スピン凍結状態における記憶効果とエネルギー構造 〜乱雑さに刻み込まれた「記憶」からエネルギーランドスケープを探る〜 【概要】  東北大学多元物質科学研究所佐藤卓教授グループ、バージニア大学リー教授グループ、テネシー大学ツォウ助教グループらは共同でスピン凍結状態中の記憶効果を詳細に調べる事によりフラストレート磁性体(*1)の示すスピンの凍結状態がランダム系のスピングラス(*2)状態とは本質的に異なるエネルギー構造を持つことを明らかにしました。  ランダム相互作用を持つ磁性体において磁気モーメント(スピン)が低温でランダムに凍結する現象(スピングラス)は古くから知られていました。一...