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液体窒素
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硫化水素の新たな結晶構造「マグネリ相」を発見: マイナス70℃超伝導相形成のしくみ解明への重要な手がかり 1.発表者: 明石遼介(東京大学大学院理学系研究科物理学専攻 助教) 有田亮太郎(理化学研究所創発物性科学研究センター計算物質科学研究チーム チームリーダー/ERATO 磯部縮退π集積プロジェクト グループリーダー) 常行真司(東京大学大学院理学系研究科物理学専攻 教授/東京大学物性研究所 教授) 2.発表のポイント: ◆150万気圧の超高圧下で硫化水素が作る結晶構造を理論とシミュレーションにより無数に発見した。 ◆発見された構造により、これまで不明だった、硫化水素が高温超伝...
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東大、高圧力により鉄系超伝導物質の転移温度が4倍以上に上昇する謎を解明
高圧力により鉄系超伝導物質の転移温度が4倍以上に上昇する謎を解明 1.発表者: 松浦 康平(東京大学大学院 新領域創成科学研究科 物質系専攻 修士課程2年) 芝内 孝禎(東京大学大学院 新領域創成科学研究科 物質系専攻 教授) 上床 美也(東京大学物性研究所 極限環境物性研究部門 教授) 2.発表のポイント: ◆鉄系超伝導体セレン化鉄において圧力で超伝導転移温度が9ケルビンから38ケルビンに4倍以上にも上昇する現象が、超伝導を阻害していた磁性が圧力によって消失することで起こることを突き止めた。 ◆今回の成果は、純良な試料を用いた高圧下精密物性測定により得られたものであり、...
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理研と東大、超伝導と電荷秩序が磁場中で2種類の電子模様となって現れることを発見
高温超伝導体の2つの顔 −磁場によって明らかになった超伝導と電荷秩序の競合− <要旨> 理化学研究所(理研)創発物性科学研究センター創発物性計測研究チームの町田理特別研究員、花栗哲郎チームリーダー、東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻の為ヶ井強准教授らの共同研究チーム(※)は、銅酸化物高温超伝導体[1]における電子が持つ超伝導と電荷秩序[2]の二面性が、磁場中で2種類の電子の模様となって現れることを発見しました。 銅酸化物高温超伝導体は他の超伝導体に比べ高い温度で超伝導を示す物質で、送電ケーブルや強力な磁場を発生させる電磁石への応用が始まっています。しかし、超伝導が発現す...
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東北大、高温超伝導を担う電子が異常な秩序状態を形成することを解明
高温超伝導を担う電子の、異常な秩序状態を観測 −超伝導機構の解明に手掛かり− <概要> 東北大学原子分子材料科学高等研究機構(AIMR)の高橋隆教授、谷垣勝己教授、および同大学院理学研究科の中山耕輔助教らの研究グループは、新型鉄系高温超伝導体のモデル物質である鉄セレンにおいて、超伝導を担う電子が、異常な秩序状態を形成することを初めて明らかにしました。この発見は、鉄系高温超伝導体の超伝導機構を解明する鍵になると期待されます。 本研究成果は、米国物理学会誌 Physical Review Lettersに、平成26年12月5日(米国東部時間)付けでオンライン掲載されます。 <背景> 2008年に、東京工業大学の...
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日立産機システム、インバータ制御で省エネを実現する窒素ガス発生装置を受注開始
インバータ制御で省エネを実現する 窒素ガス発生装置「N2パック NEXTseries」を発売 ・製品画像は添付の関連資料を参照 * N2パック、「NEXTseries(※)」は、株式会社日立産機システムの登録商標です ※「NEXTseries」のロゴは添付の関連資料を参照 株式会社日立産機システム(取締役社長:青木優和/以下、日立産機)は、窒素ガス発生装置「N2パック」の3.7、5.5kWクラスをモデルチェンジし、「N2パック NEXTseries Vタイプ」として6月10日から受注を開始します。 窒素ガスは、食品の品質維持、電子・化学分野での酸化防止や防爆を目的として使用されていますが、代表的な供給形態はガスボンベや液体窒素でし...
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SoCデバイス向けテスト・ハンドラ「M4871」を発表 業界屈指のハンドリング精度と温度制御技術で 先端SoCデバイスに効率的かつ柔軟なテスト・ソリューションを提供 株式会社アドバンテスト(本社:東京都千代田区 社長:松野晴夫)は、SoC(System−on−Chip)デバイス向けテスト・ハンドラの新製品「M4871」を発表しました。当製品は、被測定デバイスへのコンタクト位置精度を画像処理で高精度に補正する「両面visual alignment」機能、被測定デバイスへの高精度、高レスポンスの温度印加を可能にする「Active Thermal Control」、およびネットワークを介してテスト状況をリアルタイムに監視できる機能などが新たに加わりました。...
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京大、冷蔵庫または常温で保存したフリーズドライ精子から産子の作出に成功
フリーズドライ(凍結乾燥)精子で希少野生動物保護 −京都発・希少野生動物配偶子バンク− 金子武人 医学研究科附属動物実験施設特定講師らの研究グループは、2012年4月に、液体窒素を使用せずに冷蔵庫で長期保存可能なフリーズドライ精子保存法を開発し、冷蔵庫または常温で保存したフリーズドライ精子から産子の作出に成功しました。今回、金子特定講師、村山美穂 野生動物研究センター教授、坂本英房 京都市動物園種の保存展示課長および伊藤英之 同課係員は、この技術を用いて希少野生動物の精子を保存し、種の保存に応用します。既に、チンパンジー等、一部の動物種において、フリーズドライ後の精子に受...
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IHI、原子力発電設備などの除染・解体技術を有する米ナイトロシジョン社を買収
原子力発電設備等の除染・解体技術を有する米国ナイトロシジョン社を買収 IHIは,このたび,超高圧液体窒素による原子力発電設備等の除染・解体技術を有するナイトロシジョン(NITROCISION)社を買収し,米国の子会社(IHI Southwest Technologies,Inc.)の傘下としました。本技術は,ナイトロジェット(NITROJET)と呼ばれ、1990年代初めに米国エネルギー省(DOE)のアイダホ国立研究所(INL)において開発された技術です。超高圧の液体窒素を対象物に吹き付けることにより,配管,金属構造物,タンク等の洗浄や切断,またコンクリートのはつり(汚染された表面層の除去)等を行うことができます。 ナイトロジェット(NITROJET)の特...
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理化学研究所、絶縁体から高温超伝導体への変化過程を可視化することに成功
絶縁体から高温超伝導体への変化過程を原子分解能で可視化 −「擬ギャップ状態」の正体と超伝導機構の解明に向けて前進− ◇ポイント◇ ・擬ギャップ領域は絶縁体の「海」の中に数nm2の小さな「島」として出現 ・擬ギャップ状態は超伝導と競合せずにその発現を助けている可能性を示唆 ・電子相変化メモリーなど新エレクトロニクスデバイス開発の基礎学理を提示 理化学研究所(野依良治理事長)は、銅酸化物高温超伝導体(※1)が絶縁体から超伝導体へと変化する過程を原子分解能で可視化することに成功しました。「擬ギャップ状態(※2)」が数平方ナノメートル(nm2)程度の領域で出現し、その増加が超伝導...
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古河電工、275kV超電導ケーブルの長期課電・通電試験を中国瀋陽市で実施
世界初 超高圧高温超電導ケーブルを製造 〜中国瀋陽市で長期課通電試験を実施します〜 当社は、世界最高の電圧階級となる275kV超電導ケーブルの長期課電・通電試験を、中国瀋陽市の瀋陽古河電纜有限公司にて実施します。これは、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から受託した「イットリウム系超電導電力機器技術開発プロジェクト(プロジェクトリーダー:塩原融超電導工学研究所所長)」において行うものであり、気中終端接続部、中間接続部をもつ高温超電導ケーブルを布設し、高温超電導ケーブルとして必要な性能の検証を行うものです。30mの超電導ケーブルは、株式会社ビスキャス市...
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京大、液体窒素不要の遺伝資源長期保存法を開発しフリーズドライ精子から産子の作出に成功
災害に強い液体窒素不要の遺伝資源長期保存法の開発−長期保存したフリーズドライ(真空凍結乾燥)精子からラット・マウスの作出に成功− 金子武人 医学研究科附属動物実験施設特定講師の研究グループは、液体窒素を使用せずに長期保存可能な精子保存法を開発し、冷蔵庫で長期保存、常温で国際輸送したフリーズドライ精子から産子の作出に成功しました。このことにより、低コスト・簡易な遺伝資源管理が可能だけでなく、災害や事故から貴重な遺伝資源を守ることが可能となりました。 本研究成果は、米国科学雑誌「PLoS ONE」に発表されました。 「金子特定講師、芹川教授・施設長」 1.本研究成果のポイント ...
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広島大と東大、高温超伝導体で電子と格子振動が強く結合する仕組みを解明
高温超伝導体で電子と格子振動が強く結合する仕組みを解明 〜より高温での超伝導実現に大きな手がかり〜 【概 要】 広島大学大学院理学研究科の井野明洋助教と、大学院生の安斎太陽、東京大学大学院理学系研究科の藤森淳教授、内田慎一教授らを中心とする研究グループは、広島大学放射光科学研究センターの高輝度シンクロトロン放射光を用いて、世界最高水準の高分解能・角度分解光電子分光実験を行い、高温超伝導体で電子と格子振動が強く結合する仕組みを明らかにしました。高温超伝導発現には、電子と電子をつなぐ強力な「のり」の存在が必要とされています。しかし、これまで、その「のり」の正体が不明でした。今回判...