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富士フイルム、DR方式カセッテ型デジタルX線画像診断装置「CALNEO フレックス」を発売
世界初(*1)、自動X線検出機能搭載 DR方式・カセッテ型デジタルX線画像診断装置
「FUJIFILM DR CALNEO flex (カルネオフレックス)」
ケーブルレスで自由に持ち運びでき、必要な時に必要な場所でDR方式のX線撮影が可能!
富士フイルム株式会社(社長:古森 重隆)は、世界で初めて(*1)自動X線検出機能を搭載したDR方式(*2)カセッテ型デジタルX線画像診断装置「FUJIFILM DR CALNEO flex」(以下、「CALNEO フレックス」を、11月25日より富士フイルムメディカル株式会社(社長:平井 治郎)を通じて発売いたします。「CALNEO フレックス」は、ケーブルレスで持ち運びが可能なカセッテ型DRパネルとユーティリティーボックス、ノートPC型コンソールで構成されており、必要な時に必要な場所で既存のX線発生装置を活用したDR方式の撮影が可能な画期的なシステムです。
医療現場では以前より、手術室や、病室からの移動が難しい重症患者が入院している病棟においてX線撮影が行われています。従来のX線フイルムやCRカセッテを使用した撮影では、撮影後の画像を迅速に確認できず、現像や読取のため放射線科へフィルムやカセッテを運ぶ手間や時間が必要でした。
また、一般的なDRパネルを使ったX線撮影システムでは、X線情報をDRパネルに蓄積するために、X線発生装置との間でタイミング信号(*3)をやりとりする機器とのケーブル接続が必要でした。また、画像を含む各種データのやり取りのため、制御ユニットやコンソールをネットワーク環境において有線で接続するのが一般的でした。このように従来のX線撮影システムでは、X線撮影室以外にカセッテ型DRパネルを持ち出して使用することが困難でした。
今回発売する「CALNEO フレックス」は、富士フイルムが世界で初めて実用化した、DRパネル自体がX線の照射を検出する「自動X線検出機能」を搭載し、X線発生装置とのケーブル接続無しにX線撮影が行えるシステムです。このシステムは、X線発生装置からX線が照射された瞬間に、DRパネル自体がX線信号の蓄積を開始することを可能にした高速サンプリング機能とX線検出感度が高い当社独自の「ISS方式(*4)」の組み合わせにより、実現したものです。
X線発生装置とのケーブル接続が不要な事に加えて、制御ユニット(ユーティリティーボックス)やコンソールも相互に無線接続でき、バッテリーで駆動するので、システム全体を自由に持ち運ぶ事が可能となりました。
さらに、X線撮影装置とタイミング信号をやりとりする機能を持たないX線発生装置とも組み合わせて使用することもできます。例えば、既存のX線フィルムやCRカセッテと組み合わせて使用されている移動型X線装置と「CALNEO フレックス」を組み合わせることで、病棟での撮影を迅速かつ高画質なDR方式で行えるなど、X線撮影室以外でのX線撮影の利便性を飛躍的に向上させる事が可能です。
富士フイルムは、平成20年9月より、少ないX線量でもシャープかつ高画質なX線画像を提供する、間接変換型FPD(*5)を採用したデジタルX線画像診断装置「CALNEO」シリーズを発売しており、医療現場から評価をいただいています。今後も、デジタルX線画像診断装置のみならず、ネットワークシステムなども含めた幅広い製品・サービスの提供を通じて、医療現場の様々なニーズに応え、さらなる画像診断の効率化と医療の質の向上に貢献いたします。
(*1)平成23年11月17日現在販売されている、ワイヤレスモデルのカセッテDR(デジタルラジオグラフィ)において。(当社調べ)
(*2)Digital Radiographyの略。被写体を通過して照射されるX線エネルギーを電気信号に変換し、X線透過画像として再構成する方式。
(*3)X線発生装置がX線を照射するタイミングと、DRパネルがX線情報の蓄積を開始するタイミングを同期させる為に、X線発生装置とDRパネルを使ったX線撮影装置の間で送受信される信号。
(*4)従来と反対側のX線照射面側にセンサーを配置し、X線の照射面側よりX線から変換された光信号を読み取る当社が世界で初めて開発した方式。
(*5)Flat Panel Detectorの略。被写体を通過して照射されるX線エネルギーを検出し電気信号に変換するX線画像平面検出器のこと。X線をいったん光信号に変換した後に電気信号に変える間接変換型(センサー:ヨウ化セシウムやガドリニウムオキシサルファイドを採用)とX線を直接、電気信号に変える直接変換型(センサー:アモルファスセレンを採用)がある。
※ 製品概要などは、関連資料参照
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