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利根川進
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嬉しい体験と嫌な体験は互いに抑制し合う −嬉しい体験細胞と嫌な体験細胞は別領域に存在し、互いに抑制する− <要旨> 理化学研究所(理研)脳科学総合研究センター理研−MIT神経回路遺伝学研究センターのジョシュア・キム研究員、利根川進センター長らの研究チーム(※)は、マウスにおいて、嬉しい体験と嫌な体験にそれぞれ対応した神経細胞は扁桃体基底外側核[1]の異なる領域に局在しており、互いに抑制することを発見しました。 「嬉しい」「嫌だ」といった情動体験は、特有な行動を引き起こします。マウスでは、「好き、楽しい」といった嬉しい体験は繰り返そうとし、「嫌い、怖い」といった嫌な体験ではすくみ...
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NCNPと理研など、新世界ザルのコモン・マーモセットで「ミラーニューロン」を発見
新世界ザルのコモン・マーモセットで 「ミラーニューロン」を世界で初めて発見 国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター(NCNP、東京都小平市、理事長:樋口輝彦)神経研究所(所長:武田伸一)微細構造研究部の一戸紀孝部長、鈴木航室長らの研究グループおよび国立研究開発法人 理化学研究所(RIKEN、埼玉県和光市、理事長:松本紘)脳科学総合研究センター(センター長:利根川進)高次脳機能分子解析チームの共同研究により、同じ動作を自分がしても他人がしても活動する「ミラーニューロン」を、新世界ザルのコモン・マーモセット(Callithrix jacchus)の前頭葉下部から世界で初めて見出しました。「ミラーニュー...
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理化学研究所、2頭のサルが無意識的に相手と協調する現象を行動学的に確認
2頭のサルが無意識的に相手と協調する現象を行動学的に確認 −向かい合ったニホンザルが自然にボタン押しを同期させる− ◇ポイント◇ ・新たな実験手法を確立し、ヒト以外の動物でも無意識的な協調行動を示すことを発見 ・無意識的な社会適応能力の進化とその脳機能の理解が可能に ・動物モデルでの詳細な脳機能計測により、自閉症や脳損傷患者への応用にも期待 理化学研究所(野依良治理事長)は、霊長類であるニホンザルの無意識的な運動を評価する実験手法を確立し、向かい合った2匹のサルが自然に相手の行動と同期しあう現象を行動学的に確認しました。これは、理研脳科学総合研究センター(利根川進センター...
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理化学研究所、小型霊長類の脳発生に重要な26個の遺伝子の発現様式を解明
脳内遺伝子の発現様式解明に小型のサル「コモンマーモセット」が活躍 −霊長類が高次機能を獲得したメカニズムの解明へ− <本研究成果のポイント> ○小型霊長類の脳発生に重要な遺伝子(26個)の詳細な発現様式の同定に1年半で成功 ○同じ脳内の遺伝子でもげっ歯類と霊長類とではの発現場所が違うことを発見 ○高次脳機能障害の治療法や精神疾患の発症メカニズム解明、治療法開発の足がかり 理化学研究所(野依良治理事長)は、小型の霊長類「コモンマーモセット(※1)」を用いて、新生児の広範な脳領域において26個の遺伝子の発現様式を明らかにしました。 これは理研脳科学総合研究センター(利根川進...
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理化学研究所、グリア細胞の一種「アストロサイト」の突起が独立して働く仕組みの一端を発見
アストロサイトの細胞膜の「仕切り」がシグナルの発生場所を決める −グリア細胞の一種「アストロサイト」の突起が独立して働く仕組みの一端が明らかに− ◇ポイント◇ ・新しい実験手法で1つのアストロサイトの詳細なCa2+シグナルの観察が可能に ・アストロサイトの機能をつかさどるCa2+シグナルは突起から始まる ・アルツハイマー病、てんかんなどの脳疾患に新たな治療ターゲットを提示 独立行政法人理化学研究所(野依良治理事長)は、Ca2+シグナル(※1)によって脳内の神経伝達と血管収縮の調節を行う細胞「アストロサイト(※2)」が、放射状に伸びる突起部分だけにより多くCa2+シグナルを...
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理化学研究所、外国語に母音を挿入して聞く「日本語耳」は生後14カ月から獲得することを発見
外国語に母音を挿入して聞く「日本語耳」は生後14カ月から獲得 −日本人乳幼児とフランス人乳幼児の子音連続の知覚は発達で変わる− ◇ポイント◇ ●生後14カ月でフランス人乳幼児は外国語の子音連続を弁別、日本人乳幼児は不可能に ●「日本語耳」は、語彙や文字を学ぶよりずっと早くから発達 ●今後開始される小学校の英語教育への知見にも 独立行政法人理化学研究所(野依良治理事長)は、日本人は生後14カ月までに「abna」のような子音の連続が含まれる単語と「abuna」のような子音連続が含まれない単語の音を区別して聞き取れなくなっていることを発見しました。これは、理研脳科学総合研究センター(...