パーキンソン病に対する脳深部刺激療法(DBS療法)の作用メカニズムを解明 ―神経の「情報伝達を遮断」することで治療効果が生まれるという新しい説の提唱― <内容>  パーキンソン病やジストニアといった運動障害の外科的治療の一つとして、脳深部刺激療法(Deep Brain Stimulation、DBS療法)があります(図1)。この方法は、脳の大脳基底核の淡蒼球内節と呼ばれる部分に慢性的に刺激電極を埋め込み、高頻度連続電気刺激を与えるというもので、これによって、運動障害の症状を改善することができます。しかし、これまで、この方法が、どのように症状を改善させるのか、その作用メカニズムは明確にはわかっていませんでした。今...