骨を壊す破骨細胞をつくる新しいメカニズムの解明 −がんの骨転移に伴う骨破壊を抑える新しい治療法に期待−  慶應義塾大学医学部の堀内圭輔特任准教授、東門田(とうもんだ)誠一特任助教らの研究グループは、マウスを用いた実験で、破骨細胞(注1)の分化過程で小胞体ストレス(注2)が誘導されること、さらにこの小胞体ストレスが破骨細胞の分化を増強し、骨の破壊・吸収を促進させることを発見しました。  高齢化社会に伴い、骨の力学的強度が低下してしまう骨粗鬆症患者は近年上昇傾向であり、その患者数は、わが国で1300万人以上とも言われています。また近年、がん患者も従来に比較して長い生命予後が得られる...