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ヤンセンファーマとアストラゼネカ、前立腺癌治療剤「ザイティガ錠250mg」を発売
前立腺癌治療剤「ザイティガ(R)錠250mg」新発売のお知らせ
ヤンセンファーマ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:ブルース・グッドウィン、以下、ヤンセン)とアストラゼネカ株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役社長:ガブリエル・ベルチ、以下、アストラゼネカ)は、経口前立腺癌治療剤「ザイティガ(R)錠 250mg」(一般名:アビラテロン酢酸エステル)を本日発売しましたので、お知らせいたします。
日本では、前立腺がんは65歳以上の男性に多くみられるがんのひとつであり(※1)、前立腺がんの罹患数は急増しています。2020年には罹患数ががんの中で最多となると予想されており(※2)、前立腺がんの治療選択肢の充実が重要となっています。
前立腺がんの治療では、外科的あるいは内科的に前立腺がんの増殖を刺激するホルモンであるアンドロゲンを除去する内分泌療法が広く行われています。しかし、内分泌療法による去勢状態であっても、いずれ病勢の進行や再発が認められ、去勢抵抗性前立腺癌(以下、CRPC)となります。その理由のひとつに、精巣以外の臓器(副腎や前立腺がん組織内)でも微量のアンドロゲンが生成されていることが挙げられます。
ザイティガ(R)錠は、「去勢抵抗性前立腺癌」を適応とし、アンドロゲンの生合成に必要な酵素であるCYP17を選択的に阻害することで抗腫瘍効果を示す、新しい作用機序を有するCYP17阻害剤です。本剤のCYP17阻害作用により、精巣のみならず、副腎や前立腺がん組織内におけるアンドロゲンの生合成自体を抑制します。また、腫瘍の増殖抑制、生存期間の延長(以下、OS)、化学療法実施までの期間延長を示す、新規ホルモン療法を提供できることになります。
海外で実施した第III相試験では、化学療法歴のない転移性CRPC(以下、mCRPC)の患者さんにおいて、OS中央値35.3ヶ月を実現し(※3)、また、化学療法既治療のmCRPC患者さんでは15.8ヶ月のOS中央値を実現しています(※4)。
アストラゼネカとヤンセンは、2013年10月に、日本国内におけるザイティガ(R)錠のコ・プロモーション契約を締結しており、今後、アストラゼネカとヤンセンの両社が医療機関への情報提供活動を行います。
アストラゼネカは、がん治療の領域で「がん患者さん一人ひとりの“らしい生活”の実現に貢献する」というビジョンを掲げています。前立腺がん治療においては、LH−RHアゴニスト製剤のゾラデックスや非ステロイド性抗アンドロゲン剤のカソデックスを通じて、20年以上にわたって日本の患者さんに貢献してまいりました。今後、ザイティガ(R)錠を多くの前立腺がんの患者さんにお届けすることで、更なる貢献に努めてまいります。
※製品画像・製品概要などは添付の関連資料を参照
<アストラゼネカ株式会社について>
アストラゼネカは、イノベーション志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細はこちらでご覧ください。http://www.astrazeneca.com日本においては、主にがん、循環器、消化器、呼吸器、糖尿病、ニューロサイエンスを重点領域として患者さんの健康と医療の発展への更なる貢献を果たすべく活動しています。当社についてはこちらでご覧ください。http://www.astrazeneca.co.jp
1)国立がん研究センターがん対策情報センター:全国がん罹患モニタリング集計2007年罹患数・率報告
2)国立がん研究センターがん対策情報センター:がん・統計白書2012−データに基づくがん対策のために(篠原出版新社)
3)Kluetz PG,et al.:Clin Cancer Res 19:6650−6656,2013.
4)Fizazi K,et al.:Lancet Oncol 13:983−992,2012.