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サイクロトロン
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東工大と理研、原子核からほんの少しあふれた2個の中性子を発見
原子核からほんの少しあふれた2個の中性子 ―重い酸素同位体の質量測定が明らかにする極限原子核の世界― <要点> ・中性子の数が極端に多い酸素同位体「酸素26」の質量を高精度で決定 ・酸素26では2個の中性子をつなぎとめるエネルギーがほんの少し足りない ・未解決問題である中性子ドリップライン異常や核力の解明の手掛かりに <概要> 東京工業大学大学院理工学研究科の近藤洋介助教、中村隆司教授、理化学研究所(理研)仁科加速器研究センターの大津秀暁チームリーダー、米田健一郎チームリーダーらの研究グループは、8個の陽子と18個の中性子からなる重い酸素同位体「酸素26」を人工的に生成し、...
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住友重機械と日本イーライリリー、放射性医薬品合成設備「MPS200Aβ」の薬事承認取得
放射性医薬品合成設備 MPS200Aβ 薬事承認取得 アルツハイマー病の原因のひとつである脳内のアミロイドベータプラークをPET検査に より可視化する放射性標識化合物「florbetapir(18F)注射液」を合成 住友重機械工業株式会社(本社:東京都品川区、社長:別川俊介 以下、住友重機械)と日本イーライリリー株式会社(本社:兵庫県神戸市、代表執行役社長:パトリック・ジョンソン 以下、日本イーライリリー)は、アルツハイマー型認知症が疑われる認知機能障害を有する患者の脳内アミロイドべータプラークを可視化する標識化合物「florbetapir(18F)注射液」を製造する、住友重機械製放射性医薬品合成設備 MPS200Aβの医...
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古河機械金属子会社、早期乳がんの発見に威力を発揮する「乳房用PET PEMGRAPH」を発売
早期乳がんの発見に威力を発揮する「乳房用PET PEMGRAPH」を発売 当社の100%子会社である古河シンチテック株式会社(福島県いわき市好間町上好間字小館20 社長:薄 善行)は、「乳房用PET(1) PEMGRAPH(ペムグラフ)」(以下、PEMGRAPH)を製品化し、平成26年12月に医療機器製造販売承認を取得し、平成27年4月より製造販売を開始します。 PEMGRAPHは、独自開発の時間分解能(2)に優れたシンチレータを採用し、検出器は空間分解能(3):2.5mm以下を実現しています。全身用PETと比較して分解能(3)が大きく向上したため、全身用PETでは困難とされていた早期乳がんの発見の可能性が大幅に高まります。 また...
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JFEエンジニアリング、米社と日本での放射性バイオ診断薬の製造販売で協業検討
放射性バイオ診断薬の製造販売について協業検討 米国ImaginAb,Inc.(CFO:Jeffrey D.Quan、COO:Jennifer S.Keppler、本社:米国カリフォルニア州、以下イマジナブ社)とJFEエンジニアリング株式会社(社長:狩野久宣、本社:東京都千代田区)は、このたび、日本におけるPET診断(※1)用放射性医薬品の製造および販売に関する協業の検討に関する覚書を締結しましたので、お知らせします。 イマジナブ社は、微細な病巣にまで選択して結合する低分子化抗体を用いて、がんや免疫疾患を発見するPET診断薬の研究開発を進めています。特に、米国で臨床開発(※2)が進められている「89Zr−Df−IAB2M」(※3)(以下本診断薬)は、従来...
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理化学研究所と東大、重いカルシウムで新しい「魔法数」34を発見
重いカルシウムで新しい「魔法数」34を発見 −原子核物理学の夢の1つ「安定原子核の島」到達の手掛かりに− <ポイント> ・カルシウム‐54は魔法数を2つ持ち原子核で特別な性質があると期待 ・RIビームファクトリーを使い、わずか10時間でカルシウムの同位体の性質を測定 ・魔法数が現れる新しい法則や未知の領域での魔法数の探索へ <要旨> 理化学研究所(理研、野依良治理事長)と東京大学(濱田純一総長)は、重いカルシウム同位体の研究から、新しい魔法数34を発見しました。これは、理研仁科加速器研究センター(延與秀人センター長)櫻井RI物理研究室のデービッド ステッペンベック 元国際特別研究...
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理化学研究所と東大、低消費電力デバイス向け新材料「磁性トポロジカル絶縁体」を開発
低消費電力デバイスに向けた新材料を開発 −新しい原理「量子異常ホール効果」の可能性− ◇ポイント◇ ・低消費電力デバイスに向けた新材料「磁性トポロジカル絶縁体」の発見 ・質量ゼロに振る舞う電子によって、材料表面の磁石が生成 ・磁壁にそってエネルギー損失なく流れる電流の可能性 理化学研究所(野依良治理事長)と東京大学(濱田純一総長)は、エネルギーを損失することなく電流を流す新原理の実現が期待できるエレクトロニクス材料を開発しました。これにより超低消費電力エレクトロニクス技術開発の可能性が開けました。これは、理研基幹研究所(玉尾皓平所長)強相関量子科学研究グループのJ.G. ...
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炭素12原子核の新しい励起状態を発見 −生命誕生の謎にせまる− 1.発見の概要 東北大学サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター、大阪大学核物理研究センター、京都大学大学院理学研究科、甲南大学、米国ノートルダム大学からなる研究チームは、宇宙における元素合成過程に重要な役割を果たす炭素12原子核の新しい励起状態を発見しました。今回の発見により、宇宙における元素合成過程の解明が進むと共に、生命誕生の謎に迫ることが期待できます。 2.発見の詳細 人体や地球など宇宙を構成するすべての元素はビックバン後に合成されました。ビッグバン直後に水素とヘリウムが合成され、その後、水素とヘリウ...
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SAITECと理化学研究所、埼玉県酒造組合との共同研究で吟醸酒用の新しい酵母を開発
重イオンビーム照射を利用した吟醸酒用の新しい酵母の開発 ―香り高い華やかな清酒を製造― 埼玉県産業技術総合センター(以下「SAITEC」)と独立行政法人理化学研究所(以下「理研」)は、埼玉県酒造組合(以下「組合」)との共同研究により吟醸酒用の新しい酵母を開発しました。 ●重イオンビーム変異誘発技術(※1)を用いて新たな清酒酵母を開発した。 ●理研仁科加速器研究開発センターが開発した「重イオンビーム変異誘発技術」は、他の変異方法と比べてより安定(性質が定着しやすい)した変異株が期待出来る。 ●新酵母により、華やかな香りで酸度の小さい軽快な味の清酒ができた。 ●初の理研ブランド清酒...
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理化学研究所、磁性を持つ有機分子TDAE−C60の電荷移動の新モデルを提唱
磁性を持つ有機分子TDAE−C60の電荷移動の新モデルを提唱 −新たな有機分子磁石の開発が可能に− ◇ポイント 単結晶α−TDAE−C60をSPring−8で光電子分光測定し、理論と比較 1個の電子の移動によって有機分子TDAE−C60は磁性を発生 高密度記録材料や磁性体薬剤化合物への応用が期待 独立行政法人理化学研究所(野依良治理事長)は、本来、磁性(※1) を持たない有機分子が磁性を帯びる仕組みを、電荷移動に基づく新モデルで示しました。これは、理研放射光科学総合研究センター(石川哲也センター長)石川X線干渉光学研究室の山岡人志専任研究員、石田行章研究員(現東京大...
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薬による二日酔いのメカニズムの解明 ―分子イメージングによる画像化に世界で初めて成功― 処方箋なしで購入できるOTC薬(注1)によく含まれている鎮静性抗ヒスタミン薬を前夜に服用すると翌日まで影響するのでアルコールと同じ二日酔いと同じ状況になるが、東北大学大学院医学系研究科の谷内一彦教授(機能薬理学)とサイクロトロン・ラジオアイソトープセンターの田代学准教授(核医学)はPET(ポジトロン・エミッション・トモグラフィー)を用いて前夜に服用した鎮静性抗ヒスタミン薬(注2)による「二日酔い」の分子イメージング(注3)に成功し、そのメカニズムをヒトで初めて明らかにした。特に車の運転や...