日本NI、IoTにおける複雑なアプリケーション要件に対応可能な産業用コントローラーを発表

NI、高性能な産業用コントローラ製品ファミリを発表

データ収集の現場での信号の入出力や処理を可能とし、インダストリアルIoTに適したスマートマシンやインテリジェントシステムの構築にも役立つ


　日本ナショナルインスツルメンツ株式会社（本社：東京都港区、代表取締役：池田亮太、以下　日本NI）は、２０１５年１２月１日、IoT（Internet　of　Things）における複雑なアプリケーション要件に対応可能な産業用コントローラを発表します。近年、半導体製造装置や工作機械、ロボットに代表されるスマートマシンやインテリジェントシステムは、高性能・高精度化が進んでいます。本日発表する「IC−３１７３」をはじめとする３種の製品は、いずれもIntel社のプロセッサ「Core」の第５世代品を搭載しており、堅牢な筐体の中にI／O機能（（例：ビジョンやモーション、制御／処理など）を内蔵し、多様な接続オプションを提供します。そのため従来のように、複数のコントローラを用いてシステム構築をする必要はなく、一台のコントローラでシステム構築が行えるため、システムの複雑さが軽減され、低コスト、省スペース化が実現できます。

　今日のIIoT（インダストリアルIoT）では、より高度な要件への対応が求められるようになっています。そのため、設計者は演算機能、接続性、制御機能のすべてを備えた製品を必要としています。こうしたニーズに応えるために、IC−３１７３には以下のような特徴が盛り込まれています。


　・高い処理性能：Intel社の「Core　i７」（デュアルコア版）に、高度な信号処理や画像処理にも対応できるユーザプログラマブルなXilinx社のFPGA「Kintex−７　１６０T」、カスタマイズが可能なデジタルI／O、高速閉ループ制御を組み合わせることで、高い処理性能が実現できる
　・多様な接続オプション：PoE（Power　over　Ethernet）に対応したGigabit　Ethernetポートを６つと、USB３．０ポートを２つ搭載（Gigabit　EthernetポートもUSB３．０ポートも個別に制御可能）。そのため、GigE　VisionやUSB３　Visionに対応するカメラを複数つないで、取得した画像を同時に処理することができる
　・シームレスな統合：EtherCATマスタ、Ethernet／IP、RS−２３２／４８５、Modbus、Modbus／TCPに対応しているので、PLC（プログラマブルロジックコントローラ）などのデバイスやオペレータ用インタフェースとの通信が確立できる
　・ソフトウェア：システム開発ソフトウェア「NI　LabVIEW」に完全に対応しているので、制御アルゴリズムのカスタマイズや、画像処理の実行、高度な解析を容易に実施できる


＜NI　組込システム担当ディレクタ　Jamie　Smithのコメント＞
　「産業用のマシン／システムでは、画像処理や、多軸モーションコントロール、オペレータ用インタフェースなどに関連する特殊なタスクを実行する必要があります。それらを実行しようと、独立したサブシステムを複数組み込むと、システム全体の複雑さがより一層増してしまいます。IC−３１７３を含む産業用コントローラの新製品を導入すれば、１台のコントローラによって、そうしたタスクの大半あるいはすべてを実行することができます。このような集約型のアプローチに移行することで、システムの性能の向上を図りつつ、複雑さの軽減も実現可能になります」


　NIの組込システムプラットフォームに追加された最新製品については、http://ni.com/industrial-controllerをご覧ください。


　National　Instruments、NI、ni．com、LabVIEWはNational　Instrumentsの登録商標です。
　その他の企業名ならびに製品名は、それぞれの会社の商標もしくは登録商標です。


＜日本ナショナルインスツルメンツについて＞
　ナショナルインスツルメンツ（NI）は、１９７６年以来、柔軟で優れたテクノロジシステムを提供し、世界中のエンジニアの生産性向上とイノベーションを後押ししてきました。ハードウェアとソフトウェアを統合したNIのプラットフォームは、ヘルスケアや自動車、家庭用電化製品から素粒子物理学にいたるまで、あらゆる業界で活用され、社会の発展に貢献しています。日本ナショナルインスツルメンツ（http://japan.ni.com）は、NIの日本法人です。