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小野薬品、仏セルヴィエ社と「イバブラジン」に関するライセンス契約を締結

2011-09-16

仏セルヴィエ社とのライセンス契約締結のお知らせ


 小野薬品工業株式会社〔本社:大阪市中央区、代表取締役社長:相良暁〕(以下、当社)は、仏セルヴィエ社〔LES LABORATOIRES SERVIER:フランス、シューレーヌ市、社長:Jean−Philippe Seta〕(以下、セルヴィエ社)が安定狭心症の適応症で海外(*)で販売し、慢性心不全を対象に欧州医薬品庁(EMA)に効能追加申請中のイバブラジン(一般名)を日本で独占的に開発・商業化する権利を取得しましたので、お知らせ致します。

 今回のライセンス契約締結に伴い、当社はセルヴィエ社に対し、契約一時金2,000万ユーロを支払うと共に、今後、本剤の開発進捗に応じたマイルストンを支払います。また、上市後は売上高の目標達成に応じたマイルストンを支払います。

 慢性心不全は、心臓のポンプ機能が低下するために末梢の主要臓器における酸素需要量に見合う血液量を心臓が拍出できず、肺や体静脈系にうっ血を伴い、息切れや脱力感などの様々な全身症状により日常生活に支障が生じ、その予後は極めて悪いことが知られています。また、慢性心不全患者さんでは、心臓が十分な血液量を拍出できないことを補うために心拍数が高い傾向にあり、それが長期にわたり継続すると心臓に負担がかかります。実際、心拍数が高いことが慢性心不全患者の予後に悪影響を及ぼすとの報告があります。

 イバブラジンは、心臓のペースメーカー機能を担うイオンチャネルの一つであるIfチャネルを選択的に阻害するファーストインクラスの薬剤です。安定狭心症治療薬として海外98ヵ国で承認されております。また、2010年には、慢性心不全を対象とした大規模臨床試験「SHIFT study」(**)において、標準的な薬物治療を受けている慢性心不全患者さんにイバブラジンを追加投与することで、患者さんの予後を改善することが確認されております。本剤は、心臓の収縮機能や血圧に影響を及ぼすことなく心拍数を低下させることから、血圧低下などの副作用が少ない安全性の高い薬剤になることが期待されます。

 (*)主な販売地域は、欧州、中南米、アジア、アフリカ、中近東です。
 (**)SHIFT studyは、診療ガイドラインに則した治療の下、心拍数が70 bpm以上の慢性心不全患者を対象に実施した大規模臨床試験です。イバブラジンはプラセボと比較して、心血管系死亡及び心不全悪化による再入院を有意に抑制しました。

 ※本ライセンス契約の締結が当社の当期連結業績(2012年3月期)に与える影響は軽微です。


セルヴィエ社(LES LABORATOIRES SERVIER)について
 セルヴィエ社は、医薬品の革新的研究開発を行うフランスの製薬企業です。
 世界140カ国に活動拠点を有し、2010年の売上高37億ユーロの25%を研究開発に投じます。研究開発における重点領域は、中枢、循環器、代謝、がんおよびリウマチ領域です。

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