イマコト

最新の記事から注目のキーワードをピックアップ!

Article Detail

エーザイ、高用量メコバラミン製剤の筋萎縮性側索硬化症に関する新薬承認を申請

2015-06-01

日本において、高用量メコバラミン製剤の
筋萎縮性側索硬化症(ALS)に関する新薬承認を申請


 エーザイ株式会社(本社:東京都、代表執行役 CEO:内藤晴夫)は、本日、メコバラミン開発コード:E0302)の高用量製剤について、日本において筋萎縮性側索硬化症(Amyotrophic Lateral Sclerosis:ALS)に関する新薬承認申請を行いましたのでお知らせします。

 ALSは重篤な筋肉の萎縮と筋力低下をきたす神経変性疾患で進行性の難病です。国内で承認されている治療剤は進行を抑制する薬剤1剤のみであり、新たな治療選択肢が強く必要とされているアンメットメディカルニーズが極めて高い疾患です。

 メコバラミンは、末梢性神経障害等の治療薬として承認・販売されています。高用量メコバラミンのALSに対する効果については、1990年代から厚生科学研究費補助金特定疾患対策研究事業の神経変性疾患に関する研究班により臨床研究が実施され、その有効性を示唆する結果が得られました。これを受け、当社では2004年より高用量メコバラミンの治験を開始し、2006年より臨床第II/III相試験(761試験)を実施しました。761試験は、イベント(人工呼吸器使用または死亡)が発生するまでの期間および日本語版改訂ALS機能評価スケール(ALSFRS−R)の変化量を主要評価項目として、二重盲検によるプラセボ対照試験として実施しました。

 761試験において、メコバラミン投与群(25mg及び50mg投与群)では、プラセボ投与群に比較してイベント発生までの期間の延長傾向とALSFRS−Rスコアの低下抑制傾向がみられましたが、統計学的有意差は確認できませんでした。一方、追加解析の結果、ALS発症後12カ月以内に治療を開始した患者様において高用量メコバラミンによるイベント発生までの期間延長とALSFRS−Rスコアの低下抑制が認められました。また,血清脂質が低値の患者様においても同様の結果が確認されました。なお、副作用発現率に投与群間での違いはありませんでした。

 今回の試験結果を受け、当社は、ALSが日常生活に著しい支障をおよぼし、かつ予後不良な進行性の難治性疾患であり,新たな治療選択肢の必要性が極めて高い疾患であることに鑑み、高用量メコバラミンのALSにおける医療上の有用性が認められると考え、承認申請に至りました。

 なお,761試験の結果は、2015年4月18日から25日まで米国ワシントンD.C.で開催された第67回米国神経学会(American Academy of Neurology:AAN)年次総会(1)および2015年5月20日から23日まで新潟市で開催された第56回日本神経学会学術大会(2)において発表されました。

 当社は、神経領域を重点疾患領域と位置づけ、新たな薬剤の開発に注力しています。さらには、本剤のような既存の薬剤の新たな効果・価値を見出す研究など、新薬創出メーカーとしての取り組みを通じて、神経領域におけるアンメットメディカルニーズの充足と患者様とそのご家族のベネフィット向上に、より一層貢献してまいります。


以上


 ※参考資料は添付の関連資料を参照





Related Contents

関連書籍

  • 死ぬまでに行きたい! 世界の絶景

    死ぬまでに行きたい! 世界の絶景

    詩歩2013-07-31

    Amazon Kindle版
  • 星空風景 (SKYSCAPE PHOTOBOOK)

    星空風景 (SKYSCAPE PHOTOBOOK)

    前田 徳彦2014-09-02

    Amazon Kindle版
  • ロンドン写真集 (撮影数100):ヨーロッパシリーズ1

    ロンドン写真集 (撮影数100):ヨーロッパシリーズ1

    大久保 明2014-08-12

    Amazon Kindle版
  • BLUE MOMENT

    BLUE MOMENT

    吉村 和敏2007-12-13

    Amazon Kindle版