大陽日酸、３ヵ年の中期経営計画「Ｇｅａｒ　Ｕｐ　１０」を策定

新中期経営計画『Ｇｅａｒ　Ｕｐ　１０』策定について


　大陽日酸株式会社（社長　川口　恭史）は、「２０２０年度までのできるだけ早い時期に売上高１兆円の達成」を目指し、その第１フェーズとして２０１１年度を初年度とする３ヵ年の新中期経営計画『Ｇｅａｒ　Ｕｐ　１０』〜グローバル企業への挑戦ＩＩＩ〜を策定致しました。
　この『Ｇｅａｒ　Ｕｐ　１０』では、グローバル・プレゼンスの拡大を図り、収益性と効率性を追求した持続的な成長を実現するために、引き続き中長期的に目標とする経営指標を「世界シェア１０％」、「営業利益率１０％以上」、「ＲＯＣＥ１０％以上」の“トリプル１０”の達成に置くとともに、前中期経営計画に掲げた（１）成長地域・成長市場への経営資源の集中、（２）川上戦略の強化、（３）Ｍ＆Ａ戦略の推進、（４）コストダウンの実行、（５）グループ経営の強化　の重点戦略５項目を継承しつつ、（１）コンプライアンス、保安確保、品質管理の強化、（２）費用対効果、労力対効果を徹底的に追求した効率的な経営、（３）地域基盤の強化、（４）シリンダービジネスへの注力、（５）Ｒ＆Ｄの強化、（６）積極投資の継続　を基軸の考え方に据えて、中長期的な企業価値の創造と向上を図ってまいります。


１．前中期経営計画「Ｓｔａｇｅ　Ｕｐ　１０」〜グローバル企業への挑戦ＩＩ〜の総括
　当社は２００８年度、グローバル企業への挑戦を掲げ、中長期的な経営指標として“トリプル１０”の達成を目指し、その実現に向けた３ヵ年の中期経営計画「Ｓｔａｇｅ　Ｕｐ　１０」（２００８年度〜２０１０年度）に取組んでまいりました。
　この間、２００８年度後半に発生した米国の金融危機に端を発した世界同時不況の影響を大きく受けたことにより、最終的に当初の数値目標こそ達成することができなかったものの、以下５項目の重点戦略に沿って、持続的な成長に向けた経営基盤強化のための諸施策を実行してまいりました。

（１）成長地域・成長市場への経営資源の集中
◆北米における大型プラントの増設など戦略的投資の継続
◆ベトナム、インドなど新興国を含むアジア市場への新たな事業展開の加速
◆大連長興島へのプラント新設など中国事業の拡大
◆液晶パネル、太陽電池関連事業への積極的な事業展開
◆ＭＯＣＶＤ事業の成長加速

（２）川上戦略の強化
◆モノシランガス、セレン化水素のメーカーポジション獲得
◆Ａｉｒ　Ｐｒｏｄｕｃｔｓ　＆　Ｃｈｅｍｉｃａｌｓ　Ｉｎｃ　とのヘリウム共同生産を開始（２０１２年春を予定）

（３）Ｍ＆Ａ戦略の推進
◆２００８年度　Ｆｉｖｅ　Ｓｔａｒ　Ｇａｓ　＆　Ｇｅａｒ社及びＡｅｒｉｓ社を買収
◆２００９年度　Ｖａｌｌｅｙ　Ｎａｔｉｏｎａｌ　Ｇａｓｅｓ社を買収
◆２０１０年度　Ｗｅｓｔｅｒｎ　Ｉｎｔｅｒｎａｔｉｏｎａｌ　Ｇａｓ　＆　Ｃｙｌｉｎｄｅｒｓ社を買収

（４）コストダウンの実行
◆製造・物流コストの低減
◆販売間接費の削減

（５）グループ経営の強化
◆関係会社の統廃合を推進
◆充填所のリニューアルを推進

　【数値目標及び中長期的経営指標の達成状況】
　　※添付の関連資料を参照


２．新中期経営計画『Ｇｅａｒ　Ｕｐ　１０』〜グローバル企業への挑戦ＩＩＩ〜の概要
　※添付の関連資料を参照


３．株主還元方針
　当社は持続的な企業価値の向上と、株主への利益還元に積極的に取組んでまいります。
　高い成長率を維持・継続するための戦略的投資を継続していく一方、連結配当性向２５％以上を目安として、連結業績や将来の投資計画等を総合的に勘案しながら、株主の皆様に対する利益の還元に努めてまいります。加えて、自己株式取得を必要に応じて機動的に実施し、資本効率の改善と株主還元水準の向上に努めてまいります。
　また「Ｓｔａｇｅ　Ｕｐ　１０」期間中の株主への利益配分として、３ヵ年の配当性向は連結当期純利益の３２．０％、配当と自己株式取得を合わせた株主還元率は同３５．９％の実績となりました。
　なお、当期の年間配当につきましては、本日発表致しました平成２４年３月期　第２四半期決算短信の通り、１株当たり１２円の予想を変更しておりません。