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野村総研、2023年度までの新設住宅着工戸数予測を発表
国内の新設住宅着工戸数は、2020年頃まで年80万戸台で推移
〜世帯数減少等の影響で減少へ〜
株式会社野村総合研究所(本社:東京都千代田区、社長:嶋本 正、以下「NRI」)は、2023年度までの新設住宅着工戸数を予測しました。
国立社会保障・人口問題研究所が実施している日本の世帯数の将来推計によると、国内の一般世帯総数は2015年度まで増加し、その後減少に転じます。この「世帯数減少」の影響を大きく受けるのが、新設住宅着工戸数です。「空き家率の増加」や「住宅の長寿命化」も、新設住宅着工戸数を押し下げる要因になると見込まれます。
NRIがそれらの要因に着目して、2023年度までの新設住宅着工戸数を推計した結果、2015年度には約84万戸となり、世帯数減少によって、2020年度には約83万戸になると予測されます。これは、1996年度の約163万戸と比較すると、約半分の水準に相当します。ただし、景気動向や消費税率の変更などによって、着工が前倒しされたり、先送りされたりする可能性があります。
なお、2020年度以降も減少が続き、2023年度には80万戸を下回ることが見込まれます。
(注)2008年7月に、2011〜2015年の新設住宅着工戸数の予測を公表しましたが、今回は、世帯数の減少や住宅の長寿命化の影響を織り込むため、推計方法も見直したうえで、2011〜2023年度の新設住宅着工戸数を予測しました。
こうしたなかで、住宅メーカー、ハウスビルダー、建設会社、不動産会社、住宅設備・建材メーカーなど、住宅関連産業各社は、より一層の新築市場シェアの獲得に向けたマーケティングの強化をはかる一方で、リフォームや中古住宅など、新築市場に依存しない形の事業構造への転換を進めていくと考えられます。
※図1:新設住宅着工戸数の実績と予測の推移は、添付の関連資料を参照