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グリア細胞
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iPS細胞からみえる統合失調症の特徴 −神経細胞・グリア細胞の分化段階の異常を患者由来細胞で発見− ■要旨 理化学研究所(理研)脳科学総合研究センター分子精神科学研究チームの豊島学研究員、吉川武男チームリーダーらの国際共同研究グループは、iPS細胞を用いて、統合失調症患者の神経幹細胞と神経前駆細胞の細胞塊(神経幹/前駆細胞)では、神経細胞やグリア細胞[1]への分化に異常がみられ、この異常には特定のマイクロRNA(miRNA)[2]が関わっていること発見しました。 統合失調症は生涯罹患率が人口の約1%と高く、国内の総患者数は71万3,000人と推定されています。病気の予防と治療には、病気の原因...
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生理学研究所、脳の神経細胞に髄鞘が形成されるメカニズムの一端を解明
脳の神経細胞に髄鞘が形成されるメカニズムの一端を解明 −特定の神経細胞に優先的に働きかけるグリア細胞を発見− 脳内には、情報の伝達にかかわる神経細胞の他に、さまざまな働きを持つ「グリア細胞(用語説明1)」という細胞が存在します。中でも「オリゴデンドロサイト(用語説明2)」というグリア細胞の一種が、神経細胞の軸索の周りに、髄鞘(用語説明3)という構造物を形成することがわかっていました。髄鞘は神経線維の周りを取り巻くことで、神経の伝導速度を速くすることができます。しかし、これまでオリゴデンドロサイトがどのような種類の神経細胞に対して髄鞘を形成するのか、その詳細は明らかになってい...
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理研、加齢に伴うグリコーゲンの脳内分布変化を可視化することに成功
加齢に伴うグリコーゲンの脳内分布変化を可視化 −脳グリコーゲンを正確に可視化する新しい手法を開発− ■要旨 理化学研究所(理研)脳科学総合研究センター神経グリア回路チームの平瀬肇チームリーダー、大江祐樹研究員らの共同研究グループ(※)は、マウス脳内のグリコーゲン[1]を正確に可視化する新しい手法を開発し、加齢に伴う脳グリコーゲンの分布変化の可視化に成功しました。 グリコーゲンは、肝臓や筋肉で合成され蓄えられているエネルギーのもととなる多糖[2]で、脳にも貯蔵されていることが知られています。最近では、グリコーゲンは通常時における脳活動のエネルギー源としてだけでなく、記憶の定着...
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九大、脊髄ミクログリアに発現するモルヒネ誘発性痛覚過敏の原因分子を同定
脊髄ミクログリアに発現するモルヒネ誘発性痛覚過敏の原因分子を同定 〜モルヒネの副作用軽減へ期待〜 <概要> 九州大学大学院歯学研究院の林 良憲助教、中西 博教授らの研究グループは、脊髄ミクログリア(※1)に特異発現するチャネル分子がモルヒネなどオピオイド鎮痛薬(※2)の長期間使用による痛覚過敏の原因分子であることを同定しました。 モルヒネなどオピオイド鎮痛薬を長期間投与すると痛みの増強(痛覚過敏)が生じ、臨床的に大きな問題となっています。研究グループはマウスを用いた実験で、モルヒネの連日投与がμオピオイド受容体(※3)を介し、脊髄ミクログリアに特異発現するBKチャネル(※4)α...
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シナプス強度の調節機構を発見 −複数のシナプスはアストロサイトにより相互作用する− <要旨> 理化学研究所(理研)脳科学総合研究センター シナプス可塑性・回路制御研究チームの合田裕紀子チームリーダーらの研究チーム(※)は、ラット及びマウスを使った実験で脳内の「アストロサイト[1]」と呼ばれる細胞が、1つの神経細胞に存在する複数のシナプス[2]間の「シナプス強度[3]」のバランスを調節していることを発見しました。 脳内では数千億個の神経細胞が複雑な神経ネットワークを形成しています。神経細胞同士がつながっている部分はシナプスと呼ばれ、このシナプスを介して1つの神経細胞から次の神...
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東北大、Muse細胞を用いて脳梗塞動物モデルの失われた神経機能の回復に成功
Muse細胞がもたらす医療革新 ‐動物モデルにおいて脳梗塞で失われた機能の回復に成功‐ 【研究概要】 東北大学大学院医学系研究科の出澤真理(でざわまり)教授と冨永悌二(とみながていじ)教授らのグループは、ヒト皮膚由来多能性幹細胞(Muse細胞)を用いて脳梗塞動物モデルの失われた神経機能の回復に成功しました。Muse細胞は生体内に存在する自然の多能性幹細胞です。ヒト皮膚由来Muse細胞を脳梗塞のモデル動物(ラット)に移植したところ、梗塞部位に生着して自発的に神経に分化し、さらに大脳皮質から脊髄までの運動・知覚回路網を再構築しました。脳梗塞で失われた運動・知覚機能の回復は約3ヶ月後も維持され、腫瘍形...
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名大など、慢性疲労症候群モデル動物での異常な痛みを抑えることに成功
慢性疲労症候群モデル動物での異常な痛みを抑えることに成功 −脊髄内のミクログリア活性化が原因の可能性− 【ポイント】 ○慢性疲労症候群のモデル動物に筋肉の痛みや知覚異常(アロディニア)が生じることが明らかになりました。一方、この動物の末梢組織には炎症や損傷は見られません。この現象は慢性疲労症候群の患者さんで見られる原因不明の痛みとよく似ています。 ○このモデル動物では、脊髄の後角に活性化したミクログリアが増殖し集まっていることが明らかになりました。 ○ミクログリアの活性化を薬剤で抑制すると異常な痛みは抑制されました。 ○慢性疲労症候群をはじめ機能性身体症候群などで見られる原...
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グリア細胞が脳傷害から神経を守るカルシウム機構の解明 1.発表者: 飯野 正光(東京大学大学院医学系研究科 細胞分子薬理学分野 教授) 金丸 和典(東京大学大学院医学系研究科 細胞分子薬理学分野 助教) 久保田 淳(東京大学大学院医学系研究科 細胞分子薬理学分野 特任研究員) 関谷 敬(東京大学大学院医学系研究科 細胞分子薬理学分野 助教) 廣瀬 謙造(東京大学大学院医学系研究科 神経生物学分野 教授) 大久保 洋平(東京大学大学院医学系研究科 細胞分子薬理学分野 講師) 2.発表のポイント: ◆グリア細胞の中で起こるカルシウム濃度上昇がタンパク質合成のスイッチとなり、...
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東大、認知症原因遺伝子の一つであるプログラニュリンの役割を解明
東京大学大学院農学生命科学研究科 研究成果 プログラニュリンは脳内炎症反応を軽減する −認知症原因遺伝子の一つであるプログラニュリンの役割を解明− <発表者> 田中良法(東京大学大学院農学生命科学研究科獣医学専攻 博士課程、日本学術振興会 特別研究員) 松脇貴志(東京大学大学院農学生命科学研究科獣医学専攻 助教) 山内啓太郎(東京大学大学院農学生命科学研究科獣医学専攻 准教授) 西原眞杉(東京大学大学院農学生命科学研究科獣医学専攻 教授) <発表のポイント> ・脳傷害部位に集積する活性化ミクログリア(注1)は、プログラニュリンを発現する。 ・プログラニュリン欠損マウスでは...
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理化学研究所、「第二の脳」と呼ばれる腸管神経系が形成される機構をマウスで解明
「第二の脳」と呼ばれる腸管神経系が形成される機構をマウスで解明 −腸管神経系の発生と病気の概念を覆す、腸管神経前駆細胞の近道移動を発見− ◇ポイント◇ ・腸管神経系の発生過程を、蛍光タンパク質を利用したライブセルイメージングで解析 ・近道移動する腸管神経前駆細胞が大腸の腸管神経系の大部分を形成 ・腸管神経系を欠損するヒルシュスプルング病の発症メカニズム解明に新たな知見 理化学研究所(野依良治理事長)は、大腸の腸管神経系(※1)のもととなる細胞集団を同定し、この集団がどのように小腸から大腸へ移動して腸管神経系を形成するかを突き止めました。先天的に腸管神経系が形成されないヒル...
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東北大、抗うつ薬「セルトラリン」がパーキンソン病などの進行抑制に効果がある可能性について発表
抗うつ薬がパーキンソン病・多系統萎縮症の病変拡大を抑制する −神経難病の進行抑制に対する新たな治療法の可能性− 東北大学大学院医学系研究科神経内科学分野の長谷川隆文助教、今野昌俊医師および武田篤准教授らの研究グループは、抗うつ薬の一種であるセルトラリン(*1)にパーキンソン病とその類縁疾患の病変拡大を抑制する効果がある可能性を世界で初めて明らかにしました。この発見は、上記疾患の病態解明および今後の治療戦略に大きな影響を与えることが予想されます。この研究成果は、米国科学雑誌「Molecular Neurodegeneration」電子版に掲載されました。 本研究は、厚生労働省...
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SBIファーマなど2社、悪性神経膠腫向け経口体内診断薬の国内製造販売承認を申請
悪性神経膠腫(こうしゅ)の経口体内診断薬の国内医薬品製造販売承認申請に関するお知らせ SBIホールディングス株式会社の子会社で5−アミノレブリン酸(ALA)を利用した化粧品、健康食品、医薬品の研究・開発等を行っているSBIファーマ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役執行役員CEO:北尾 吉孝、以下「SBIファーマ」)とノーベルファーマ株式会社(本社:東京都、社長:塩村 仁、以下「ノーベルファーマ」)は、脳腫瘍の一種である悪性神経膠腫の摘出手術中に使用する体内診断薬(有効成分:アミノレブリン酸塩酸塩、以下「本ALA診断薬」)について、7月5日厚生労働省に医薬品製造販売承認...
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JSTと九大、神経細胞の機能は胎児期に大脳が作られる過程により影響を受けることを発見
神経細胞の機能は、胎児期に大脳が作られる過程により影響を受けることを発見 【ポイント】 ・大脳皮質の神経細胞の機能は、胎児期にどの幹細胞から生まれたかによる影響を受ける。 ・同時に生後の発達過程の影響も考えられる。 ・大脳の神経回路と機能がどのように形成されるのかについての解明へ前進。 JST課題達成型基礎研究の一環として、九州大学 大学院医学研究院の大木 研一教授らは、大脳皮質で視覚に直接関係のある視覚野(注1)の神経細胞の機能が、どの神経幹細胞(注2)から生まれたかによる影響を受けることをマウスの実験で発見しました。 大脳皮質の神経細胞の機能が遺伝的に決まっているの...
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理化学研究所、グリア細胞の一種「アストロサイト」の突起が独立して働く仕組みの一端を発見
アストロサイトの細胞膜の「仕切り」がシグナルの発生場所を決める −グリア細胞の一種「アストロサイト」の突起が独立して働く仕組みの一端が明らかに− ◇ポイント◇ ・新しい実験手法で1つのアストロサイトの詳細なCa2+シグナルの観察が可能に ・アストロサイトの機能をつかさどるCa2+シグナルは突起から始まる ・アルツハイマー病、てんかんなどの脳疾患に新たな治療ターゲットを提示 独立行政法人理化学研究所(野依良治理事長)は、Ca2+シグナル(※1)によって脳内の神経伝達と血管収縮の調節を行う細胞「アストロサイト(※2)」が、放射状に伸びる突起部分だけにより多くCa2+シグナルを...
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JSTと東大、造血幹細胞の「冬眠」に神経細胞が関与することを発見
造血幹細胞の「冬眠」に神経細胞が関与することを発見 (白血病再発などの原因解明につながる可能性) JST課題達成型基礎研究の一環として、東京大学 医科学研究所の中内 啓光 教授とJST 戦略的創造研究推進事業 ERATO型研究「中内幹細胞制御プロジェクト」の山崎 聡 研究員らは、生体内で血液細胞のもととなる「造血幹細胞注1)」の能力の維持に必要と考えられる「冬眠状態」に、神経細胞の一種であるグリア細胞注2)が重要な役割を果たしていることを初めて明らかにしました。 造血幹細胞は骨髄中に存在し、生涯にわたり分裂により血液細胞を供給してくれる存在です。しかし、細胞には分裂できる...