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ミック経済研究所、産業用PC市場の中期予測を発表
産業用PC市場の中期予測を発表
2016年度は対前年比2.3%増の約1068億円8500万円。
2015年度は半導体、自動車製造工場への設備投資増により好調。
情報・通信分野専門の市場調査機関である株式会社ミック経済研究所(本社:東京港区、社長:有賀章)は、国内の産業用PCの製造業、非製造業における活用状況を調査した「産業用PC市場の現状と展望 2016年版」を発刊しましたと発表しました。
同調査で対象となる産業用PCの定義は以下です。
本資料で扱う産業用PCとは、主に製造業(FA向け)、非製造業向けに使用されるPCで、メーカーが長期間(おおよそ約5〜10年以上)の供給および保障体制を確立させている製品とする。主に耐湿、耐熱、耐寒など耐環境性を備えている場合が多い。また、ラック型、タワー型、ボックス型、また液晶パネルと一体となったパネル型だけでなく、基盤、ボードタイプのコンピューターも市場合計に含む。
調査方法は、産業用PCを製造している主要企業23社を対象に個別実態調査を行い、全体を推計した資料となっています。当該市場の概要は以下の通りです。
■2015年度は、自動車、半導体製造関連の需要増で対前年比7.2%増の約1044億円
2015年度の産業用PC市場は対前年7.2%増となる1044億39百万円となった。自動車、半導体といった製造業の設備投資状況が需要を喚起した。しかし、2016年度は好調な2015年度の反動受け、2.3%増の1068億85百万円でペースダウン。その後も、PCが未だ十全に活用、設置されていない非製造業分野を中心に増加傾向が続くものの、国内の製造業分野ではリプレース需要がほとんどで横ばい、微減傾向となることが予測される。
これらの状況を踏まえ、2016〜2020年度までは年平均成長率2.0%で推移し、2020年度は1155億6千万円となる見通しである。
■製造業での需要は減少傾向も、非製造業では需要増
2015年度の産業用PCの製造業・非製造業の売上高は、製造業が全体の61.1%、非製造業が38.9%となった。製造業が過半を占めるが、徐々に非製造業部門での売上ウェイトは増えている。
製造業での利用は、リプレース需要がほとんどであり、新規に導入されるケースは少ない。非製造業分野では新たにPCを活用し、作業効率の最適化を図るという需要が見られた。特に医療系分野や運輸業などでの利用が多かった。
医療系では、電子カルテの普及による医療データの取り扱いの変化による需要があり、運輸系では主に鉄道の運行状況の制御、監視、管理などによる需要が見られた。
※表資料・グラフ資料は添付の関連資料を参照
なお、同資料の体裁はA4版425頁のファイル製本で、価格は190,000円(税抜)(PDF版:23,000円、CDROM版:380,000円もご用意しております)。