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鹿島と千葉大など、薬用植物「甘草」の水耕栽培システム開発に成功

2010-11-02

伝資源の国内確保・供給に向けて 日本で初めて薬用植物「甘草」の水耕栽培システム開発に成功! 
植物工場生産に対応できる栽培システムを開発



 薬用植物をはじめ遺伝資源を国内で安定的に確保・供給することが求められる中、鹿島(社長:中村満義)、独立行政法人医薬基盤研究所(理事長:山西弘一)、国立大学法人千葉大学(学長:齋藤康)は共同で、薬用植物「甘草(カンゾウ)」の水耕栽培に日本で初めて成功し、植物工場で残留農薬の危険のない均質な甘草を短期間、かつ安定的に生産できる栽培システムを開発しました。
 甘草は現在国内使用量の100%を海外からの輸入に依存していますが、この水耕栽培システムにより、植物工場で均質な甘草を短期間に国内生産することが出来、薬用植物の国内栽培普及に向けた新たな動きが加速するものと期待されます。薬用植物は根に薬効成分を蓄積していることが多いため、今後は他の種類に対してもこの栽培システムの適用、採算性の検証を進めていきます。

 なお、11/24〜11/26に幕張メッセで開催される「アグロ・イノベーション2010」において鹿島は、水耕栽培により育てた甘草の実物を展示すると共に、本技術をご紹介する予定です。


・水耕栽培500日目の甘草(鹿島 技術研究所にて)
 ※添付の関連資料を参照

・水耕栽培500日目の甘草(鹿島 技術研究所にて)
 ※添付の関連資料を参照


■開発の背景
 最近話題になっている植物工場では、葉物(レタス等)の栽培が一般的ですが、工場普及の課題は採算性であり、収益性の高い作物の生産に対する期待感が高まっています。薬用植物は、付加価値の高い植物の代表ですが、根部に薬効成分を蓄積するものが多く、植物工場における栽培技術はほとんど確立されていませんでした。
 甘草(生薬名)は、グリチルリチンを主な有効成分として根部(根およびストロン)に蓄積する薬用植物で、一般用漢方製剤において処方の70%以上に使われる最も汎用度の高い漢方薬原料の一つであり、また、味噌や醤油に甘みを付ける食品添加物や化粧品の原料などにも広く使われています。
 国内使用量の100%を海外からの輸入に依存しており、そのほとんどが野生植物の採取でまかなわれています。主要輸入国である中国の採取制限や、世界的な生薬の需要増により、輸入価格は年々高騰しており、今後ますます資源確保が困難になることが懸念されています。また、生物多様性条約関連の国内法が資源国で整備されるに従い、資源国との利益配分を考慮しないと生物遺伝資源へのアクセスが困難になってきている状況もあります。このように甘草をはじめとする漢方薬原料の安定供給には懸念が生じており、医薬、食品、化粧品業界等を中心に国内栽培への要望が高まっております。甘草の市場性の確認、最適栽培条件の探索、事業性評価などに関しては豊田通商(株)に協力をいただきました。



※以下、リリースの詳細は添付の関連資料を参照


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