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東京大学医学部附属病院
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東大、神経ストレスが胃がんの進行を加速させるメカニズムを解明
神経ストレスが胃がんの進行を加速させるメカニズムを解明、新たな治療標的に 1.発表者: 早河 翼(東京大学医学部附属病院 消化器内科 助教) 小池 和彦(東京大学医学部附属病院 消化器内科/東京大学大学院医学系研究科 内科学専攻 消化器内科学 教授) 2.発表のポイント: ◆胃がんが進行する過程で、がん細胞が異常な神経細胞を呼び寄せ、集まった神経細胞からのストレス刺激が増えることで、ストレスを受けた胃がん細胞がさらに成長するという、胃がんの発育と神経ストレスの密接な関連とそのメカニズムを明らかにしました。 ◆神経ストレスが胃がんに与える影響はこれまで詳しく分かっていません...
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東大、微弱なノイズ電流により高齢者の体のバランスが持続的に改善することを解明
微弱なノイズ電流により、高齢者の体のバランスが持続的に改善する 1.発表者: 藤本 千里(東京大学医学部附属病院 耳鼻咽喉科・聴覚音声外科 助教) 岩崎 真一(◇)(東京大学大学院医学系研究科 外科学専攻 感覚・運動機能講座 耳鼻咽喉科学分野 准教授) 山岨 達也(東京大学大学院医学系研究科 外科学専攻 感覚・運動機能講座 耳鼻咽喉科学分野 教授) ◇准教授名の正式表記は添付の関連資料を参照 2.発表のポイント: ◆経皮的ノイズ前庭電気刺激により高齢者の身体のバランス機能が長期的に改善しました。 ◆経皮的ノイズ前庭電気刺激がその刺激を停止した後も長期にわたり身体のバラン...
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東大とキュア・アップ、NASH(非アルコール性脂肪肝炎)治療アプリの臨床研究を開始
NASH(ナッシュ)(非アルコール性脂肪肝炎)治療アプリの臨床研究を開始 1.発表者: 佐藤 雅哉 東京大学医学部附属病院 検査部 特任臨床医(消化器内科医師) 建石 良介 東京大学大学院医学系研究科 消化器内科学 特任講師 小池 和彦 東京大学大学院医学系研究科 消化器内科学 教授 2.発表のポイント: ◆東京大学医学部附属病院では世界に先駆けてNASH(ナッシュ)(非アルコール性脂肪肝炎:Non−Alcoholic Steatohepatitis)専用の治療アプリを用いた臨床研究を開始します。 ◆患者は外来診療時だけではなく、日常生活の中で医学的に適切なガイダンスを受けることが可能になります。 ◆本研究により、食...
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東大、がんに対するDDS(薬物標的治療)の効率を高める腫瘍血管透過経路を発見
がんに対するDDS(薬物標的治療)の効率を高める 新しい腫瘍血管透過経路を発見! ●発表のポイント ◆DDSの効率を高める新しい腫瘍血管透過経路を発見しました。 ◆腫瘍血管が不規則に開閉し、そこから蛍光標識した高分子ナノミセルが血管外の腫瘍組織へ漏出するという、極めて動的な現象を発見しました。 ◆この現象のメカニズムを解明し活用することができれば、特に難治性腫がんに対する新しい薬物送達法の開発に繋がるものと期待されます。 ●発表概要: がん組織の血管は正常組織の血管と比べて構造が未熟で、透過性の高い「静的な穴(static pore、図1)」がたくさんあります。東京大学医学部附属病院耳鼻咽喉科...
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理研と東大と琉球大、2型糖尿病に関わる新たな遺伝子領域を発見
2型糖尿病に関わる新たな遺伝子領域を発見 −新たな治療薬開発の一助に− ■要旨 理化学研究所(理研)統合生命医科学研究センター腎・代謝・内分泌疾患研究チームの前田士郎チームリーダー(琉球大学医学研究科 教授)、今村美菜子客員研究員(琉球大学医学研究科 准教授)と東京大学大学院医学系研究科/東京大学医学部附属病院の門脇孝教授らの共同研究チームは、日本人4万人以上を対象としたゲノムワイド関連解析(GWAS)[1]を行い、日本人の2型糖尿病[2]の発症に関わる7つの疾患感受性遺伝子領域を新たに同定しました。また、疾患感受性遺伝子領域内の遺伝子と、2型糖尿病治療薬のターゲット遺伝子とのつ...
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東大、オキシトシン経鼻剤連日投与による自閉スペクトラム症中核症状の改善を実証
オキシトシン経鼻剤連日投与による 自閉スペクトラム症中核症状の改善を世界で初めて実証 〜新しい治療法の確立をめざして〜 1.発表者: 山末 英典(東京大学医学部附属病院精神神経科/東京大学大学院医学系研究科脳神経医学専攻 准教授) 2.発表のポイント: ◆オキシトシン(注1)経鼻剤の連続投与によって、対人場面に現れる自閉スペクトラム症(注2)の中核症状が改善すること、さらにはこの症状改善は脳の機能改善を伴うことを発見しました。 ◆オキシトシン経鼻剤が自閉スペクトラム症中核症状そのものに対して改善効果があること、この中核症状の改善が脳機能の改善と相関することを世界で初めて実証し...
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GMOリサーチ、MRTと業務提携し医師会員向け調査サービスを開始
日本の医師向け調査でGMOリサーチとMRTが業務提携 GMOインターネットグループのGMOリサーチ株式会社(代表取締役:細川 慎一 以下、GMOリサーチ)と、医療情報のプラットフォームの提供を行うMRT株式会社(代表取締役:馬場 稔正 以下、MRT)は業務提携し、MRTが保有する医師会員向けの調査サービスを開始いたしました。 これにより、GMOリサーチが提供するDIY型リサーチシステム「GMO Market Observer」を利用して、一般消費者を対象にした調査だけでなく、特別パネルとして日本国内の医師をターゲットとした調査が可能となります。 【概要】 マーケティングリサーチは従来行われてきた電話や訪問による調査に替わり、インター...
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Hes1を中心とした変形性関節症の制御機構の解明 1.発表者:齋藤 琢(東京大学医学部附属病院 ティッシュ・エンジニアリング部 骨・軟骨再生医療講座 特任准教授) 田中 栄(東京大学大学院医学系研究科/医学部附属病院 整形外科・脊椎外科 教授) 2.発表のポイント: ◆変形性関節症の発症・進行に関わる分子として新たにHes1とよばれるタンパク質をマウスにおいて同定し、その病態制御メカニズムを解明しました。 ◆変形性関節症の強力な制御因子であるNotchシグナル(注1)の中心として、転写因子Hes1がさまざまなタンパク分解酵素や炎症性分子を誘導する機構を明らかにしました。 ◆Notch・Hes1の一連...
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NTTドコモと東大、「クラウド型12誘導心電図伝送システム」の商用提供を開始
「クラウド型12誘導心電図伝送システム」をドコモより商用提供開始 〜ドコモと東大病院による共同研究成果〜 株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)と東京大学医学部附属病院(以下、東大病院)は、社会連携講座「健康空間情報学」(以下、健康空間情報学講座)を東大病院22世紀医療センター内に設置し、共同研究および実証試験を進めてきた「クラウドサーバー型モバイル12誘導心電図伝送システム(※)」において、心筋梗塞患者のカテーテル治療により冠動脈血流を再開する(再灌流)までの時間短縮や、救命率の向上などに対する有用性を明らかにすることができました。 その結果を受け、2015年1月20日(火)よ...
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東大、マウスでメタボリックシンドロームにおける新たな免疫細胞の役割を解明
マウスにおいてメタボリックシンドロームにおける新たな免疫細胞の役割を解明 ―脂肪組織の慢性炎症を標的とする新しい治療の可能性を示唆― 近年、食生活の変化や運動不足に伴い肥満が増加しており、心筋梗塞や脳卒中の危険因子としてメタボリックシンドローム(用語解説参照)が注目されています。メタボリックシンドロームでは、脂肪組織に慢性炎症がおき、全身に悪影響を与えると考えられていますが、そのメカニズムはまだよくわかっていません。東京大学医学部附属病院 循環器内科 システム疾患生命科学による先端医療技術開発 特任准教授 西村智(研究当時。現 自治医科大学分子病態治療研究センター 教授)、...
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東大、自閉症スペクトラム障害の血液中マーカーの開発につながる研究成果を発表
自閉症スペクトラム障害の血液中マーカーの開発につながる成果 ―血液中の代謝産物の網羅的な解析によって同定― 自閉症スペクトラム障害(用語解説1)は、表情や声色を活用して相手の気持ちを汲み取ることが難しいといった対人コミュニケーションの障害を主な症状とし、一般人口の100人に1人以上で認められる代表的な発達障害ですが、この障害の診断や重症度を客観的に評価する方法は乏しいのが現状です。 東京大学大学院医学系研究科精神医学分野 准教授 山末英典、同研究科 こころの発達医学分野 助教 桑原斉、同研究科 精神医学分野 教授 笠井清登らは、客観的な評価方法を開発するため、網羅的に血液中...
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東大、脳内の生化学物質の濃度を統合失調症の3つの異なる段階で比較して同定
統合失調症の進行を反映する脳内マーカーの開発につながる成果 ―脳内の生化学物質の濃度を統合失調症の3つの異なる段階で比較して同定― 統合失調症は、一般人口の100人に1人に近い頻度で認められ、思春期や青年期早期に出現して慢性的に進行し、日常生活や社会生活を深刻に制限します。この病気の進行を防ぐことができれば、世界中の当事者や家族、さらには社会全体に多大な利益をもたらします。その第一歩として、この病気が進行するしくみの解明やこの病気の生化学的な脳内マーカーを開発することが重要です。 東京大学大学院医学系研究科精神医学分野 准教授 山末英典、同研究科 博士課程 夏堀龍暢、同研究...
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東大と島津製作所、質量分析計を用いた冠動脈狭窄症の血液検査法を開発
新開発 冠動脈狭窄症の血液検査法 −質量分析技術を用いた新しいバイオマーカー開発− 動脈硬化などにより狭くなった冠動脈(注1)をカテーテルで治療した後に、その治療部位が完治したかどうか確認する手段は心臓カテーテル検査(注2)が標準となっていますが、この検査は身体への負担が大きく、費用も高額です。そのため、心臓カテーテル検査に代わる簡易な検査法が求められていました。 このたび、東京大学医学部附属病院 循環器内科・ユビキタス予防医学講座 特任准教授 鈴木亨、東京大学大学院医学系研究科 循環器内科学教室 前教授 永井良三、教授 小室一成は、株式会社 島津製作所 基盤技術研究所 主...
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変形性膝関節症の原因となる細胞外分子Notchの発見 変形性膝関節症は膝関節の軟骨が摩耗する病気で、高齢者の生活の質(QOL)を低下させ、健康寿命を短縮させる、いわゆるロコモティブシンドロームの代表的疾患です。しかしながらその根本的治療法は不明のままです。これまでに、変形性膝関節症の原因分子がいくつか報告されてきましたが、その殆どが細胞の中の分子(細胞内分子)で、治療物質が届きにくく治療の標的には難しい状態でした。 今回、東京大学大学院医学系研究科 整形外科学 大学院生の保坂陽子、同研究科/医学部附属病院 整形外科・脊椎外科 准教授の川口浩らは細胞の表面に存在するNotch(用語解説 参照...