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GEヘルスケア・ジャパン、細胞画像解析装置の最上位機種「IN Cell Analyzer 6000」を発売

2011-08-20

GEヘルスケア・ジャパン
細胞画像解析装置の最上位機種「IN Cell Analyzer 6000」を発売

〜 国内初のsCMOSカメラ搭載装置、共焦点・非共焦点など3種の撮影モードを同時搭載 〜
― 多彩なサンプル形状に幅広く対応、細胞研究の迅速化・効率化に貢献 ―


 GEヘルスケアグループ(以下GEヘルスケア)の世界中核拠点の1つであるGEヘルスケア・ジャパン株式会社(本社:東京都日野市/代表取締役社長:川上潤)は本日8月16日(火)、GEヘルスケア製細胞画像解析装置(イメージングサイトメーター(*1))の新製品「IN Cell Analyzer 6000(インセルアナライザー 6000)」を、国内の製薬企業や主要大学・研究機関を主対象に発売します。

 IN Cell Analyzer 6000は2003年の発売以降、多くの製薬企業での導入実績を誇り、40%近い国内シェアを持つ(*2)業界標準の細胞画像解析装置「IN Cell Analyzer」シリーズの最新・最上位装置。最大の特長は、国内のイメージングサイトメーターとして初めて、高性能のsCMOSカメラを搭載したことと、共焦点・非共焦点・透過光画像の3つの撮影モードを備えたことの2つです。

 sCOMSカメラ搭載の主要メリットは以下の4点です。

(1)共焦点イメージングによりWash(洗浄)less 実験系が可能に
 抗体医薬研究の評価系や神経細胞など剥がれやすい細胞へのダメージを抑えるために、このWash stepを簡略できるようになります。また、タイムラプス実験における培地由来のバックグラウンドを抑えたイメージング解析が可能になります。

(2)微弱なシグナルを検出することで、蛍光画像の取得が難しかったサンプルのイメージングが可能に
 SN(Signal−to−noise)比が高く、微弱なシグナルを検出できるため、低輝度が原因で蛍光画像の取得が困難であったサンプルのイメージングが可能になります。

(3)開口部の広さを調節可能で、サンプルに合わせ適切な厚みでの共焦点イメージングが可能に
 従来の共焦点型機器では開口部の広さは固定されたままで変更できませんでしたが、IN Cell Analyzer 6000のsCMOSカメラは開口部の広さを随意に調節可能なため、ユーザーのニーズにあわせて、適切な厚みでのイメージングが可能になります。これにより、iPS/ES細胞やがんのコロニー、細胞シートなどの3次元培養、組織切片、個体などの解析の可能性が広がります。

(4)一般的な96 well マルチウェルプレートの1ウェル全体の撮影が1回で可能に
 IN Cell Analyzer 6000に搭載した550万画素のsCMOSカメラは従来に比べて約4倍大きな視野(FOV:Field of View)を持ち、96 well マルチウェルプレートの1ウェル全体を1回で撮影可能です。ホールウェル撮影が可能になることで、発生頻度の低いレアイベントを検出しやすくなるほか、撮影時間の短縮につながります。

 また、IN Cell Analyzer 6000は国内のイメージングサイトメーターとして初めて、共焦点・非共焦点・透過光画像の3つの撮影モードを備えています。これにより、分子局在の場合は共焦点、コロニーや組織全体に発現する分子の総発現量の解析には非共焦点といったように、解析対象(分子・細胞・コロニー・組織)ごとに最適な撮影モードを選択できるようになります。
 さらに多重染色の場合、チャネル(蛍光色素)ごとに共焦点、非共焦点モードを併用でき、解析の対象物ごとに最適な撮影モードを一度に設定できるため、取り直しの手間や退色リスクの回避につながります。
 細胞のさまざまな生命現象を自動で高速かつ多数のイメージングを取得し、定量解析するイメージングサイトメトリー解析では現在、実験系やサンプル形態の多様化が進んでおり、一段と高精度な共焦点画像や柔軟性の高い画像取得システムに対するニーズが高まっています。
 そのような中、高性能のsCMOSカメラと3つの撮影モードを同時に備えたIN Cell Analyzer 6000は、大量の細胞を高速で自動解析できるため、製薬企業が手がける創薬スクリーニングや抗体医薬開発において、人的資源や時間の節約など、その効率化ならびに生産性向上に貢献します。
 また、大学や研究機関が進めるiPS細胞などの幹細胞研究や再生医療研究においても、多数サンプル解析が難しかった実験系からサンプル数の制限を取り去ることで、新たな知見の獲得につながると見込んでいます。

 当社は今回発売する「IN Cell Analyzer 6000」を、既に同シリーズを導入している製薬企業の買い替え・買い増し、ならびにiPS細胞などの幹細胞や再生医療の研究を手がける主要大学・研究機関の新規購入を主対象に販売します。
 また、GEヘルスケアは今年、超解像顕微鏡をはじめ、生細胞と固定細胞の構造・挙動に関する詳細な情報を研究者に提供するソフトウェアやデータ可視化ツールの開発・製造を手掛けるアプライド・プレシジョン社(API)を買収しました。APIが得意とする高度な細胞イメージング技術などを組み合わせることで、細胞解析領域における製品拡充を一段と推し進め、国内の創薬や抗体医薬開発、ならびにiPS細胞などの幹細胞や再生医療の研究に寄与することを目指します。


<IN Cell Analyzer 6000の主要仕様>
・撮影スピード: 96ウェルプレート4分(3色、1視野)
オートフォーカス: Laser およびSoftware
・豊富な対応プレート: 6 − 1536 ウェルプレート、およびスライド
・豊富な対物レンズ: x2,4,10,20,40,60
・ライブセルアッセイ用オプションモジュール対応:温度、CO2、湿度コントロール、および分注機
・プレビュースキャン:組織切片など大きなサンプルでの視野探索を効率化
・マニュアル顕微鏡撮影モード:従来の顕微鏡同様、ユーザー任意の設定での撮影モード

*1:サイトメーターとは、短時間(数秒から数分)に多量(数千個から数百万個)の細胞を1 個ずつ定量測定する統計的精度の高い細胞測定法(サイトメトリー)を手掛ける装置のこと。その1つであるイメージングサイトメーターは、マルチウェルプレートやスライドグラス上の付着した細胞集団などを、レーザー走査して蛍光イメージや散乱光、透過光イメージを取得し、細胞画像処理にて、1個の細胞ごとの情報を抽出する装置。個々の細胞内・細胞表面の情報(蛍光強度・サイズ・構造など)を定量化・数値化しポピュレーション解析を行うことで、細胞集団や現象を統計的に理解できるほか、神経突起の長さや数などの形態情報や分子局在なども解析可能(*2):出典:株式会社アール アンド ディ「科学機器年間 2010年版」(2010年9月発行)

製品名:IN Cell Analyzer 6000(インセルアナライザー 6000)
発売日:2011年8月16日(火)
希望小売価格:6,000万円(除消費税)
初年度国内販売目標台数:15台


 ※製品画像は添付の関連資料を参照


 GEヘルスケア・ジャパン株式会社は、ゼネラル・エレクトリック(GE)のヘルスケア事業部門であるGEヘルスケアの中核拠点の1つとして、先端的な医療技術ならびに医療・研究機関向けの各種サービスを提供しています。医療用画像診断からライフサイエンス(生命科学)まで幅広い分野にわたる専門性を駆使しながら、GEの世界戦略「ヘルシーマジネーション」で掲げる「医療コストの削減」「医療アクセスの拡大」「医療の質の向上」の実現に向けて、国内外の医療・研究施設を中心に革新的な製品やサービスをお届けしています。主要取扱製品は、CT(コンピューター断層撮影装置)、MRI(磁気共鳴断層撮影装置)、超音波診断装置、医療用画像ネットワーク、メディカル・ダイアグノスティクス(体内診断薬)、生体情報モニタ、液体クロマトグラフィー装置、細胞解析装置。2011年
 4月1日現在の社員数は2,030名、国内の事業所数は55カ所。
 ホームページアドレスは http://www.gehealthcare.co.jp (ライフサイエンス統括本部: http://www.gelifesciences.co.jp )。

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