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走査型トンネル顕微鏡
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理研と東大、超伝導と電荷秩序が磁場中で2種類の電子模様となって現れることを発見
高温超伝導体の2つの顔 −磁場によって明らかになった超伝導と電荷秩序の競合− <要旨> 理化学研究所(理研)創発物性科学研究センター創発物性計測研究チームの町田理特別研究員、花栗哲郎チームリーダー、東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻の為ヶ井強准教授らの共同研究チーム(※)は、銅酸化物高温超伝導体[1]における電子が持つ超伝導と電荷秩序[2]の二面性が、磁場中で2種類の電子の模様となって現れることを発見しました。 銅酸化物高温超伝導体は他の超伝導体に比べ高い温度で超伝導を示す物質で、送電ケーブルや強力な磁場を発生させる電磁石への応用が始まっています。しかし、超伝導が発現す...
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原子1個の厚みの二酸化チタンシートの作製に成功 −グラフェン類似の極薄新材料の誕生− 【概要】 東北大学原子分子材料科学高等研究機構(AIMR)の大澤健男助教(現 国立研究開発法人 物質・材料研究機構(NIMS)主任研究員)と一杉太郎准教授の研究グループは、同機構の幾原雄一教授、王中長准教授らのグループと共同研究を行い、「原子1個の厚み」の二酸化チタン(TiO2)シートの作製に成功しました。 近年、グラフェン(*1)をはじめとした原子1個の厚みをもつ原子シート(*2)に注目が集まっています。2010年のノーベル物理学賞の対象となったグラフェンは、原子シートの中の電子が非常に高い速度で移動す...
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グラフェンの電子状態を制御することに成功 −新たな機能開拓と伝導性の制御に道− <概要> 東北大学原子分子材料科学高等研究機構(AIMR)の清水亮太助教、菅原克明助教、高橋隆教授、一杉太郎准教授は、グラフェンを二層重ねた物質(二層グラフェン)の間にカルシウム原子を挿入(サンドウィッチ)した二層グラフェン化合物について、それを形成する下地基板の特性を利用して性質を改変することに成功し、電荷密度波(注1)(図1)が生じていることを明らかにしました。 グラフェンは、エレクトロニクス応用に向けて、エネルギーギャップ(注2)や超伝導等の様々な性質を付与することが切望されており、その方法が活...
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チタン酸ストロンチウム基板の表面電子状態を解明 −酸化物エレクトロニクスの高性能化に一歩前進− 東北大学原子分子材料科学高等研究機構(AIMR)の濱田幾太郎助教(現独立行政法人物質・材料研究機構(NIMS)MANA研究者)と一杉太郎准教授の研究グループは、清水亮太日本学術振興会特別研究員らと共同で、超高分解能顕微鏡観察と第一原理計算の併用により、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)単結晶表面の表面電子状態の解明に初めて成功し、電子密度の空間分布がエネルギーに依存して変化していることを明らかにしました。 チタン酸ストロンチウムを始めとした金属酸化物は、微細加工の限界に達しつつあるシリコンに代わるエ...
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東北大、2層の黒鉛にカルシウム原子をサンドしたグラフェン層間化合物作成に成功
ミクロな世界のサンドウィッチ −グラフェン層間化合物の作成に初めて成功− <概要> 東北大学原子分子材料科学高等研究機構の菅原克明助教、一杉太郎准教授、高橋隆教授らの研究グループは、グラファイト(黒鉛)2層の間にカルシウム原子を挿入(サンドウィッチ)した2層グラフェン層間化合物の作成に世界で初めて成功しました。この成果は、グラフェンを用いた高効率なマイクロバッテリーや超薄膜超伝導デバイスへの道を開くものであり、新たな材料科学研究へ大きく貢献することが期待されます。 本成果は、2012年11月5日(米国時間)の週に、米国科学アカデミー紀要(Proceedings of the...
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理化学研究所、絶縁体から高温超伝導体への変化過程を可視化することに成功
絶縁体から高温超伝導体への変化過程を原子分解能で可視化 −「擬ギャップ状態」の正体と超伝導機構の解明に向けて前進− ◇ポイント◇ ・擬ギャップ領域は絶縁体の「海」の中に数nm2の小さな「島」として出現 ・擬ギャップ状態は超伝導と競合せずにその発現を助けている可能性を示唆 ・電子相変化メモリーなど新エレクトロニクスデバイス開発の基礎学理を提示 理化学研究所(野依良治理事長)は、銅酸化物高温超伝導体(※1)が絶縁体から超伝導体へと変化する過程を原子分解能で可視化することに成功しました。「擬ギャップ状態(※2)」が数平方ナノメートル(nm2)程度の領域で出現し、その増加が超伝導...
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SII子会社、走査型プローブ顕微鏡の新制御ステーション「NanoNaviReal」など発売
SIIナノテク、走査型プローブ顕微鏡の新ステーション2モデルを発売 測定パラメーター自動調整機能「RealTune」を搭載 セイコーインスツル株式会社(略称:SII、社長:新保雅文、本社:千葉県千葉市)の100%子会社で、計測分析装置の製造販売を行っているエスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社(略称:SIIナノテク、社長:川崎賢司、本社:千葉県千葉市)は、走査型プローブ顕微鏡の新しい制御ステーションとして、測定パラメーター自動調整機能「RealTune(リアルチューン)」を搭載した「NanoNaviReal(ナノナビリアル)、NanoNaviReal s(ナノナビリアルエス...