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チンパンジー
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動物の新しい特徴が進化する仕組みの一端を解明 −ショウジョウバエのcis制御領域の獲得によるwingless発現領域の獲得− <概要> 1.背景 生物が、進化の過程でそれまでになかった性質を獲得する仕組みについては不明な点が多く残されています。近年、ゲノム情報(生物の全遺伝情報)が多く解読され、生物どうしのゲノムを比較できるようになりました。その結果、発生システムの根幹をなす遺伝子は極めて良く保存されていることがわかってきました。一方で、生物は多様な形態や性質を持っています。この不一致は、どのように説明されるべきでしょうか? 1975年、キングとウィルソンは、当時わかり始めたヒトとチンパン...
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京大、冷蔵庫または常温で保存したフリーズドライ精子から産子の作出に成功
フリーズドライ(凍結乾燥)精子で希少野生動物保護 −京都発・希少野生動物配偶子バンク− 金子武人 医学研究科附属動物実験施設特定講師らの研究グループは、2012年4月に、液体窒素を使用せずに冷蔵庫で長期保存可能なフリーズドライ精子保存法を開発し、冷蔵庫または常温で保存したフリーズドライ精子から産子の作出に成功しました。今回、金子特定講師、村山美穂 野生動物研究センター教授、坂本英房 京都市動物園種の保存展示課長および伊藤英之 同課係員は、この技術を用いて希少野生動物の精子を保存し、種の保存に応用します。既に、チンパンジー等、一部の動物種において、フリーズドライ後の精子に受...
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東大、人からイヌにうつるあくびには飼い主とイヌの絆が重要であることを証明
人からイヌにうつるあくびには飼い主とイヌの絆が重要であることを証明 1.発表者: テレサ ロメロ(東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻 特任研究員) 今野 晃嗣(京都大学野生動物研究センター・日本学術振興会特別研究員PD) 長谷川 壽一(東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻 教授) 2.発表のポイント: ◆見知らぬ人のあくびよりも飼い主のあくびの方がイヌに伝染しやすいことを明らかにしました。 ◆イヌの心拍を計測することにより、イヌにおける伝染性のあくびが不安やストレスではなく飼い主とイヌの絆や共感によって大きく影響されることを初めて明らかにしました。 ◆人間社会で活...
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タカラトミー、手のひらサイズの1ギミック付き動物フィギュア「アニア」シリーズを発売
「トミカ」、「プラレール」につづく「動物」テーマの新ブランド誕生! "遊べる"動物フィギュア「アニア」シリーズ 6月20日新発売のご案内 手のひらサイズ・可動ギミック・こだわりの造形 株式会社タカラトミー(代表取締役社長:富山幹太郎/所在地:東京都葛飾区)は、手のひらサイズの1ギミック付き動物フィギュア「アニア」シリーズを2013年6月から順次展開してまいります。 シリーズ第一弾として、フィギュア単品12種「ライオン」「アフリカゾウ」「ジャイアントパンダ」「シマウマ」「トラ」「カバ」「シロサイ」「ナイルワニ」「ゴリラ」「ホッキョクグマ」「レッサーパンダ」「ウサギ」(希望...
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基礎生物学研究所、新世界ザルのマーモセットの大脳皮質での眼優位性カラムの存在を確認
「新世界ザルのマーモセットの大脳皮質での眼優位性カラムの存在を確認」 私達ヒトは右眼と左眼の二つの眼を使って、立体視などの高度な視覚を実現しています。右眼と左眼から入力された情報は、大脳の1次視覚野に送られますが、右眼からの情報と左眼からの情報はそれぞれ隣接する領域に入力されることが知られており、この一次視覚野における構造は「眼優位性カラム」と呼ばれています。この眼優位性カラムは、ヒトの他、類人猿やマカクザル、ネコなどの脳に存在することがわかっています。今回、基礎生物学研究所 脳生物学研究部門の仲神友貴と山森哲雄教授らの研究グループは、新たなモデル生物として注目されている...
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チンパンジーも他者の表情を素早く察知−脳波測定による解明− 平田聡 霊長類研究所特定准教授らの共同研究グループは、チンパンジーが情動的画像を見る際の脳内処理について、世界で初めて脳波測定によって明らかにしました。チンパンジーのおびえた表情などを捉えた情動画像と、穏やかにくつろぐ姿などを捉えた中立画像をチンパンジーに見せ、その際の脳波を比較したところ、画像が表示されてからおよそ210ミリ秒(0.21秒)以降に両者で明確な違いが生じることを発見しました。 本研究成果は、2013年2月26日(英国時間10時00分)に、英国の総合科学誌ネイチャーの姉妹誌「Scientific Reports」に掲載さ...
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京大、チンパンジーが効率のよい道具使用テクニックを他者から見て学ぶことなど発表
技を盗むチンパンジー:効率のよい道具使用テクニックを他者から見て学ぶ 〜ヒト特有と考えられている累積進化文化の認知的基盤〜 山本真也 霊長類研究所特定助教、Tatyana Humle Kent University(英国)講師、田中正之 野生動物研究センター准教授らの共同研究グループは、チンパンジーが道具使用「テクニック(技法)」を観察によって学習し、他者が見せる効率の良いテクニックへと方略を改善させることを明らかにしました。 本研究成果は、日本時間2013年1月31日午前7時(米国太平洋時間30日午後2時)に米国科学誌「PLoS ONE」誌に掲載されました。 <概要> 霊長類研究所で行った実験で観察された道具使...
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世界で初めてチンパンジー胎児の脳成長が明らかに:ヒトの脳の巨大化はすでに胎児期からスタート 人類の脳の大きさは、ホモ(Homo)属の登場以降、急速に拡大しました。とくに大脳は、ほかの霊長類にくらべて、かけ離れて大きく発達してきました。酒井朋子 霊長類研究所研究員、平田聡 同特定准教授、竹下秀子 滋賀県立大学教授らの研究グループは、株式会社林原 類人猿研究センター(岡山県玉野市)との共同で、世界で初めてチンパンジー胎児の脳容積の成長パターンを明らかにしました。その結果、ヒトの脳の成長が妊娠後期まで加速し続けるのに対して、チンパンジーの場合は妊娠中期に成長の加速が鈍ることが分...
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胎生期脳の幹細胞から神経細胞が生まれる仕組みの解明 ―サイクリンD2が片方の娘細胞に受け継がれ、未分化性を維持する― 複雑な神経回路を構成する哺乳類の大脳発生過程において、細胞増殖や分化により、多数の神経細胞が秩序だって産生されることは非常に重要です。東北大学大学院医学系研究科の大隅典子教授、恒川雄二研究員(当時、現所属;Scripps研究所)らは、発生期の哺乳類神経幹細胞において、細胞周期調節因子Cyclin D2(サイクリンD2)が脳原基の外側である基底膜面の先端(基底膜面突起、図1参照)に局在することを発見しました。また、Cyclin D2は神経幹細胞が2つの娘細胞に...
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チンパンジーにも「黄色い」声!? −チンパンジーにおける共感覚的知覚の発見− 松沢哲郎 霊長類研究所教授、足立幾磨 附属国際共同先端研究センター助教らの研究グループは、初めてヒト以外の霊長類が共感覚的知覚を持つことを示しました。この成果は、12月5日〜12日の間に米科学アカデミー会報のオンライン版に掲載されます。 <研究の概要> 「黄色い声」という言葉が日本語にはある。また、スペイン語には「白い声」、ドイツ語には「暗い声」という表現がある。このように、声に対して色を表す言葉で修飾することは広く見られる。また面白いことに、その多くが声の高さを形容するものである。こうした表現か...
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東北大学、左巻きカタツムリの進化はヘビから逃れるための適応進化であることを解明
左巻きカタツムリの進化は,ヘビが引き起こした ― 種分化を起こす遺伝子は適応進化にも寄与する ― 【ポイント】 ・ 理論上は進化できないはずなのに実在する,左巻きカタツムリの謎を解明 ・ 種分化が,天敵から身を守るための適応進化の結果として起きることを実証 ・ ひとつの遺伝子が,種分化と適応進化の両方に大きな効果を持つことを発見 【概要】 生物多様性は,長い年月をかけた種分化の繰り返しによって創り出されてきました。種分化のメカニズムを解明することは,進化生物学における最大の研究命題のひとつです。東北大学大学院生命科学研究科に所属する日本学術振興会特別研究員の細将貴(ほそ ...