嬉しい体験と嫌な体験は互いに抑制し合う −嬉しい体験細胞と嫌な体験細胞は別領域に存在し、互いに抑制する− <要旨>  理化学研究所(理研)脳科学総合研究センター理研−MIT神経回路遺伝学研究センターのジョシュア・キム研究員、利根川進センター長らの研究チーム(※)は、マウスにおいて、嬉しい体験と嫌な体験にそれぞれ対応した神経細胞は扁桃体基底外側核[1]の異なる領域に局在しており、互いに抑制することを発見しました。  「嬉しい」「嫌だ」といった情動体験は、特有な行動を引き起こします。マウスでは、「好き、楽しい」といった嬉しい体験は繰り返そうとし、「嫌い、怖い」といった嫌な体験ではすくみ...