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富士経済、次世代環境自動車向け大型二次電池の世界市場調査結果を発表

2016-02-29

リチウムイオン電池、鉛電池、ニッケル水素電池など
次世代環境自動車向け大型二次電池の世界市場を調査
―2025年市場予測(2014年比)―
■次世代環境自動車向け大型二次電池 6兆3,649億円(10.2倍)
〜アメリカや欧州、中国の需要を中心に市場は拡大〜


 総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋小伝馬町 社長 清口 正夫 03−3664−5811)は、世界各国の燃費規制や排出ガス規制の強化を見据え、日本、アメリカ、欧州、中国を中心に投入計画が活発化している次世代環境自動車と、それらに搭載されるリチウムイオン電池(LiB)、ニッケル水素電池(NiMH)、電気二重層キャパシタ(EDLC)などの大型二次電池の市場を調査した。
 その結果を報告書「エネルギー・大型二次電池・材料の将来展望 2016 次世代環境自動車分野編」にまとめた。
 この報告書では次世代環境自動車8品目とそれらに採用される大型二次電池市場の現状を分析し、将来を予測すると共に、次世代環境自動車メーカーの動向についても整理した。

 今後、世界各国で自動車の燃費や排出ガス規制が強化される方向にあるが、特に中国では深刻化する大気汚染への対策や新たな産業創出のためにEVやPHVの普及拡大を国家政策として進めている。2015年は大容量の電池を搭載するEV乗用車、EVトラック・バスの導入が飛躍的に拡大したため、中国が次世代環境自動車向け大型二次電池の最大需要国へ成長するとみられる。それに伴い、日米欧の自動車メーカー、また日韓電池メーカーは積極的に中国現地の生産拠点構築へ向けて投資を進めており、今後の動向が注目される。


<調査結果の概要>
■次世代環境自動車向けの大型二次電池の世界市場

 *表資料は添付の関連資料「表資料1」を参照

 2015年の市場は2014年比74.9%増の1兆943億円が見込まれる。EV向けの割合が大きい。中でもEVトラック・バス向けが中国の需要増加により大きく伸びた。また、マイクロEV向けは市場規模は小さいが中国を中心に伸びている。現状HV・PHV向けは日本の需要が多くを占めるが、今後はPHV向けを中心に北米や欧州で需要が増加するとみられる。アイドリングストップ自動車(ISSV)/マイクロHVは、生産台数は多いが、それら向けは補機用の低価格な鉛電池(Pb)が中心であるため全体市場に占める割合は小さい。

 電池種類別にみると、EVやPHVで搭載されるLiBの割合が圧倒的に大きい。NiMHは現状HVで搭載が多いが、LiBを搭載するHVが増加するため2025年にはNiMHの需要は減少するとみられる。PbはISSV/マイクロHV向けが大きく伸びるとみられ、小規模ながらマイクロEV向けの需要も期待される。EDLCは中国のEVトラック・バスなどで採用されている。


■次世代環境自動車向けの大型二次電池の地域別需要動向

 *表資料は添付の関連資料「表資料2」を参照

 現状では中国やアメリカの占める割合が高い。特に中国は2015年にEV乗用車やEVトラック・バスの生産が急拡大したため、LiBを中心に需要が大幅に増加している。アメリカは大容量電池パックを搭載するTesla MotorsのEV向けなどLiBが中心である。

 今後は欧州・アメリカ・中国の需要が大きく増加すると予想される。欧州やアメリカはEVやPHV向けのLiBが大幅に伸び、特にアメリカではEV向けのLiB市場は2025年に1兆円を超えるとみられる。中国もEVやPHV向けを中心に伸びるが、特にEVトラック・バス向けが他地域に比べて大きく増加するとみられる。日本は現状HV向けのNiMHやLiBが中心であるが、将来的にはPHV向けのLiBが大幅に増えると予想される。また、FCVの普及は日本が先行するが、低価格のNiMHの搭載が中心とみられる。


<注目市場>
●EV向けの大型二次電池の世界市場

 *表資料は添付の関連資料「表資料3」を参照

 乗用車をはじめ、トラック・バス、マイクロEVを含むEV向けの二次電池を対象とする。EVは各国政府が普及施策を掲げているため、主要デバイスとして搭載される二次電池も今後大きく市場が拡大する見通しである。EV用電池市場はLiBが大部分を占めている。

 2015年、中国では中央政府が進める新エネ車(EV・PHV)普及政策下で、各地方政府が普及目標を掲げて率先して車両導入を進めた結果、EV向けの二次電池の市場が大きく拡大した。搭載電池も中国メーカー製の電池が大半を占めている。欧米諸国でも、各メーカーが現状のEVラインアップに加え、さらに蓄電容量を向上させた新型EVの投入計画を活発化させており、LiB市場も連動して拡大するとみられる。

 また、中国ではバス路線の各停留所で急速充電できるEDLCを搭載したEVバスが運行しており、徐々にラインアップが拡充している。

 マイクロEVは、中国山東省のローカルメーカーが先発しており、需要の大半も中国が占める。航続距離よりもコスト低減が優先されるため鉛電池が多く採用されている。需要地は農村部が中心で都市部では限定的であるため、マイクロEV市場の伸びは鈍化するが、Pbは交換需要が発生するため今後も需要増加が予想される。2020年頃からはマイクロEV向けのLiBの需要も増加するとみられる。


アイドリングストップ自動車(ISSV)/マイクロHV向けの大型二次電池の世界市場

 *表資料は添付の関連資料「表資料4」を参照

 ISSV(※HVを除く)とマイクロHVに搭載される補機電池および回生充電用電池を対象とする。世界的に高まる燃費規制への対策としてISSV/マイクロHVは安価な燃費改善車として需要が増加している。補機電池は頻繁なエンジン始動や、アイドリングストップ中のライトやオーディオなどへ電力を供給する。現状は補機用のPbが大半だが、今後はマイクロHV向けの回生充電用電池としてLiBやEDLCなどの需要が増加するとみられる。

 PbはLiBやEDLC搭載のマイクロHVでも補機電池として搭載され、加えて交換需要も発生するため、今後も需要増加が予想される。LiBは現状12V系のマイクロHVで搭載され日本の需要が中心であるが、2019年頃からは欧州や中国で48V系のマイクロHVの市場が拡大するのに伴い大幅な需要増加が期待される。EDLCは低コストかつ回生効率の高さから搭載が増えると予想される。


<調査対象>

 *添付の関連資料を参照


<調査方法>
 富士経済専門調査員による参入企業及び関連企業・団体などへのヒアリング及び関連文献調査、社内データベースを併用


<調査期間>
 2015年10月〜2016年1月


以上


 資料タイトル:「エネルギー・大型二次電池・材料の将来展望2016 次世代環境自動車分野編」
 体裁:A4判 382頁
 価格:
  書籍版 120,000円+税
  PDF/データ版 130,000円+税
  書籍版・PDF/データ版セット 150,000円+税
  書籍版・ネットワークパッケージ版セット 240,000円+税
 発行所:
  株式会社 富士経済
  〒103−0001 東京都中央区日本橋小伝馬町12−5 小伝馬町YSビル
  TEL:03−3664−5811(代) FAX:03−3661−0165
  e−mail:info@fuji-keizai.co.jp
 調査・編集:
  東京マーケティング本部 第四部
  TEL:03−3664−5811 FAX:03−3661−0165
  この情報はホームページでもご覧いただけます。
  URL:http://www.group.fuji-keizai.co.jp/ https://www.fuji-keizai.co.jp/



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