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富士通研究所、ブロックチェーンのセキュリティー強化技術を開発

2016-10-21

ブロックチェーンのセキュリティ強化技術を開発
鍵の安全な運用により、複数の組織で安心して機密情報を連携可能に


 株式会社富士通研究所(注1)(以下、富士通研究所)とFujitsu Laboratories of America,Inc.(注2)(以下、FLA)は、複数の組織間で機密情報を安全・安心に扱うことができる、ブロックチェーンのセキュリティ技術を開発しました。

 ブロックチェーンの最大の特徴は、特定の信頼できる組織による管理なしに、高い透明性や信頼度で情報共有を実現している点ですが、一方で金融取引への応用では、鍵の管理など取引を安全に行うための運用面に課題があります。また、原本性を保証する文書管理への応用では、記録された情報を参照できる人を制限する仕組みの実現が課題でした。

 今回、ブロックチェーンを様々な分野へ適用することを視野に、利用先を限定するなど事前に設定したポリシーに基づいて取引を制限するトランザクション機能限定技術と、ブロックチェーン上に記録される情報について、複数の鍵を分散して持つ当事者だけが安全に情報を参照できる文書秘匿化技術の二つの技術を開発しました。

 これにより、鍵の誤用・悪用を防止する運用も可能になり、より安全にブロックチェーンを活用でき、また後者の技術によって稟議や特定の組織間による承認、鍵の紛失時の救済といったワークフローも実現可能です。またこれらのセキュリティ技術を応用することで金融分野をはじめ流通、サプライチェーン、公文書管理など様々な分野へのブロックチェーンの適用領域拡大に貢献します。

<開発の背景>
 ブロックチェーンは、ネットワークに参加している複数の計算機が互いにデータを検証して記録することで、変更が事実上困難で、過去のすべての取引履歴が残り続けるという透明性と信頼性の高さを、特定の信頼できる組織や中央サーバを置くことなく実現している点に大きな特徴があります。このため、情報システムの新しいアーキテクチャーとして脚光を浴びており、金融分野や流通、サプライチェーン、公文書管理などの様々な分野での応用が期待されています。

 富士通研究所はブロックチェーンを情報連携の新しい基盤となる技術として注目し、ブロックチェーンの適用領域拡大を視野に富士通株式会社とともに実証実験などを進めています。

<課題>
 ブロックチェーンにおいて、トランザクションと呼ばれる取引の実行には利用者ごとにデジタル鍵が必要ですが、一般的に、鍵の紛失で送金ができなくなったり、鍵の盗難で口座のお金をすべて使われるといった課題が指摘されています。

 また、例えば、透明性を確保するため特定組織間で取引が存在すること自体は公開しても良いものの、金額や銘柄など具体的な取引内容は取引の当事者である数社のみが共有できるように秘匿したいというニーズがありますが、ブロックチェーン上の記録は全利用者で共有されるため、情報の秘匿性をどう確保するかについても大きな課題です。

 ※リリース詳細は添付の関連資料を参照

 記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

<注釈>
 注1 株式会社富士通研究所:
  本社 神奈川県川崎市、代表取締役社長 佐々木繁。

 注2 Fujitsu Laboratories of America, Inc:
  本社 米国Sunnyvale, CA、CEO 加藤雅之。

<関連リンク>
 みずほ銀行と富士通、国境を越えた証券取引の決済プロセス効率化に向けた実証実験を実施(2016年3月8日プレスリリース)
 http://pr.fujitsu.com/jp/news/2016/03/8.html



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