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バイエル薬品と参天製薬、「アイリーア」の病的近視における脈絡膜新生血管の適応追加承認を取得

2014-09-26

眼科用VEGF阻害剤「アイリーア」、病的近視における脈絡膜新生血管(mCNV)の
適応追加承認を取得


 大阪、2014年9月22日−バイエル薬品株式会社(本社:大阪市、以下バイエル薬品)と参天製薬株式会社(本社:大阪市、以下参天製薬)は、眼科用VEGF(*)阻害剤「アイリーアR硝子体内注射液40mg/mL」「アイリーアR硝子体内注射用キット40mg/mL」[一般名:アフリベルセプト(遺伝子組換え)、以下アイリーア]について、バイエル薬品が申請していた病的近視(1)における脈絡膜新生血管(mCNV:myopic chroidal neovascularization)の適応追加承認を9月19日付で取得したことを発表しました。アイリーアはこれまでに、「中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性(滲出型加齢黄斑変性)」および「網膜中心静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫」の適応で承認を取得しており、今回で3つ目の適応症となります。アイリーアのmCNVへの適応拡大は、世界に先駆けて日本で最初に承認されました。
 * VEGF=血管内皮増殖因子(Vascular Endothelial Growth Factor)

 mCNVは、後眼部に病的変化を伴う強度近視の患者さんにおいて、網膜に異常な新生血管が形成され、視力障害を引き起こす網膜疾患です。mCNVを発症した多くの病的近視の患者さんの視力は、治療しないまま放置した場合、数年〜10年程度の間に高度に低下する恐れがあります。

 強度近視はアジアで特に頻度が高いことから、バイエル ヘルスケア社ではこれに合併するmCNVの第III相臨床試験(MYRROR試験)を、日本を含むアジアにおける国際共同治験として実施しました。MYRROR試験では、アイリーア投与群において、ベースライン(治療前)から24週目の平均視力変化(最高矯正視力)が12.1文字の改善であったのに対し、偽注射群では2文字の減少でした(p<0.0001)。アイリーアは単回投与で開始され、mCNVが新たに生じた場合、または持続性のmCNVが認められた場合にのみ追加投与が行われました。アイリーア投与群は、本試験の最初の3カ月間(ベースラインから12週目まで)に、中央値で2回の投与を受けました。その後3カ月間毎の投与回数の中央値はいずれも0回でした。これは、短期間の少ない回数での治療で、適切な管理が可能であるという本疾患の性質を示すものです。さらに、アイリーア投与群で24週目に認められた有効性は48週目まで持続しました。一方、偽注射群は24週時点で全例にアイリーア実薬が投与され、その後も再投与基準に基づいたアイリーアの再投与が行われましたが、48週時点のベースライン(治療前)からの平均視力変化(最高矯正視力)は3.9文字にとどまりました。

 今回の適応追加承認について、MYRROR試験の治験調整医師を務める九州大学大学院医学研究院眼科学分野 教授 石橋達朗先生は次のように述べています。「MYRROR試験では、遅れて実薬投与を受けた群では最初から治療した群ほどの視力改善効果は見られず、早期治療の重要性が示唆されました。滲出型加齢黄斑変性治療薬として高い治療効果を示しているアイリーアが、この疾患においても新たに効果的な治療選択肢となることは、労働年齢の方も多いmCNVの患者さんにとって大きな恩恵になると期待しています」

 2012年5月7日に締結された国内のアイリーアの販売提携に関する契約に基づき、本剤の販売は参天製薬が行い、本剤の医薬品情報提供活動はバイエル薬品と参天製薬の両社が共同で行っています。


 ※リリース詳細は添付の関連資料を参照





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