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富士経済、通信販売の国内市場調査結果を発表

2012-01-18

通信販売の国内市場 通販形態、商品カテゴリー別に調査



−2011年見込(前年比)−
物販市場:5兆7,492億円 (7.1%増)スマホユーザー増加、モバイル通販が全体の10%超
サービス・デジタルコンテンツ市場:1兆550億円(7.7%増)ゲーム配信の成長続く、電子書籍も拡大


 総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋小伝馬町 社長 阿部 界03−3664−5811)は、通信販売(通販)の国内市場を調査した。その結果を報告書「通販・e−コマースビジネスの実態と今後 2011−2012 市場編」にまとめた。
 この調査では、カタログ通販、テレビ通販、インターネット通販など6通販形態および物販9商品カテゴリー(食品・産直品、アパレル、家電・パソコン、書籍・ソフトなど)とサービス・デジタルコンテンツの各市場について、現状を分析し今後を予測した。


<調査結果の概要>
 ※表1は添付の関連資料を参照

【物販】
 2010年の物販市場は、前年比8.7%増の5兆3,685億円となった。
 通販形態別では、インターネット通販やモバイル通販が利用者層の拡大で成長が続いており、両者合わせて物販市場全体の60%超を占めるまでになった。
 商品カテゴリー別では、地デジ対応やエコポイント制度の特需による恩恵を受けた家電のほか、食品・産直品や書籍・ソフトも好調だった。一方、家電への注力が高まったことが影響し、通販サイトなどにおける露出が減ったパソコンは伸び悩んだ。

 2011年は、東日本大震災の影響を受けて消費マインドが低下したものの、外出を控える消費者が多く通販の利用機会が増えたことや、災害対策商品への需要が高まったことなどを要因に、物販市場は前年比7.1%増の5兆7,492億円が見込まれる。
 通販形態別では、引き続きインターネット通販やモバイル通販が伸長している。2009年に物販市場の半数を超えたインターネット通販は、なお構成比を拡大している。モバイル通販は、スマートフォンユーザーの増加に伴って物販市場全体における構成比を高めており、2011年は10%を上回る見込みである。また近年、GMS(総合スーパー)や量販店を中心にネットスーパー事業への本格参入が相次いでおり、小売拠点型通販の存在感も徐々に高まっている。
 商品カテゴリー別では、生鮮品や日配品などの取扱い品目が広がっている食品・産直品、地デジ化移行前の液晶テレビ駆け込み需要や節電対応家電への需要が牽引した家電などが好調と見込まれる。


【サービス・デジタルコンテンツ】
 2010年のサービス・デジタルコンテンツ市場は、前年比19.5%増の9,800億円となった。スマートフォンが相次いで発売される中、参入各社がスマートフォン向けサイトの開設などの対応をいち早く進め需要獲得に努めたことや、ソーシャルゲームを展開している企業が積極的な広告宣伝によってゲーム配信が大幅に伸長したことなどが、市場拡大の要因となった。

 2011年はスマートフォンの普及が一層加速していることや、引き続きゲーム配信が伸長していることから、サービス・デジタルコンテンツ市場は1兆円を突破すると見込まれる。また、電子書籍や電子コミックも、取扱いタイトル数の増加やスマートフォンタブレット端末への対応増によって拡大している。一方、音楽・映像配信では着信メロディなどの需要が低迷しており、市場は僅かに縮小する見通しである。


<通販形態別注目市場:モバイル通販>
 2010年     前年比     2011年見込     前年比
 4,777億円   130.1%  5,844億円     122.3%

 モバイル通販は後発の通販形態であるが、2010年にテレビ通販を上回る市場規模となった。消費者が携帯電話端末に触れる時間が長いこと、そして、携帯電話が身近な若年層はモバイル通販への抵抗感が少なく、他の通販形態では獲得しづらい同層の利用が進んでいることなどを背景に、高成長が続いている。
 さらに、従来型の携帯電話(フィーチャーフォン)に比べインターネットブラウザの操作性が向上したスマートフォンが台頭する中、各通販企業がスマートフォン向けサイトの開設やアプリの投入を進めていることで、利便性も高まっている。 2010年は前年比30.1%増、そして2011年も同22.3%増と大幅な市場拡大が見込まれる。スマートフォンユーザーの増加に伴って、今後も市場の拡大が続く見通しである。
 一方、依然としてインターネット通販の補完やカタログ通販の受注ツールという位置付けに留まっているケースも多く見受けられる。更なる市場拡大にはモバイル完結型の比率を高めていくことが必要であり、利用年齢層の拡大を図ることやモバイル通販への誘導を一層進めることが課題と言える。
 モバイル通販は若年層の利用が多いことから、アパレルや書籍・ソフトといった商品カテゴリーの構成比が高い。モバイル通販市場全体において、アパレルが28%、書籍・ソフトが17%を占めている(2011年見込)。アパレルは、仮想ショッピングモールや総合通販企業に加え、若年層をターゲットにしたアパレル専業企業が実績を拡大している。


<商品カテゴリー別注目市場:食品・産直品>
 2010年     前年比     2011年見込     前年比
 5,601億円   114.8%  6,099億円     108.9%

 食品・産直品は、2008年以降経済環境が悪化している中で、お得感のある"訳あり商品"や外出を控える消費者の"プチ贅沢"といった需要を取り込んでいる。また、自家消費の通販利用が定着してきたことや、実店舗との結び付きが強いネットスーパーが通販に馴染みの薄い層を取り込んでいることなどもあり、2010年の市場は前年比14.8%増の5,601億円となった。
 2011年は、東日本大震災や原子力発電所事故を受けて、復興支援として被災地の商品を購入する動きが見られたほか、放射能検査を独自に行い食の安心・安全を謳う通販企業にも関心が集まった。東日本大震災と原発事故が通販を利用し始めるきっかけとなるケースも見受けられ、市場は前年比8.9%増の6,099億円が見込まれる。
 通販形態としては、インターネット通販とモバイル通販合せて食品・産直品市場全体の半数を占める中、カタログ通販も33%と高水準にある(2011年見込)。これは、高齢者を中心としたインターネットに馴染みの薄い層を取り込むため、カタログやチラシを媒体として電話やファックスで受注を行うネットスーパー事業者など、インターネット通販やモバイル通販と並行してカタログ通販を展開するケースが多いためである。


<サービス・デジタルコンテンツ注目市場:ゲーム配信>
 2010年     前年比     2011年見込     前年比
 2,350億円   167.9%  2,610億円     111.1%

 ゲーム配信は、ゲームソフトをダウンロードして使用するデジタルコンテンツで、ソフトの料金および月額利用料金を対象としている。携帯電話、スマートフォン向けにソーシャルゲームを展開する企業が、新規ゲームタイトルの投入や大々的な広告宣伝活動によって急速に台頭してきており、市場を牽引している。
 2010年の市場は、前年比67.9%増の急成長を遂げた。2011年は、上位企業の事業戦略が海外展開の強化に比重を置いていることから、日本国内での成長は鈍化する見通しである。


<調査対象>
 ※調査対象一覧は添付の関連資料を参照


<調査方法>
 富士経済専門調査員による調査対象企業及び関連企業・団体等へのヒアリング調査

<調査期間>
 2011年10月〜11月


以上



資料タイトル:「通販・e−コマースビジネスの実態と今後 2011−2012 市場編」
体裁:A4判 197頁
価格:書籍版100,000円(税込み105,000円)
   書籍・電子版セット120,000円(税込み126,000円)
調査・編集:富士経済 東京マーケティング本部 第二事業部
      TEL:03−3664−5821 FAX:03−3661−9514
発行所:株式会社富士経済
    〒103−0001東京都中央区日本橋小伝馬町2−5F・Kビル
    TEL:03−3664−5811(代)FAX:03−3661−0165 e−mail:info@fuji-keizai.co.jp
    この情報はホームページでもご覧いただけます。
    URL:http://www.group.fuji-keizai.co.jp/ https://www.fuji-keizai.co.jp/

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