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国立感染症研究所
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新たなC型肝炎ウイルス感染予防ワクチンの開発 明里宏文 霊長類研究所教授、加藤孝宣 国立感染症研究所室長らの研究グループは、有望なHCVワクチンの開発に成功しました。本研究では、不活化HCV粒子をワクチンの細胞の免疫反応を高める補強剤(以下、アジュバント)であるK3−SPGとともに小型霊長類モデルであるコモンマーモセットに接種したところ、感染・発症予防に有効な中和抗体と細胞性免疫の両方を効率良く誘導できることを初めて明らかにしました。 本研究成果は、2016年10月27日に英国の医学誌「Gut」に掲載されました。 ■研究者からのコメント 本研究成果により、培養細胞で作製された不活化HCV粒子は...
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理研、エリンギから眠り病の病原体の脂質を認識するタンパク質を発見
エリンギから眠り病の病原体の脂質を認識するタンパク質を発見 −眠り病の新たな診断・治療の可能性を拓く− ■要旨 理化学研究所(理研)小林脂質生物学研究室の石塚玲子専任研究員、小林俊秀主任研究員らの共同研究グループ(※)は、食用キノコのエリンギに、眠り病(アフリカ睡眠病)の病原体の脂質に特異的に結合するタンパク質が存在することを発見しました。このタンパク質「エリリシンA[1]」の性質を利用して、眠り病の一次診断や治療に応用できる可能性を示しました。 眠り病はツェツェバエという吸血バエが媒介する寄生原虫「トリパノソーマ[2]」によって引き起こされる感染症です。病状が進行すると患者...
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東北大、古くて新しい感染症レプトスピローシス(ワイル病)が東北で再発生したことを発見
古くて新しい感染症レプトスピローシス(ワイル病)が東北で再発生 東北大学災害科学国際研究所災害医学研究部門・災害感染症学分野の研究グループは、宮城県で1970年代以前によく見られ、一旦は収まっていた感染症・レプトスピローシス(ワイル病)が、近年、東北地方で再発生していたことを発見しました。この発見から、将来東北地方でレプトスピローシスが再流行する可能性も懸念されます。今後、津波を含む災害が発生した際、急性腎障害・熱性疾患が見られた場合は、レプトスピローシスの可能性も考慮して病原体を注意深く検査する必要があります。 この研究は2015年5月1日発行のTohoku Journal of Experimental...
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アイロムHD、エイズ予防ワクチンの第I相臨床試験暫定的結果を発表
当社子会社がIAVIと共同で開発したエイズ予防ワクチンの 第I相臨床試験暫定的結果のお知らせ 当社の100%子会社であるディナベック株式会社(本社:つくば市、代表取締役会長:森 豊隆、以下、「ディナベック」)は、国際エイズワクチン推進構想(IAVI)(※1)と共に、共同で開発したエイズウイルス予防ワクチン(以下、「HIV予防ワクチン」という)について、英国、東アフリカ地域のルワンダおよびケニアで、その安全性と副作用の有無および免疫反応の誘導能を調べるための臨床試験を実施しました。その暫定的結果についてディナベックが、第28回日本エイズ学会学術集会・総会(大阪)において発表しますのでお知らせ...
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理化学研究所、C型肝炎ウイルスが肝線維化を進行させるメカニズムを解明
C型肝炎ウイルス(HCV)が肝線維化を進行させるメカニズムを解明 −ウイルスタンパク質が宿主タンパク質に代わり線維化シグナルを活性化− <ポイント> ・HCVのNS3プロテアーゼが宿主のTGF−βと同じ役割を果たす ・NS3プロテアーゼとTGF−β受容体との結合を中和する抗体が肝線維化を抑制 ・肝線維症の発症メカニズムの理解や、新しい診断法、治療・予防法の開発に貢献 <要旨> 理化学研究所(理研、野依良治理事長)は、C型肝炎ウイルス(HCV)[1]が持つタンパク質の1つ「NS3プロテアーゼ[2]」が、宿主(肝細胞)の形質転換成長因子(TGF−β)[3]に代わって、肝臓内の結合組織を増加させるシグナルを活性化さ...
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東大など、中国で多くの患者が発生したH7N9鳥インフルエンザウイルスの特性を解明
中国で多くの患者が発生した H7N9鳥インフルエンザウイルスの特性を解明 [ポイント] ・鳥インフルエンザはヒトに感染しにくいと考えられていたが、H7N9で多数の患者が発生。 ・H7N9は哺乳類間で伝播すること、ヒトはH7N9の免疫を持たないことが分かった。 ・ウイルスの特性が明らかになったことで、今後のインフルエンザ対策に役立つ。 JST課題達成型基礎研究の一環として、東京大学医科学研究所の河岡義裕教授らは、H7N9鳥インフルエンザウイルス(注1)(以下、H7N9ウイルス)の特性を明らかにしました。 2013年4月、世界保健機構(WHO)は中国でヒトにおけるH7N9ウイルスの感染者が3名確認され...
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明治、「1073R−1乳酸菌」使用ヨーグルトを継続摂取した小中学生のインフルエンザ累積感染率が低いことを確認
「1073R−1乳酸菌」を使用したヨーグルトを継続摂取した 佐賀県有田町における小中学生のインフルエンザ(A、B、新型)累積感染率が低いことを確認 株式会社明治(代表取締役社長:浅野茂太郎)は、当社が保有する「1073R−1乳酸菌」(以下、R−1乳酸菌)を使用したヨーグルトを継続摂取した、佐賀県有田町における小中学生のインフルエンザ(A、B、新型)累積感染率が周辺地域と比較して低いことを確認しましたので、報告いたします。 当社は佐賀県有田町の健康増進活動に対する協力の一環として、同町の小中学生全員にR−1乳酸菌を使用したヨーグルトを継続的に提供し、併せて、インフルエンザの...
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理化学研究所、2009年新型インフルエンザの遺伝子変異を解析
2009年新型インフルエンザの遺伝子変異を解析 −新タミフル耐性変異の発見など、インフルエンザ感染対策の基礎情報を提供− ◇ポイント 新型インフルエンザの遺伝子配列を253検体で解析 国内で新たに発生した遺伝子変異グループを12個発見 253検体の中から、タミフル耐性遺伝子変異を3検体発見 独立行政法人理化学研究所(野依良治理事長)は、2009年から2010年にかけて国内で感染拡大した新型インフルエンザウイルス(2009 pandemic A/H1N1)遺伝子の塩基配列解析を行い、このウイルスが多様な遺伝子変異を引き起こしていることを発見しました。発見したこれら変...
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武田薬品、HS財団と「神田HPVワクチン」に関する独占的ライセンス契約を締結
ヒト・パピローマウィルス・ワクチン特許権の独占的使用に関するライセンス契約締結について 財団法人ヒューマンサイエンス振興財団(所在地:東京都中央区、以下、「HS財団」)と武田薬品工業株式会社(本社:大阪府中央区、以下、「武田薬品」)は、このたび、国立感染症研究所で長年ヒト・パピローマウィルス・ワクチンの研究を行われてきた神田忠仁先生(現 理化学研究所)が発明したヒト・パピローマウィルス・ワクチン(以下、「神田HPVワクチン」)に関する特許権の全世界での独占的使用について、ライセンス契約を締結しましたのでお知らせします。本契約により武田薬品は、神田HPVワクチンの製品化に向...