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フリースケール、ソリッド・ステートRFパワー・ポートフォリオと開発ツールを発表

2014-10-09

フリースケール、電子レンジ業界に革命を起こす
ソリッド・ステートRFパワー・ポートフォリオと開発ツールを発表
寿命による劣化なしに制御可能なRFエネルギーを実現する革新的なソリッド・ステートRF加熱製品


 フリースケール・セミコンダクタ(NYSE:FSL)は、電子レンジ業界に革命を起こすべく、RF加熱ポートフォリオの新たな製品ファミリとして、費用対効果に優れた2種のソリッド・ステートRFパワー・トランジスタとアプリケーション開発エコシステムを発表しました。

 今回の新製品を活用することで、民生用および業務用電子レンジ・メーカは、次世代調理家電の扉を開く個性的なソリューションや斬新なモデルを開発できるようになります。ソリッド・ステートRFパワー技術は、経年による性能劣化のない高効率かつ制御可能なRFエネルギーを生み出します。これにより、マグネトロンをベースとする従来の電子レンジ・システムに代わる、費用対効果に優れた長寿命の次世代製品が実現します。

 フリースケールの上席副社長兼RF部門担当ジェネラル・マネージャであるポール・ハートは、次のように述べています。「ソリッド・ステートRFパワーは、市場を大きく前進させ、過去30年続いてきた電子レンジ調理のあり方を完全に変えようとしています。フリースケールの包括的なRF加熱製品ポートフォリオと安価でフレキシブルな開発ツールにより、ばらつきのない高品質な料理を効率的かつ効果的に作ることのできる個性的な調理製品が開発可能になります。」

 フリースケールのRFソリッド・ステート・デバイスは、過酷なRF加熱環境に耐えられるよう特別設計されており、低価格のプラスチック・パッケージを採用しつつ、業界で初めて915MHzと2.45GHzの両方の動作に対応しています。従来のマグネトロン技術の場合、電力のオン/オフ制御に依存しており、エネルギーが勝手気ままにマイクロ波キャビティを埋めるため、調理時の加熱状態が均一にならないことがありました。これに対し、ソリッド・ステート・デバイスの場合、エネルギーを効果的に利用できるため、RFエネルギーの制御が可能となり、電子レンジの形状やサイズ、機能などに、まったく新たな可能性が生まれます。また、マグネトロンの場合、わずか500時間動作させただけで、RFエネルギーを生み出す力を失い始めますが、ソリッド・ステートRFパワーの場合、優れた信頼性が実証されており、性能の劣化なく最大20年間の継続使用が可能です。そのため、電子レンジの製品寿命が尽きるまでばらつきのない調理が可能となり、キッチンのダウンタイムや修理を減らすことができます。ソリッド・ステートRFパワー技術は、個性的な調理や長寿命製品の実現に向けた可能性を押し広げます。RFエネルギーの方向とタイミングを制御することで、機器メーカーは、革新的な調理製品を開発できます。たとえば、高精度な調理や、ばらつきのない料理品質、選択的な加熱、幅広い調理法の複雑な組み合わせなどを電子レンジで実現できるようになります。

 フリースケールの高出力・高効率RF加熱製品ポートフォリオに新たに加わるのは、2.45GHz電子レンジ・アプリケーションを対象とする電力付加効率58%の250Wトランジスタ「MHT1003N」と、915MHz電子レンジ・アプリケーションを対象とする電力付加効率65%の350Wトランジスタ「MHT1002N」です。
 各デバイスは、フリースケールの革新的なRF Power Toolシステムによってサポートされます。RF Power Toolシステムは、フリースケールの産業用RFパワー・デバイスの動作、評価、最適化で必要とされるすべての機能を提供します。業界をリードする費用対効果に優れたフリースケールのオーバーモールド・プラスチック・パッケージで提供されるMHT1003NとMHT1002Nは、高性能を実現しつつ、電子レンジ業界のコスト面の課題にも対応します。


<RF Power Toolシステム>
 RF家電業界では、RF回路設計の専門知識や計測用のRFラボ装置を持つ企業はほとんどないため、フリースケールは、開発環境が鍵を握っていると考えています。その点をふまえ、フリースケールは先日、RFパワー・アプリケーションの開発を簡素化し、市場投入までの時間を短縮するRF Power Toolシステムを導入しました。市場で唯一の包括的な統合RFパワー・アプリケーション開発システムであるフリースケールのRF Power Toolシステムを利用すると、主要なアンプ動作のポータブルな多機能計測が可能になり、ゲイン、効率、帯域幅、バイアス要件などを測定できます。
 RF Power Toolシステムでは、さまざまなRF計測機能が単一の小型ユニットに統合されているため、アプリケーション開発に必要とされるRFラボ装置のサイズ、コスト、複雑さが最小限に抑えられ、フルサイズのRF評価装置を用意する必要がなくなります。このシステムは、PCやフロント・パネル・インタフェースから直接操作可能で、従来のRFベンチ・セットアップに比べはるかに低いコストで、わずか数分で導入と設定を完了することができます。


<価格と供給>
 MHT1003NおよびMHT1002N RFパワー・トランジスタは、OM−780−2LパッケージとOM−780−4Lパッケージで提供され、1万個購入時の1個あたりの参考価格はそれぞれ37ドルと26ドル(USD:参考価格)です。詳細については、www.freescale.com/RFheatingのWebサイトをご覧ください。フリースケールのRF Power Toolシステムは、オンラインで直接購入することが可能で、開発システム1台あたりの参考価格は5,500USドルです。互換性のあるMHT1003N評価ボード(RFPT−H2450−250)も、オンラインで直接購入することが可能で、参考価格は1,650USドルです。詳細については、http://www.freescale.com/RFpowertoolのWebサイトをご覧ください。


<フリースケール・セミコンダクタについて>
 フリースケール・セミコンダクタ(NYSE:FSL)は、先進の自動車、民生、産業、およびネットワーク市場において、業界を牽引する製品を提供する組込みプロセッシング・ソリューションの世界的リーダーです。マイクロプロセッサ、およびマイクロコントローラ、センサ、アナログ製品やコネクティビティといった私たちの技術は、世界中の環境、安全、健康を向上させ、そしてそれらをよりつなげるイノベーションの基盤となります。また、オートモーティブ・セーフティ、ハイブリッドや電気自動車、次世代のワイヤレス・インフラストラクチャ、スマートエナジー、ポータブル医療機器、家電やスマート・モバイル製品といったアプリケーション向けの製品を提供しています。フリースケールは、テキサス州オースチンを本拠地に、世界各国で半導体のデザイン、研究開発、製造ならびに営業活動を行っています。詳細は、http://www.freescale.com/(英語)、またはhttp://www.freescale.com/ja/(日本語)をご覧ください。


 FreescaleならびにFreescaleのロゴマークはFreescale Semiconductor Inc.,Reg.U.S.Pat.&Tm.Off.の商標、または登録商標です。文中に記載されている他社の製品名、サービス名等はそれぞれの所有者が権利を保有しています。
 (C)2014フリースケール・セミコンダクタ・インク




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