授業づくりを支援する、教職員向け授業デザインソフト「ジャストマイスター」を、11月15日(金)より新発売します。価格は、10,000円(税別)/1ライセンスです。 「ジャストマイスター」では、提示教材や指導案の作成を通じて毎日の授業づくりができ、テンポよく、子どもたちの視線を集める授業の実践を支援するソフトウェア...
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国リハ研と理研、ヒト網膜細胞由来の完全な遺伝子16万クローンを公開
ヒト網膜細胞由来の完全な遺伝子16 万クローンを公開 −世界最大級のヒト網膜完全長cDNA リソース− <概要> 国立障害者リハビリテーションセンター研究所(国リハ研、加藤誠志所長)は、視覚障害に関わる遺伝子を探索する研究の一環として、ヒト網膜細胞で発現している全遺伝子の解析を進め、独自技術を用いて約16 万個のヒト網膜細胞由来完全長cDNA クローンiを作製しました。この中の39,643 クローンは、末端の塩基配列情報を解析済みであり、7,067 種類の遺伝子から構成されています。このクローンセットは、ヒト網膜細胞由来の完全長遺伝子セットとしては世界最大級であり、これまで...
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埼玉医科大学と理化学研究所、アミロイド前駆体タンパク質の新規のアミロイド非産生経路を発見
アルツハイマー病の発症に関わるアミロイド前駆体タンパク質の新しい代謝経路を発見 −副作用の少ないアルツハイマー病治療薬の開発につながる可能性− 本研究成果のポイント ○アミロイド前駆体タンパク質の新規のアミロイド非産生経路を発見 ○新規の代謝経路はアミロイド前駆体タンパク質の脱リン酸化によって抑制されない ○リン酸化抑制はアルツハイマー病治療薬の新たな創薬の標的となる 埼玉医科大学(山内俊雄学長)と理化学研究所(野依良治理事長)は、アルツハイマー病の発症に関わるアミロイド前駆体タンパク質(APP)(※1)が、既知のセクレターゼ(※2)による代謝経路とは異なる経路で代謝され...
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東京大学など、強相関電子を2次元空間に人工的に閉じ込める「量子井戸構造」の作製に成功
「世界で初めて強相関電子を2次元空間に閉じ込めることに成功 ―新たな高温超伝導物質の実現や、電子素子作りに道を拓く―」 1.発表者: 組頭広志(当時:東京大学大学院工学系研究科 応用化学専攻 准教授、 現:高エネルギー加速器研究機構 物質構造科学研究所 教授) 尾嶋正治(東京大学大学院工学系研究科 応用化学専攻 教授) 2.発表概要: 高温超伝導などの源である電子同士が互いに強く影響し合う性質をもった「強相関電子[注1]」を2次元空間(層)に人工的に閉じ込める「量子井戸構造[注2]」を作製することに世界で初めて成功しました。レーザーを使った結晶成長の技術を...
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凸版印刷と関西学院大、iPad活用の教育機関向けeラーニングシステムを研究開発
凸版印刷と関西学院大学、 iPadで学ぶeラーニングシステムを共同で研究開発 〜NHKの教育番組『大科学実験』を使ったマルチプル電子図鑑を制作〜 凸版印刷株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:金子眞吾、以下凸版印刷)と関西学院大学(所在地:兵庫県西宮市、学長:井上琢智、以下、関西学院大学)のサイエンス映像研究センター(※)は、小・中・高等学校などの教育機関向けに、iPadを活用するeラーニングシステムを共同で研究開発。本システムにより、教師と生徒のコミュニケーションおよび教師間で指導内容の共有が可能になります。 具体的には教師の問題作成・編集、採点、成績管理を可能...
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教育の情報化事業への取り組みについて KDDIは文部科学省の「教育の情報化ビジョン」に基づき、教育現場と連携し、学校・家庭・個人学習の領域における教育の情報化を推進していきます。 本取り組みにおいて、当社の3M戦略 (注) に則り、教育現場において、学習環境や個人の能力・目標など、様々な状況に適したコンテンツを、最適なデバイス、快適なネットワーク環境で提供することを検討しています。 取り組みの第一弾として、KDDIは、小学館および神奈川県横浜市立白幡小学校の協力により、個人の進度に応じた基礎学習や協働学習のツールとAndroid(TM)タブレット端末を利用したトライアル...
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アドビ、「Adobe Creative Suite 5.5」の小中高校向けサイトライセンスを発表
アドビ システムズ、Adobe Creative Suite 5.5を 小・中・高校での活用に向け、サイトライセンスを発表 本物のツールがもたらす、本物の体験、気づきと学び、 そして21世紀を「生きる力」 アドビ システムズ株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:クレイグ ティーゲル、以下 アドビ システムズ)は、Adobe(R) Creative Suite(R) 5.5を小・中・高校に手頃な価格で提供する「アドビ小中高校向けサイトライセンス」を発表しました。 アドビ小中高校向けサイトライセンスは、文部科学省に認可されている国公立および私立の小・中・高等学校ならびに...
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東大、東日本大震災の浅部のすべり過ぎと深部の高周波震動についてなど発表
東北沖地震の二面性 ―浅部のすべり過ぎと深部の高周波震動― ■発表者 井出 哲(東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻 准教授) <発表概要> 東北地方太平洋沖地震の破壊プロセスを地震波の分析により解明した。地震はプレート境界浅部では、海溝まで達する大きなすべりを引き起こし、さらにすべり過ぎることにより巨大な津波を発生させた。一方で人が感じるような高周波の地震波(ガタガタ震動)はむしろプレート境界深部から放射された。この奇妙な二面性は、地震発生プロセスの理解にとって重要である。 <発表内容> 3月11日の東北地方太平洋沖地震(以下東北沖地震と略す)は、日本史上最大のマグ...
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慶応大学、「病気の起きはじめ」を再現する遺伝子改変マウスの作成に成功
病気の「起きはじめ」を再現する動物実験ツールの開発に成功 〜「早期発見・早期治療」のための新たな治療法発見につながる成果〜 難病や変性疾患(注1)の多くは、特定の種類の細胞が少しずつ死んでいくことで起きることがよく知られていますが、これらの病気の「起きはじめ」を簡便に詳しく調べるツールはこれまでほぼ皆無でした。慶應義塾大学医学部耳鼻咽喉科学教室(小川 郁教授)の藤岡正人助教と生理学教室(岡野栄之教授)は、米国ハーバード大学医学部(アルバート エッジ准教授)との国際共同研究で、実験者が選んだ細胞に特異的に、しかし一部分のみを観察者の好きなタイミングで細胞死に導くことのできる遺...
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NTTデータ、食事の健康的な献立作りを支援するWEBサービス「balanceonplus」を開始
健康に関心のある消費者の食生活を支援するWEBサービス 「balanceonplus(R)(バランスオンプラス)」を開始 株式会社NTTデータは、健康に関心のある消費者の食生活を応援するインターネット上のサービス「balanceonplus(R)(バランスオンプラス)」< https://www.balanceonplus.jp >を2011年5月12日より正式にサービス開始します。本サービスは食品メーカー、出版社、料理教室、大学等と連携し、当該事業者がインターネット上で公開するレシピ情報を組み合わせて、利用者の身体情報に基づいた理想的な栄養バランスの献立をレコメンドし、自分だけの献立作りを支援する、これまで...
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東北大学、生細胞内のアクチン単量体の濃度変化を高解像度で測定する技術「s−FDAP法」を開発
生細胞内のアクチン単量体の濃度変化を高解像度で測定する新技術を開発 (概要) 東北大学大学院生命科学研究科の木内泰助教と水野健作教授らの研究グループは、生細胞内でのアクチン単量体の濃度変化を高解像度で測定する新技術(s−FDAP法)の開発に成功しました。また、この技術を用いて、細胞外からの刺激に応じて細胞内のアクチン単量体の濃度が大きく変動すること、アクチン単量体濃度は刺激によって生じる細胞内アクチンの重合度や仮足の大きさを決定する重要な因子であることを証明しました。今回開発されたs−FDAP法は細胞の運動・形態形成や癌細胞の浸潤・転移の分子機構を解明するための有効な手段と...
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高千穂交易、チェックアウトマネジメントシステム「IQ レーン」を販売
高千穂交易、チェックアウトマネジメントシステム「IQ レーン」の販売を開始 国内初、レジ待ち状況の“見える化”により、『お客様を待たせない』チェックアウトサービスを実現 〜顧客満足度の向上、レジチェッカー業務の効率化で収益アップに貢献〜 高千穂交易株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:戸田秀雄、証券コード:2676)は、スーパーマーケットでのレジ待ち状況を“見える化”し、『お客様を待たせない』チェックアウトサービスとレジチェッカー業務の最適化によりコストダウンを実現する、画期的なチェックアウトマネジメントシステム「IQ レーン」の販売を開始しました。 「IQ レー...
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JAXA、JAXA衛星利用での取り組みなど東日本大震災の対応を発表
東日本大震災へのJAXAの対応について 1.JAXA衛星利用での取り組み (1)「だいち」による政府への画像提供 ・3月12日、陸域観測技術衛星「だいち」により被災地を観測し、画像を関係機関に提供 ・以後、観測の都度画像を関係機関に提供 ・観測データからは、広範囲にわたる冠水や地殻変動が確認できる (観測結果はJAXAホームページ上で順次公開) ・センチネルアジア、国際災害チャータを発動し、各国衛星にも観測を依頼 (2)「きずな」による岩手県への衛星通信回線の提供 ・3月16日、岩手県災害対策本部から要請を受けた文部科学省から依頼 ・超高速インターネット衛星「きずな」を...
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マイクロソフト、文科省の放射線情報提供サイトなどクラウドサービス活用の構築支援を加速
東北地方太平洋沖地震に伴う支援と対応について(第三報) 〜文部科学省の放射線情報提供サイトなど、 クラウドサービスを活用した構築支援を加速〜 このたびの東北地方太平洋沖地震で被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます。 当社では震災発生後、緊急情報、避難所情報、計画停電の情報、放射線情報などの提供により、アクセスが集中し高負荷状態にあるWebサイトについて、クラウドサービス(Windows Azure(TM) Platform)を活用したサイトの新規構築や複製サイト(ミラーサイト)の構築支援活動を展開しています。クラウドを活用する事で、短時間でWebサイトを構築できる...
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理化学研究所、新環状化合物「テトラシラシクロブタジエン」の合成に成功
4つのケイ素で「ひし形」の新環状化合物を初合成 −正方形の4つのパイ電子はどうなるか?炭素とケイ素の違いを解明− ◇ポイント◇ ・4つのケイ素でひし形の化合物「テトラシラシクロブタジエン」を世界で初めて合成 ・4つの炭素では長方形を、4つのケイ素ではひし形を形成 ・分子の結合論に関する基礎科学の新知見が蓄積し、シリコン単体の表面科学などへ寄与 独立行政法人理化学研究所(野依良治理事長)は、4つのケイ素原子でできた新環状化合物「テトラシラシクロブタジエン(※1)」の合成に世界で初めて成功し、この化合物が、4つの炭素原子でできた長方形のシクロブタジエンとは異なり、ひし形である...
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光による概日時計の時刻合わせと目覚ましの仕組みを解明 発表者 羽鳥 恵(東京大学大学院理学系研究科 生物化学専攻 元大学院生 米国ソーク研究所 生体調節研究部門 研究員) 廣田 毅(東京大学大学院理学系研究科 生物化学専攻 元特任助教 米国カリフォルニア大学 サンディエゴ校 生物科学部門 研究員) 深田 吉孝(東京大学大学院理学系研究科 生物化学専攻 教授) 概要 東京大学の羽鳥恵、廣田毅、および深田吉孝教授らは、光による概日時計の時刻合わせにSREBPという転写因子が関与することを解明しました。 さらに、光で活性化したSREBPは松果体におけるステロイドホルモン...
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グリコ栄養食品、魚肉ソーセージ「それいけ!アンパンマン おやつソーセージ」を発売
子どもたちが わくわく楽しく食べられる栄養食品 『それいけ!アンパンマン おやつソーセージ』新発売 塩分を25%カットした やさしい味付けの魚肉ソーセージ <概要> グリコ栄養食品株式会社は、小さなお子さま向けの栄養食品として、『それいけ!アンパンマン おやつソーセージ』を、2011年2月21日(月)より全国で新発売します。お子さまの健やかな成長を願うシンボルキャラクターとして、子どもたちに大人気のキャラクター「それいけ!アンパンマン」を起用しました。 『それいけ!アンパンマン おやつソーセージ』は、はじめてソーセージを食べる小さなお子さまのために、塩分を25%カット(注1)して...
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キリンビール、発泡酒「麒麟淡麗 生」と「淡麗グリーンラベル」をリニューアル発売
「麒麟淡麗<生>」と「淡麗グリーンラベル」をリニューアル 〜リニューアルにあわせて新たな広告やキャンペーンを展開〜 キリンビール株式会社(社長 松沢幸一)は、「麒麟淡麗<生>」と「淡麗グリーンラベル」の中味とパッケージのリニューアルを行い、それぞれ2月上旬製造品から順次切り替えます。また、リニューアルにあわせて新テレビCMを展開し、広告と連動した新たなキャンペーンを実施することで、進化を遂げた「淡麗シリーズ」の魅力をお客様に広く伝えていきます。 1998年の発売以来、発泡酒市場を牽引している「麒麟淡麗<生>」は、“すっきりとした味わい”と“キレ・爽快”のバランスを生かしな...
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生理学研究所、消化管の動きを調整する分子センサーの働きを解明
消化管の動きを調整する分子センサーの働きを解明 ―過敏性腸症候群などの原因解明と治療に期待― 【 内 容 】 自然科学研究機構 生理学研究所の富永真琴 教授および三原 弘 研究員の研究グループは、消化管が動くときの“伸び”を感じて働く伸展刺激センサーTRPV2(トリップブイツー)の働きを明らかにしました。現代人に多くみられる機能性胃腸症、過敏性腸症候群などの消化管機能性疾患の原因解明及び治療薬開発に結びつく成果です。米国神経科学学会誌「ザ・ジャーナル・オブ・ニューロサイエンス」に発表されます(2010年12月8日電子版)。 消化管機能性疾患には、みぞおちの痛みや、消化不...
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北海道大学など、有機超薄膜型の光電変換分子素子で光の利用効率を飛躍的に高める方法を開発
ナノギャップ光アンテナにより高効率化した有機超薄膜による光電変換 概要 1.独立行政法人物質・材料研究機構(理事長:潮田 資勝)国際ナノアーキテクトニクス拠点(拠点長:青野 正和)の魚崎 浩平コーディネーターと北海道大学 (総長:佐伯 浩)大学院理学研究院の池田 勝佳准教授は共同で、分子エレクトロニクスでの利用が期待される有機超薄膜型の光電変換分子素子において、光の利用効率を飛躍的に高める方法を開発した。 本研究では、光吸収・電子伝達といった必要な機能をもつ部品を連結した分子から成る単分子超薄膜を、原子レベルで表面制御した平滑な金電極面と金ナノ粒子で挟み込むことによって、ナノ...
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富士通など、スーパーコンピューター向け通信性能シミュレーター「OpenNSIM」を公開
超大規模スーパーコンピュータ向け通信性能シミュレータ「OpenNSIM」を公開 HPCコミュニティにおける研究開発活動の進展に貢献 財団法人九州先端科学技術研究所(理事長:芦塚日出美 所在地 福岡市早良区 以下、九州先端科学技術研究所)と富士通株式会社(代表取締役社長:山本 正已 本社:東京都港区 以下、富士通)は、スーパーコンピュータの計算ノード間を接続するインターコネクトの通信性能を評価するためのシミュレータ「OpenNSIM」を開発し、その実行サービスを本日よりウェブサイト上で一般公開します。 本シミュレータにより、数千から数万の計算ノードを持つ超大規模スーパーコン...
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日立GEニュークリア・エナジー、沸騰水型原子炉を利用した放射性医薬品原料の製造技術を開発
沸騰水型原子炉(BWR)を利用した放射性医薬品原料の 製造技術開発について モリブデン−99(*1)/テクネチウム−99m(*2)の安定供給のための官民検討会に参画 日立GEニュークリア・エナジー株式会社(取締役社長:羽生正治/以下、日立GE)は、GE日立ニュークリア・エナジー社(以下、GE日立)と協力し、商業発電用の沸騰水型原子炉(BWR)を利用したモリブデン−99の製造技術開発について実用調査研究を行うことを決定しました。また、日立GEは、日本の官民の関係機関により設立された「モリブデン−99/テクネチウム−99mの安定供給のための官民検討会」(*3)(事務局:内閣府/...
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GDOと日本ゴルフ協会、インターネットを通じた「JGAハンディキャップ」取得サービスを開始
GDO、「JGAハンディキャップ」取得サービスを開始 株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン(URL: http://www.golfdigest.co.jp/ 以下、GDO)は、財団法人日本ゴルフ協会(以下JGA)と協力し、11月8日(月)より、「JGAハンディキャップ」取得サービスを開始 いたします。 本サービスは、GDOクラブ会員がJGAハンディキャップの取得を通じJGAとの結びつきを強めることによって、競技ゴルフの楽しさを広めることを目的としています。従来のJGA個人会員より安価に入会することができ、今後JGAオフィシャルグッズの割引購入などの特典を順次検討してまいります。 ■「JGAハンディキャッ...
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横浜ゴム、アベレージモデルのPRGRドライバー「iD455」を発売
感性とデータで生まれたアベレージモデル PRGRドライバー「iD455」新発売 横浜ゴム(株)(社長:南雲忠信)は、PRGRの新ブランド「iD」のアベレージモデルのドライバー「iD455(アイ・ディー・ヨン・ゴー・ゴ)」を(株)プロギア(社長:森昌弘)を通じて12月10日から発売する。ヘッドスピード別に「M−43」「M−40」「M−37」の3タイプを用意し、価格は1本75,600円(本体価格72,000円)。 「iD」の基本コンセプトは、“ゴルファーの感性(Inspiration)とデータ(Data)を重視したクラブづくり”。「iD455」ドライバーはゴルファーの「感性」...
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生理学研究所、体温を感じる分子センサーがインスリン分泌を効果的に促進することを発見
体温を感じる分子センサーがインスリン分泌を効果的に促進 【内容】 自然科学研究機構・生理学研究所の富永真琴 教授および内田 邦敏 研究員の研究グループは、膵臓の細胞からインスリンが分泌される際に働く体温感受性センサーTRPM2(トリップエムツー)の働きを明らかにしました。糖尿病の新しい治療法に結びつく成果です。アメリカ糖尿病学会の専門学術雑誌“ダイアベテス(糖尿病)”に発表されます(電子版で公開されました)。 糖尿病は、膵臓から出るホルモン「インスリン」が不足したり、「インスリン」の作用が弱まったりすることで血糖値が高くなり、重篤な障害が出る病気で、日本でも4〜5人に1人...