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遺伝子工学
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東大など、神経伝達物質やインスリン分泌の新しい可視化法を開発し分泌速度の謎を解明
神経伝達物質やインスリン分泌の新しい可視化法開発:分泌速度の謎を解明 1.発表者: 河西 春郎(東京大学大学院医学系研究科 附属疾患生命工学センター 構造生理学部門教授) 高橋 倫子(東京大学大学院医学系研究科 附属疾患生命工学センター 構造生理学部門講師) 2.発表のポイント: ◆神経伝達物質の放出はミリ秒の時間経過で起こるのに対し、インスリン分泌は遅い。この速度を何が決めているのか不明だった。 ◆今回、開口放出を起こす複数の蛋白質(注1)の複合化を蛍光寿命測定法(注2)で調べたところ、神経終末ではそれらが既に複合した状態で刺激を待っているのに対して、インスリン分泌細胞...
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東北大と阪大、筋細胞に光照射で細胞の成長を促進し収縮能を獲得させる技術を開発
光で筋肉を再生! 〜ALSなどの難病治療に対する新たな技術として期待〜 ■本研究成果のポイント ●筋細胞に光を照射することで、細胞の成長を促進し、収縮能を獲得させる技術を開発。 ●作製された筋細胞は、光に応答して収縮運動することを発見。 ●筋萎縮性側索硬化症(ALS)など、極度の筋力低下を伴う重篤な難病患者への新たな治療技術として期待。 ■概要 東北大学大学院生命科学研究科の八尾寛教授、石塚徹講師、大阪大学大学院工学研究科の浅野豪文助教(現 東京医科歯科大学・助教/大阪大学大学院工学研究科・招へい教員)、森島圭祐教授(大阪大学臨床医工学融合研究教育センター 創成医工情報学研究部門・...
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富士フイルム、細胞培養に必要な細胞外マトリックス「セルネスト」を研究用試薬として発売
再生医療のための細胞培養に必要な細胞外マトリックス 「cellnest(セルネスト) ヒトI型コラーゲン様リコンビナントペプチド」 〜動物由来成分を含まず、高い安全性・生体適合性と優れた細胞接着性を実現〜 新発売 富士フイルム株式会社(社長:中嶋 成博)は、再生医療のための細胞培養に必要な細胞外マトリックス(*1)「cellnest(セルネスト)ヒトI型コラーゲン(*2)様リコンビナントペプチド(*3)」(以下、「セルネスト」)を、研究用試薬として12月25日より発売いたします。「セルネスト」は、動物由来成分を含まず、高い安全性・生体適合性と優れた細胞接着性を実現しています。 再生医療は、人工的に培...
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東大、Cas9タンパク質が、標的DNAを切断する分子機構を解明
ゲノムDNAを自在に切断する"はさみ"のかたち 〜Cas9タンパク質の構造解明〜 <発表のポイント> >ゲノム編集(注1)ツールとして注目されているCas9タンパク質(注2)が、標的DNAを切断する分子機構を解明した。 >Cas9(DNA切断酵素)とガイド鎖RNA(Cas9を標的のDNA配列まで導くRNA)、および、標的DNAとの三者複合体の結晶構造を世界で初めて解明した。 >本研究の成果により、ライフサイエンス研究に幅広く貢献する新たなゲノム編集ツールの開発が期待される。 <発表概要> ゲノム編集技術は、任意のゲノムDNA配列を挿入・削除できる最新技術であり、ノックアウト動物の作製や農作物の品種改良などさまざまな...
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理化学研究所、統合失調症の脳内メカニズムの一端を神経回路レベルで解明
脳内ネットワークの過剰な活動が統合失調症の症状に関与 −海馬での情報処理異常が複雑な統合失調症の症状の一因だった− <ポイント> ・統合失調症の脳内メカニズムの一端を神経回路レベルで解明 ・統合失調症モデルマウスの海馬は特定の神経細胞群が過剰に活動している ・統合失調症の脳では海馬の情報がうまく伝わらない可能性 <要旨> 理化学研究所(理研、野依良治理事長)は、統合失調症の症状を示すモデルマウスを用いて、海馬[1]における記憶を担う脳内ネットワークに異常があることを発見しました。この脳内ネットワークの異常は、ヒトの統合失調症などの複雑な精神疾患の症状を起こす一因となっている...
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京大、細胞内温度センサーの開発と生体の恒常性を担う熱産生機構の可視化に成功
細胞内温度センサーの開発と生体の恒常性を担う熱産生機構の可視化に成功 森泰生 地球環境学堂教授(工学研究科合成・生物化学専攻両任)、清中茂樹 同准教授らの研究グループは、遺伝子工学的な手法を用いて、細胞内および細胞内小器官の温度計測を可能とする温度センサータンパク質を開発し、世界で初めて生体の恒常性を担う熱産生機構の可視化に成功しました。 この研究成果が、2013年10月13日13時(米国東海岸標準時)に、「Nature Methods」誌電子版に掲載されました。 <概要> 恒温動物の体内は、外気温の変化によらず常に37度付近に保たれています。従来の生物学では、すべての生命現象は生体(細...
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免疫生物研究所、ヒト成人T細胞白血病の新規治療薬候補の開発研究を実施
ヒト成人T細胞白血病(ATL)新規治療薬候補の開発研究の実施について 当社では、琉球大学との共同研究において、成人T細胞白血病(Adult T−Cell Leukemia,以下「ATL」という)の発症原因ウイルスであるHTLV−1に対する感染防御(中和)効果を有する抗体について、新規治療薬シーズとして研究してまいりますのでお知らせします。 【概要】 ATLはHTLV−1ウイルスの感染が引き起こす血液の悪性がんの一種です。HTLV−1の主な感染ルートは母子感染であり、母乳を通じて母から子に感染します。 ATLの発症率はおよそ5%と低いものの、日本ではATL患者とHTLV−1キャリア(HTLV−1の症状はないが体内にウイルスを保有している方)を含...
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理化学研究所とJST、動物の体作りに重要なレチノイン酸濃度の可視化に成功
動物の体作りに重要なレチノイン酸の可視化に成功 −脊椎動物の胚でレチノイン酸が直線的な濃度勾配を形成− <ポイント> ・レチノイン酸濃度をモニターする蛍光指示薬「GEPRA」を開発 ・魚の胚の真ん中から頭と尾に向かうほどレチノイン酸の濃度が直線的に減少 ・皮膚病やがんの治療で投与されるレチノイン酸の分布を観測する技術へ発展 <要旨> 理化学研究所(野依良治理事長)は、ゼブラフィッシュの胚を用いて、ビタミンA誘導体であるレチノイン酸を可視化する技術を開発し、その濃度勾配が動物の体を形作るのに重要な役割を担うことを明らかにしました。これは、理研脳科学総合研究センター(利根川進センター...
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武田薬品、全身性エリテマトーデスなどの新薬候補物質を対象とした共同研究開発契約を締結
武田薬品とResolve社との共同研究開発契約について 武田薬品工業株式会社(本社:大阪市中央区、以下「武田薬品」)とResolve Therapeutics,LLC(本社:米国、シアトル、以下「Resolve社」)は、このたび、全身性エリテマトーデスおよびその他の自己免疫疾患治療のための新薬候補物質を対象とした共同研究開発契約(以下「本契約」)を締結しましたのでお知らせします。 本契約において、Resolve社は、最も研究が進んでいるヌクレアーゼ(*1)融合タンパク質(*2)RSLV−132について、全身性エリテマトーデスを対象に最初に実施する臨床第1b/2a相試験(*3)(以下、「P−1b/2a試験」)が終了するまでの全ての研究開発業...
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パテント・リザルト、「大学別 共同出願件数ランキング2011」を発表
大学別 共同出願件数ランキング2011、トップ3は東北大、東大、東工大 株式会社パテント・リザルトはこのほど、大学における共同出願件数を集計した「大学別 共同出願件数ランキング2011」をまとめました。日本の特許庁に出願した海外の大学からの出願も含め、2011年12月末までに公開された公報を対象に集計しました。 集計の結果、1位 東北大学、2位 東京大学、3位 東京工業大学となりました。 *順位表は添付画像を参照 1位 東北大学の共同出願が多い分野は、半導体、材料、ナノ構造物、医薬などが挙げられます。共同出願相手先としては、東京エレクトロンが最も多く、NECトーキン、ト...
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タカラバイオ株式会社との販売契約締結に関するお知らせ 当社は、本日開催の取締役会において、当社の研究用関連事業における研究用試薬製品及び受託サービスを、タカラバイオ株式会社(以下「タカラバイオ」という)へ、国内において独占的に、海外においては非独占的にて、販売及び提供する契約の締結を決議いたしましたので以下のとおりお知らせいたします。 1.契約締結の目的と内容 当社は、設立以来、バイオテクノロジー研究の領域では欠かせない研究ツールとなっている抗体に関する研究開発に取り組んでまいりました。特に、がん・炎症、脳・神経関連疾患、糖尿病・脂質代謝関連疾患などの分野に強みを持ってお...
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理化学研究所、Bリンパ球から抗体産生細胞への分化を制御する仕組みを解明
Bリンパ球から抗体産生細胞への分化を制御する仕組みを解明 −リン酸化酵素Erkが、抗体産生細胞への分化に必要不可欠− ◇ポイント◇ ・誘導的遺伝子ノックアウトマウスを活用し、免疫応答時のErkの働きを解明 ・ErkによるElk1転写因子のリン酸化がBlimp−1転写因子の発現を誘導 ・抗体産生細胞を標的とした新たな免疫疾患治療への応用に期待 独立行政法人理化学研究所(野依良治理事長)と国立大学法人大阪大学(鷲田清一総長)、独立行政法人科学技術振興機構(北澤宏一理事長:JST)は、免疫機能を発揮するBリンパ球(※1)が抗体産生細胞(※2)に分化するために必要なシグナルを、リン酸化...
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細胞器官のマジックナンバー「9」の由来 発表者 廣野 雅文(東京大学大学院理学系研究科 生物科学専攻准教授) 発表概要 原生動物からヒトまで、繊毛の内部はきまって2本の管を9本の管が囲んだ不思議な形をしている。 「9+2」構造とよばれるこの形は、根元にある中心子という細胞小器官の形に由来する。 この形ができるしくみは長らく謎だったが、今回、中心子の中央部を構成するタンパク質の構造が決定され、その普遍的な形ができるしくみの一端が解明された。 発表内容 1)これまでの研究でわかっていた点 精子などの活発に運動する鞭毛や繊毛(以下、繊毛)((注1))の内部には、2本の微小...
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タカラバイオ、自治医科大学に寄附講座「免疫遺伝子細胞治療学(タカラバイオ)講座」を設置
自治医科大学に寄附講座を設置し、 遺伝子医療の新たなプロジェクトを推進 タカラバイオ株式会社は、キメラ抗原受容体(CAR)遺伝子治療の研究開発ならびに臨床開発を推進することを目的として、自治医科大学に2011年4月1日付で寄附講座「免疫遺伝子細胞治療学(タカラバイオ)講座」を設置します。本寄附講座の教授は、自治医科大学医学部の小澤敬也教授(内科学講座血液学部門主任教授 分子病態治療研究センター・センター長 同 遺伝子治療研究部教授)が兼任されます。 現在、がん患者から採取したリンパ球に、がん細胞を特異的に認識する受容体の遺伝子を導入し、患者自身に戻す遺伝子治療法の臨床試験...