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凸版印刷、江戸時代中頃の熊本城内を映像で体感するVR作品「不落の名城を読み解く」が完成

2011-02-17

江戸時代中頃の熊本城内を、高精細な映像で体感するVR作品
「不落の名城を読み解く」が完成
〜3月5日より熊本城内の観光交流施設「桜の馬場 城彩苑」で初公開〜



 凸版印刷株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:金子眞吾、以下 凸版印刷)は、熊本城をモチーフとしたVR(バーチャルリアリティ(※))作品「不落の名城を読み解く」を制作しました。本VR作品は、2011年3月5日に開館する、熊本城内の観光交流施設「桜の馬場 城彩苑」内のVR専用シアターで、一般公開されます。

 築城の名手・加藤清正が築いた熊本城は、日本三名城の一つ、そして不落の名城として知られています。明治時代の西南戦争で天守閣や櫓(やぐら)、本丸御殿など多くの建物が焼失しましたが、約50日の籠城に耐え、難攻不落の堅固な造りを天下に知らしめました。昭和35年に天守閣、平成20年には本丸御殿が復元され、現在も復元整備計画が進行しており、観光名所としても人気を集めています。

 本VR作品では、多くの櫓が建ち並び、威容を誇っていた江戸時代中頃の熊本城の姿をVR映像で再現。五重・三重の櫓群が建ち並ぶ往時の熊本城の全貌を俯瞰できるほか、現在、一部しか復元されていない闇り(くらがり)通路や豪華絢爛な障壁画がめぐる本丸御殿大広間の再現イメージを高精細なVR映像で体感できます。本VR作品は、地形を活かした縄張や敵を迎え撃つ仕掛け、様々な備えなどに注目しながら、難攻不落の秘訣に迫ります。
 なお今回、再現にあたっては、平面形状と柱割が把握できる重要な史料「御城内御絵図(おんじょうないおえず)」(1769年)と立面意匠が表現された「御城図(おしろず)」を参照し、城郭建築および熊本城研究の専門家による学術監修のもと、詳細に建築意匠の表現を行ないました。
 また、VRは形状や質感、光などの高精細な3次元データをリアルタイムに演算し、描画生成を行ないます。そのため、本VR作品は、コントローラーを操作することで、任意に熊本城内を飛び回る・歩き回ることができる機能があります。観光交流施設「桜の馬場 城彩苑」のスタッフや来訪者がコントローラーを操作し、VRで再現された江戸中頃の熊本城内を自由に移動しながら鑑賞することができるイベントなどを実施します。


*以下の画像はは添付の関連資料を参照
 ・櫓群が再現された江戸時代中頃の熊本城
 ・障壁画が再現された本丸御殿大広間


建築監修:平井聖(昭和女子大学特任教授)、北野隆(熊本大学名誉教授)、伊東龍一(熊本大学教授)
シナリオ監修:吉丸良治(永青文庫常務理事)
協力:熊本市、本妙寺、永青文庫、熊本県立美術館
製作:熊本城観光交流サービス株式会社
制作・著作:凸版印刷株式会社


【本VR作品の見どころ】
 1.学術監修をもとに、威容誇る熊本城の姿を再現
  有識者による建築監修指導を受け、「御城内御絵図」の示す江戸時代中頃の熊本城に建っていた天守や御殿、櫓、門、塀などの建造物を詳細にCGで制作、威容誇る熊本城の姿を高精細に再現しました。また、肥後藩御用絵師が縮写した絵や本丸御殿障壁画として伝わる絵を基に、本丸御殿障壁画の再現を行いました。
 2.通常では鑑賞できない視点から熊本城を体感
  熊本城の正門である西大手門から本丸御殿までは、石垣の凹凸にまで高精細に表現しています。現在、一部のみ復元されている闇り通路を全て再現、その階段をのぼって大広間へ向かって歩いているような視点や、石垣を駆け上がり、石落としなどの仕掛けなどを鑑賞するなど、通常では鑑賞できない視点から熊本城を体感できます。
 3.コントローラーで自由に熊本城内を散策可能
  コントローラーを操作することで、再現された江戸時代中頃の熊本城上空を鳥の目線で飛び回ったり、人の目線で藩主の登城ルートを散策するなど、VRで再現された城内を自由に移動する機能があります。観光交流施設の「桜の馬場 城彩苑」では、スタッフや来館者が実際にコントローラーを操作し鑑賞することができるVR実演イベントなどを実施します。


【桜の馬場 「城彩苑」 について】 URL:http://www.sakuranobaba-johsaien.jp/
 観光交流施設「桜の馬場 城彩苑」は、熊本城のエントランスにあたる「桜の馬場」地区に総合観光案内所や歴史文化体験施設、飲食物販施設などを備えた施設です。熊本市が整備を進め、熊本城観光交流サービス株式会社が運営しています。
 歴史文化体験施設では、清正公入国から西南戦争まで熊本の歴史を紹介します。鑑賞者を引き込む最新鋭の熊本城VRをはじめとした各種映像、細川文化を垣間見る衣装や道具の体験、大型紙芝居による歴史トピックスの紹介などを通じて、熊本城と城下町・熊本の魅力を伝えます。

 オープン:2011年(平成23年)3月5日(土)
 所在地:熊本市二の丸1番14
 営業時間:午前8時30分から午後5時30分(歴史文化体験施設)
 休館日:年末(12月29日から12月31日)


【凸版印刷のVRへの取り組み】 URL:http://www.toppan-vr.jp/bunka/
 凸版印刷では、1997年から文化財の展示映像手法としてVR技術の開発に取り組んでおり、「ナスカ」、「江戸城 本丸御殿と天守」や「国宝 阿修羅像」など、国内外の貴重な文化財をテーマとしたVR作品を積極的に製作しています。また、大型スクリーンを用いたVRシアターの展開も進めており、海外では中国の故宮博物院ホンジュラス共和国博物館にシアターを納入しています。国内では2007年に、東京国立博物館と共同で、東京国立博物館資料館内に「TNM&TOPPANミュージアムシアター」を開設し、「国宝 聖徳太子絵伝」や「国宝 潅頂幡」、「洛中洛外図屏風 舟木本」をテーマとしてVR制作や株式会社はとバスとの連携事業などを行っています。


※VR(バーチャルリアリティ)とは
 バーチャルリアリティは、現存しない建造物や文物の内部構造など、通常では見ることができない空間の再現や、セキュリティや作品保護の観点から直接公開することができないものを公開することが可能な技術です。ビデオ映像のようにストーリーを自動再生できるほか、ゲームコントローラーを用いて任意に空間を動き回ることができる対話性が大きな特徴の一つです。



以上


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