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ドーパミン
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光照射で効率的に発熱するナノコイル状の新素材を開発 −近赤外レーザーによるがん光熱療法への応用に期待− ■ポイント ・生体透過性の近赤外レーザーで効率的に発熱するナノコイル状の新素材を簡便に合成 ・培養したがん細胞へ添加し、レーザー照射すると、6割以上の細胞が死滅 ・近赤外レーザーを用いた生体深部のがん治療への応用に期待 ■概要 国立研究開発法人 産業技術総合研究所【理事長 中鉢 良治】(以下「産総研」という)機能化学研究部門【研究部門長 北本 大】界面材料グループ 丁 武孝 研究員とナノ材料研究部門【研究部門長 佐々木 毅】CNT機能制御グループ 都 英次郎 主任研究員らは、...
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東北大、脳内の報酬のフィードバックが記憶を長期化することを発見
脳内の報酬のフィードバックが記憶を長期化する 【研究概要】 東北大学大学院生命科学研究科の市之瀬敏晴(日本学術振興会特別研究員)、山方恒宏助教、谷本拓教授らを中心とした研究グループは、ショウジョウバエの長期記憶形成に重要な脳内の神経接続を発見しました。 ハエの脳では、ドーパミンを放出する神経細胞が報酬を伝えますが、この細胞が自身のドーパミン信号のフィードバックを受けることによって、記憶が長期にわたって維持されることを明らかにしました。このフィードバックに関わる神経回路に機能不全を持つハエは、記憶が長続きしないことを実験的に証明しました。われわれヒトの脳でもドーパミンが脳の報...
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慶大など、遺伝性パーキンソン病患者由来のiPS細胞を樹立し脳内での病態を解明
遺伝性パーキンソン病患者由来のiPS細胞を樹立し 脳内における新たな病態の解明および再現に成功 −パーキンソン病発症メカニズムの解明、新薬開発に期待− 慶應義塾大学医学部生理学教室(岡野栄之教授)、北里大学医療衛生学部再生医療・細胞デザイン研究施設細胞デザイン研究開発センター(太田悦朗講師(慶應義塾大学医学部共同研究員)、小幡文弥教授)の共同研究グループ(注1)は、遺伝性パーキンソン病(注2)患者由来のiPS細胞を初めて樹立し、分化誘導した神経細胞を用いてパーキンソン患者の脳内における病態を再現し、ドーパミン放出(注3)異常やリン酸化タウ(注4)の増加などのパーキンソン病の発症メカニ...
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東大、注意欠如多動性障害の薬物治療効果を予測する客観的な指標を開発
注意欠如多動性障害の薬物治療効果を予測するための客観的な指標の開発へ ■発表のポイント: ◆注意欠如多動性障害(ADHD)の小児が内服する塩酸メチルフェニデートの長期的な効果を、脳機能を簡便で安全に測れる光トポグラフィーにより予測できる可能性を示しました。 ◆内服前に比べて塩酸メチルフェニデートを1回内服した後の光トポグラフィーの信号が高くなるほど、同薬を1か月継続して内服した後の治療効果が高いことがわかりました。 ◆副作用のある塩酸メチルフェニデートを継続して内服する前に治療効果を予測できれば、ADHDの患者さんや家族に負担をかけない治療の選択ができる可能性が期待されます。 ■発表...
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東大、治験の段階にある抗がん剤が統合失調症モデル動物にも効果など研究成果を発表
治験の段階にある抗がん剤が統合失調症モデル動物にも効果 思春期のマウスで過剰なシナプス除去を予防 1.発表者: 林(高木) 朗子(東京大学大学院医学系研究科附属疾患生命工学センター 構造生理部門助教) 2.発表のポイント: ◆マウスにおいて統合失調症の発症関連遺伝子の機能を抑制すると、思春期に相当する時期にシナプス(注1)が過剰に除去されることを見出しました。 ◆このマウスに新規抗がん剤候補薬を投与すると、過剰なシナプスの除去と感覚運動情報制御機能(注2)の障害が予防されました。 ◆「シナプスを保護する」という従来の統合失調症の治療戦略にない新たな観点は、早期介入による治療...
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京大など、細胞移植に適した新しいヒトiPS細胞の樹立・維持培養法を確立
細胞移植に適した新しいヒトiPS細胞の樹立・維持培養法を確立 中川誠人 iPS細胞研究所(CiRA)講師、山中伸弥 同教授らの研究グループは、大阪大学、味の素株式会社(以下「味の素社」)との共同研究において、細胞移植治療に適した人工多能性幹細胞(iPS細胞)の新しい樹立・維持培養法を確立しました。 ヒトのiPS/ES細胞を再生医療として多くの患者さんに利用していただけるようになるためには、ヒト以外の動物由来の物質を含まず、安定して生産するために極力工程数が少ない方法でiPS細胞を樹立・維持培養することが望まれます。しかし、これまでの方法では、iPS/ES細胞を培養するために、培地中には血清などの動物由来の...
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京大など、パーキンソン病の細胞移植治療を検討するためのサルモデル評価系を確立
パーキンソン病の細胞移植治療を検討するためのサルモデル評価系を確立 菊地哲広 iPS細胞研究所研究員と高橋淳 再生医科学研究所/iPS細胞研究所/医学研究科准教授らの研究グループは、理化学研究所との共同研究により、ヒトのiPS細胞からフィーダー細胞を使わず浮遊培養のみでドーパミン神経前駆細胞を誘導することに成功しました。さらに、この細胞をパーキンソン病モデルのカニクイザルの脳内に移植し、6ヶ月に渡ってドーパミン神経細胞が生き残ることを確認しました。また、移植細胞の増殖や機能の解析を、MRI(核磁気共鳴画像法)、PET(ポジトロン断層法)、免疫組織学的手法、行動試験などで複合的に行い、霊長類におけ...
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生理学研究所、脳の電気信号異常である“発振”現象がパーキンソン病の運動障害の原因となることを解明
パーキンソン病の運動障害の原因となる脳の電気信号異常に新発見 <内 容> 自然科学研究機構・生理学研究所の南部篤(ナンブ・アツシ)教授の研究グループは、京都大学霊長類研究所の高田昌彦(タカダ・マサヒコ)教授らと共同で、パーキンソン病に関連する大脳基底核とよばれる脳の部位で見られる神経の電気信号の“発振”現象が、正常な神経の信号を邪魔することで、手足が動かしづらいなどの運動障害の原因となっていることを明らかにしました。さらに、研究グループは、パーキンソン病モデル動物(モデルザル)の大脳基底核の中の特定の細胞集団(視床下核)に薬物を注入し、この発振を一時的に止めることで、運動障...
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東大、病原細菌を標的としたオートファジーの新規認識機構を発見
病原細菌を標的としたオートファジーにおける新規認識機構の発見 1.発表者:小川道永(東京大学医科学研究所・細菌感染分野・助教) 笹川千尋(東京大学医科学研究所・細菌感染分野・教授) 2.発表概要: オートファジーは細胞内のダメージを受けた器官、変性タンパク質、病原体を異物として認識・分解する機構である。東京大学医科学研究所 小川道永助教(細菌感染分野)と笹川千尋教授(細菌感染分野、感染症国際研究センター)は宿主細胞が細胞内に侵入した赤痢菌を特異的に認識しオートファジーによって分解するために必要な新規タンパク質Tecpr1(Tectonin domain−cont...
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生理学研究所、パーキンソン病にかかわる脳の中の神経のつながりなどで研究成果を発表
パーキンソン病にかかわる脳の中の神経のつながりに定説をくつがえす発見 −"光で神経を操作する"最先端の光操作技術で明らかにー <内容> パーキンソン病は、手足が震え、こわばり、動かしにくくなる神経難病で、脳の中で中脳黒質のドーパミン分泌細胞の機能の低下が主な原因であると考えられています。この中脳黒質は、解剖学的に脳の線条体と言われる部分から神経のつながりがあり、パーキンソン病の病態を理解するためにはこのつながりが重要であるとされていました。今回、自然科学研究機構・生理学研究所の田中謙二助教らの国際共同研究チームは、線条体から中脳のドーパミン細胞への神経のつながりは、普段...
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JST、低い当選確率を高めに見積もるワクワク感に脳内ドーパミンが関与
低い当選確率を高めに見積もるワクワク感に 脳内ドーパミンが関与 −脳内分子の画像化技術と経済理論から依存症に迫る− 独立行政法人 放射線医学総合研究所(理事長:米倉 義晴) 分子イメージング研究センター分子神経イメージング研究グループ 高橋英彦 客員研究員 【本研究成果のポイント】 ●確率に関わる意思決定時のワクワク感を脳内分子の画像化技術で計測 ●脳内の線条体と呼ばれる部位のドーパミンD1受容体の密度が低い人ほど低確率を高く見積もってしまい、ワクワクしやすい ●依存症の客観的診断や新たな治療戦略に貢献 独立行政法人 放射線医学総合研究所(理事長:米倉義晴、以下、放医研)分...
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協和発酵キリン、アデノシンA2a拮抗剤・KW−6356に関するライセンス契約を締結
アデノシンA2a拮抗剤 KW−6356に関するライセンス契約締結のお知らせ 協和発酵キリン株式会社(本社:東京、代表取締役社長:松田 譲、以下「協和発酵キリン」)は、ルンドベック社(Lundbeck社、本社:デンマーク・コペンハーゲン、CEO:ウルフ・ウインバーグ、以下「ルンドベック」)との間で、10月5日に、協和発酵キリンのアデノシンA2a拮抗剤・KW−6356の開発・販売等に関するライセンス契約を締結しましたので、お知らせいたします。 KW−6356は、アデノシンA2a受容体(※1)に高い親和性を有し、同受容体の働きを選択的に拮抗するという新規の作用機序を有し、パーキ...