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透過型電子顕微鏡
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大分大とJST、世界最高レベルの性能を持つアンモニア合成触媒を開発
世界最高レベルの性能を持つアンモニア合成触媒を開発 〜金属の特殊な積層構造と塩基性酸化物の相乗作用〜 ■ポイント ○アンモニアは化学肥料の原料として重要な化学物質であり、近年は再生可能エネルギーの貯蔵・輸送を担うカーボンフリーのエネルギーキャリアとしても重要性が増している。そのため、アンモニアを高効率で生産する高活性な触媒の開発が求められてきた。 ○既存の工業プロセスよりも理想的な条件で、世界最高レベルのアンモニア合成性能を示す触媒を開発することに成功した。 ○開発した触媒の表面は特殊な構造を持つこと、さらにその表面構造と担体の塩基性の相乗効果によって、高いアンモニア合成活...
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名大など、機械的強度や安定性などに優れた有機ナノチューブの簡便な合成に成功
全く新しい有機ナノチューブの簡便な合成に成功 〜延ばして、巻いて、固めて、チューブの出来上がり〜 ■ポイント ○近年、さまざまな機能を付与できる有機分子で構成された筒状の有機ナノチューブに注目が集まっている。 ○今までの有機ナノチューブは構造的な脆弱性や合成の難しさなどの問題があった。 ○機械的強度や安定性などに優れた強固な共有結合でつながる有機ナノチューブの簡便な合成手法の開発に成功した。 JST戦略的創造研究推進事業において、ERATO伊丹分子ナノカーボンプロジェクト、名古屋大学 大学院理学研究科、名古屋大学 トランスフォーマティブ生命分子研究所(WPI−ITbM)の伊丹 健一郎 教授、...
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東陽テクニカ、慶大理工学部中央試験所内に「ナノイメージングセンター」を開設
慶應義塾大学理工学部と産学連携室 「ナノイメージングセンター」を開設 株式会社東陽テクニカ(本社:東京都中央区、代表取締役社長:五味 勝、以下 東陽テクニカ)は、この度、慶應義塾大学理工学部中央試験所と地域産学官共同研究拠点整備事業に関する契約を締結し、同所内に「ナノイメージングセンター」を2016年7月20日に開設いたしました。 この事業は、慶應義塾大学と東陽テクニカが持つナノイメージング技術を駆使した観察・分析ソリューションを、学術・産業両分野に普及させ活用することにより、科学技術を駆動力とした経済の活性化と価値創出を目的としています。 【設立背景・目的】 微小な領域を...
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東大、クロレラが硫黄源欠乏ストレスを受けると細胞内にリンを高蓄積することを解明
リンを高蓄積するクロレラ ―地上から失われつつあるリンの水中での回収に期待― 1.発表者: 河野 重行(東京大学大学院新領域創成科学研究科先端生命科学専攻 教授) 大田 修平(東京大学大学院新領域創成科学研究科先端生命科学専攻 特任助教) 2.発表のポイント: ◆クロレラの細胞は硫黄源欠乏ストレスを受けると、細胞内にリンが加速的に蓄積されることを明らかにしました。 ◆取り込んだリン酸はポリリン酸として液胞の中に蓄積されることを発見しました。 ◆藻類を使った生物肥料やリンのバイオリファイナリーに応用され、この分野の発展に寄与することが期待されます。 3.発表概要: リンは、...
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産総研、棒状やリボン状に形状制御されたナノ炭素材料の新しい合成法を開発
棒状やリボン状に形状制御されたナノ炭素材料の新しい合成法を開発 −高効率で量産可能な製造方法を開発− ■ポイント ・配位高分子からカーボンナノロッドとグラフェンナノリボンを合成 ・極めて高い効率で大きなスケールでの生産が可能に ・次世代のキャパシターの電極材料など、高効率なエネルギー貯蔵・変換への寄与に期待 ■概要 国立研究開発法人 産業技術総合研究所【理事長 中鉢 良治】(以下「産総研」という)電池技術研究部門( https://unit.aist.go.jp/riecen/ )【研究部門長 谷本 一美】エネルギー材料研究グループ 徐 強 上級主任研究員とプラディープ パッチファルJSPS特別研究員らは、配位高分子を原...
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世界最高加速電圧の電子顕微鏡が明らかにした原始植物細胞の姿 ―日本のスーパー・ナノテクノロジーが誘う10億年のタイムトラベル― 1. 発表者: 高橋 紀之(東京大学 大学院理学系研究科 生物科学専攻 博士課程3年) 野崎 久義(東京大学 大学院理学系研究科 生物科学専攻 准教授) 2. 発表のポイント: ◆最も原始的と考えられている灰色植物(注1、図1)の細胞の微細3D(立体)構造が世界最高加速電圧の超高圧電子顕微鏡(注2)を用いることで明らかになりました。 ◆10〜20億年前にシアノバクテリア(注3)が共生して誕生した最初の光合成植物の細胞微細構造が初めて3Dレベルで推...
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東北大など、大容量の蓄電が可能な「リチウム空気電池」用電極材料を開発
大容量の蓄電が可能な「リチウム空気電池」用電極材料の開発 〜ナノ多孔質グラフェンとルテニウム系触媒が鍵〜 ■ポイント ・リチウムイオン電池の6倍以上の電気容量を持ち、100回以上繰返し使用が可能な「リチウム空気電池」の開発に成功した。 ・高性能な多孔質グラフェンと触媒により長寿命と大容量を実現。 ・1回の充電で500km以上の走行が可能な電気自動車の実現を視野に。 JST 戦略的創造研究推進事業の一環として、東北大学原子分子材料科学高等研究機構(AIMR)の陳 明偉 教授らは、3次元構造を持つナノ多孔質グラフェン(注1)による高性能なリチウム空気電池(注2)を開発しました。 現在の電...
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スキルミオンの構造を制御する新原理を開拓 −応力による結晶の歪みでスキルミオン構造が変化することを発見− <要旨> 理化学研究所(理研)創発物性科学研究センター強相関物性研究グループの柴田基洋研修生(東京大学大学院 工学系研究科 博士課程 大学院生)、創発物性科学研究センターの十倉好紀センター長(東京大学大学院 工学系研究科 教授)、永長直人副センター長(東京大学大学院 工学系研究科 教授)、日立製作所中央研究所の谷垣俊明研究員らの共同研究グループ(※)は、省電力磁気メモリ素子の情報担体[1]などへの応用が期待されるナノサイズの渦状磁気構造体「スキルミオン[2]」の構造が、応...
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混ざり合わないポリマーを完全に混ぜる手法を開発 −プラスチックの持つ機能を飛躍的に向上− 京都大学(総長:山極壽一)の研究グループは、九州大学(総長:久保千春)および東北大学(総長:里見進)の研究グループと協力し、多孔性物質(※1)を鋳型とすることで、絶対に混ざり合わないと言われていたポリマー(※2)が分子レベルで完全に混ぜ合わせる手法を開発しました。 植村卓史 京都大学大学院工学研究科 准教授、北川進 同大学 物質−細胞統合システム拠点(iCeMS=アイセムス)拠点長・教授らの研究グループは、無数のナノ空間を有する多孔性金属錯体(PCP)の細孔内で異なる種類のポリマーを順次合成し、...
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富士フイルム、角層への浸透性を向上させた「ヒト型ナノアシルセラミド」を開発
「ヒト型アシルセラミド」を世界最小(※1)20nmサイズで安定分散することに成功 角層への浸透性を従来比約6倍に向上させた「ヒト型ナノアシルセラミド」を開発 肌のバリア機能を担う角層細胞間脂質の層状構造を修復 富士フイルム株式会社(社長:中嶋 成博)は、肌のバリア機能(※2)を担う角層細胞間脂質の長周期ラメラ構造(Long Periodicity Phase。以下、LPP。後述「長周期ラメラ構造(LPP)とは」参照。)の形成に必須とされる成分「ヒト型アシルセラミド」を世界最小20nmサイズで安定分散した「ヒト型ナノアシルセラミド」を開発しました。この「ヒト型ナノアシルセラミド」は、「ヒト型アシルセラミド」分散液に比...
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トヨタ、燃料電池の触媒「白金」の挙動をリアルタイムで観察できる新たな手法を開発
トヨタ自動車、燃料電池の触媒「白金」の挙動を リアルタイムで観察できる新たな手法を開発 ―「白金」の劣化要因解析が可能となり、性能・耐久性向上のための研究・開発に寄与― トヨタ自動車(株)(以下、トヨタ)は、一般財団法人 ファインセラミックスセンター(以下、JFCC*)と共同で、燃料電池(FC)の化学反応を促進する触媒として不可欠な「白金」の反応性低下(いわゆる劣化)に至る挙動をリアルタイムで観察できる新たな手法を開発した。 これは、トヨタとJFCCの共同研究グループが、観察・分析用の「透過型電子顕微鏡」の中でFCスタックと同じ発電状態を模擬できる新しい観察用サンプルの作成に成功し、数ナノ...
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産総研、超微細な金属ナノ粒子の触媒を層状炭素材料のグラフェン上への均一な固定化に成功
超微細な貴金属ナノ粒子触媒を固定化 −水素発生反応の触媒として水素エネルギー社会実現に寄与− <ポイント> ・層状炭素材料であるグラフェンに超微細な貴金属ナノ粒子触媒を均一に固定化 ・還元過程で貴金属とともに析出した非貴金属の犠牲により実現 ・超微細な金属ナノ粒子の新しい合成法として広範な応用に期待 <概要> 国立研究開発法人 産業技術総合研究所【理事長 中鉢 良治】(以下「産総研」という)電池技術研究部門【研究部門長 谷本 一美】エネルギー材料研究グループ 徐 強 上級主任研究員とYao CHEN 元産総研特別研究員らは、「非貴金属犠牲法」という新しい手法を開発し、超微細な金属ナ...
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貴金属と酸化物が接合したナノ粒子の生成法を開発 −ナノ粒子の機能高度化に期待− <ポイント> ・貴金属と酸化物が接合したナノ粒子を気相中でクリーンに連続生成 ・卑金属と貴金属の合金のナノ粒子を急激に酸化させるだけのシンプルな方法 ・異種ナノ粒子の接合による新機能発現に期待 <概要> 独立行政法人 産業技術総合研究所【理事長 中鉢 良治】(以下「産総研」という)ナノシステム研究部門( https://unit.aist.go.jp/nri/index_j.html )【研究部門長 山口 智彦】フィジカルナノプロセスグループ 古賀 健司 主任研究員、先進製造プロセス研究部門( https://unit.aist.go.jp/amri/ )【研究部門長 淡野 正信】加工基礎研...
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HED隕石から高圧鉱物を発見 【概要】 広島大学大学院理学研究科の宮原正明准教授、東北大学大学院理学研究科の大谷栄治教授、同研究科の小澤信助教、大学共同利用機関法人情報・システム研究機構国立極地研究所の山口亮助教らを中心とした研究チームは、小惑星ベスタ由来と考えられているHED隕石から、シリカ(SiO2)の高圧相(※1)、コーサイトとスティショバイトを世界で初めて発見しました。NASAの探査機ドーンによる探査でベスタには多数のクレーターが存在することが明らかになっています。これはベスタが激しい天体衝突を経験したことを示唆するものですが、天体衝突時に発生する超高圧力・高温に伴って生成するはずの...
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世界最小の多細胞生物の発掘 〜4細胞で2億年間ハッピーな生きた化石"しあわせ藻"〜 <発表者> 新垣 陽子(東京大学 大学院理学系研究科 生物科学専攻 博士課程1年) 豊岡 博子(東京大学 大学院理学系研究科 生物科学専攻 特任研究員) 野崎 久義(東京大学 大学院理学系研究科 生物科学専攻 准教授) <発表のポイント> >4個の細胞からなるシンプルな生物、"しあわせ藻"(シアワセモ)の形態が多細胞生物としての基本的な特徴を持つことを世界で初めて明らかにしました。 >世界最小の多細胞生物の発見は単細胞生物と多細胞生物の境界を明確に定義し、生物学の教科書の刷新をもた...
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慶大と産総研、ナノメートル・スケールトランジスタ動作中温度の正確な測定に成功
ナノメートル・スケールトランジスタ動作中温度の正確な測定に成功 −次世代半導体集積回路の長期間安定動作へ道− 慶應義塾大学理工学部電子工学科の内田建教授らは、独立行政法人産業技術総合研究所【理事長 中鉢 良治】(以下「産総研」という)ナノエレクトロニクス研究部門( http://unit.aist.go.jp/tia/ )【研究部門長 金丸 正剛】と共同で、産総研つくばイノベーションアリーナ推進本部【本部長 金山 敏彦】スーパークリーンルーム運営室の支援を受け、先端トランジスタの作製・評価技術を駆使し、さまざまな構造の微細トランジスタにおける動作中温度の正確な測定に成功しました。ナノメートル・スケールの素子では...
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産総研、ウエハー常温接合のための原子レベル表面平滑化プロセスを開発
ウエハー常温接合のための原子レベル表面平滑化プロセスを開発 −接合部のひずみを大幅に低減− <ポイント> ・ドライプロセスにより接合表面を原子レベルで平滑化し、常温接合のひずみ低減と強度向上 ・高強度・高信頼性MEMS封止やMEMS・IC集積化のための新しいプロセス技術 ・既存の常温接合装置で、改造せずに対応可能 <概要> 独立行政法人 産業技術総合研究所【理事長 中鉢 良治】(以下「産総研」という)集積マイクロシステム研究センター( http://unit.aist.go.jp/umemsme/ci/ )【研究センター長 前田 龍太郎】大規模インテグレーション研究チーム 倉島 優一 研究員、高木 秀樹 研究チーム長は、ネオン高速原子...
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豪RMITなど、太陽電池に適した低コストで毒性が少ない半導体ナノ結晶の合成に成功
太陽電池に適した低コストで 毒性が少ない半導体ナノ結晶の合成に成功 <ポイント> >希少で高価な元素を使用しない低毒性元素を含む半導体ナノ結晶の開発が課題。 >銅・アンチモン・硫黄を含む半導体ナノ結晶の作り分けに世界で初めて成功。 >溶液塗布プロセスによる低コストで低毒性の無機太陽電池作製へ新たな一歩を開拓。 オーストラリア・ロイヤルメルボルン工科大学(RMIT)の橘泰宏上級准教授らは、資源が比較的豊富で安価な元素である銅・アンチモン・硫黄から成る半導体ナノ結晶(注1)の合成とその作り分けに成功しました。 溶液中における化学反応を利用して合成されるコロイド(注2)状半導体ナノ...
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浜松医科大、東北大などと共同で生きた状態での生物の高解像度電子顕微鏡観察に成功
生きた状態での生物の高解像度電子顕微鏡観察に成功 ―高真空中でも気体と液体の放出を防ぐ「ナノスーツ」を発明― <ポイント> ■生物は多様な環境に対応するために細胞外物質(機能性膜)で覆われている。 ■細胞外物質やそれを模倣した薄い液膜に電子線などを照射することで、高真空中でも蒸発を防ぐ、より強力な「ナノ重合膜(ナノスーツ)」を発明。 ■生きた状態のままで、電子顕微鏡による微細構造観察が実現可能になった。 JST課題達成型基礎研究の一環として、浜松医科大学の針山 孝彦 教授は、東北大学 原子分子材料科学高等研究機構の下村 政嗣 教授らと共同で、高真空下でも生命を保護できる生体適...
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新しい構造を持つ金属ルテニウム触媒の開発に世界で初めて成功−家庭用燃料電池エネファームの耐用年数向上へ− 北川宏 理学研究科教授の研究グループは、面心立方格子(fcc)構造を有する金属ルテニウム(Ru)触媒の開発に成功しました。従来のRu触媒では、六方最密格子(hcp)の構造をとるものしか知られていませんでした。今回、化学的還元法によりRuの原子配列を精密に制御することで、初めてfcc構造を有するRu触媒を得ることに成功したものです。家庭で使用されている燃料電池コジェネレーションシステム「エネファーム」で、金属Ru触媒はレアメタルである白金の耐被毒触媒として使用されています。今回開発されたfcc−Ru触...
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東北大、ナノガラス粒子が単結晶ドメインに寄生することで「透明ガラスセラミックス」の作製に成功
ナノガラス粒子が単結晶ドメインに寄生する 〜究極の“透明ガラスセラミックス”の開発に成功〜 東北大学大学院工学研究科応用物理学専攻の当時大学院生だった山崎芳樹博士(現在は産業技術総合研究所研究員)、高橋儀宏助教、藤原 巧教授らは、単結晶ドメイン中にナノサイズのガラス粒子が寄生することで実用レベルに達する高い透明性を有するガラスセラミックス(結晶化ガラス)の作製に成功しました。これは、従来単結晶の独壇場であった光波制御材料分野に、特異な分極配向や屈折率構造を有する新しい透明フォトセラミックス材料ならびに光学デバイス応用へ大きな進展をもたらす成果と期待されます。本研究成果は、英...
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東大、天然セルロースミクロフィブリル1本単位の強度測定に成功
天然セルロースミクロフィブリル1本単位の強度測定に成功 −その引張破断強度は鋼鉄の約10倍− ■発表者 齋藤継之(東京大学大学院農学生命科学研究科 生物材料科学専攻・助教) 蔵前亮太(東京大学大学院農学生命科学研究科 生物材料科学専攻・修士課程) Jakob Wohlert(スウェーデン王立工科大学・博士研究員) Lars A.Berglund(スウェーデン王立工科大学・教授) 磯貝 明(東京大学大学院農学生命科学研究科 生物材料科学専攻・教授) <発表概要> 地球上で最も豊富なバイオマスであるセルロースは、樹木等の細胞壁において約3ナノメートルと超極細幅で、高結晶性のセルロースミクロフィブリルを形成して...
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産総研、半導体炭化ケイ素(SiC)に微量添加された窒素ドーパントの格子位置を決定
半導体炭化ケイ素(SiC)に微量添加された窒素ドーパントの格子位置を決定 −超伝導体で明らかにする半導体SiCのナノ微細構造− 【ポイント】 ・超伝導X線検出器を搭載したX線吸収微細構造分光装置(SC−XAFS)の公開を開始 ・炭化ケイ素中の微量窒素ドーパントの格子置換位置を実験と第一原理計算から決定 ・低電力損失のパワーデバイスの実現などを通じて省エネルギー社会実現に貢献 <概要> 独立行政法人 産業技術総合研究所【理事長 野間口 有】(以下「産総研」という)計測フロンティア研究部門 大久保 雅隆 研究部門長らは、大学共同利用機関法人 高エネルギー加速器研究機構【機構長...
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東大、圧電材料中ナノドメインの応答をリアルタイムで直接観察することに成功
画像診断装置の高性能化へ −世界初、圧電材料中ナノドメインの応答をリアルタイムで直接観察− 1.発表者:佐藤 幸生(東京大学大学院工学系研究科総合研究機構 助教) 幾原 雄一(東京大学大学院工学系研究科総合研究機構 教授) 2.発表概要: 東京大学大学院工学系研究科総合研究機構の佐藤幸生助教、幾原雄一教授の研究グループは財団法人ファインセラミックスセンターナノ構造研究所(平山司所長代理)と共同で、代表的な圧電材料の1つである圧電セラミックス(PMN−PT)の単結晶に電圧を加えた際にドメインと呼ばれる微小な領域が応答する様子を、「その場透過型電子顕微鏡法」によりリアルタイムで...
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京大、通常電子の1000倍にも達する「重い電子」を2次元空間に閉じ込め超伝導にすることに成功
二次元空間に「最強電子ペア」をもつ超伝導を実現 水上雄太 理学研究科物理学・宇宙物理学専攻大学院生、松田祐司 同教授、芝内孝禎 同准教授、寺嶋孝仁 低温物質科学研究センター教授らの研究グループは、通常の電子の1000倍にも達する大きな有効質量を持つ「重い電子」を、人工的に2次元空間に閉じ込め超伝導にすることに世界ではじめて成功しました。超伝導は二つの電子がペアを組むことによって生じますが、本研究では、これまでの超伝導体では実現できなかった極めて強く結合した電子ペアをもつ特異な超伝導状態が生じていることを明らかにしました。本研究成果は、英国科学雑誌「Nature Physi...