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富士フイルムなど、レーザー技術応用の内視鏡システム実用化に向けガイドライン作成

2012-08-31

富士フイルム国立がん研究センター
レーザー技術を応用した内視鏡システムの実用化に向け
臨床の有効性を評価するガイドラインの作成を開始
酸素飽和度の画像化による機能診断技術の確立を目指す



 富士フイルム株式会社(社長:中嶋 成博、以下 富士フイルム)と独立行政法人国立がん研究センター(理事長:堀田 知光、以下 国立がん研究センター)は、昨年より、レーザー光源搭載の内視鏡システムを使った体内組織の酸素飽和度(*1)の画像化に関する共同研究を進めてきました。このたび共同で、臨床における有効性や安全性を評価するガイドラインの作成を開始しました。この活動は、酸素飽和度の画像化による機能診断技術(*2)を確立し、本内視鏡システムの早期実用化を目的とするものです。
 本年6月に厚生労働省が発表した、「革新的医薬品・医療機器・再生医療製品実用化促進事業(*3)」の医療機器分野での実施機関として、国立がん研究センター東病院が選定されました。ガイドラインの作成は、同事業の一環として、国立がん研究センター富士フイルムが実施します。

 本研究は、富士フイルム独自のレーザー制御技術と画像処理技術を応用した内視鏡システムを使って、腫瘍とその周辺部の酸素飽和度を画像化することで、腫瘍の性質に関する基礎的データなどを取得・解析し、新たな画像診断技術の確立を目指すものです。これまで、豊富な臨床知見を有する国立がん研究センター東病院 消化管内視鏡科 金子 和弘科長、臨床開発センター 臨床腫瘍病理分野 落合 淳志分野長らのグループと共同で、臨床データを取得・解析することにより、胃や大腸など各部位の腫瘍と、周辺部との酸素飽和度に違いがあることが明らかになりつつあります。今後、ガイドラインの整備を進め、画期的な次世代型内視鏡システムの実用化を図ります。

 富士フイルム国立がん研究センターは、相互の技術や知見を生かして連携し、形態診断から機能診断へ、世界をリードする新たな内視鏡技術の開発を進め、医療の質や効率の向上、人々の健康の維持増進に貢献していきます。


<腫瘍と酸素飽和度の関係について>
 通常、腫瘍部分は、正常組織と比較して酸素飽和度が低くなり(低酸素状態)、腫瘍の種類や性状などによって低酸素のレベルが異なると考えられています。腫瘍の低酸素状態を正確に把握することで、これまで困難とされていた、腫瘍による組織の酸素消費の変化などの機能診断を可能とし、ひいては、腫瘍の良性・悪性などを判断する質的診断やこれまで見つけにくかったがんの早期発見につながると期待されています。


 ※参考画像は添付の関連資料を参照


*1:赤血球ヘモグロビンのうち、酸素と結合しているヘモグロビンの割合。
*2:低酸素状態を正確に把握し、粘膜の凹凸や血管形状などの形態診断だけでなく、これまで困難とされていた腫瘍による組織の酸素消費の変化などの機能診断を行うこと。
*3:厚生労働省による、日本発の革新的な医薬品・医療機器等の創出により、健康長寿社会を実現するとともに、国際競争力強化による経済成長に貢献する事を目的とした事業。


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