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東大など、分子の自己集合現象の解明に迫る物質群の存在を発見

2016-12-27

分子の自己集合現象の解明に迫る物質群の存在を発見
〜4価のゴールドバーグ多面体構造の合成に成功〜


■発表のポイント
 ◆世界で初めて、4価のゴールドバーグ多面体構造をとる物質群の存在を発見し、人工的に作ることに成功しました。
 ◆これらの物質は、分子の自己集合現象における新たな法則性と、これらが与える新たな幾何形状から導き出された新事実です。
 ◆自己集合の本質に迫る研究であり、タンパク質の超分子構造、あるいはウイルスの骨格構造などの巨大分子構造の設計に役立つことが期待されます。

■発表概要:
 東京大学大学院工学系研究科の藤田大士特任研究員(科学技術振興機構さきがけ研究者 兼任)と藤田誠教授、およびその共同研究チーム[上田善弘特任研究員(現:京都大学化学研究所助教)、佐藤宗太東北大学原子分子材料科学高等研究機構(WPI−AIMR)准教授、水野伸宏研究員、熊坂崇副主席研究員(高輝度光科学研究センタータンパク質結晶解析推進室)]らは、世界で初めて、4価(それぞれの頂点に4つの辺が接続していること)のゴールドバーグ多面体構造(注1)を有する物質群の存在を発見しました。3価(各頂点に3つの辺が接続)のゴールドバーグ多面体はこれまでにも知られていましたが、4価のゴールドバーグ多面体が分子構造として「意味」を持つ事が明らかになったのは今回の研究が世界で初めてです(図1)。
 4価のゴールドバーグ多面体構造を持つ物質群は、「分子が自発的に組み上がり複合体を形成」する「分子の自己集合現象」(図2)を詳細に研究する中で、新しい事実として見つかりました。発見された物質群は、言わば自己集合現象が自然の結論として導き出した分子構造であり、自己集合現象の本質と深く関わっています。
 今回の研究成果は、一見複雑な現象もシンプルな原理で説明できるという自然の神秘に迫った基礎研究的な側面と、今後、機能を持った巨大分子構造を自己集合させる設計指針として役立つという応用的な側面の双方を兼ね備えた独創性の高いものです。

 ※発表内容などリリース詳細は添付の関連資料を参照



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