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東北大、うっ血性心不全患者で摂食嚥下障害併存を予測することを科学的に実証
うっ血性心不全患者で摂食嚥下障害併存を予測する −認知機能と栄養状態検査で摂食嚥下障害の早期発見へ− 【研究概要】 東北大学大学院医学系研究科内部障害学分野の大学院生横田 純一(よこたじゅんいち)、小川 佳子(おがわ よしこ)元助教(現 帝京大学)、上月 正博(こうづき まさひろ)教授らのグループは、認知機能障害と低栄養状態が、入院時のうっ血性心不全急性増悪患者における摂食嚥下障害(注1)併存の予測因子であることを科学的に実証しました。 うっ血性心不全患者における摂食嚥下障害の併存は誤嚥性肺炎等の原因となり、在院日数の長期化、予後の悪化、医療費の増大など様々な問題を引き起こ...
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東大、カブトムシなどの昆虫の武器の大きさが環境に応じて変化するしくみを解明
カブトムシなどの昆虫の武器の大きさが環境に応じて変化するしくみ 〜細胞の記憶システムであるエピゲノムが関与〜 1.発表者: 小澤 高嶺(東京大学大学院 総合文化研究科 広域科学専攻 特任研究員) 岡田 泰和(東京大学大学院 総合文化研究科 広域科学専攻 助教) 太田 邦史(東京大学大学院 総合文化研究科 広域科学専攻 教授) 2.発表のポイント: ◆カブトムシやクワガタなどの昆虫の「武器」は、生育時の栄養によって大きさが顕著に変わることが知られています。今回、その個体差が生まれるしくみを明らかにしました。 ◆武器の大きさは、DNA配列だけによらず環境に応じて書き換え可能な細胞メ...
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東大、微弱なノイズ電流により高齢者の体のバランスが持続的に改善することを解明
微弱なノイズ電流により、高齢者の体のバランスが持続的に改善する 1.発表者: 藤本 千里(東京大学医学部附属病院 耳鼻咽喉科・聴覚音声外科 助教) 岩崎 真一(◇)(東京大学大学院医学系研究科 外科学専攻 感覚・運動機能講座 耳鼻咽喉科学分野 准教授) 山岨 達也(東京大学大学院医学系研究科 外科学専攻 感覚・運動機能講座 耳鼻咽喉科学分野 教授) ◇准教授名の正式表記は添付の関連資料を参照 2.発表のポイント: ◆経皮的ノイズ前庭電気刺激により高齢者の身体のバランス機能が長期的に改善しました。 ◆経皮的ノイズ前庭電気刺激がその刺激を停止した後も長期にわたり身体のバラン...
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自然界に豊富に存在する糖類の直接的な連結法の開発 〜医薬分子の合成に変革をもたらす新戦略〜 1.発表者: 枡田健吾(東京大学大学院薬学系研究科薬科学専攻 博士課程修了生) 長友優典(東京大学大学院薬学系研究科薬科学専攻 助教) 井上将行(東京大学大学院薬学系研究科薬科学専攻 教授) 2.発表のポイント: ◆グルコース(ブドウ糖)などの糖類は、自然界に豊富に存在し、容易に入手できる。本研究では、糖類の分子間ラジカル−ラジカル連結反応により、生物活性を持つ天然物などの複雑な構造を、直接的に合成する方法を開発した。 ◆本研究成果により、今まで必要だった段階的な合成反応を経ずに、糖...
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九大と東大、視覚情報処理を行うための最小機能単位構造が大脳に存在することを解明
視覚情報処理を行うための最小の機能単位構造が大脳に存在することを解明 九州大学大学院医学研究院・東京大学大学院医学系研究科の大木研一教授、東京大学大学院医学系研究科の根東覚助教の研究グループは、視覚情報処理を行うための機能的単位構造がマウスの大脳に存在するかどうかを調べました。大脳は、複雑でかつ大量の情報を逐次処理していますが、これらの情報を素早く正確に行うためにヒトや高等哺乳類には、マクロコラムと呼ばれる単位構造が存在しています。マウスもヒトと同じように物を見ていると考えられますが、マウスの視覚に関係する大脳には同様なマクロコラムがないことが分かっていました。今回の研究...
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急性肺障害の悪化因子を発見 1.発表者 小林 幸司(東京大学大学院農学生命科学研究科応用動物科学専攻 当時 博士課程4年) 堀上 大貴(東京大学大学院農学生命科学研究科応用動物科学専攻 博士課程1年) 大森 啓介(東京大学大学院農学生命科学研究科応用動物科学専攻 博士課程2年) 中村 達朗(東京大学大学院農学生命科学研究科応用動物科学専攻 特任助教) 山崎 愛里沙(東京大学大学院農学生命科学研究科 応用動物科学専攻 修士課程2年) 前田 真吾(東京大学大学院農学生命科学研究科 応用動物科学専攻 特任助教) 村田 幸久(東京大学大学院農学生命科学研究科 応用動物科学専攻 ...
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動物の行動が性的成熟期に変化する仕組みを解明 九州大学大学院理学研究院の藤原学助教、石原健教授らの研究グループは、神経系のモデル生物である線虫を用いて動物の行動が性的成熟期に変化する仕組みを明らかにしました。 多くの動物は成長段階に応じて行動パターンを変化させることが知られていますが、そのような行動変化の制御機構はほとんど分かっていません。研究グループは今回、こどもの線虫と大人になった線虫では匂いの好みに違いがあることを明らかにしました。線虫は卵からふ化後、大人になるまでの間に生殖細胞が増殖して性的な成熟が起こります。生殖細胞の増殖を人為的に止めて生殖細胞を持たない大人の...
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褐色脂肪細胞の機能制御機構を解明 −新たなシグナル伝達経路による褐色脂肪細胞成熟化の制御− 1.発表者: 一條秀憲(東京大学大学院薬学系研究科 薬科学専攻 教授) 服部一輝(東京大学大学院薬学系研究科 薬科学専攻 助教) 2.発表のポイント: ◆褐色脂肪細胞はエネルギーを消費する能力を持つが、その分化過程におけるシグナル伝達因子の挙動に関してはほとんど明らかになっていなかった。 ◆PKA−ASK1−p38というシグナル伝達機構が活性化することが、褐色脂肪細胞の熱産生機能に重要であることを見出した。 ◆本研究により明らかにしたシグナル経路を人為的に操作することによって、褐色脂肪細胞の...
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九大、9員環アルキンDACNが「高機能クリック反応素子」として販売
九州大学発の9員環アルキンDACNが製品化へ 〜様々な環境下での分子連結法としての応用に期待〜 <概要> 九州大学先導物質化学研究所の友岡克彦教授、井川和宣助教らの研究グループは、これまでに高い反応性と高機能性を併せ持つ新型アルキンの開発に成功していました(2014年12月4日付けプレスリリース参照( http://www.kyushu-u.ac.jp/pressrelease/2014/2014_12_04_3.pdf ))。今回、それらの新型アルキンの中から9員環アルキン類 4,8−diazacyclononyne(DACN)が「高機能クリック反応素子」として関東化学株式会社から販売されることになりました。DACNは各種アジドと迅速かつ高選択的に反応することから、様々な環境下で複数の分子を...
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東大、神経活動に依存したキネシンのリン酸化による「荷積み」機構の解明
神経活動に依存したキネシンのリン酸化による「荷積み」機構の解明 1.発表者: 一ノ瀬 聡太郎(東京大学大学院医学系研究科分子構造・動態・病態学寄付講座 特任研究員) 小川 覚之(東京大学大学院医学系研究科分子構造・動態・病態学寄付講座 特任助教) 廣川 信隆(東京大学大学院医学系研究科分子構造・動態・病態学寄付講座 特任教授) 2.発表のポイント: ◆KIF3A(注1)は、そのリン酸化(注2)によりN−カドヘリンを「荷積み」することを発見した。 ◆神経活動を抑制するとKIF3Aがリン酸化され、KIF3AがN−カドヘリンを「荷積み」することで、N−カドヘリンのシナプス(注3)への輸送が増加する...
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東大、「進行性家族性肝内胆汁うっ滞症」を原因としたかゆみに有効な薬剤を発見
うまれつき肝臓に病気があるこどもたちに光明! 〜「進行性家族性肝内胆汁うっ滞症」を原因としたかゆみに有効な薬剤を世界で初めて発見〜 1.発表者:林 久允(東京大学大学院薬学系研究科 薬学専攻 助教) 2.発表のポイント: ◆うまれつきの肝臓の病気である「進行性家族性肝内胆汁うっ滞症」のかゆみに対する薬剤を世界で初めて発見した ◆上記の病気に限らず、肝臓の病気によるかゆみに対する治療法は現在無く、この薬剤が初めてとなる ◆かゆみは著しい生活の質の低下を引き起こすため、今回の発見は患者、その家族にとって新たな光明となる 3.発表概要: 患者数が極めて少ないまれな疾患(希少疾患)...
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東北大、大腸菌シグナル伝達タンパク質による生体回転ナノマシーン制御を生きた細胞の中で証明
大腸菌シグナル伝達タンパク質による生体回転ナノマシーン制御のイメージング Direct Imaging of Intracellular SignalingComponents That Regulate Bacterial Chemotaxis <概要> 東北大学多元物質科学研究所・福岡創助教と石島秋彦教授らは、大腸菌の走化性シグナル伝達系において、シグナル伝達を担うタンパク質(CheY)の大腸菌のべん毛モーターへの結合・解離が、モーターの回転方向を制御することを生きた細胞の中で証明しました。本成果は米国科学誌「Science Signaling」に2014年3月27日14:00(米国東部時間)に公開されます。 <背景> 大腸菌を含む多くのバクテリアは、べん毛とよばれるらせん状の繊維をスクリューのよう...
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東北大、細胞培養シート内にCNTを使った電気の通路の作製に成功
細胞培養シート内にCNTを使った電気の通路の作製に成功 〜40倍の異方性導電を実現し、高効率な細胞培養が可能に〜 【研究概要】 東北大学原子分子材料科学高等研究機構(AIMR)のアハディアン助手、ラモン・アスコン助教、末永智一主任研究者、カデムホッセイニ主任研究者らの研究グループは、細胞培養の足場となるハイドロゲルシートにおいて、底面に対して垂直方向にカーボンナノチューブ(CNT)を配列化させる技術を開発し、水平方向と比べて約40倍の導電率を実現することに成功しました。これは、ハイドロゲル底面にある電極と上面との間に、CNTによって電気の通路ができたことが原因と考えられ、このハイドロゲルを筋...
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京大、攻撃法の異なる捕食者がハダニの対捕食防御を破綻させることを発見
ハダニは攻撃方法の異なる天敵に対する護身術を両立できない 矢野修一 農学研究科助教、大槻初音 同大学院生の研究グループは、攻撃法の異なる捕食者がハダニの対捕食防御を破綻させることを発見しました。 本成果はオランダの昆虫学専門誌「Entomologia Experimentalis et Applicata」誌のオンライン版に近日中に掲載されることになりました。 <研究者からのコメント> 天敵を利用してハダニを抑える生物的防除は、化学農薬に代わる環境に優しい防除法として近年注目されています。 私たちの研究は、これまでハダニと無関係と思われていたアリが、カブリダニを利用したハダニの生物的防除の成否を大きく左右する可能性...
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京大、類似性に敏感な人は日常生活でのデジャビュ経験頻度が高いことを解明
類似性に敏感な人は日常生活でのデジャビュ経験頻度が高い 楠見孝 教育学研究科教授、杉森絵里子 早稲田大学高等研究所助教(元 本学教育学研究科)の研究グループが、デジャビュ(既視感)の個人差について検討しました。デジャビュは、過去の出来事と類似した出来事に直面した場合に起こるのではないかという先行研究の示唆から、類似性に敏感な人とデジャビュの関係について検討した結果、これらの二つは大きく相関することが明らかになりました。 本成果は、2013年12月3日(英国時間)に、ヨーロッパ認知心理学会誌「Journal of Cognitive Psychology」の電子版に掲載されました。 <背景> 実際は一度も体験...
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東大、ダウン症の脳で神経細胞が少なくなる仕組みをマウスで発見
ダウン症の脳で神経細胞が少なくなる仕組みをマウスで発見 <発表者> 倉林伸博(東京大学 大学院理学系研究科附属遺伝子実験施設 助教) 眞田佳門(東京大学 大学院理学系研究科附属遺伝子実験施設 准教授) <発表のポイント> >ダウン症において、神経細胞数が少なくなる仕組みをマウスで発見した。 >21番染色体上の2つの遺伝子が神経幹細胞の働きを鈍化させ、神経幹細胞から神経細胞が誕生しにくくなることを世界で初めて発見した。 >ダウン症において脳発生異常が発症する仕組みの理解に寄与し、将来の治療戦略の確立のための重要な指針として期待できる。 <発表概要> ダウン症は、およそ80...
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京大、チンパンジーが効率のよい道具使用テクニックを他者から見て学ぶことなど発表
技を盗むチンパンジー:効率のよい道具使用テクニックを他者から見て学ぶ 〜ヒト特有と考えられている累積進化文化の認知的基盤〜 山本真也 霊長類研究所特定助教、Tatyana Humle Kent University(英国)講師、田中正之 野生動物研究センター准教授らの共同研究グループは、チンパンジーが道具使用「テクニック(技法)」を観察によって学習し、他者が見せる効率の良いテクニックへと方略を改善させることを明らかにしました。 本研究成果は、日本時間2013年1月31日午前7時(米国太平洋時間30日午後2時)に米国科学誌「PLoS ONE」誌に掲載されました。 <概要> 霊長類研究所で行った実験で観察された道具使...
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スピン伝搬距離の新しい決定方法を確立 ― 次世代量子情報やスピントロニクス素子の実現に貢献 ― 1.発表者: 新見 康洋(東京大学物性研究所 助教) 魏 大海(東京大学物性研究所 博士研究員) 井土 宏 (東京大学物性研究所 博士課程2年) 若村 太郎(東京大学物性研究所 博士課程1年) 加藤 岳生(東京大学物性研究所 准教授) 大谷 義近(東京大学物性研究所 教授) 2.発表のポイント: ・スピンの情報が乱されることなく伝搬する距離(スピン伝搬距離)を決定する新たな手法を開拓 ・新しい手法を用いれば、これまで困難だった正確なスピン伝搬距離の決定が簡...
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東大など、生殖行動におけるメスの脳とオスの脳の違いをメダカで発見
生殖行動における、メスの脳とオスの脳の違いをメダカで発見 〜メスだけが性ホルモンの影響を受ける脳の部位〜 <発表者> 平木 十和子(東京大学 大学院農学生命科学研究科 水圏生物科学専攻 博士課程1年) 竹内 研生(東京大学 大学院農学生命科学研究科 水圏生物科学専攻 博士課程1年) 妻木 孝泰(東京大学 大学院農学生命科学研究科 水圏生物科学専攻 修士課程2年;当時) 善方 文太郎(東京大学 大学院理学系研究科 生物科学専攻 博士課程2年) 神田 真司(東京大学 大学院理学系研究科 生物科学専攻 特任助教) 岡 良隆(東京大学 大学院理学系研究科 生物科学専攻 教授) 長...
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「生殖細胞の性別を決める遺伝子の発見」 自然科学研究機構 岡崎統合バイオサイエンスセンター(岡崎統合バイオ)・基礎生物学研究所の橋山一哉研究員、林良樹助教および小林悟教授は、ショウジョウバエを用いた研究により、生殖細胞のメス化の鍵を握る遺伝子を発見しました。この成果は、米国科学雑誌「Science」の電子版にて7月8日(金)に発表されます。 「研究の背景及び概要」 生物を構成する細胞は、個体を作る体細胞と、次世代に命をつなぐ生殖細胞に大きく分けられます。多くの動物において、体細胞にオスとメスの区別があるように、生殖細胞にも性の区別があります。たとえば、オスの生殖細胞は精子...
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東北大学、生細胞内のアクチン単量体の濃度変化を高解像度で測定する技術「s−FDAP法」を開発
生細胞内のアクチン単量体の濃度変化を高解像度で測定する新技術を開発 (概要) 東北大学大学院生命科学研究科の木内泰助教と水野健作教授らの研究グループは、生細胞内でのアクチン単量体の濃度変化を高解像度で測定する新技術(s−FDAP法)の開発に成功しました。また、この技術を用いて、細胞外からの刺激に応じて細胞内のアクチン単量体の濃度が大きく変動すること、アクチン単量体濃度は刺激によって生じる細胞内アクチンの重合度や仮足の大きさを決定する重要な因子であることを証明しました。今回開発されたs−FDAP法は細胞の運動・形態形成や癌細胞の浸潤・転移の分子機構を解明するための有効な手段と...
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大阪大学と生理学研究所、無脊椎動物“ホヤ”の赤ちゃんが魚と違った仕組みで泳げることを発見
”ホヤ”の赤ちゃんはサカナと違った仕組みで上手に”泳ぐ” 筋肉を動かす仕組みの「進化」の歴史を考える上で重要な発見 <内容> 大阪大学の西野敦雄助教(理学部)と岡村康司教授(医学部)の研究チームは、自然科学研究機構・生理学研究所における共同研究の結果、無脊椎動物“ホヤ”の赤ちゃんが、運動神経細胞が10個程度、筋細胞が36個しかない体で、魚とは異なる仕組みで魚やカエルのオタマジャクシと同じように上手に泳ぐことを発見しました。生物が地球上に誕生して以来の長い歴史の中で、人がたくさんの筋肉を協調させて動かせるように「進化」した成り立ちを考える上で重要な発見であり、米国科学アカデミー...
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ワコール、「女性の身体意識と生活スタイルに関する調査」結果を発表
女性のエイジングと身体意識 〜『女性の身体意識と生活スタイルに関する調査』結果について〜 株式会社ワコールは、女性の心理と下着の関係を社会科学的な手法で調査研究するプロジェクト『cocoros(ココロス)』を2004年に発足し、翌2005年より、聖心女子大学文学部教授・菅原健介氏(専門:社会心理学・性格心理学)、東京未来大学・こども心理学部助教の鈴木公啓氏との共同研究を進め、『女性は見えない下着になぜこだわるのか。』『下着からどのような心理的効果を得ているのか』などのテーマに取り組んできました。 今回は「エイジング(加齢)」をめぐって、いつまでも若々しい姿をとどめておきたい...