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ロシュ・ダイアグノスティックス、甲状腺関連検査薬「エクルーシス試薬 Tg II」など発売
高感度な迅速検査で甲状腺がんの診断や術後のモニタリングに貢献
「エクルーシス試薬 Tg II」「エクルーシス試薬 カルシトニン」発売のお知らせ
ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社(本社:東京都港区/代表取締役社長 兼 CEO:小笠原 信)は、甲状腺関連検査薬「エクルーシス試薬 Tg II」および「エクルーシス試薬 カルシトニン」を9月26日に発売します。
年間約13,000人が新たに罹患(*1)する甲状腺がんのうち、約95%を占める甲状腺分化がん(乳頭がんおよび濾胞がん)では、治療の中心となる甲状腺摘出手術後の経過観察が重要です。サイログロブリン(Tg)は、甲状腺濾胞細胞のみで作られるため、甲状腺全摘出術後に血液中のTg値を測定することは、がん細胞の再発や転移を診断する再発マーカーとして有用性が認められています(*2)。「エクルーシス試薬 Tg II」は、電気化学発光免疫測定法(ECLIA法)を測定原理とする当社の自動分析装置を用いて、血中Tg値を18分で測定します。当社既存品に比べより高感度で、低濃度域の再現性が向上しているため、低濃度域におけるTg値を正確に把握できることが期待されています。
甲状腺がんの約1〜2%を占める甲状腺髄様がんは、カルシウム量を調節するカルシトニンを分泌する傍濾胞(C細胞)を由来とするがんであり、髄様がんの約30〜40%は遺伝性です。血中カルシトニンは、髄様がん細胞からも分泌され、血中で高値を示すため、髄様がん診断および手術後のモニタリングに有用です(*3)。日本国内では、放射性物質を用いた検査方法のみ販売されており、測定には特殊な検査設備が必要で、結果判定に3日程度を要していました。
「エクルーシス試薬カルシトニン」は電気化学発光免疫測定法(ECLIA法)を測定原理とする当社の自動分析装置を用いて、18分で測定します。検査時間の短縮と病院の検査室での検査が可能となったことで、臨床での迅速な診断に貢献し、患者さんの負担を軽減します。
ロシュ・ダイアグノスティックスは、今回の2製品の発売により、甲状腺検査薬のラインアップを拡充し、さらなる検査の効率化によって、甲状腺疾患の診断と治療に、貢献を続けてまいります。
*1 2010年地域がん登録推計によるがん罹患データ(国立がん研究センター)
*2 甲状腺腫瘍診断ガイドライン 2010年版
*3 山梨大学医学部人体病理学 近藤哲夫ら(2013年8月)
■エクルーシス試薬 Tg II
【製品特長】
.0.04〜500ng/mLの測定レンジで、より高感度で測定可能になり、低濃度域の再現性が向上
.測定時間18分
.電気化学発光免疫測定法(ECLIA法)により病院の検査室で測定が可能
【製品概要】
(1)希望販売価格(税抜)
100テスト用 60,000円
(2)保険点数
140点(D008−13 内分泌学的検査)
(3)対応機種
既に発売済みの当社検査機器「cobas e411」、「cobas 6000」、「cobas 8000」、「MODULAR ANALYTICS」、および「ECLusys2010」を用いて自動測定が可能
■エクルーシス試薬 カルシトニン
【製品特長】
.電気化学発光免疫測定法(ECLIA法)により病院の検査室で測定が可能(国内初のNon−RIA試薬)
.測定時間18分
.0.5〜2,000pg/mLのワイドレンジ測定が可能
【製品概要】
(1)希望販売価格(税抜)
100テスト用 70,000円
(2)保険点数
147点(D008−14 内分泌学的検査)
(3)対応機種
既に発売済みの当社検査機器「cobas e411」、「cobas 6000」、「cobas 8000」、「MODULAR ANALYTICS」、および「ECLusys2010」を用いて自動測定が可能
【製品画像】
※添付の関連資料を参照
<ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社について>
スイス・バーゼルに本社を置く世界有数のヘルスケア企業であるF.ホフマン・ラ・ロシュの診断薬事業部門の日本法人です。2014年2月現在、従業員783人、全国9都市に支店、物流センターを有し、体外診断薬・機器事業、研究用試薬・機器事業、血糖測定関連事業などを幅広い領域で事業を展開しています。私たちは、医療従事者の皆さまが最適な治療選択や意思決定が行えるよう、臨床検査の医学的価値および効率性を高めるソリューションをお届けします。
詳細は、http://www.roche-diagnostics.jpをご覧ください。