Pickup keyword
人為的
-
細胞内の骨格・微小管の伸び縮みを制御し、 脳神経回路網形成をコントロールするメカニズムを解明 1.発表者: 小川 覚之 おがわ ただゆき (東京大学大学院医学系研究科細胞生物学・解剖学教室 分子構造・動態・病態学寄付講座 特任助教) 廣川 信隆 ひろかわ のぶたか (東京大学大学院医学系研究科細胞生物学・解剖学教室 分子構造・動態・病態学寄付講座 特任教授) 2.発表のポイント: ◆細胞内骨格である微小管を脱重合(注1)し神経突起の伸長および脳の形成をコントロールする蛋白KIF2(注2)の制御機構を解明した。 ◆微小管を脱重合する蛋白KIF2の特異的な部位をリン酸化(注...
-
ポーラ化成、損傷したDNAを回復させ肌の酵素活性を保つ素材「ヒビス抽出エキス」を発見
美肌の大敵はDNAの損傷による酵素機能の低下 損傷したDNAを回復させ、肌の酵素活性を保つ素材を発見 ポーラ・オルビスグループのポーラ化成工業株式会社(本社:神奈川県横浜市、社長:三浦卓士)は、肌の中の酵素活性が美肌づくりに重要であることに着目し、“DNAが損傷を受けることにより引き起こされる酵素活性の低下”を抑制する素材、ヒビス抽出エキスを新たに見出しました。 これにより、肌全体の酵素活性が高く保たれ、美しくなめらかな肌の形成・維持に結びつくことが期待されます。 本研究成果は、ポーラ・オルビスグループのオルビス株式会社から今秋発売される化粧品に活用される予定です。 ■開発の背景 ポ...
-
“なにも無いこと(ゼロ)”が分かる サルの大脳皮質にゼロを表現する細胞を発見 私たちは“何もないこと(ゼロ)“をどうやって認識するのでしょうか?東北大学大学院医学系研究科の虫明 元(むしあけ はじめ)教授(生体システム生理学)、奥山 澄人(おくやま すみと)元助手(現:将道会総合南東北病院の脳外科医)らの研究グループは、サルを用いた実験で、脳に数の0(ゼロ)に強く反応する細胞があることを世界で初めて発見しました。今回の研究成果から、概念的なゼロという数学上特別な意味をもつ数が、人だけでなく霊長類にも脳に細胞として存在することが明らかになりました。本研究の成果は、霊長類が言葉...
-
理研、カルシウム枯渇の指標となる多層化した小胞体膜構造を発見
筋肉を動かすカルシウムは筋肉を作る指令役も担う −カルシウム枯渇の指標となる多層化した小胞体膜構造を発見− <要旨> 理化学研究所(理研)中野生体膜研究室の中西慶子 元協力研究員(現 理研小林脂質生物学研究室協力研究員)、森島信裕 元専任研究員(現 理研小林脂質生物学研究室専任研究員)らの研究チームは、マウスの筋芽細胞内の小胞体[1]と呼ばれる細胞小器官[2]を観察し、小胞体内カルシウム濃度の低下が骨格筋形成前に起こり、筋分化のシグナルとして働くことを見いだしました。 哺乳類の骨格筋[3]は筋繊維細胞の束で構成されています。筋繊維細胞は、数多くの筋芽細胞が繰り返し細胞融合を...
-
NICT、レイヤ3スイッチにネットワーク機器の位置情報を自動設定する技術を実装
世界初、レイヤ3スイッチにネットワーク自動構築技術を実装 〜位置情報の設定項目を100分の1に削減。作業時間が大幅に短縮〜 【ポイント】 ■レイヤ3スイッチに、ネットワーク機器の位置情報を自動設定する技術を実装 ■企業網やデータセンターの機器設定を簡略化。位置情報の設定項目を従来の100分の1程度に削減 ■人手をかけず、高い稼働率で運用できる業務ネットワークサービスの提供に貢献 独立行政法人 情報通信研究機構(以下「NICT」、理事長:坂内 正夫)は、協力企業と連携し、レイヤ3スイッチ(*1)にネットワーク機器の位置情報(*2)を自動的に割り当てる新世代ネットワーク(*3)技術「HANA...
-
菱熱工業、生産コストの大幅カットを実現した「長鮮度野菜ファクトリー」事業を開始
葉物野菜の賞味期限が5日間に伸び、工場の建設・生産コストも大幅ダウン 「長鮮度野菜ファクトリー」事業のトータルサポートを全国展開 希少野菜の栽培のテスト代行や新規参入企業の教育などの新ビジネスも 冷熱エンジニアリング総合企業の菱熱工業株式会社(本社・東京都大田区、代表取締役社長・近藤貢)は、葉物野菜の新鮮度を出荷後5日程度まで伸ばすとともに、生産コストの大幅カットを実現した次世代型植物工場の設計・施工を行う「長鮮度野菜ファクトリー」事業を開始いたします。 福井県南越前町に建設を進めていた直営工場第1号「ビタミンファーム」福井工場(完全閉鎖・人工光型、延べ床面積1417m2、総...
-
阪大など、有害な壊れたリソソームを除去・修復する仕組みを発見
有害な壊れたリソソームを除去・修復する仕組みを発見! 〜腎症や生活習慣病の新規治療法の開発に期待〜 大阪大学 大学院生命機能研究科/医学系研究科の吉森 保 教授と前島 郁子 CREST研究員らの研究グループは、同医学系研究科の猪阪 善隆 准教授らとともにオートファジー(注1)により、損傷を受けたリソソーム(注2)が除去・修復されることを明らかにしました。細胞の胃腸に当たる細胞内小器官リソソームは、様々な要因で穴が開くことがあります。穴が開くと内部の消化酵素や活性酸素が流出し、細胞にとって有害な存在となります。本研究グループは、この損傷リソソームを、細胞内の老廃物などを清掃するシス...
-
グリア細胞が脳傷害から神経を守るカルシウム機構の解明 1.発表者: 飯野 正光(東京大学大学院医学系研究科 細胞分子薬理学分野 教授) 金丸 和典(東京大学大学院医学系研究科 細胞分子薬理学分野 助教) 久保田 淳(東京大学大学院医学系研究科 細胞分子薬理学分野 特任研究員) 関谷 敬(東京大学大学院医学系研究科 細胞分子薬理学分野 助教) 廣瀬 謙造(東京大学大学院医学系研究科 神経生物学分野 教授) 大久保 洋平(東京大学大学院医学系研究科 細胞分子薬理学分野 講師) 2.発表のポイント: ◆グリア細胞の中で起こるカルシウム濃度上昇がタンパク質合成のスイッチとなり、...
-
京大、日立造船と共同研究の無動力で人的操作が不要な陸上設置型フラップゲートを実用化
無動力かつ人的操作が不要な陸上設置型フラップゲートの実用化 このたび、本学と日立造船株式会社が共同研究を行った「無動力かつ人的操作が不要な陸上設置型フラップゲート(防水設備)」が、実用化されることとなりました。本設備は、津波や高潮、洪水そのものの浸水による浮力を駆動力として利用し、浸水を防ぐという、新しい作動原理の津波対策設備です。 東日本大震災では、多くの水門や陸閘(りっこう)(*)が停電で遠隔操作できない状況となり、手動によるゲート閉鎖作業に従事した消防団員の方々が数多く被災しました。本設備は人的操作を必要としないため、操作者を危険にさらすことがありません。さらに、事...
-
多能性幹細胞を生殖細胞にスイッチする分子機構 本研究結果は、4月23日付でNature Communications誌電子版に掲載されます。 【研究成果の概要】 生殖細胞は、胚発生の初期段階の決まった時期に多能性幹細胞から分化し、その後、精子や卵子に成熟していきます。生殖細胞と多能性幹細胞は、分化多能性の維持の鍵となるいくつかの遺伝子が共通して発現しており類似した性質を持つと考えられますが、多能性幹細胞が自発的に生殖細胞に変化することはありません。また多能性幹細胞は様々な細胞に直接に分化を開始できるのに対して、生殖細胞は精子と卵子にのみ分化することができ、両者の分化能力には明らかな違いがあります。...
-
組織形成における細胞分裂の新しい役割の発見 −球形化する細胞が組織形成の引き金をひく− ◇ポイント◇ ・組織の潜り込み運動(陥入)の様子を高精度なライブセルイメージングで観察 ・3つの性質の異なるメカニズムが補完的かつ協調的に作用し、安定した組織形成を実現 ・細胞分裂が形態形成に関わる新たな知見により、巧妙な発生の仕組み解明に新たな一歩 理化学研究所(野依良治理事長)は、ショウジョウバエの気管形成過程をライブセルイメージング(※1)で詳細に観察することで、気管原基(気管のもとになる上皮細胞(※2)シート)の細胞が細胞分裂時に球状になることが、組織の構造的な不安定化を引き...
-
農業生物資源研究所など、昆虫に病気を引き起こすカビから「脱皮ホルモン」を分解する酵素を発見
昆虫の成長を操る酵素をカビから発見 −昆虫の脱皮・変態・休眠の操作が可能に− <ポイント> ・昆虫に病気を引き起こすカビから、昆虫の脱皮を引き起こす「脱皮ホルモン」を分解する酵素を発見しました。 ・この酵素を使って、重要害虫を含む様々な昆虫の脱皮、変態を阻害したほか、ガの一種では休眠(冬眠)を人為的に引き起こすことに成功しました。 ・この酵素を利用することにより、新しい農薬の開発のほか、カイコで有用物質を効率的に生産する技術、有用昆虫を長期保存する技術の開発が進むと期待されます。 <概要> 1.(独)農業生物資源研究所(生物研)は筑波大学、名古屋大学と共同で、昆虫に病気を...
-
理化学研究所、抗体を作るB細胞の分化の始まりを分子レベルで解明
抗体を作るB細胞の分化の始まりを分子レベルで解明 −Runx1(ランクス1)転写因子がEbf1遺伝子を活性化してB細胞の分化を促進− ◇ポイント◇ ・マウスのB細胞前駆細胞でRunx1遺伝子を欠損すると脾臓のB細胞が消滅 ・Runx1転写因子はB細胞初期分化に必須なEbf1遺伝子の発現を促す ・Runx1転写因子はEbf1遺伝子のエピジェネティック修飾に関与 理化学研究所(野依良治理事長)は、免疫反応に不可欠なB細胞(※1)が血液幹細胞から分化するとき、Runx1 (ランクス1)という転写因子(※2)が必須であることを発見し、「B細胞分化プログラム」の発動メカニズムを分子...
-
JSTと慶大、自己免疫疾患の原因となる免疫細胞が増える新たな免疫調節の仕組みを発見
自己免疫疾患の原因となる免疫細胞が増える新たな仕組みを発見 −副作用の少ない治療法の開発に期待− JST 課題達成型基礎研究の一環として、慶應義塾大学 医学部の永井 重徳 助教らは、自己免疫疾患の原因となる免疫細胞が増える、新たな免疫調節の仕組みを発見しました。 関節リウマチ、炎症性腸疾患(注1)などの自己免疫疾患は、免疫システムが自分自身の正常な細胞や組織に対してまで攻撃してしまうため発症しますが、その原因として免疫システムで司令塔の役割をするヘルパーT細胞(T細胞の一種である細胞、以下、Th細胞)の細胞のなかでも、近年発見された「Th17細胞(注2)」が大きく関与して...