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MSD、遺伝子組換えヒト卵胞刺激ホルモン製剤「フォリスチム注900IUカートリッジ」を発売
遺伝子組換えヒト卵胞刺激ホルモン製剤
新剤型「フォリスチム(R)注900IUカートリッジ」を発売
MSD株式会社(本社:東京都千代田区、社長:トニー・アルバレズ)は、10月5日、遺伝子組換えヒト卵胞刺激ホルモン製剤の新剤型「フォリスチム(R)注900IUカートリッジ」(一般名:フォリトロピンベータ(遺伝子組換え))を発売いたしました。「フォリスチム(R)注900IUカートリッジ」は、2008年10月に発売された「フォリスチム(R)注300IUカートリッジ」および「フォリスチム(R)注600IUカートリッジ」と同一濃度で新用量の製品で、1カートリッジ中のフォリトロピンベータの含量は900IU(国際単位)で分量1.08mLの製剤です(*1)。2011年6月28日に製造販売承認を取得し、同年9月22日に薬価基準に収載されました。
「フォリスチム(R)」は、不妊治療を目的として、女性の卵巣を刺激して排卵を誘発する薬剤です。国内では2005年に、バイアル製剤「フォリスチム(R)注75」および「フォリスチム(R)注150」が体外受精等の生殖補助医療を目的とした「複数卵胞発育のための調節卵巣刺激(*2)」の適応を日本で唯一取得し、2007年には「視床下部−下垂体機能障害に伴う無排卵及び希発排卵における排卵誘発」の適応も取得いたしました。
2008年10月には、上述の両適応を持つカートリッジ製剤「フォリスチム(R)注300IUカートリッジ」および「フォリスチム(R)注600IUカートリッジ」を発売しました。これにより、日本の不妊治療で初めて在宅自己注射が可能となったため、患者さんによっては、連日の通院の負担を軽減することも可能になりました。また、カートリッジ製剤は細かい用量設定も可能で、バイアル製剤よりも投与液量が少ないため、注射時の患者さんのストレス軽減にもつながることが期待できます。
MSDは、新剤型「フォリスチム(R)注900IUカートリッジ」の発売により、夫婦の約1割が不妊症と推定される(*3)日本の不妊治療分野において、今後もさらに貢献できるよう努めて参ります。
(*1)300IUの分量は0.36mL、600IUの分量は0.72mL
(*2)保険適用外
(*3)病気がみえるvol.9別冊イメージするからだのしくみvol.9 第1版 婦人科(2007年)
以上
MSDについて
MSDは、すこやかな世界の実現を目指して努力を続ける、グローバルなヘルスケア企業です。医療用医薬品、ワクチン、生物学的療法および一般向けならびにアニマルヘルスケア製品の提供を通じてお客様と協力し、世界140カ国以上で事業を展開して革新的なヘルスケア・ソリューションを提供しています。さらに、さまざまなプログラムやパートナーシップを通じて医薬品を必要とする人々への製品寄付や供給を行い、医薬品へのアクセスを推進する活動に積極的に取り組んでいます。MSDの詳細については、http://www.msd.co.jp をご参照ください。
<排卵障害と卵胞刺激ホルモン製剤について>
不妊症の女性側の原因のひとつに排卵障害があります。排卵障害は、視床下部、下垂体、卵巣が関与する複数のホルモンバランスの乱れが原因となり、排卵が起こらない(無排卵)、あるいは稀にしか排卵が起こらない(希発排卵)ため、妊娠の成立を妨げています。排卵障害が原因の不妊症の治療には、「フォリスチム(R)注」をはじめとする卵胞刺激ホルモン製剤が用いられ、皮下または筋肉内注射により直接卵巣に働きかけて排卵を誘発します。
<生殖補助医療と卵胞刺激ホルモン製剤について>
生殖補助医療とは、一般的に体外受精や顕微授精など、体外で受精を促す方法を指します。体外受精や顕微授精では複数の卵子が必要となるため、よりたくさんの卵胞を育てて採卵することを目的に(調節卵巣刺激)、卵胞刺激ホルモン製剤が使用されます。「フォリスチム(R)注」は、「複数卵胞発育のための調節卵巣刺激(*5)」の適応を持つ国内唯一の製剤です。
(*5)保険適用外
※ 製品画像などは、関連資料参照