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米国科学アカデミー
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東北大、スピン凍結状態における記憶効果とエネルギー構造を解明
スピン凍結状態における記憶効果とエネルギー構造 〜乱雑さに刻み込まれた「記憶」からエネルギーランドスケープを探る〜 【概要】 東北大学多元物質科学研究所佐藤卓教授グループ、バージニア大学リー教授グループ、テネシー大学ツォウ助教グループらは共同でスピン凍結状態中の記憶効果を詳細に調べる事によりフラストレート磁性体(*1)の示すスピンの凍結状態がランダム系のスピングラス(*2)状態とは本質的に異なるエネルギー構造を持つことを明らかにしました。 ランダム相互作用を持つ磁性体において磁気モーメント(スピン)が低温でランダムに凍結する現象(スピングラス)は古くから知られていました。一...
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九大と東大など、安静時脳活動の詳細な時空間構造を神経発火と脳血流の両面から解明
脳の神経活動の空間パターンは脳血流のパターンに写し取られる 〜安静時脳活動の詳細な時空間構造を神経発火と脳血流の両面から解明〜 九州大学大学院医学研究院・東京大学大学院医学系研究科の大木研一教授、東京大学大学院医学系研究科の松井鉄平助教、九州大学大学院医学研究院の村上知成博士課程3年生らの研究グループは、安静時における脳活動の詳細な時空間構造、更にそれが脳血流に変換される様子を観察することに成功しました。行動していない状態の動物で自発的に起きる安静時脳活動は、機能的磁気共鳴画像法(fMRI)により脳血流信号でも観察できるため近年活発に研究され、脳疾患診断などへの応用が期待されてい...
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同志社大と東大など、コウモリが超音波で行く先を“先読み”しルート選択を行うことを発見
コウモリが超音波で行く先を“先読み”し、ルート選択を行うことを発見 ■ポイント ・コウモリは飛びながら小さな昆虫を次々と捕食するが、その際の超音波によるセンシングと飛行ルートの関係はこれまで明らかではなかった。 ・コウモリが複数の獲物に注意を分散させ、またそれらを高確率で捕らえる飛行ルートを選択していることを発見した。 ・ナビゲーション研究における軌道計画法や選択的注意機構に関する研究分野においてコウモリが新しいモデル動物として有用であることが示された。将来的には高機能の飛行ドローンなど自律移動ロボット分野等への工学応用が期待される。 同志社大学研究開発推進機構の藤岡慧...
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癌細胞の浸潤や転移に関わる細胞運動の仕組みを解明 ○概要 九州大学大学院理学研究院の池ノ内順一准教授らの研究グループは、癌細胞の浸潤や転移に関わるブレブ(Bleb)と呼ばれる細胞膜の突起構造の形成に関わる分子メカニズムを明らかにすることに成功しました。 悪性度の高い癌細胞は浸潤や転移を起こします。このような癌細胞の運動様式として、ブレブと呼ばれる細胞膜の突起構造の形成が重要であることが近年の研究で明らかになってきました。ブレブの形成メカニズムの解明は、癌細胞の浸潤や転移を抑制する新たな治療法の開発に繋がることが期待できます。 本研究成果は、2016年3月14日(月)午後3時(米...
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神経細胞が特定のタイプにのみ分化するメカニズムを解明 脳には多くのタイプの神経細胞が存在し、それぞれが異なる役割を分担して、機能しています。しかし、その分化(注1)のメカニズムの詳細はわかっていませんでした。慶應義塾大学医学部解剖学教室の大石康二講師(非常勤)、仲嶋一範教授らの研究チームは、大脳皮質の神経細胞が、特定のタイプの神経細胞のみに分化するメカニズムを明らかにしました。 神経系における情報処理の司令塔である大脳皮質(注2)では、情報の入力、処理、出力が行われます。これらは、大脳皮質に存在するさまざまなタイプの神経細胞にその役割が担われています。今回の研究では、大脳...
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胆管がんの原因遺伝子の特定と治療法の開発 【概要】 九州大学生体防御医学研究所の西尾美希助教、鈴木聡教授らの研究グループは、九州大学病院別府病院や産業技術総合研究所(茨城県つくば市)と共同で、肝内胆管がんや混合型肝がんの原因としてMOB1(※1)シグナル経路が重要であることを見出しました。また、このシグナル経路を標的とする天然物の探索を行った結果、本年ノーベル賞を受賞した抗寄生虫薬イベルメクチン(※2)が肝内胆管がんの治療薬となりうることも発見しました。今後、肝がんの中でも依然極めて予後が不良であった肝内胆管がんや混合型肝がんの予後を改善できることが期待されます。 本研究は、文...
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東北大、染色体上からリボソームRNA遺伝子が消えた細菌を発見
染色体上からリボソームRNA遺伝子が消えた細菌を発見 〜ゲノムの常識を覆す〜 【研究概要】 東北大学大学院生命科学研究科の地圏共生遺伝生態分野と遺伝情報動態分野の微生物研究グループは、環境細菌(*1)Aureimonas(オーレイモナス)のリボソーム(*2)RNA遺伝子が、安定的に維持される染色体(*3)ではなく、プラスミド(*4)に位置していることを明らかにしました。これまでは、生命の根幹をなすリボソームRNAの遺伝子は染色体上にあるのが当然と信じられてきました。本研究により、生息環境に適応して進化する過程で、細菌のゲノム(*5)は予想外にダイナミックに変化していることが示されました。本研究は、生...
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東北大、酸化ストレス防御因子が鎌状赤血球症の炎症と組織障害の改善を解明
鎌状赤血球症の創薬標的を同定 ‐酸化ストレス防御因子が鎌状赤血球症の炎症および組織障害を改善する‐ 【研究概要】 東北大学大学院医学系研究科の鈴木 未来子(すずきみきこ)講師(ラジオアイソトープセンター)、Nadine Keleku−Lukwete(ナディーン ケレク ルクウェテ)大学院博士課程学生、山本 雅之(やまもとまさゆき)教授(兼東北メディカル・メガバンク機構機構長)らのグループは、酸化ストレス防御因子Nrf2を活性化することによって、鎌状赤血球症の炎症と組織障害が改善することを解明しました。鎌状赤血球症は、世界で最も患者数の多い遺伝性疾患のひとつですが、認可されている治療薬は1種類しかなく、ま...
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鳥取大、カイロウドウケツのシリカ形成に関わる新規タンパク質を発見
カイロウドウケツのシリカ形成に関わる新規タンパク質の発見 〜生物が環境に優しい条件でシリカガラスをつくる仕組みを解明へ〜 ■概要 鳥取大学(学長:豐島 良太)の産学・地域連携推進機構・清水克彦准教授らは、Harvard University Wyss Institute for Biologically Inspired EngineeringのJames C. Weaver博士とともに、カイロウドウケツ骨格中に新規タンパク質グラシンを発見し、このタンパク質が室温中性の条件下でシリカの形成を促進することを明らかにしました。本研究成果は、米国科学アカデミー紀要「Proceedings of the National Academy of Science of the United States of America」電子版Early Editionに公開されました。 ■研究背景 ...
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昆虫の共生のための細胞がどのようにできるかを解明 −形態形成遺伝子の転用による細胞の発生と進化− ■ポイント ●昆虫において共生細菌を保有する菌細胞の形成過程および機構を解明 ●胚発生の過程で、形態形成遺伝子が新しい発現部位を獲得することで菌細胞が形成 ●細胞の分化機構、共生の分子基盤、細菌感染の制御などに関する新知見 ■概要 国立研究開発法人 産業技術総合研究所【理事長 中鉢 良治】(以下「産総研」という)生物プロセス研究部門【研究部門長 田村 具博】生物共生進化機構研究グループ 深津 武馬 首席研究員(兼)研究グループ長、松浦 優 元 産総研技術研修員(現 北海道大学 ...
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光による磁気弾性波の発生と磁区の駆動に成功 −光による高速磁気メモリ制御の実現へ前進− <要旨> 理化学研究所(理研)創発物性科学研究センター強相関物性研究グループの十倉好紀グループディレクター、小川直毅上級研究員らの研究チーム(※)は、磁性絶縁体にパルス光を照射すると磁気弾性波[1]が発生し、局所的に磁区[2]を操作できることを発見しました。また光で発生させた磁気弾性波が、曲率の大きな磁壁[2]に対し、より大きな相互作用を示すことを明らかにしました。 従来の磁気メモリデバイスは、電流をコイルに流すことにより磁界を発生させ、近接する磁性体の磁化の向きを反転させることでデータ...
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阪大など、心不全につながる難病である肺高血圧症の発症メカニズムを解明
キーワード:分子血管学、肺高血圧症、炎症、インターロイキン6、インターロイキン21、マクロファージ 心不全につながる難病 肺高血圧症の発症メカニズムを解明 ■肺高血圧症の病態の鍵を握るインターロイキン6(interleukin−6)の作用を阻害する抗体薬が肺高血圧症モデルマウスでの肺高血圧発症を抑制することを発見 ■インターロイキン6の作用によりTh17細胞で主に産生されるインターロイキン21(interleukin−21)がM2マクロファージの極性化を介して肺高血圧症の病態形成を促進することを発見 ■インターロイキン6やインターロイキン21に対する阻害療法が、肺高血圧症に対する新しい創薬へと発展することを...
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生理学研究所、カプサイシンが引き起こす痛みの増強メカニズムを解明
カプサイシンが引き起こす痛みの増強メカニズム −TRPV1活性化はアノクタミン1の活性化を引き起こす− <内容> 唐辛子に含まれるカプサイシンが辛さ(痛み)を生じさせるメカニズムに、感覚神経にあるTRPV1(トリップ・ブイワン)というイオンチャネルの活性化が関与することは、10年以上前から広く知られています。またTRPV1と同じ感覚神経に発現しているアノクタミン1というイオンチャネルが、TRPV1とは独立して痛みを発生させることも知られています。今回、自然科学研究機構 生理学研究所(岡崎統合バイオサイエンスセンター)の高山靖規特任助教、富永真琴教授、古江秀昌准教授は、富山大学の歌大介助教との共同...
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Hes1を中心とした変形性関節症の制御機構の解明 1.発表者:齋藤 琢(東京大学医学部附属病院 ティッシュ・エンジニアリング部 骨・軟骨再生医療講座 特任准教授) 田中 栄(東京大学大学院医学系研究科/医学部附属病院 整形外科・脊椎外科 教授) 2.発表のポイント: ◆変形性関節症の発症・進行に関わる分子として新たにHes1とよばれるタンパク質をマウスにおいて同定し、その病態制御メカニズムを解明しました。 ◆変形性関節症の強力な制御因子であるNotchシグナル(注1)の中心として、転写因子Hes1がさまざまなタンパク分解酵素や炎症性分子を誘導する機構を明らかにしました。 ◆Notch・Hes1の一連...
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嫌いな刺激に馴れる仕組みを線虫で発見 <ポイント> ・線虫が嫌いな刺激に馴れる度合いを基準に、記憶を数値化する装置を開発。 ・嫌いな刺激に馴れるために必要な2つの神経細胞を発見。 ・馴れた状態の維持に関わる新たな神経回路モデルを提案。 JST戦略的創造研究推進事業において、JSTの杉 拓磨 さきがけ研究者(兼 京都大学 物質−細胞統合システム拠点 特任助教)らは、線虫の記憶を迅速に数値化する装置を開発し、動物が嫌いな刺激に馴れる際の仕組みの一端を解明しました。 動物は、先天的に嫌いで、逃げてしまうような刺激であっても、刺激にさらされ続けると馴れてしまい、次に同じ刺激が訪れた際に...
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遺伝的多様性の新しい影響を発見 わずかな性質の違いが生態系を変化させる可能性 1.発表者: 吉田丈人(東京大学大学院総合文化研究科広域システム科学系 准教授) 笠田 実(東京大学大学院総合文化研究科広域システム科学系 博士課程大学院生) 山道真人(京都大学白眉センター/生態学研究センター 特定助教) 2.発表のポイント: ◆生物のもつ遺伝的性質のわずかな違いが進化や個体数変化のあり方を変えることで、生態系に大きな影響を与える可能性を、プランクトンを用いた実験生態系により初めて実証した。 ◆生物多様性の要素のうち遺伝的多様性については、その重要性を裏付ける学術的知見が乏しい...
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光合成反応の場を作る膜脂質の機能を解明 〜光合成膜脂質のこれまでの常識を覆す〜 静岡大学の粟井光一郎准教授ら研究グループは,光合成反応を行う光合成膜に普遍的に存在するガラクト脂質が,これまでの常識と異なり光合成に必須ではないことを明らかにしました。 <ポイント> ▲植物や藻類などの光合成を行う生物では,光合成膜は主に糖の一種であるガラクトースを持つ脂質(ガラクト脂質)でできており,ガラクト脂質は光合成膜に必須であると考えられてきた。 ▲しかし、その常識は下記の成果により覆された。 ・シアノバクテリアのガラクト脂質合成に関わる糖変換酵素遺伝子mgdEを世界で初めて同定し,mgdE遺伝...
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HED隕石から高圧鉱物を発見 【概要】 広島大学大学院理学研究科の宮原正明准教授、東北大学大学院理学研究科の大谷栄治教授、同研究科の小澤信助教、大学共同利用機関法人情報・システム研究機構国立極地研究所の山口亮助教らを中心とした研究チームは、小惑星ベスタ由来と考えられているHED隕石から、シリカ(SiO2)の高圧相(※1)、コーサイトとスティショバイトを世界で初めて発見しました。NASAの探査機ドーンによる探査でベスタには多数のクレーターが存在することが明らかになっています。これはベスタが激しい天体衝突を経験したことを示唆するものですが、天体衝突時に発生する超高圧力・高温に伴って生成するはずの...
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「つるつる・くるくる」カーボンナノチューブ分子内部の秘密 化学が解き明かすカーボンナノチューブの筒内平滑構造 ※表紙図は添付の関連資料を参照 表紙図.分子ピーポッドの結晶内構造。内部のフラーレンは固体中でくるくると回転する。 フラーレンは、さまざまな配置をとるものの、特異点となる炭素(球で示した原子)が存在する可能性までもが示唆された。 1 発表タイトル 「つるつる・くるくる」 カーボンナノチューブ分子内部の秘密 化学が解き明かすカーボンナノチューブの筒内平滑構造 2 発表者 東北大学/科学技術振興機構(JST) 原子分子材料...
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理研、植物ホルモン「サイトカイニン」の輸送を担う遺伝子を同定
植物ホルモン「サイトカイニン」の輸送を担う遺伝子を同定 −根から葉へのサイトカイニン長距離輸送の鍵遺伝子− <ポイント> ・サイトカイニンの根から地上部への輸送を支える遺伝子は「ABCG14」 ・ABCG14を介して輸送されたサイトカイニンは地上部の成長を促進する ・農産物やバイオマスの増産のための技術開発に期待 <要旨> 理化学研究所(理研、野依良治理事長)は、植物ホルモン「サイトカイニン[1]」の長距離輸送の鍵となる遺伝子「ABCG14」を同定しました。これは、理研環境資源科学研究センター(篠崎一雄センター長)生産機能研究グループの木羽隆敏研究員と榊原均グループディレクター、浦項工科大...
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京大、生体内で隣り合う上皮組織の間にコミュニケーション(上皮間相互作用)の存在を発見
体に本来備わっているガン予防のしくみに迫る 高橋淑子 理学研究科教授、吉野剛史 同特定研究員らの研究グループは、奈良先端科学技術大学院大学、大阪大学の研究グループとの共同研究により、生体内で隣り合う上皮組織の間にコミュニケーション(上皮間相互作用)が存在することを発見しました。このコミュニケーションがうまく働かないと上皮組織が壊れやすくなり、ちょっとした刺激やストレスでがん転移が起こりやすくなります。また、これら上皮間相互作用の実体として、フィブロネクチンが鍵を握ることがわかりました。 本研究成果は、「米国科学アカデミー紀要」(Proceedings of the National Academy of Sciences of...
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東大、治験の段階にある抗がん剤が統合失調症モデル動物にも効果など研究成果を発表
治験の段階にある抗がん剤が統合失調症モデル動物にも効果 思春期のマウスで過剰なシナプス除去を予防 1.発表者: 林(高木) 朗子(東京大学大学院医学系研究科附属疾患生命工学センター 構造生理部門助教) 2.発表のポイント: ◆マウスにおいて統合失調症の発症関連遺伝子の機能を抑制すると、思春期に相当する時期にシナプス(注1)が過剰に除去されることを見出しました。 ◆このマウスに新規抗がん剤候補薬を投与すると、過剰なシナプスの除去と感覚運動情報制御機能(注2)の障害が予防されました。 ◆「シナプスを保護する」という従来の統合失調症の治療戦略にない新たな観点は、早期介入による治療...
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東北大など、大腸菌べん毛モーターをナトリウムイオン流も利用できるように機能させることに成功
大腸菌内で機能するナノスケールの ハイブリッドエネルギー型回転モーター 【リード文】 法政大学生命科学部の曽和義幸専任講師は、名古屋大学理学研究科・本間道夫教授、東北大学多元物質科学研究所・石島秋彦教授、オックスフォード大学・リチャード・ベリー博士との共同研究により、自然界では水素イオン流のみをエネルギー源として利用する大腸菌べん毛モーターを、ナトリウムイオン流も同時に利用できる"ハイブリッドエンジン"のように機能させることに成功しました。本研究成果は米国科学誌「米国科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of Sciences)」のオンライン版で2014年2月17日15:...
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北九州市立大など、ワクチンの効果を高める新規免疫核酸医薬を開発
ワクチンの効果を高める新規免疫核酸医薬の開発に成功 <ポイント> ・安全なワクチンの開発には、自然免疫を活性化する安全なアジュバントの探索が必要。 ・マウスだけでなくサルでもインフルエンザワクチンの効果増強を確認。 ・インフルエンザなどの感染症やウイルス疾患の強力な予防薬への利用が期待。 JST課題達成型基礎研究の一環として、独立行政法人医薬基盤研究所の石井健プロジェクトリーダー(大阪大学免疫学フロンティア研究センター兼任)や小檜山康司研究員らのグループは、北九州市立大学の櫻井和朗教授のグループと共同で、インフルエンザなどの感染症に対する強力なワクチンアジュバント(免疫活性化...
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理化学研究所、ゴルジ体内のタンパク質輸送を制御する分子機構の一端を解明
ゴルジ体内のタンパク質輸送を制御する分子機構の一端を解明 −新開発の顕微鏡システムによりRab GTPアーゼの転換機構を証明− <ポイント> ・新しい高感度共焦点顕微鏡システムを開発 ・複数のRab GTPアーゼ間の転換機構を解明 ・ゴルジ体の成熟を担う分子機構の解明につながる <要旨> 理化学研究所(理研、野依良治理事長)は、酵母を使い、細胞小器官のゴルジ体[1]でのタンパク質輸送を制御する分子機構の一端を解明しました。これは、理研光量子工学研究領域(緑川克美領域長)ライブセル分子イメージング研究チームの中野明彦チームリーダー、須田恭之研究員らの研究チームの成果です。 ヒトや酵母を含む...
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大阪大など、人工細胞を使って膜たんぱく質を「進化」させる技術を開発
人工細胞を使って膜たんぱく質を「進化」させる技術の開発 ・膜たんぱく質を人工的に「進化(改変・改良)」させることは非常に困難であった。 ・α−ヘモリシンの機能を約30倍高め、人工的に「進化」させることに成功。 ・バイオ医薬品スクリーニング、バイオセンサー素子の創出などへの波及効果が期待。 JST課題達成型基礎研究の一環として、大阪大学 大学院情報科学研究科 四方 哲也 教授、工学研究科 松浦 友亮 准教授の研究チームは、人工細胞(注1)を用いて膜たんぱく質を実験室で「進化」させることに成功しました。 変異と選択を繰り返すというダーウィン進化を実験室で再現し、生体高分子である...
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北陸先端大、魚類の保護色細胞からヒントを得た生体ディスプレーを開発
魚類の保護色細胞からヒントを得た生体ディスプレイを開発 −ナノテクノロジーの分子システム構築技術の強力なツールへ期待− 〔ポイント〕 >タンパク質で駆動する光学デバイス(ディスプレイ)が作成可能な事を世界ではじめて実証 >鋳型の基板に構成成分(タンパク質分子)を順次加えるだけで分子デバイスを構築 >タンパク質の応用利用の新展開 >ナノテクノロジーの分子システム構築の新しいツールとして期待 北陸先端科学技術大学院大学(学長 片山 卓也、石川県能美市)マテリアルサイエンス研究科の平塚 祐一(ひらつか ゆういち)准教授と青山 晋(あおやま すすむ)日本学術振興会特別研究員らは...
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京大、分子「PD−1」が自然免疫反応の調節によって免疫難病の発症を抑制することを解明
免疫のブレーキPD−1が、自然免疫反応の調節によって免疫難病の発症を抑制することを解明 本庶佑(ほんじょ たすく) 医学研究科客員教授、竹馬俊介(ちくま しゅんすけ) 同助教、RUI YUXIANG(■羽翔(*)) 同大学院生の研究グループは、免疫のブレーキとして働く分子、PD−1を欠損したマウスを用いて、同分子が自己免疫疾患を抑制する新たな機構を明らかにしました。 この研究成果は、米国科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America)の電子版(米国東海岸標準時9月16日)に掲載されました。 *■印の文字の正式表記は、添付の関連資料を参照 <背景と...
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京大など、タンパク質の組立と分解に関わる新規プロテアーゼを発見
タンパク質の組立と分解に関わる新規プロテアーゼを発見 秋山芳展 ウイルス研究所教授、成田新一郎 同特定助教(現 盛岡大学栄養科学部准教授)、舛井千草 同大学院生は、堂前直 理化学研究所グローバル研究クラスタ先任技師(副主任研究員待遇)、鈴木健裕 同専任技師との共同で、大腸菌プロテアーゼBepAが外膜タンパク質の生合成と分解を促進することを発見しました。 本研究成果は2013年9月3日(米国東部時間)、米国科学雑誌「米国科学アカデミー紀要(PNAS)」のオンライン速報版に掲載されました。 <概要> 外膜はグラム陰性細菌の生存に重要な働きを担っています。大腸菌のプロテアーゼBepAは外膜の...
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白血病細胞の異常を修復するRNAの発見 <ポイント> ・たんぱく質に翻訳されないRNA(非コードRNA)の新たな作用を発見 ・非コードRNAにより、急性白血病の原因である細胞の分化異常を回復させることに成功 ・細胞の分化異常が発症の引き金となる白血病の新しい治療法として期待 JST課題達成型基礎研究の一環として、東海大学医学部の幸谷愛(コウタニアイ)准教授は、奥山一生研究員とともに、急性白血病細胞の分化異常を修復するRNAを発見し、白血病細胞を正常化させる可能性を示しました。 白血病は、未熟な白血球が異常増殖してしまう「血液のがん」です。発症が急激な急性白血病では、遺伝子の働きを調節している転...
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慶大など、ヒトの心臓線維芽細胞から心筋様細胞を直接作製することに成功
ヒトの心臓線維芽細胞から心筋様細胞を直接作製することに成功 [ポイント] ・マウスの心臓線維芽細胞からiPS細胞を経ずに心筋様細胞を直接作製できることは報告されていたが、マウスと同じ因子では、ヒト心筋様細胞を直接作製することはできなかった。 ・5つのヒト心筋誘導遺伝子の同定に成功し、その遺伝子の導入によりヒト心臓線維芽細胞から心筋様細胞を直接作製できることを明らかにした。 ・心筋梗塞などで線維化した組織を心筋組織に戻す新しい心臓再生医療への発展が期待できる。 JST 課題達成型基礎研究の一環として、慶應義塾大学医学部の家田 真樹(イエダ マサキ)特任講師、和田 りえ研究技術員ら...
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産総研、昆虫と細菌との共生におけるポリエステルの新たな機能を発見
昆虫と細菌との共生におけるポリエステルの新たな機能 −共生細菌のポリエステル蓄積、ストレス耐性、共生維持に予想外の関係− 【ポイント】 ・ホソヘリカメムシの腸内共生細菌は共生時にポリエステル顆粒を細胞内に蓄積 ・共生細菌のポリエステル合成能が正常な共生に必要であることを発見 ・バイオテクノロジーと微生物共生のあいだの予想外で興味深い関係への発展を期待 <概要> 独立行政法人 産業技術総合研究所【理事長 中鉢 良治】(以下「産総研」という)生物プロセス研究部門( http://unit.aist.go.jp/bpri/ )【研究部門長 鎌形 洋一】深津 武馬 首席研究員(兼)生物共生進化機構研究グループ 研究グルー...
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京大、植物病原性カビの拡大・蔓延をブロックする抵抗性に必要な因子を発見
病原性カビの侵入を許してしまった植物の奥の手とは? 高野義孝 農学研究科准教授、晝間敬(ひるまけい)日本学術振興会特別研究員(現マックスプランク研究所)らの研究グループは、植物病原性カビの侵入を許した後、植物がその後のカビの拡大・蔓延をブロックする抵抗性に必要な因子の発見に成功しました。 この研究成果は2013年5月20日の週(米国東部時間)に米国科学誌「米国科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of Sciences)」のオンライン版に掲載されることになりました。 <研究の背景> 病害による世界の農業生産被害は10〜20%にまで達しており、これは8億人の食糧に値します。...
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浜松医科大、東北大などと共同で生きた状態での生物の高解像度電子顕微鏡観察に成功
生きた状態での生物の高解像度電子顕微鏡観察に成功 ―高真空中でも気体と液体の放出を防ぐ「ナノスーツ」を発明― <ポイント> ■生物は多様な環境に対応するために細胞外物質(機能性膜)で覆われている。 ■細胞外物質やそれを模倣した薄い液膜に電子線などを照射することで、高真空中でも蒸発を防ぐ、より強力な「ナノ重合膜(ナノスーツ)」を発明。 ■生きた状態のままで、電子顕微鏡による微細構造観察が実現可能になった。 JST課題達成型基礎研究の一環として、浜松医科大学の針山 孝彦 教授は、東北大学 原子分子材料科学高等研究機構の下村 政嗣 教授らと共同で、高真空下でも生命を保護できる生体適...
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東大など、アフリカ睡眠病治療薬の候補化合物と標的タンパク質との複合体構造を解明
アフリカ睡眠病治療薬の候補化合物と標的タンパク質との複合体構造の解明 1.発表者: 北 潔(東京大学大学院医学系研究科 国際保健学専攻 生物医化学分野 教授) 原田 繁春(京都工芸繊維大学大学院工芸科学研究科 応用生物学部門 構造生物工学研究室 教授) 2.発表のポイント: ◆成果:アフリカトリパノソーマが引き起こすアフリカ睡眠病の治療薬候補化合物と、その標的タンパク質(シアン耐性酸化酵素、TAO)との複合体構造を明らかにしました。 ◆新規性:TAOは、アフリカ睡眠病治療薬の標的として格好のタンパク質ですが、立体構造は全く分かっていませんでした。この研究では、TAOに治療薬候補化合...