日本電工、２０１１〜２０１３年の第５次中期経営計画を策定

第５次（２０１１〜２０１３年）中期経営計画について


　当社は、このたび２０１１〜２０１３年（平成２３〜２５年）を実行期間とする中期経営計画を策定いたしましたので、その概要をお知らせいたします。


１．第５次中期経営計画の概要

　当社グループは、厳しい事業環境の中においても積極的な投資により生産基盤の強化を推進し、企業価値の最大化に取り組んで参りました。主力事業である合金鉄事業では競争力のある生産体制を確立し、また、成長性の高い新素材事業では設備能力を拡大致しました。その結果、当社グループの業績は順調に推移しており、当社の取組みは着実に成果を上げつつあります。
　今般策定した第５次中期経営計画は、アジアを中心とする新興国の経済発展が牽引する新たな量的発展の時代において、これまでに築き上げた経営基盤を最大限に活用して、「収益力の更なる強化と新たな事業発展のための基盤確立」を目指しております。

　１）主力事業の「合金鉄」および成長事業である「機能材料」を当社の「２コア」ビジネスと位置付け、これらの生産基盤の強化により、事業の拡大、収益力の向上を実現する。
　　　（機能材料＝電池材料、フェロボロン、酸化ジルコニウム、酸化ほう素）
　２）さらなる成長に向けて、ビジネス環境の変化に的確に対応できる人材の育成・組織の構築に取り組む。


２．経営目標

　第５次中期経営計画の経営目標として、最終年度の２０１３年において、連結売上高９６０億円、連結営業利益１２５億円と設定し、主力事業の合金鉄と成長事業である機能材料分野とのバランスのとれた収益構造を目指しております。収益力強化を通じて得られたキャッシュフローにより、財務の健全性を維持するとともに、将来の成長に向けた投資に備えてまいります。

　※目標（２０１３年）と主な内訳は添付の関連資料を参照


３．事業別の主要施策

１）合金鉄事業
　・高炭素フェロマンガンは、能力増強した電気炉をフルに活用させ収益力強化を目指す。ＳＬＰフェロマンガンは、４万５千トン体制を確立する。
　・主原料であるマンガン鉱石のソース拡大、鉱山権益の取得等により安定調達を図る。
　・従来より展開している海外事業（フェロクロム…南ア　ＮＳＴフェロクロム社、フェロバナジウム…南ア　ＳＡＪバナジウム社）の収益安定化に加え、海外供給拠点の拡充を推進する。

２）新素材事業
　・マンガン酸リチウムは、電気自動車市場の成長に対応した量産体制を構築する。量産化技術の確立とともに積極的な研究開発に取り組み、成長市場での拡販を進める。
　・フェロボロンおよび酸化ジルコニウムは、アモルファス合金・ネオジム磁石・セラミックコンデンサ等の需要動向を見極めながら適切に対処し、収益を確保する。

３）化学品事業
　・酸化ほう素は、今後も成長継続が見込まれる液晶ガラス向けに生産能力増強も視野に入れつつ拡販を進める。
　・クロム塩類は、国内需要が減少する状況の中、効率的運営を徹底することにより収益確保に努める。

４）環境システム事業
　・主要需要先のめっき・表面処理業界の需要を確実に取り込むとともに、特に自動車関連への営業活動を展開する。可搬式装置のレンタルという特徴のある当社事業モデルを活かし、土壌・地下水汚染処理に伴う排水処理ニーズを積極的に取り込み、事業の拡大を図る。


　これらの施策に向け３年間合計で１７５億円の投資を計画し、フェロマンガンやマンガン酸リチウムの市場拡大に見合った能力増強投資を継続致します。また、海外展開など成長に必要な投資の検討を進めます。研究開発については、電池材料に重点配分し事業の成長・強化を目指します。


以　上