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NHKと三菱電機、高画質なハイビジョン映像のまま「電子透かし」を埋め込む技術を開発

2011-07-22

ハイビジョン高画質を維持可能な「電子透かし」!
〜さまざまな画像処理でも消えない高速埋め込み技術を開発〜


日本放送協会(会長:松本正之/以下、NHK)と三菱電機株式会社(執行役社長:山西健一郎/以下、三菱電機)は共同で、映像の情報管理や著作権保護に役立つ「電子透かし」技術(*1)の開発を進めています。今回、高画質のハイビジョン映像のまま、高速で映像関連情報を埋め込み/読み出す技術の開発に成功しました。

○これまでの「電子透かし」は、圧縮した映像を対象として埋め込み処理を行っており、放送用の高画質映像には利用ができないことや、映像情報として十分な情報量(*2)のデータを高速で埋め込むことが困難でした。

○今回新たに開発した「電子透かし」技術では、分割処理による埋め込みアルゴリズムを採用することにより、画質劣化を抑えながら十分な量の情報(*2)を短時間に埋め込むことに成功しました。また、新しい映像処理技術により、数秒程度の映像からでも埋め込まれた情報をすばやく取り出すことを可能にしました。

○この「電子透かし」技術は、以下のような特長があります。
(1)画質劣化が少ないため、放送番組の撮影から、編集、送出までのすべての課程で、一貫した情報管理ができます。
(2)様々な圧縮方式に加え、サイズ縮小やアナログ変換された映像からの検出も可能なため、さまざまな分野での著作権保護に利用できます。
(3)汎用的なライブラリ形式のソフトウェアで作成されているため、さまざまな分野での映像機器に利用できます。

○NHKと三菱電機は、今後とも、映像に関する「電子透かし」の技術開発を推進していきます。

*1:人の目にはわからないわずかな変化で、映像信号に情報を埋め込む技術。
*2:放送番組の放送日時やコードなどを表すためには、100ビット程度の情報が必要。

 *参考画像は添付の関連資料を参照


 本「電子透かし」技術では、多分割の埋め込みアルゴリズムと、検出アルゴリズム最適化により、画質劣化を伴わずに埋め込み処理時間を20倍に高速化(※1)するとともに、検出に要する画像フレーム数を1/5〜1/10に削減することに成功しました(※2)。
 本「電子透かし」技術は、汎用的なライブラリ形式(※3)のソフトウェアで作成されているため、映像伝送システムや編集装置等のさまざまな放送機器に組み込むことができます。
 また、「電子透かし」技術は、映像が違法に使用された場合など、映像の情報を確認することができるため、著作権保護にも役立ちます。


※1:一般的なパーソナルコンピュータにも搭載されているGPU(Graphics Processing Unit: 画像処理用の集積回路)を使用した場合で、画像圧縮等の映像符号化処理時間は含みません。
※2:埋め込む情報量や圧縮の程度によって、検出に必要な時間は異なります。
※3:Directshowフィルター形式で作成しています。

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