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CTC、材料研究などで有用なナノ材料開発向け独自解析ソフトを開発

2014-10-21

CTC、ナノ材料開発を支援する解析サービスを開始
自社独自の解析ソフトウェアで設計時間を短縮


 伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(代表取締役社長:菊地 哲、本社:東京都千代田区、略称:CTC)は、レアアースやレアメタルの代替材料の探索や温室効果ガスの削減に向けた材料研究等で有用な、ナノ材料開発向けの独自解析ソフトウェアを開発しました。新規材料の開発をトータルに支援するサービスの提供を本日から開始します。材料メーカー、企業・大学の研究部門、国や自治体の研究機関向けに提供し、3年後に関連製品を含めて10億円の売上を目指します。

■ナノ材料開発における現状
 複数の元素の組み合わせとその構造から電気や熱等の特性を導き出し、性能や耐久性に優れた材料を創出する素材・材料研究では、ITを活用した材料探索「マテリアルズ・インフォマティクス」の取り組みに注目が集まっています。
 文部科学省では、新規素材・材料探索を産業競争力強化の重要テーマとして位置づけ、レアアースやレアメタル等の希少元素の代替材料を創製する「新・元素戦略プロジェクト」を推進しています。また、独立行政法人科学技術振興機構では、材料研究を基に、温室効果ガス削減に大きな可能性のある技術を創出するための「先端的低炭素化技術開発」の研究事業も進められています。

■CTCが提供するサービスについて
 今回、CTCが提供するサービスは、ナノスケール(原子や分子レベルの大きさ)で固体の物性に関する解析やモデリングを行うCTC独自のソフトウェアによって、材料設計や材料開発を支援するサービスです。電気特性、熱特性、機械的特性といった材料物性の機能を計算し予測します。固体物理学の領域で従来計算に時間がかかった第一原理計算(※1)や分子動力学計算(※2)などのシミュレーションが短期間ででき、従来は数年かかっていた新材料の開発期間を、半年から1年に短縮することができます。より短期間での材料設計が可能となることで、実験の工程で様々な材料の候補を試すことができます。例えば、熱特性の材料シミュレーションでこのサービスを活用すると、従来よりも短い期間で発熱しにくい新しい材料設計が可能となるため、高機能な材料開発と研究コストの削減につながることが期待できます。
 本ソフトウェアは、8月からベータ版の提供を開始しており、本日から正式版の提供を開始します。また、CTCは、解析ソフトウェアが稼働するシステム構築から、解析の支援、保守サポートまでをワンストップで提供します。

 CTCは、合金設計、材料プロセス設計、材料評価などの材料関連の各種ソフトウェアおよび関連データベースの販売やサポート、コンサルティングサービスを30年以上前から提供しています。材料科学の専門エンジニアによる、材料を構成するミクロ組織の予測、多元系状態図計算や熱力学データベースの作成など、材料設計に関する多くの実績もあります。
 CTCは、今後も、素材・材料分野での科学技術の進展に向けて、ITによる支援サービスを拡充していきます。

シミュレーション画面>

 *添付の関連資料を参照

 ※1 第1原理計算:材料の原子、分子スケールでの電子状態を、Schrodinger方程式を解いて求める方法。電子の問題を解く際に利用されることが多い。
 ※2 分子動力学計算:原子、分子の個々の動きをNewton力学に従って追跡する計算手法。熱的な問題を解く際に利用されることが多い。

 ※記載されている商品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。


以上



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