富士通、SDN技術を活用したハイブリッドクラウド向けソリューションを提供開始

ICT基盤を有効活用する「VELCOUN−X」の提供開始
SDN技術を活用したハイブリッドクラウド向けソリューション


　当社は、ハイブリッドクラウドに最適なネットワーク環境を実現するSDN（注１）コントローラー「FUJITSU　Network　VELCOUN−X（フジツウ　ネットワーク　ベルクーン　エックス、以下、VELCOUN−X）」を６月１１日より販売開始します。

　「VELCOUN−X」は、Linuxサーバ上で動作するソフトウェアで、仮想化基盤と、物理ネットワークなどの非仮想化基盤を含むシステム全体のネットワーク環境の見える化により、運用・管理を効率化し、設定変更にかかる時間を従来より９０％削減します。システム内のトラフィック状況や機器の稼働状況の可視化、障害や外部攻撃の検知から分析、対処までを迅速化することで、業務の停滞やビジネスの存続危機などのリスクを回避します。

　また、既存の「FUJITSU　Managed　Infrastructure　Service　ネットワーク−LCMサービス（フジツウ　マネージド　インフラストラクチャーサービス　ネットワーク　エルシーエム　サービス、以下、ネットワーク−LCMサービス）」に、SDN対応ネットワークの導入から運用までのサポートを強化した新たなSDNのインテグレーションサービスを追加し、提供開始します。今年度中に提供を予定している、広域ネットワークのマネージドサービスやマルチクラウドに対応した接続サービスと合わせて提供し、より高度なSDN技術の導入を支援していきます。

　当社は、パブリッククラウド、プライベートクラウド、オンプレミス環境における物理・仮想ネットワークの統合管理を支援し、企業のシステム運用負荷軽減を実現します。

　「VELCOUN−X」は、６月１０日（水曜日）から１２日（金曜日）まで幕張メッセ（千葉県千葉市）で開催される「Interop　Tokyo　２０１５」に展示しています。


■背景
　近年、セキュリティ性の高いプライベートクラウドと柔軟性の高いパブリッククラウドを組み合わせた、ハイブリッドクラウドが主流になりつつある中、サーバ仮想化技術の導入が進んでいます。これにより、企業システムにおける仮想化基盤のリソース配備が最適化され、ICT資産の有効活用と運用負荷軽減が進んでいますが、仮想化基盤上のシステムが業務の変化に合わせて頻繁に変更される中、非仮想化基盤側のネットワークの追加・設定が追随できずボトルネックとなり、資産が最大限に活用できていないことが課題となっています。

　今回、当社は、SDN技術を活用し、仮想化と非仮想化が混在するICT基盤におけるネットワークの統合管理を実現し、クラウドとオンプレミスの迅速な接続も可能にする企業向けSDNコントローラーを販売開始します。


■「VELCOUN−X」の特長
　「VELCOUN−X」は、Linuxサーバ上で動作するソフトウェアです。プライベートクラウド基盤運用管理ソフトウェアや仮想化環境管理ソフトウェアと連携し、物理ネットワークなどの非仮想化基盤を含むシステム全体をGUIで一つの画面に可視化し、サーバ配備に合わせてネットワーク接続変更を短時間で実現するSDNコントローラーです。スイッチ、ファイアーウォール、ロードバランサなどのネットワーク機器を制御・管理し、企業内の物理ネットワークと仮想ネットワークの設定および追加・変更を一括で実行可能な機能を提供します。オープン指向により他社機器とも柔軟に接続が可能であり、さらには専用機器が不要のため、既存ネットワークへのアドオンにより簡単に利用開始ができるとともに、「VELCOUN−X」に障害が発生した場合でもネットワーク機器に影響を与えることなく業務継続が可能です。

　これにより、コストメリットや現状のリソース条件に基づき、業務システム、クラウドサービスに最適な環境を自動で設計し、構築します。

　※参考資料は添付の関連資料を参照

　今後、当社は、「VELCOUN−X」と、お客様のビジネスや業務に合わせてSDNを活用したソリューションを提案するインテグレーションサービスや、企業の広域ネットワークの管理・運用を効率化するマネージドサービス、各種クラウドの相互接続のためのネットワーク環境をテンプレート化して提供するサービスなどを順次開発し、お客様のビジネスに最適なネットワーク環境を提供していきます。


■SDNに対応した「ネットワーク−LCMサービス」
　今回、「VELCOUN−X」の提供に合わせて、企画・設計から運用・保守に対応したネットワーク運用をワンストップサポートするトータルサービス「ネットワーク−LCMサービス」の提供範囲を、SDN対応ネットワークまで拡大しました。本サービスでは、SDN対応ネットワークの導入から運用までの支援に加え、お客様に合わせて必要な個別アプリケーションなどを開発し、提供します。


■販売価格、および提供開始時期

　※添付の関連資料を参照


■販売目標
　２０１７年度末までにSDNビジネスで売上３，０００億円（当社の決算期は３月末日です。）


■動作環境
　サーバ：Red　Hat　Enterprise　Linux　６．５（６４bit）
　クライアント：Windows７　Professional　SP１（３２bit）


■商標について
　記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。


以上


■注釈
　注１　SDN：
　　Software　Defined　Networking。ソフトウェアにより、構成や機能を定義・制御することが可能なネットワークを構築する技術全般のこと。


■関連リンク
　・「VELCOUN−X」紹介サイト
　http://fenics.fujitsu.com/products/sdn/