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雪印メグミルクなど、「ファットスプレッド中に発生する粗大結晶の配向」で研究成果を発表

2014-09-17

《12th Euro Fed Lipid Congress》における研究発表


 雪印メグミルク株式会社(本社:東京都新宿区代表取締役社長:中野吉晴)は、コーポレートスローガン「未来は、ミルクの中にある。」に基づき、「おいしさ」と「健康」を追求するための研究を行っております。
 これらの研究の一環として、広島大学との共同研究により、ファットスプレッドの保存中の品質変化に関連する新たな知見を見出しました。
 この研究成果につきまして、9月14日よりフランスで開催される《12th Euro Fed Lipid Congress》において、下記の通り発表いたします。

      記

◆研究発表概要

 演題名「ファットスプレッド中に発生する粗大結晶の配向」
 (Orientation in Granular Crystal Formed in Fat Spread)

 発表者
 ○土屋美紀1、本同宏成1、塩田誠2、田中礼央3、上野聡1 ※○は演者
 1.広島大学大学院
 2.雪印メグミルク株式会社ミルクサイエンス研究所
 3.雪印メグミルク株式会社商品開発部

 発表日 9月14日(日)〜17日(水)ポスター発表


◆研究発表内容の要約

 ファットスプレッドでは製造条件や保存状態が影響して、時間経過とともに粗大結晶(※1)が生成する場合がありますが、その構造は中心部と周辺部の2層構造からなることがわかっています。
 しかしながら、その結晶中の油脂の配向(※2)については明確ではありませんでした。これは、従来の分析法では、ファットスプレッドから粗大結晶を採取する際に、その結晶の構造に力が加わり、配向が変化するためと考えました。
 そこで、今回、透明な薄板の上で粗大結晶を成長させることで、その配向を変化させることなく観察することを試みました。
 その結果、粗大結晶の内部では、中心から外側に向けて油脂が配向し、周辺部では、結晶の外周に沿って内部の配向とは直行する方向に配向するという新たな現象を確認しました。
 今後更なる検討により、ファットスプレッドの保存中に発生する粗大結晶の生成のメカニズムが解明され、ファットスプレッドの品質の向上が期待されます。

 ※1 粗大結晶:ファットスプレッドの保存中に生成する粒状の油脂の結晶。
 ※2 配向:脂質分子内の脂肪酸鎖同士が、互いに密に集まって秩序化された配列の方向性。


◆学会開催概要

 12th Euro Fed Lipid Congress

 会期 平成26年9月14日(日)〜17日(水)
 会場 Le Corum Conference Center(フランス共和国、モンペリエ市)


以上



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