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竹中工務店、免震装置の変形を継続的に遠隔監視する「竹中免震モニタリングシステム」を開発

2011-12-02

免震装置の変形を継続的に遠隔監視する「竹中免震モニタリングシステム」を開発
―免震工事の施工精度の更なる向上にむけて積極展開を開始―


 竹中工務店(社長:竹中統一)は、免震建物の施工中に免震装置の変形および免震層内の温度を継続的に遠隔監視する「竹中免震モニタリングシステム」(特許申請中)を開発し、2011年2月に竣工した武田薬品工業湘南研究所に初めて適用しました。

 同研究所は大規模平面の免震建物であるため、地震時に免震効果を発揮するには施工中に生じる建物躯体の乾燥収縮や温度歪み、および施工時の荷重が、免震装置の変形に及ぼす影響をリアルタイムに監視することが必要でした。

 本システムは、業界トップクラスの免震施工実績がある当社が、さらなる施工精度の向上を図るために開発したもので、今回、同研究所建設時に導入しました。

 近年、国内の免震建物は増加傾向にあり、さらに本年3月11日の東北地方太平洋沖地震を契機にますます増加していくと予測されています。当社は、大規模な平面形状、中間階免震、免震改修工事など、さまざまな施工環境においても高い施工精度を実現するべく、本システムを積極的に展開していきます。


■新システムの概要
 「竹中免震モニタリングシステム」は、免震装置の水平変形・鉛直高さ・免震層の温度を、計測センサーを用いて1時間に1回程度自動計測します。
 免震層内の複数の計測データは無線で収集され遠隔した事務所等にあるパソコンに一括送信されます。
 パソコンの画面上では専用ソフトウェアによりグラフやリスト表示で逐次データを確認することができます。
 万が一、計測データが管理値を超えた場合はアラーム表示で知らせる仕組みです。無線通信技術には、日立製作所の「日立AirSenseII」を採用しています。


 ※システムイメージ図は添付の関連資料を参照

 通常、免震工事の施工管理では、施工期間中に2〜3回程度、担当者が免震層内に立ち入り計測機器を用いて免震装置の変形量を測ります。しかし、アクセスが容易でない免震層での計測作業は多大な労力を要します。このような計測では、タイムリーかつ高精度な品質管理、および施工中の各種要因が免震装置の変形に及ぼす影響度合いの把握が難しいものでした。


 「竹中免震モニタリングシステム」は、計測にかかる労力・コストを低減しながら、無線通信技術を活用し遠隔した場所での高精度なリアルタイム管理を実現します。また施工期間中の装置の変形、温度変化の継続データ蓄積により、施工時の荷重や温度変動が装置変形に及ぼす影響を定量的に分析することができます。


■新システムの特長
・日常の免震装置の変形変動を計測対象としたシステム
・免震装置の変形と免震層の温度を高い頻度(1時間に1回程度、適宜設定可能)、かつ継続的に自動計測することが可能
・遠隔した場所にあるパソコン上でリアルタイムなデータ確認が可能、蓄積された継続データにより各種要因(温度変化、施工時荷重)の影響度が把握できる
・免震建物の施工中だけでなく、竣工後も維持管理用ツールとして運用が可能
・積層ゴム支承をはじめ様々な免震装置への簡易な取り付けが可能で、ローコストな導入・運用が可能
・地震時の免震装置の水平変形を阻害しない、システム用計測センサー取付金物も同時開発


武田薬品工業湘南研究所 概要は添付の関連資料を参照

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