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東大、制限酵素が目的配列を探索する際の新規なメカニズムを解明
制限酵素が目的配列を探索する際の新規なメカニズム 1.発表者: 王 徳龍(東京大学大学院農学生命科学研究科 応用生命化学専攻 博士課程2年) 宮園 健一(東京大学大学院農学生命科学研究科 応用生命化学専攻 特任助教) 田之倉 優(東京大学大学院農学生命科学研究科 応用生命化学専攻 教授) 2.発表のポイント: ◆DNAグリコシラーゼ活性によって作用する制限酵素R.PabIが、認識配列でない二本鎖DNAと結合した状態の立体構造を決定しました。 ◆R.PabIが二本鎖DNA上で形成するリング状の構造は、効率的なDNA分解に必要であることを明らかにしました。 ◆生命現象の根幹となる、DNA結合タンパク質による...
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東大、リボソーム生合成を標的にした新規低分子阻害剤リボジノインドールの同定に成功
リボソーム生合成を標的にした新規低分子阻害剤ribozinoindoleの同定に成功 1.発表者: 川島茂裕(東京大学大学院薬学系研究科 特任研究員) Tarun M. Kapoor(Rockefeller University 教授) 2.発表のポイント: ◆リボソーム生合成に必須なAAA+タンパク質ミダシンの低分子阻害剤リボジノインドール(ribozinoindole)の同定に成功した。 ◆ribozinoindoleはミダシンのATPase活性の可逆的阻害剤であり、リボソーム生合成の分子機構の理解に大きな進展をもたらす化合物であると期待される。 ◆本研究成果により、リボソーム生合成、およびAAA+タンパク質を標的にした新たな創薬展開が期待される。 3.発表概要: 東京大学大学院薬...
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気分の浮き沈みは体内時計が制御 〜マウス不安様行動が一日の中で変化するメカニズム〜 1.発表者:中野 純(東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻 大学院博士課程) 清水 貴美子(東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻 助教) 深田 吉孝(東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻 教授) 2.発表のポイント: ◆マウスの不安行動は一日の中で時刻によって変化し、脳内の扁桃体に発現するSCOPというシグナル伝達因子がこの制御に必須であることを見いだしました。 ◆SCOPが不安制御に重要な機能を持つことを世界に先駆けて明らかにしました。 ◆今回の発見は不安制御の新たなメ...
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アメーバのように水中を泳ぎ回る微小物体の化学創製 〜分子でつくる油型アメーバ〜 1.発表者: 伴野太祐(慶應義塾大学理工学部応用化学科 助教) 浅見有紗(東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻 大学院生(当時)) 上野直子(東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻 大学院生) 北畑裕之(千葉大学大学院理学研究科基盤理学専攻 准教授) 小谷野由紀(千葉大学大学院理学研究科基盤理学専攻 大学院生) 朝倉浩一(慶應義塾大学理工学部応用化学科 教授) 豊田太郎(東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻、複雑系生命システム研究センター 准教授) 2.発表のポイント: ◆水中を変形...
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東大など、複数のさい帯血ユニットを利用した新規移植法の開発へと結びつく成果を報告
複数のさい帯血ユニットを利用する新規移植法の開発へ 1.発表者: 大津 真(東京大学医科学研究所 幹細胞プロセシング分野/ステムセルバンク 准教授) 2.発表のポイント: ◆ひとつのユニットだけでは造血細胞数が不足する「さい帯血移植」の問題点を、複数ユニットの組み合わせ移植で克服し得る事を実験的に証明し、新たな移植法開発の可能性を示した。 ◆遺伝背景の異なる造血幹/前駆細胞であっても、組み合わせの移植により協調して早期の造血回復に寄与することから、移植の補助製剤としての使用が可能となることを初めて実証した。 ◆本成果を元に新規移植法が開発され、移植後早期の合併症リスクの軽...
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金属ホウ素単原子シートの発見 1.発表者: 松田 巌(東京大学物性研究所 附属極限コヒーレント光科学研究センター 准教授) 2.発表のポイント: ◆固体基板上にホウ素の単原子シートを合成し、その金属性を初めて観測した。 ◆ホウ素は2次元単原子シートにすると金属性が発現することが予言されており、今回その実証に至った。 ◆ホウ素単原子シートは今後、材料テンプレートとしてナノシート、ナノデバイス等の新材料への利用が期待される。 3.発表概要: 東京大学物性研究所の松田巌准教授らの研究グループは、中国科学院のSheng Meng教授とKehui Wu教授のグループと共同で、結晶基板上にホウ素(B)の単原...
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東大、密集した多数の神経細胞の活動を同時に測定する自動画像解析技術を開発
密集した多数の神経細胞の活動を同時に測定する自動画像解析技術を開発 1.発表者: 豊島 有(東京大学 大学院理学系研究科 生物科学専攻 助教) 飯野 雄一(東京大学 大学院理学系研究科 生物科学専攻 教授) 2.発表のポイント: ◆立体画像中に密に存在する細胞を見落としなく高精度に検出する新しい手法を考案した。 ◆この手法を応用することで、立体動画中のすべての神経細胞の活動を自動的に測定できるようになった。 ◆神経科学に限らず、見落としのない細胞検出や追跡が必要な生命科学の研究全般が促進されることが期待される。 3.発表概要: 神経細胞は脳の中で互いに結合して信号をやり...
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低電力・高集積化を可能にする磁気メモリ材料 〜反強磁性体で巨大な異常ホール伝導度を持つ物質の発見〜 1.発表者: 冨田 崇弘(東京大学物性研究所 新物質科学研究部門 特任研究員) 清原 直樹(研究当時:東京大学大学院 新領域創成科学研究科 修士課程2年) 中辻 知(東京大学物性研究所 新物質科学研究部門 教授) 2.発表のポイント: ◆反強磁性体において自発的な巨大異常ホール伝導度を持つ物質を見出した。 ◆反強磁性体におけるスピンに依存した起電力の存在が明らかになった。 ◆従来の強磁性体磁気メモリと比べ漏れ磁場が少ない反強磁性体のため、低電力・集積化が可能な大容量メモリ材...
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固体中の磁気モノポールが生み出す電磁気効果を観測 ―古典電磁気学を超えた新現象・新デバイス開拓にさらなる期待― 1.発表者: 金澤 直也(東京大学大学院 工学系研究科 物理工学専攻 助教・理化学研究所 創発物性科学研究センター 客員研究員) 新居 陽一(研究当時:理化学研究所 創発物性科学研究センター 特別研究員/現:東京大学大学院 総合文化研究科 広域科学専攻 助教) Xiao−Xiao Zhang(東京大学大学院 工学系研究科 物理工学専攻 博士課程1年) Andrey S.Mishchenko(理化学研究所 創発物性科学研究センター 上級研究員) Giulio De Filippis(SPIN−CNR and Dipartimento di Fisica,Universita di...
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東大、細胞と葉の大きさを決める隠されたしくみを顕微鏡技術で発見
細胞と葉の大きさを決める隠されたしくみ 1.発表者: 塚谷 裕一(東京大学大学院理学系研究科 生物科学専攻 教授) 松永 幸大(東京理科大学理工学部応用生物科学科 教授) 2.発表のポイント: ◆従来、細胞核の大きさと細胞の大きさは比例していると信じられていた。 ◆しかしその比例関係は、顕微鏡で見やすい表面の、表皮細胞に限った現象であることを、新しい顕微鏡技術で発見した。 ◆本研究により、生物の器官サイズがどのような遺伝子によって制御されているかの解明が大きく進むことが期待される。 3.発表概要: 細胞の核にはDNAが納められています。その核あたりのDNA量が倍になれば、核の体...
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世界最高速の分子判別法を開発 〜再生医療、がん診断、バイオ医薬品、バイオ燃料の研究を加速〜 1.発表者: 井手口拓郎(東京大学大学院理学系研究科附属スペクトル化学研究センター 助教) 合田圭介(東京大学大学院理学系研究科化学専攻 教授) 2.発表のポイント: ◆分子の種類を光で判別する手法(ラマン分光法)は、計測に時間がかかるという問題があった。 ◆これまでの最速手法に対して20倍以上高速に計測する手法を開発した。 ◆膨大な細胞集団から単一の細胞を迅速・正確に探し出す計測手法として用いることにより、再生医療、がん診断、バイオ医薬品、バイオ燃料などの研究を加速させることが期...
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酵素を超えるシアル酸類の簡便・迅速合成法を開発 1.発表者:金井求(東京大学大学院薬学系研究科薬科学専攻 教授) 清水洋平(東京大学大学院薬学系研究科薬科学専攻 助教) 魏暁峰(東京大学大学院薬学系研究科薬科学専攻 博士課程3年) 2.発表のポイント: ◆ウイルスの感染やがんの転移に重要な働きを果たしているシアル酸と呼ばれる高次糖を簡便かつ多様に合成する新たな技術の開発に成功した。 ◆本研究成果により、入手容易な糖の直接変換反応を鍵としたシアル酸類の迅速な合成・供給を実現させた。 ◆シアル酸はさまざまな生物学的事象に関わっている重要...
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東大、成層圏オゾンホールの影響を地表に伝える南大洋の水温分布を解明
成層圏オゾンホールの影響を地表に伝える南大洋の水温分布 ―20世紀後期に観測された南半球の気候変化、 および気候の将来予測に対する示唆― 1 発表者: 中村 尚(東京大学先端科学技術研究センター 教授) 西井 和晃(東京大学先端科学技術研究センター 助教) 2 発表のポイント: ◆南極成層圏の「オゾンホール(注1)」の影響として20世紀後期に南半球で観測された対流圏の偏西風強化が、南大洋の強い海面水温勾配無しには起き得なかったことを明らかにしました。 ◆成層圏オゾンホールが対流圏偏西風の変化を通じて地表の気候変化に影響を及ぼすために必要不可欠な要因として、南大洋の水温分布に...
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東大など、神経伝達物質やインスリン分泌の新しい可視化法を開発し分泌速度の謎を解明
神経伝達物質やインスリン分泌の新しい可視化法開発:分泌速度の謎を解明 1.発表者: 河西 春郎(東京大学大学院医学系研究科 附属疾患生命工学センター 構造生理学部門教授) 高橋 倫子(東京大学大学院医学系研究科 附属疾患生命工学センター 構造生理学部門講師) 2.発表のポイント: ◆神経伝達物質の放出はミリ秒の時間経過で起こるのに対し、インスリン分泌は遅い。この速度を何が決めているのか不明だった。 ◆今回、開口放出を起こす複数の蛋白質(注1)の複合化を蛍光寿命測定法(注2)で調べたところ、神経終末ではそれらが既に複合した状態で刺激を待っているのに対して、インスリン分泌細胞...
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東大、微生物によるバイオ燃料生産の鍵となる酵素のしくみを解明
微生物によるバイオ燃料生産の鍵となる酵素のしくみを解明 酸化的セルロース分解の「ミッシングリンク」 1.発表者: 南 ヨンウ(東京大学大学院農学生命科学研究科応用生命工学専攻 大学院生;当時) 仁平 高則(新潟大学大学院自然科学研究科 食品製造学研究室 特任助教) 荒川 孝俊(東京大学大学院農学生命科学研究科応用生命工学専攻 助教) 斉藤 由華(新潟大学大学院自然科学研究科 食品製造学研究室 大学院生;当時) 北岡 本光(農研機構食品総合研究所 食品バイオテクノロジー研究領域 上席研究員) 中井 博之(新潟大学大学院自然科学研究科 食品製造学研究室 准教授) 伏信 進矢(...
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発熱に関わる脂質メディエーター産生の仕組みを発見 1.発表者: 北 芳博(東京大学大学院医学系研究科 ライフサイエンス研究機器支援室 准教授/同研究科 リピドミクス社会連携講座 兼務) 清水 孝雄(東京大学大学院医学系研究科 リピドミクス社会連携講座 特任教授/国立国際医療研究センター研究所 所長) 狩野 方伸(東京大学大学院医学系研究科 神経生理学分野 教授) 崎村 建司(◇)(新潟大学脳研究所 細胞神経生物学分野 教授) ◇教授名の正式表記は添付の関連資料を参照 2.発表のポイント: ◆発熱をおこすプロスタグランジンE2(PGE2、注1)が脳で産生される仕組みを明らかにしま...
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東大など、自己免疫疾患に伴う骨粗しょう症のしくみの一端を解明
抗体が骨を壊す ―自己免疫疾患に伴う骨粗しょう症のしくみの一端を解明― 1.発表者: 高柳 広(東京大学大学院医学系研究科 病因・病理学専攻 免疫学講座 免疫学 教授) 古賀 貴子(東京大学大学院医学系研究科 病因・病理学専攻 免疫学講座 免疫学 特任助教) 2.発表のポイント: ◆抗体(IgG)が抗原と結合してできる免疫複合体(注1)が破骨細胞を増やして骨を壊す、という抗体の新たな役割をマウスにおいて発見しました。 ◆炎症に伴い免疫複合体が増えることと、免疫複合体に対する受容体(Fcγ受容体)の感受性が高まることが、骨が減る原因となることがわかりました。 ◆自己免疫疾患や炎症性...
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東大、マンガを使った認知行動療法eラーニングにより働く人のうつ病を1/5に減らすことに成功
マンガを使った認知行動療法eラーニングにより 働く人のうつ病を1/5に減らすことに成功 1.発表者:川上憲人(東京大学大学院医学系研究科精神保健学分野 教授) 2.発表のポイント: ◆マンガを使った認知行動療法(注1)によるストレスマネジメントのeラーニングを新たに開発しました。 ◆本eラーニングを受講した企業従業員は、調査期間後に遅れて受講した従業員に比べて1年間のうつ病の発症率が1/5に減ることを見出しました。 ◆今後、職場におけるうつ病の予防が、低コストで、多くの従業員に一度に提供することができるeラーニングにより可能になることが期待されます。 3.発表概要: うつ病な...
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東大など、DNA損傷下における細胞周期の新たな制御因子Rad54Bを発見
がん発生の基盤となる仕組みを探る ―DNA損傷下における細胞周期の新たな制御因子― 1.発表者: 安原 崇哲(東京大学大学院医学系研究科 博士課程4年) 鈴木 崇彦(帝京大学 医療技術学部 診療放射線学科 教授) 桂 真理(東京大学アイソトープ総合センター 特任助教) 宮川 清(東京大学大学院医学系研究科附属疾患生命工学センター 放射線分子医学部門 教授) 2.発表のポイント: ◆DNAが損傷した状況では本来、細胞周期(注1)を停止させる仕組みが存在するが、その仕組みを無効にする新たな遺伝子Rad54Bを発見した。 ◆Rad54BがDNA損傷下で細胞周期を進行させ、遺伝情報の異常を伴った細胞の生...
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東大など、粘菌の「集まれ!」の合図への応答にはダイオードのような整流作用が働いていることを解明
粘菌の「集まれ!」の合図への応答には ダイオードのような整流作用が働いている。 1.発表者: 澤井 哲(東京大学 大学院総合文化研究科広域科学専攻 准教授) 中島昭彦(東京大学 大学院総合文化研究科広域科学専攻 複雑系生命システム研究センター 特任助教) 2.発表のポイント: ◆細胞性粘菌が細胞間を波のように伝播する誘引物質を合図に集まる性質により、理論上、去りゆく波にも反応して元居た場所へ戻っていってしまう「走化性パラドクス」が生じる。 ◆2つの新技術の開発(微小流路内の高精度な層流制御技術、細胞内反応の定量的測定技術の開発)と理論モデルの検証によって、「走化性パラドクス...
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新しいプレートは大地震を起こしやすい −プレート浮力が地震サイズ分布を決める− <発表者> 西川友章(東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻 修士課程2年) 井出 哲(東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻 教授) <発表のポイント> ◆全世界の沈み込み帯(注1)における地震サイズ分布(地震の大きさ・頻度の分布)の違いを調査し、沈み込むプレートの年代(注2)が新しい地域(チリ海溝など)ほど大地震が発生しやすいことを示した。 ◆沈み込むプレートの重さの違いに起因する、プレート境界にかかる圧縮の力の大きさの違いが、その原因であることを解明した。 ◆地震サイズ分布を決定...
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固体内酸素を利用した新原理電池の開発 ―現行リチウムイオン電池の限界を超える革新的二次電池― 1.発表者: 水野 哲孝(東京大学大学院工学系研究科 応用化学専攻 教授) 2.発表のポイント: ◆酸化物イオンと過酸化物イオンの間の酸化還元反応を正極で利用した新原理の電池システムの動作を実証した。 ◆本原理の電池システムは、現行のリチウムイオン電池の性能の限界を超える高エネルギー密度、高容量を実現することが可能で、低価格化、安全性も期待できる。 ◆性能向上を図ることで、電気自動車用や定置用の高性能要求を満たす次世代二次電池としての実用化が期待できる。 3.発表概要: 電気エネ...
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東大、1ナノメートルの人工分子マシン1個を「見て・触る」ことに成功
1ナノメートルの人工分子マシン1個を「見て、触る」ことに成功: 光学顕微鏡による1分子モーションキャプチャ ●発表のポイント: (1)生体内でエネルギー変換を行う分子の振る舞いを可視化する「ビーズプローブ光学顕微鏡1分子運動計測法」を用いて、1ナノメートルの人工分子マシン1個の回転運動を「見て、触る」ことに初めて成功した。 (2)本手法の適用範囲はこれまで大きさ10ナノメートルのものに限られていたが、人工分子マシンに200ナノメートルのビーズを結合させることにより、その適用範囲を広げた。 (3)人工分子マシン1個の典型的な大きさである1ナノメートルの範囲を「見て、触って」性...
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東大、「セシウム花粉」の内部被ばく影響は砂埃に比べて無視できるほど小さいことなど解明
「セシウム花粉」の内部被ばく影響は砂埃に比べて無視できるほど小さい 1.発表者: 桧垣 正吾(東京大学アイソトープ総合センター 助教) 2.発表のポイント: ◆東日本在住の一般市民が2012年春に着用した不織布製マスクに付着した放射性セシウムおよびスギ花粉数を測定した ◆一般市民が吸入によって内部被ばくを引き起こすのは、放射性セシウムが吸着した砂埃とみられる物質であり、「セシウム花粉」の吸入による影響は砂埃に比べて無視できるほど小さい ◆放射性セシウムの吸入による年間の内部被ばく線量は最大で3.2μSv(マイクロシーベルト)と見積もられ、年間の公衆被ばく限度1mSvの310分の1...
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東大、ガラス基板上に低コストでLEDディスプレーを作製する技術を開発
「ガラス基板上に低コストでLEDディスプレーを作製する技術を開発」 ●発表のポイント: ◆安価なガラス基板上に低コストでLED(*1)ディスプレーの作製を可能とする技術を開発した。 ◆原子が不規則に並んだ(非晶質)ガラス基板上にRGBのフルカラーのLEDを実現した。 ◆LEDの製造コストが劇的に安くなり、液晶ディスプレーや有機EL(*2)にとって代わる、高性能・高信頼性のディスプレーや通信機能を備えた面発光照明などに応用されることが期待される。 ●発表概要: これまで無機半導体を用いた発光ダイオード(LED)は高価なサファイア等の単結晶基板(*3)の上に、MOCVD法(*4)とよばれる生産性の低い手法で形...
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東大、細胞の開口分泌現象を高精細に可視化する蛍光試薬の開発に成功
細胞の開口分泌現象を高精細に可視化する蛍光試薬の開発に成功 〜アレルギー治療薬の開発に応用可能か〜 1.発表者: 浅沼 大祐(東京大学大学院医学系研究科 脳神経医学専攻 神経生物学分野 助教) 廣瀬 謙造(東京大学大学院医学系研究科 脳神経医学専攻 神経生物学分野 教授) 2.発表のポイント: ・新たな蛍光試薬を開発し、蛍光顕微鏡の観察下で細胞の物質分泌に関わる開口分泌現象を高精細に可視化することに成功した。 ・アレルギー性疾患においては開口分泌現象が過度に生じ、過剰な炎症物質の放出を引き起こす原因となる。疾患の仕組みの解明や治療薬の開発などで蛍光試薬は非常に実用性の高い研...
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世界最高強度の光で探る真空 〜未知の「場」を探して〜 <発表者> 浅井祥仁(東京大学大学院理学系研究科物理学専攻 教授) 難波俊雄(東京大学 素粒子物理国際研究センター 助教) 矢橋牧名(理化学研究所 放射光科学総合研究センター グループディレクター 【発表のポイント】 >真空に潜んだ未知のモノ(場)や量子力学が予言する粒子対を、X線自由電子レーザー施設(SACLA)を用いて探索した。 >強力で質の高いX線源を用いて素粒子研究ができることを示し、X線同士の衝突技術など素粒子研究で鍵となる技術を確立した。 >高強度のX線が基礎科学にも重要な役割を果たすことを示した初めての成果である。 ...
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東大など、哺乳類において雌の生殖制御中枢の活動を促進するフェロモンを同定
哺乳類において雌の生殖制御中枢の活動を促進するフェロモンを同定 <発表者> 村田健(東京大学大学院農学生命科学研究科 応用動物科学専攻 博士課程3年;当時) 渡邉秀典(東京大学大学院農学生命科学研究科 応用生命化学専攻 教授) 岡村裕昭(農業生物資源研究所 動物科学研究領域 動物生産生理機能研究ユニット・ユニット長) 武内ゆかり(東京大学大学院農学生命科学研究科 応用動物科学専攻 准教授) 森裕司(東京大学大学院農学生命科学研究科 応用動物科学専攻 教授) <発表のポイント> ◆雌ヤギの生殖神経内分泌機能を促進するフェロモンを同定しました。 ◆哺乳類で初めて、脳の視床下...
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顔料が高性能な電子材料に ‐高い電子移動度を示すアナターゼ型酸窒化タンタルを合成‐ <発表者> 長谷川哲也(東京大学大学院理学系研究科化学専攻 教授) 廣瀬靖(東京大学大学院理学系研究科化学専攻 助教) 鈴木温(東京大学大学院理学系研究科化学専攻 博士課程1年) <発表のポイント> >顔料や光触媒として応用が研究されている酸窒化タンタル(TaON)が高性能な半導体材料であることを発見しました。 >アナターゼ型の結晶構造を持つTaONの高品質な単結晶薄膜を世界で初めて合成しました。 >アナターゼ型TaONは太陽電池や発光ダイオードなどの光デバイスの電極や水素発生用の光触媒への応用が、酸窒化...
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世界最小の多細胞生物の発掘 〜4細胞で2億年間ハッピーな生きた化石"しあわせ藻"〜 <発表者> 新垣 陽子(東京大学 大学院理学系研究科 生物科学専攻 博士課程1年) 豊岡 博子(東京大学 大学院理学系研究科 生物科学専攻 特任研究員) 野崎 久義(東京大学 大学院理学系研究科 生物科学専攻 准教授) <発表のポイント> >4個の細胞からなるシンプルな生物、"しあわせ藻"(シアワセモ)の形態が多細胞生物としての基本的な特徴を持つことを世界で初めて明らかにしました。 >世界最小の多細胞生物の発見は単細胞生物と多細胞生物の境界を明確に定義し、生物学の教科書の刷新をもた...
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熱い酸素ガスを広範囲に放出する遠方銀河を発見:銀河進化の最終段階を目撃 1.発表者:ユマ スラポン(Yuma Suraphong) (東京大学宇宙線研究所 日本学術振興会外国人特別研究員) 2.発表のポイント: ◆地球から90億光年離れた宇宙に、熱い酸素ガスを広範囲に放出している銀河を12個発見しました。ガスの放出範囲は最大25万光年になるものもあり、それぞれの銀河の大きさを超えています。 ◆遠方銀河による酸素ガスの大規模な放出を系統的に探査・発見したのは本研究が初めてです。 ◆今回の発見は、銀河での星形成活動を終わらせる物理的メカニズムを解明するための大きなステップといえます。 3.発表...
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東大、奄美大島の希少種:外来種マングースの防除事業成果を発表
今、よみがえりつつある奄美大島の希少種:外来種マングースの防除事業の成果 <発表者> 宮下 直(東京大学大学院農学生命科学研究科生圏システム学専攻 教授) 深澤 圭太(独立行政法人 国立環境研究所生物・生態系環境研究センター 研究員) 亘 悠哉(一般社団法人 日本森林技術協会 専門技師) 西嶋 翔太(東京大学大学院農学生命科学研究科生圏システム学専攻 特任研究員) 深澤 真梨奈(東京大学大学院農学生命科学研究科生圏システム学専攻 修士課程;当時) 阿部 愼太郎(環境省那覇自然環境事務所 野生生物課 課長補佐) 山田 文雄(森林総合研究所鳥獣生態研究室 特任研究員) 鑪 ...
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東大、マウスにおける筋萎縮性側索硬化症の遺伝子治療実験に成功
マウスにおける筋萎縮性側索硬化症の遺伝子治療実験に成功 −孤発性筋萎縮性側索硬化症の根本治療へ向けた大きなステップ― 1.発表者: 郭 伸(国際医療福祉大学 臨床医学研究センター 特任教授/東京大学大学院医学系研究科附属疾患生命工学センター 臨床医工学部門客員研究員) 山下 雄也(東京大学大学院医学系研究科附属疾患生命工学センター 臨床医工学部門特任研究員) 2.発表のポイント: ◆死に至る難病であり、これまで治療法がなかった筋萎縮性側索硬化症(ALS、(注1))の発症原因に根ざした新規な根本治療法の開発に成功した。 ◆モデルマウスにアデノ随伴ウイルス(注2)を静脈注射し神経...
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光で匂いを感じる昆虫をつくりだす! ‘フェロモン’を高感度で認識する脳のなぞを解明 1.発表者: 神崎亮平(東京大学先端科学技術研究センター・教授) 田渕理史(東京大学大学院工学研究科先端学際工学専攻・大学院生、当時) 櫻井健志(東京大学先端科学技術研究センター・特任助教) 2.発表のポイント: ◆オスのカイコガは、性フェロモンの刺激が微弱なときは、時間的に異なる刺激を脳内で統合することで性フェロモンへの感度を向上させ、メスを探すフェロモン源探索行動を起こすことを発見した。 ◆光で性フェロモンを感じる遺伝子組換えカイコガを作出し、光によってあたかもフェロモン刺激を与えたか...
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東大、人からイヌにうつるあくびには飼い主とイヌの絆が重要であることを証明
人からイヌにうつるあくびには飼い主とイヌの絆が重要であることを証明 1.発表者: テレサ ロメロ(東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻 特任研究員) 今野 晃嗣(京都大学野生動物研究センター・日本学術振興会特別研究員PD) 長谷川 壽一(東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻 教授) 2.発表のポイント: ◆見知らぬ人のあくびよりも飼い主のあくびの方がイヌに伝染しやすいことを明らかにしました。 ◆イヌの心拍を計測することにより、イヌにおける伝染性のあくびが不安やストレスではなく飼い主とイヌの絆や共感によって大きく影響されることを初めて明らかにしました。 ◆人間社会で活...
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東大、水平移動するアザラシの移動コストが中性浮力の時に最小になることを解明
水平移動するアザラシの移動コストは中性浮力の時に最小となる ――バイオロギングによる野外操作実験から―― 1.発表者: 佐藤 克文(東京大学大気海洋研究所 准教授) 青木 かがり(東京大学大気海洋研究所 海洋科学特定共同研究員) 渡辺 佑基(国立極地研究所 助教) パトリック・ミラー(セント・アンドリュース大学 講師) 2.発表のポイント: ◆水生動物が中性浮力を有する時に水平移動に要するエネルギー(移動コスト)が最小となることを明らかにした。 ◆野外環境下においてバイオロギング(注1)手法と操作実験を組み合わせ、未解明の仮説を検証した。 ◆仮説発掘型のバイオロギング手法...
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東大など、大脳皮質の機能マップ面積が神経細胞の多様性と連動していることを解明
脳の学習能力の源泉は“ダーウィニズム” 〜大脳皮質の機能マップの面積が神経細胞の多様性と連動していることが明らかに〜 1.発表者:高橋宏知(東京大学先端科学技術研究センター講師) 2.発表のポイント: ◆どのような成果を出したのか 神経細胞の多様化と自然選択により、脳が効率的な情報処理能力を獲得するという「神経ダーウィニズム仮説」を裏付けた。 ◆新規性(何が新しいのか) 学習にともなって、脳の機能マップ(注1)の面積と、神経細胞の多様性が連動して変化することを初めて示した。 ◆社会的意義/将来の展望 将来的には効果的な教育、創造性の涵養、リハビリ方法などの確立への応...
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東大、プラズマ乱流により急速に発達する磁気リコネクションを発見
プラズマ乱流により急速に発達する磁気リコネクション(磁力線のつなぎかえ現象)の発見 <発表者> 東森一晃(東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻 博士課程学生) 横井喜充(東京大学生産技術研究所 助教) 星野真弘(東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻 教授) <発表のポイント> >プラズマ乱流によって爆発的に発展する高速磁気リコネクション過程を発見した。 >新たに開発した乱流シミュレーションモデルを世界で初めて磁気リコネクション系に適用し、乱流がどのように磁気リコネクションを促進するか明らかにした。 >今後はリコネクション研究だけに留まらず、様々な宇宙プラズマ...
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東大、新しい量子状態を示唆する電子のスピンと軌道が絡み合った共鳴状態の観測に成功
電子のスピンと軌道の絡み合った共鳴状態の世界初の解明 新しい量子状態の存在を示唆する成果 <本研究成果のポイント> ・新しい量子状態を示唆する、スピンと軌道が混ざったスピン軌道共鳴状態を観測 ・低温では、電子の軌道とスピンが強く関連しながら揺らいだ状態が実現していることを観測 <概要> 大阪大学大学院基礎工学研究科(物質創成専攻物性物理工学領域)若林裕助准教授、東京大学物性研究所 中辻知准教授を中心とする研究グループは、蜂の巣構造を基本骨格とする銅酸化物(図1)において、電子の持つ自由度であるスピンと軌道が量子力学的に混ざった状態に特徴的な構造を観測することに世界で初めて成...
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東大、日本人は相手にアイコンタクトをとられると「近づきがたい」と感じる事を発表
日本人はアイコンタクトをとられると「近づきがたい」と感じる ―より円滑な異文化コミュニケーションに向けて― 1.発表者: 明地 洋典(日本学術振興会 特別研究員PD) 長谷川 寿一(東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻 教授) ヤリ・ヒエタネン(タンペレ大学(フィンランド) 教授) 2.発表のポイント: ◆成果:日本人が欧米人(フィンランド人)と比較し、アイコンタクトをとられるとその相手に対し「近づきがたい」「怒っている」と感じやすいことを示しました。 ◆新規性:アイコンタクト行動には文化差があることが報告されてきましたが、その差は生理的な要因によるものではなく、アイコンタク...
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東大、メスマウスを誘うオスの尿臭として新規不飽和脂肪族アルコールを発見
メスマウスを誘うオスの尿臭として新規不飽和脂肪族アルコールの発見 発表者 吉川 敬一(東京大学大学院農学生命科学研究科 応用生命化学専攻 特任研究員) 中川 弘瑛(東京大学大学院新領域創成科学研究科 先端生命科学専攻 修士課程(当時)) 森 直紀(東京大学大学院農学生命科学研究科 応用生命化学専攻 助教) 渡邉 秀典(東京大学大学院農学生命科学研究科 応用生命化学専攻 教授) 東原 和成(東京大学大学院農学生命科学研究科 応用生命化学専攻 教授) <発表のポイント> ◆どのような成果を出したのか 雄マウスの尿から発せられて、雌を惹きつける新規物質として、(Z)−5−tetra...
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東大、認知症原因遺伝子の一つであるプログラニュリンの役割を解明
東京大学大学院農学生命科学研究科 研究成果 プログラニュリンは脳内炎症反応を軽減する −認知症原因遺伝子の一つであるプログラニュリンの役割を解明− <発表者> 田中良法(東京大学大学院農学生命科学研究科獣医学専攻 博士課程、日本学術振興会 特別研究員) 松脇貴志(東京大学大学院農学生命科学研究科獣医学専攻 助教) 山内啓太郎(東京大学大学院農学生命科学研究科獣医学専攻 准教授) 西原眞杉(東京大学大学院農学生命科学研究科獣医学専攻 教授) <発表のポイント> ・脳傷害部位に集積する活性化ミクログリア(注1)は、プログラニュリンを発現する。 ・プログラニュリン欠損マウスでは...
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金属ナノクラスターを用いて高度な触媒的不斉反応を実現! 〜クラスター触媒科学のブレークスルー〜 <発表者> 小林 修(東京大学大学院理学系研究科化学専攻 教授) <発表のポイント> ▼どのような成果を出したのか ロジウムと銀から成る金属ナノクラスター(注1)を固定化した高分子触媒を用いて、触媒的不斉1,4−付加反応を高い選択性で実現した。 ▼新規性(何が新しいのか) 金属ナノクラスター触媒による高選択的な触媒的不斉炭素−炭素結合生成反応として初めてである。 ▼社会的意義/将来の展望 金属の漏出がなくリサイクルが可能な環境調和型の触媒であり、高収率・高選択性も出せるため実用化...
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太陽系外の複数惑星系における惑星同士の食を初めて発見 <発表者> 平野 照幸(東京大学大学院理学系研究科 物理学専攻 博士課程3年) 増田 賢人(東京大学大学院理学系研究科 物理学専攻 修士課程1年) 須藤 靖(東京大学大学院理学系研究科 物理学専攻 教授) <発表のポイント> >太陽系外の複数惑星系における2つの惑星がほぼ同一平面上を公転しており、かつそれが(太陽系の太陽に当たる)中心星の自転軸と直交している初めての観測的証拠を得た >中心星の前を惑星が通過するトランジット現象が2つの惑星に対して同時に起こり、かつその最中に2つの惑星同士もまた食を起こすという極めてまれな...
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東大など、生殖行動におけるメスの脳とオスの脳の違いをメダカで発見
生殖行動における、メスの脳とオスの脳の違いをメダカで発見 〜メスだけが性ホルモンの影響を受ける脳の部位〜 <発表者> 平木 十和子(東京大学 大学院農学生命科学研究科 水圏生物科学専攻 博士課程1年) 竹内 研生(東京大学 大学院農学生命科学研究科 水圏生物科学専攻 博士課程1年) 妻木 孝泰(東京大学 大学院農学生命科学研究科 水圏生物科学専攻 修士課程2年;当時) 善方 文太郎(東京大学 大学院理学系研究科 生物科学専攻 博士課程2年) 神田 真司(東京大学 大学院理学系研究科 生物科学専攻 特任助教) 岡 良隆(東京大学 大学院理学系研究科 生物科学専攻 教授) 長...
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アカゲザルにおける味覚関連遺伝子群の発現様式を解明 [発表者] 石丸 喜朗(東京大学大学院農学生命科学研究科応用生命化学専攻・特任助教) 阿部 美樹(東京大学大学院農学生命科学研究科応用生命化学専攻・修士課程学生(当時)) 朝倉 富子(東京大学大学院農学生命科学研究科応用生命化学専攻・特任教授) 今井 啓雄(京都大学霊長類研究所分子生理部門・准教授) 阿部 啓子(東京大学大学院農学生命科学研究科応用生命化学専攻・特任教授) <発表のポイント> ◆どのような成果を出したのか ヒト近縁種であるアカゲザルにおいて、味覚受容体等がどのように発現しているかを詳細に解析し、これま...
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東大など、日本人に多い非ホジキンリンパ腫の発症メカニズムの一端を解明
日本人に多い非ホジキンリンパ腫の、ユビキチン化を介した発症機構の解明 〜抗がん剤や自己免疫疾患治療薬の創薬の基盤として期待〜 <発表者> 徳永 文稔(群馬大学生体調節研究所 教授) 西増 弘志(東京大学理学系研究科生物化学専攻 特任助教) 石谷 隆一郎(東京大学理学系研究科生物化学専攻 准教授) 濡木 理(東京大学理学系研究科生物化学専攻 教授) <発表のポイント> >どのような成果を出したのか 脱ユビキチン化酵素A20が直鎖状ユビキチンに結合することでNF−κB経路を制御していることを発見した >新規性(何が新しいのか) 非ホジキン(B細胞)リンパ腫の発症機構に、A2...
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スピンを利用したテラヘルツ光の制御に成功 ―新たな電気磁気光デバイスの原理を実証― 1.発表者:十倉好紀(東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻 教授) 貴田徳明(東京大学大学院新領域創成科学研究科物質系専攻 准教授) Sandor Bordacs(東京大学大学院工学系研究科附属 量子相エレクトロニクス研究センター 特任研究員) 2.発表のポイント: (1)光によって特殊な磁石中のスピンを操作することに成功 (2)スピンを利用することで、テラヘルツ光の振動方向(偏光)と強度の制御を実現 (3)テラヘルツ帯の電...
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東大など、プラスミンの阻害剤投与による悪性リンパ腫・白血病の生体内増殖抑制に成功
「悪性リンパ腫・白血病治療に新展開 −新規分子療法に有効性 ―東大医科研がリンパ腫・白血病治療に新たな可能性を示す―」 ■発表者: 服部 浩一(東京大学医科学研究所 幹細胞治療研究センター 幹細胞制御領域 特任准教授) ■発表概要: 血液線維素溶解系因子プラスミンの阻害剤の投与により、マトリックスメタロプロテイナーゼ活性の抑制を介し、悪性度の高いリンパ腫・白血病の生体内増殖を抑制することに成功した。 ■発表内容: 悪性リンパ腫・白血病は、血液系細胞の悪性化によって生じるがんの一種で近年本邦でも増加してきており、数多くの新薬が開発されてはいるものの、組織型によって、未だに致命率...