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免疫生物研究所、遺伝子組換えカイコによるラミニン511−E8生産の成功と製造方法を確立

2015-09-02

遺伝子組換えカイコによるラミニン511−E8生産の成功と
iPS細胞等培養用試薬としての実用化に向けた取り組みのお知らせ


 当社は、遺伝子組換えカイコによるヒトラミニン511−E8フラグメント(ラミニン511−E8)の生産に成功し、iPS細胞等の培養足場材として有効であるラミニン511−E8を安価に製造する方法を確立いたしました。さらに、ラミニン511−E8の独占的販売権を有する株式会社ニッピ(ニッピ)による研究用試薬の販売へ向け、同社との売買取引契約締結等の協議を開始しましたので、お知らせいたします。


【概要】
 ラミニン511−E8は、細胞外マトリックス成分の一つであるラミニン511の細胞接着活性部位を含むフラグメントであり、大阪大学および京都大学が、iPS細胞ES細胞などの多能性幹細胞の培養足場材として極めて有効であることを見出しております。ニッピは、両大学よりラミニン511−E8の独占的な製造・販売権を得て、チャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO細胞)を用いて製造したラミニン511−E8(商品名:iMatrix−511)を販売しております。
 当社は、遺伝子組換えカイコによる各種有用タンパク質の生産技術を開発してまいりましたが、遺伝子組換えカイコの生産系は、特に、複数のサブユニットから構成される高分子量のタンパク質生産に適していることを明らかにしています。ラミニン511−E8も、三種類のサブユニットから構成される比較的高分子量のタンパク質であるため、カイコでの発現を試みたところ、非常に効率良く生産できることが判りました。
 そこで、当社とニッピは、平成25年10月に共同研究契約を締結し、カイコで生産したラミニン511−E8の商品化を目指し、同タンパク質の評価等に関する共同研究を実施してきました。その結果、遺伝子組換えカイコにより生産したラミニン511−E8は、CHO細胞で生産したラミニン511−E8と同等の細胞接着活性を有し、かつ、遺伝子組換えカイコ生産系はCHO細胞系より生産効率に優れているため、より低コストでラミニン511−E8を製造できることが明らかになりました。
 今後、当社とニッピは、当社が製造したラミニン511−E8を研究用試薬原料としてニッピに供給するための売買取引契約等を締結し、ニッピは同原料を使用した低価格の商品を早期に販売する準備を進めます。これにより、高性能の細胞培養足場材であるラミニン511−E8の普及が促進し、iPS細胞等を利用した再生医療研究が加速されることを期待しております。
 なお、今期の連結業績への影響につきましては、現在精査中でありますので、今後公表すべき事項が生じた場合には、速やかにお知らせいたします。


以上



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