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緑色蛍光タンパク質
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理研、Sar1の生細胞内三次元局在を三次元イメージングで解明
Sar1の生細胞内三次元局在を可視化 −積荷タンパク質輸送小胞の鍵分子の限局を観察− ■要旨 理化学研究所(理研)光量子工学研究領域生細胞超解像イメージング研究チームの黒川量雄専任研究員、須田恭之客員研究員、中野明彦チームリーダーらの研究チーム(※)は、小胞体[1]からゴルジ体[2]へとタンパク質を輸送するCOPII小胞[3]の制御因子Sar1が、生細胞内のどこに局在しているかを三次元イメージングで明らかにしました。 ヒトや酵母を含む真核生物の細胞内で新たに作られるタンパク質の約1/3は、細胞小器官[4]の小胞体で作られ、積荷タンパク質[5]としてCOPII小胞に包まれてゴルジ体へ輸送されます。...
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癌細胞の浸潤や転移に関わる細胞運動の仕組みを解明 ○概要 九州大学大学院理学研究院の池ノ内順一准教授らの研究グループは、癌細胞の浸潤や転移に関わるブレブ(Bleb)と呼ばれる細胞膜の突起構造の形成に関わる分子メカニズムを明らかにすることに成功しました。 悪性度の高い癌細胞は浸潤や転移を起こします。このような癌細胞の運動様式として、ブレブと呼ばれる細胞膜の突起構造の形成が重要であることが近年の研究で明らかになってきました。ブレブの形成メカニズムの解明は、癌細胞の浸潤や転移を抑制する新たな治療法の開発に繋がることが期待できます。 本研究成果は、2016年3月14日(月)午後3時(米...
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上皮細胞が自律的に集団で移動する仕組みの発見 −細胞を右曲がりにつなぎ替えて外生殖器を時計回りに回す− ポイント ・雄ショウジョウバエの蛹における外生殖器の回転 https://www.youtube.com/watch?v=0HH-O2IrWP8 ○要旨 理化学研究所(理研)多細胞システム形成研究センター組織形成ダイナミクス研究チームの倉永英里奈チームリーダーらの研究グループ(※)は、ショウジョウバエの雄の外生殖器が時計回りに1回転する形成過程をライブセルイメージング[1]で詳細に観察することで、外生殖器を取り囲む上皮細胞シート[2]が時計回りに自律的に回転する仕組みを実験と数理モデルによって明らかにしました。 1個の細胞...
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細胞伸長の司令塔を配置する仕組みを解明 −細胞内の物流システムの調節に新たな知見− ■要旨 理化学研究所(理研)多細胞システム形成研究センター形態形成シグナル研究チームの林茂生チームリーダーと大谷哲久テクニカルスタッフらの国際共同研究チーム(※)は、細胞の伸長を駆動する司令塔の役割を果たす物質が伸長端に正しく配置される仕組みを解明しました。 多細胞生物の体ができる過程では、細胞はそれぞれの機能に応じてさまざまな形に変形します。その中でも細胞の伸長は比較的単純な細胞の形づくりであり、細胞の特定の部位に伸長端が作られ、細胞が一方向に成長することによって起こります。細胞の伸長を駆...
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理研、エリンギから眠り病の病原体の脂質を認識するタンパク質を発見
エリンギから眠り病の病原体の脂質を認識するタンパク質を発見 −眠り病の新たな診断・治療の可能性を拓く− ■要旨 理化学研究所(理研)小林脂質生物学研究室の石塚玲子専任研究員、小林俊秀主任研究員らの共同研究グループ(※)は、食用キノコのエリンギに、眠り病(アフリカ睡眠病)の病原体の脂質に特異的に結合するタンパク質が存在することを発見しました。このタンパク質「エリリシンA[1]」の性質を利用して、眠り病の一次診断や治療に応用できる可能性を示しました。 眠り病はツェツェバエという吸血バエが媒介する寄生原虫「トリパノソーマ[2]」によって引き起こされる感染症です。病状が進行すると患者...
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京大など、ヒトiPS細胞から硝子軟骨の作製で移植細胞の安全性を確認
ヒトiPS細胞から硝子軟骨の作製 〜関節軟骨損傷の再生治療法開発へ向けて〜 <ポイント> ・軟骨細胞になると蛍光を発するヒトiPS細胞を作製し、軟骨細胞への分化培養方法を検討した。 ・ヒトiPS細胞由来軟骨細胞から足場材 注1)を使わずに軟骨組織 注2)を作製する培養法を確立した。 ・ヒトiPS細胞から作製した軟骨組織を免疫不全マウスやラットに移植したところ、硝子軟骨 注3)が形成され、腫瘍形成はみられなかった。 ・ヒトiPS細胞から作製した軟骨組織を、関節軟骨を損傷させたラットやミニブタの患部に移植したところ、生着して損傷部を支えた。 1.要旨 山下晃弘 研究員、妻木範行 教授(京都大学CiRA...
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東北大、大腸菌シグナル伝達タンパク質による生体回転ナノマシーン制御を生きた細胞の中で証明
大腸菌シグナル伝達タンパク質による生体回転ナノマシーン制御のイメージング Direct Imaging of Intracellular SignalingComponents That Regulate Bacterial Chemotaxis <概要> 東北大学多元物質科学研究所・福岡創助教と石島秋彦教授らは、大腸菌の走化性シグナル伝達系において、シグナル伝達を担うタンパク質(CheY)の大腸菌のべん毛モーターへの結合・解離が、モーターの回転方向を制御することを生きた細胞の中で証明しました。本成果は米国科学誌「Science Signaling」に2014年3月27日14:00(米国東部時間)に公開されます。 <背景> 大腸菌を含む多くのバクテリアは、べん毛とよばれるらせん状の繊維をスクリューのよう...
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京大、細胞内温度センサーの開発と生体の恒常性を担う熱産生機構の可視化に成功
細胞内温度センサーの開発と生体の恒常性を担う熱産生機構の可視化に成功 森泰生 地球環境学堂教授(工学研究科合成・生物化学専攻両任)、清中茂樹 同准教授らの研究グループは、遺伝子工学的な手法を用いて、細胞内および細胞内小器官の温度計測を可能とする温度センサータンパク質を開発し、世界で初めて生体の恒常性を担う熱産生機構の可視化に成功しました。 この研究成果が、2013年10月13日13時(米国東海岸標準時)に、「Nature Methods」誌電子版に掲載されました。 <概要> 恒温動物の体内は、外気温の変化によらず常に37度付近に保たれています。従来の生物学では、すべての生命現象は生体(細...
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NECソフトなど、新規蛍光タンパク質を組み込んだ「光る花」の開発に成功
■光る花の研究開発に成功 ※参考写真は添付の関連資料を参照 NECソフト株式会社(本社:東京都江東区、代表取締役 執行役員社長:古道 義成、以下NECソフト)、独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構(茨城県つくば市、理事長:堀江武)花き研究所、株式会社インプランタイノベーションズ(本社:神奈川県横浜市、代表取締役:高根健一(◇))、国立大学法人 奈良先端科学技術大学院大学(奈良県生駒市、学長:小笠原直毅)は、共同研究により、新規蛍光タンパク質を組み込んだ光るトレニア(Torenia fournieri、写真)の開発に成功いたしました。 ◇取締役名の正式表記は添付の関連資料を参照 花き市場に...
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理化学研究所、ウナギが光る仕組みを解明しビリルビンの臨床検査蛍光試薬を開発
ニホンウナギから人類初のビリルビンセンサー −ウナギが光る仕組みを解明、その特性を利用して臨床検査蛍光試薬を開発− <ポイント> ・ニホンウナギの緑色蛍光タンパク質UnaGはビリルビンと結合して光る ・ビリルビンを高感度、迅速、正確に定量する試薬を開発、新生児核黄疸の予防に効果的 ・ビリルビンの抗酸化作用に注目、ヒトの健康および疾病を診断する試薬 として期待 動画: http://youtu.be/y_P1vzZwGXo <要旨> 理化学研究所(理研、野依良治理事長)は、ニホンウナギの筋肉に存在する緑色蛍光タンパク質が、バイオマーカーとして有名なビリルビンと結合して蛍光を発する仕組みを発見しました。この成果を応用...
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理化学研究所と阪大、生物内部を高速・高精細にイメージング可能にする装置を開発
生物内部を高速・高精細にイメージングが可能に −多点共焦点顕微鏡法を二光子励起法の適用で生体観察向けに改良− ◇ポイント◇ ・多点共焦点顕微鏡法の問題点“ピンホール・クロストーク”を解消 ・生物の30〜100μm深部での観察画像のコントラスト比が30倍以上向上 ・広くライフサイエンス分野での貢献に期待 理化学研究所(野依良治理事長)と大阪大学(平野俊夫総長)は、生物個体や組織など、厚みがある試料内部の高速・高精細に蛍光イメージングを可能とする装置を開発。これは、理研発生・再生科学総合研究センター(理研CDB 竹市雅俊センター長)光学イメージング解析ユニットの清末優子ユニットリー...
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京大など、ヒトiPS細胞を分化誘導させて腎臓の一部構造再現に成功
ヒトiPS細胞を用いて腎臓の一部構造を再現 前伸一 氏(iPS細胞研究所(CiRA)・日本学術振興会特別研究員)、長船健二 CiRA准教授(科学技術振興機構(JST)さきがけ、JST山中iPS細胞特別プロジェクト)らの研究グループは、ヒトiPS細胞を分化誘導させ、腎臓や生殖腺などの元となる中間中胚葉へと高効率に分化させることに成功しました。腎臓再生に向けた大きな一歩を踏み出したといえます。 腎臓の細胞のほとんどは中間中胚葉から分化するため、腎臓再生に向けて、まずヒトiPS/ES細胞から中間中胚葉へと高効率に分化させる技術の開発が必要です。研究グループはヒトのiPS/ES細胞で効率良く遺伝子の相同組み換えを起こさせる技術...
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生理学研究所、新世界ザルの目の中にモーション・ディテクターと考えられる視神経細胞を発見
新世界ザルの目の中にモーション・ディテクターと考えられる視神経細胞を発見 ―霊長類網膜短期培養保存法の確立および遺伝子導入で− <内容> 自然科学研究機構生理学研究所の小泉 周(コイズミ・アマネ)准教授ならびに森藤 暁(モリトウ・サトル)博士(現・東北大学医学部)と小松 勇介(コマツ・ユウスケ)特任助教(基礎生物学研究所・モデル生物研究センター・マーモセット研究施設・研究員)の共同研究グループは、新世界ザル(マーモセット)と呼ばれるサルの目の中の神経組織である網膜には、様々な形の視神経細胞(網膜神経節細胞)があり、中でも、形態学的にモーション・ディテクターの特徴を全てもつ視...
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東大、マイクロRNAが細胞核に輸送される分子メカニズムを発見
マイクロRNAが細胞核に輸送される分子メカニズムを発見 ― 核内でもマイクロRNAによる遺伝子発現調節が起こる可能性 ― 【発表者】 西 賢二 (東京大学大学院理学系研究科生物化学専攻 特任助教) 程 久美子(東京大学大学院理学系研究科生物化学専攻 准教授) <発表のポイント> ・どのような成果を出したのか RNAサイレンシングに関わるタンパク質TNRC6Aが核と細胞質の間を行き来する輸送タンパク質であり、マイクロRNA(miRNA)と相互作用するAgoタンパク質と結合することで、miRNAを核内に輸送することを明らかにした。 ・新規性 従来、miRNAによるRNAサ...
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理化学研究所、「第二の脳」と呼ばれる腸管神経系が形成される機構をマウスで解明
「第二の脳」と呼ばれる腸管神経系が形成される機構をマウスで解明 −腸管神経系の発生と病気の概念を覆す、腸管神経前駆細胞の近道移動を発見− ◇ポイント◇ ・腸管神経系の発生過程を、蛍光タンパク質を利用したライブセルイメージングで解析 ・近道移動する腸管神経前駆細胞が大腸の腸管神経系の大部分を形成 ・腸管神経系を欠損するヒルシュスプルング病の発症メカニズム解明に新たな知見 理化学研究所(野依良治理事長)は、大腸の腸管神経系(※1)のもととなる細胞集団を同定し、この集団がどのように小腸から大腸へ移動して腸管神経系を形成するかを突き止めました。先天的に腸管神経系が形成されないヒル...
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東大、植物細胞が水を吸収した時の応答を制御するタンパク質を発見
植物の浸透圧応答の新奇制御因子を発見 【発表者】 ・津釜大侑 (東京大学大学院農学生命科学研究科 生産・環境生物学専攻 博士課程3年、独立行政法人 日本学術振興会 特別研究員DC1) ・柳参奎 (中国東北林業大学 教授) ・高野哲夫 (東京大学アジア生物資源環境研究センター 准教授) <発表概要> 植物細胞が水を吸収した時の応答を制御するタンパク質を発見しました。植物を水に浸けると、細胞内におけるこのタンパク質の存在部位が変化し、これにより吸水時の応答が誘起されることがわかりました。 <発表内容> 水は全生物に必須であり、移動能力を持たない植物も、乾燥や降雨など...
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JSTと東工大、生命の発生現象やiPS化を表す細胞内の「地形」の実態を解明
発生やiPS化を表す「地形」を細胞内にプログラミング −細胞内・細胞間の遺伝子相互作用で決まる高度な振る舞いをデザインして、生きた細胞で実現− 【要 点】 ○生命の発生現象やiPS化を表す「地形」の実態を解明 ○再生医療や物質生産への応用、発生現象のより深い理解に貢献 【概 要】 東京工業大学大学院総合理工学研究科の木賀大介准教授(JSTさきがけ研究者兼任)と関根亮二院生らは、合成生物学(用語1)の手法を用い、生命の発生や人工多能性幹細胞(iPS)化を表す「地形」を細胞内にプログラミングし、細胞の状態変化をデザインする新規な手法を打ち立てることに成功した。木賀准教授らは生き...
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理化学研究所、2型糖尿病に関わるグルコース輸送体「GLUT4」上の糖鎖の機能を解明
2型糖尿病に関わるグルコース輸送体「GLUT4」上の糖鎖の機能を解明 −たった1つのN型糖鎖がインスリンに応答した血糖値調節を左右する− ◇ポイント◇ ・N型糖鎖の付加がインスリンに応答するグルコース輸送体の「品質管理」に重要 ・N型糖鎖の構造は、GLUT4が正しい経路で細胞膜へ輸送されるための「目印」 ・血糖値を調節する仕組みや糖尿病発症に糖鎖が果たす役割の解明に期待 独立行政法人理化学研究所(野依良治理事長)は、2型糖尿病に関わるグルコース輸送体「GLUT4」上のN型糖鎖(※1)が、タンパク質の安定性とインスリンへの正しい応答に重要であることを初めて発見しました。これは、理...