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サノフィ、クロストリジウム・ディフィシルワクチンの第III相臨床試験を開始

2016-01-13

サノフィパスツール、日本において
クロストリジウム・ディフィシルワクチンの第III相臨床試験を開始
−生命を脅かす可能性のある医療関連感染症の主原因菌に対するワクチンの世界同時開発−


 サノフィ株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:ファブリス・バスキエラ、以下「サノフィ」)は本日、サノフィパスツールワクチン事業部)が日本において、クロストリジウム・ディフィシル感染症(Clostridium Difficile Infection、以下CDI)の発症予防を目的として現在開発中のワクチンの、安全性、免疫原性、および有効性を検証する第III相臨床試験(名称:Cdiffense)を開始したことをお知らせします。クロストリジウム・ディフィシルは、生命が脅かされる可能性のある消化管感染症の原因となる芽胞形成細菌です。CDIのリスクは、年齢や抗生物質の使用、入院や介護関連施設入所期間の長さに関連して上昇することが知られており、複数の感染例が発生して集団感染に発展する可能性もあります。クロストリジウム・ディフィシルは、世界的に問題となっている、生命が脅かされる可能性がある医療関連感染症の主要原因菌であり、このワクチンは、CDIのリスクが高い人々の発症予防を目的として開発されています(i)。

 CDIは20〜30%の患者さんで再発するため、再入院や入院期間の延長が必要となる患者さんがいまだ多いのが現状です(ii)。アジア地域で行われたクロストリジウム・ディフィシルの研究は数多くありませんが、今までに行われた研究から、CDIはアジア地域の院内感染症の主な原因の一つであることが明らかにされています(iii)。サノフィパスツールワクチン事業部が現在開発中のクロストリジウム・ディフィシルワクチンは、この細菌が放出する腸の炎症や下痢を引き起こす毒素に対する中和抗体を誘導するようにデザインされています。今回の第III相臨床試験は、このワクチンが発揮する感染予防効果を検証する目的で計画されました。

 サノフィパスツールワクチン事業部長 マイケル・マレットは、「今後は更に研究が進み、日本におけるCDIの発生率、重症度や経済的影響が明らかになってきています。ワクチンによる予防と管理を行うことで、患者を感染から守るとともに医療費低減にも役立つ可能性があります」と述べています。

 Cdiffense第III相臨床試験では、このほど日本において、無作為化評価者盲検プラセボ対照多施設共同国際試験への参加者の組み入れを開始しました。この試験は、20カ国以上の200の医療施設において最大15,000人の成人を対象として行う予定です。試験には、過去1年間に入院の経験があり抗生物質の全身投与歴がある、または今後入院予定の50歳以上の患者さんが参加します。Cdiffenseに関する詳細については、http://www.Cdiffense.orgを参照してください。


<クロストリジウム・ディフィシルについて>
 クロストリジウム・ディフィシルは、生命を脅かす可能性のある消化管感染症の原因となる芽胞形成細菌です。主な感染源は、感染者から排出された芽胞です。環境中にある芽胞が宿主の体内に取り込まれることで伝播します。抗生物質の使用で腸内細菌叢が損なわれた人がクロストリジウム・ディフィシルの芽胞を取り込んだ場合、クロストリジウム・ディフィシルは腸内で増殖して強力な毒素を放出します。これにより腸管上皮粘膜が障害され、CDIに至る可能性があります。(iii)


<サノフィについて>
 サノフィは、患者さんのニーズにフォーカスした治療ソリューションの創出・研究開発・販売を行うグローバルヘルスケアリーダーです。糖尿病治療、ヒト用ワクチン、革新的新薬、コンシューマー・ヘルスケア、新興市場、動物用医薬品、ジェンザイムを中核としています。サノフィはパリ(EURONEXT:SAN)およびニューヨーク(NYSE:SNY)に上場しています。日本においては、約2,650人の社員が、「日本の健康と笑顔に貢献し、最も信頼されるヘルスケアリーダーになる」をビジョンに、医薬品等の開発・製造・販売を行っています。詳細は、http://www.sanofi.co.jpをご参照ください。


<サノフィパスツールについて>
 サノフィパスツールはサノフィ・グループのワクチン事業部門で、毎年10億回接種分以上のワクチンを提供し、世界中で5億人以上の人々に対してワクチンの接種を可能にしています。ワクチン業界における世界的リーダーとして、サノフィパスツールは、20種類もの感染症から人々を守る、世界で最も幅広いワクチンの製品ラインアップを提供しています。「命を守るワクチンを創る」という会社の伝統は、一世紀以上の歴史を有しています。サノフィパスツールワクチンに特化したメーカーとして世界最大級の企業であり、日々、研究開発に100万ユーロ以上を投資しています。詳細は、http://www.sanofipasteur.comまたはhttp://www.sanofipasteur.usをご参照ください。


 i  Centers for Disease Control and Prevention.(米国疾病管理センター)Frequently Asked Questions about Clostridium difficile for Healthcare Providers.(クロストリジウム・ディフィシルに関するFAQ−医療従事者用)Centers for Disease Control and Prevention. http://www.cdc.gov/HAI/organisms/cdiff/Cdiff_faqs_HCP.html.最終更新日:2013年3月6日、アクセス日:2015年6月24日
 ii  Garey KW,et al.(2008).Meta−analysis to assess risk factors for recurrent Clostridium difficile infection.Journal Hospital Infection,70,p.298−304.
 iii  Collins et al.Antimicrobial Resistance and Infection Control 2013,2:21;http://www.aricjournal.com/content/2/1/21




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