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富士経済、国内化粧品市場調査で化粧品全体の総括分析結果を発表
国内化粧品市場調査(2)
メイクアップ、ボディケアの調査に加え、化粧品全体を総括
―化粧品全体市場 2015年見込―
◆2兆3,817億円 化粧品メーカーや小売店のインバウンド対策が本格化、需要増加で拡大
総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋小伝馬町 社長 清口 正夫 03−3664−5811)は、2015年2月から6分野44品目の国内化粧品市場について、3回に分けて調査を行った。
メイクアップとボディケアを対象とした第3回目の調査結果を報告書「化粧品マーケティング要覧 2015 No.3」にまとめ、第1回から第3回までの調査結果をもとに化粧品全体市場を総括分析し「同 総括編」にまとめた。なお、第1回で対象としたスキンケアとフレグランス、第2回で対象としたヘアケア・ヘアメイクとメンズコスメティックスの市場調査結果については、6月25日に発表している。
◆化粧品全体市場
2014年 2013年比 2015年見込 2014年比
2兆3,582億円 101.5% 2兆3,817億円 101.0%
2014年の化粧品全体市場(スキンケア、メイクアップ、ヘアケア・ヘアメイク、ボディケア、フレグランス、メンズコスメティックスの6分野44品目)は、前年比1.5%増の2兆3,582億円となった。価格帯別には、高機能美容液などの高価格帯スペシャルケア、高価格帯ベースメイクでヒット商品が多かったことに加え、2014年10月に免税制度が改正され化粧品が免税対象となったことで、大都市の百貨店やドラッグストアで特定の商品やブランドのインバウンド需要が急増し、高価格帯、中価格帯が活況となった。低価格帯でもトレンドに合わせた新商品の投入と、洗顔料やシートパックなどでのインバウンド需要の取り込みもあり、好調となった。
2015年は、化粧品メーカーや小売店などでインバウンド対策を本格化させていることからインバウンド需要の増加が予想され、2兆3,817億円が見込まれる。しかし、景気の持ち直しが一服してきたことや、上海株式急落や中国の人民元切り下げなど中国人観光客の消費マインドの低下が懸念される材料も出てきており、不透明な部分もある。
<カテゴリー別市場>
■メイクアップ市場
※表資料は添付の関連資料「表資料1」を参照
2014年のメイクアップ市場は前年比2.4%増の4,876億円となった。2012年頃からの口元と頬に重点を置いたメイクアップのトレンドが継続し、2014年は、中でも鮮やかな色とツヤで唇を強調するメイクアップが注目を集めた。
ベースメイクは、均一な肌色など高い仕上がりを重視した商品が選択されたことに加え、カウンセリング化粧品や百貨店などの高価格帯ブランドから、スポンジやメイクブラシなどのツールを使用することでテクニックがなくても高い仕上がりを可能とする商品の投入が相次ぎ、ヒットしたことで大きく拡大した。
ポイントメイクは、リップカラーで発色や色持ち、潤いが続くなど機能を訴求した商品が増加し7年ぶりに拡大した。また、アイメイクは、美容成分を配合しケア効果を訴求した商品が、マスカラに続きアイライナー、アイブロウでも投入されるなど高機能化が進み、新たな需要を獲得している。
2015年の春夏はメイクをしていないように見える"メイクレスメイク"がトレンドであった。ベースメイクでは、気になる部分をカバーしながらナチュラルに見せるため、毛穴や肌の凹凸をカバーし、テカリの防止を訴求する商品や、肌のツヤや透明感を高める商品が増加している。メイクアップベースやコンシーラーを使用した丁寧なベース作りとBBクリームやCCクリームで簡単に済ませるベース作りのTPOに合わせた使い分けが進んでおり、一人あたりの使用アイテム数が増加することで、ベースメイク全体で拡大が期待される。
ポイントメイクでは、トレンドの継続によりリップカラーが引き続き拡大をけん引するとみられる。アイメイクでは、ケア効果を訴求した商品も引き続き拡大が予想される。なお、春夏ではラメやツヤなど質感に重点を置き立体感のある目元などに仕上げるメイクがトレンドとなった。チークカラーはパウダータイプを中心としてクリームやスティック、ウォータータイプなど剤型が広がり、季節に応じた使い分けが進んでいくことが期待される。
■ボディケア市場
※表資料は添付の関連資料「表資料2」を参照
2014年の市場は、ボディクリーム・ローション、ボディシャンプーが拡大をけん引した。夏季商材であるサンタン・サンスクリーンは、ジェルやスプレータイプでも高い紫外線防御効果のある商品の開発が進み、使い心地と機能性を訴求した商品が増加したが、天候不順により縮小した。一方、冬場を需要期とする商材は、ボディクリーム・ローションが乾燥肌、敏感肌向けなどの機能を訴求した商品、リップクリームが保湿力の高さや低刺激であることを訴求する商品の需要が増加し拡大した。また、ボディクリーム・ローションとともに拡大をけん引したボディシャンプーは、パーソナルケア需要獲得を狙った新ブランドの投入が相次ぎ市場が活性化した。
ボディケアは、天候を要因に拡大・縮小する季節商材が多いが、ボディケア意識の高まりにより通年で使用する消費者が増加していることや、機能訴求、高付加価値品の需要増加による購入単価の上昇などで、2015年も拡大が予想される。拡大をけん引するボディシャンプーは、価格志向の強かったファミリーユース商品でも店頭価格600円前後のブランドへのシフトがみられており、使い心地や香りを訴求することでさらなる単価アップが期待される。
<調査対象>
※添付の関連資料を参照
<調査方法>
富士経済専門調査員による参入企業及び関連企業・団体などへのヒアリング及び関連文献調査、社内データベースを併用
<調査期間>
2015年4月〜8月
以上
資料タイトル:「化粧品マーケティング要覧 2015 No.3、総括編」
体裁:A4判 No.3 337頁、総括編 268頁
価格:
書籍版 各100,000円+税
PDF/データ版 各110,000円+税
書籍版・PDF/データ版セット 各120,000円+税
書籍版・ネットワークパッケージ版セット 各200,000円+税
調査・編集:
株式会社 富士経済 東京マーケティング本部 第二部
TEL:03−3664−5821
FAX:03−3661−9514
発行所:
株式会社 富士経済
〒103−0001 東京都中央区日本橋小伝馬町12−5 小伝馬町YSビル
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